春を探して木曽路までCB1300が1周年

3月20日(日)    曇り

 しかし、どうしてこう天気予報とははずれるものでなのであろうか。昨日の、いや、今朝の天気予報も堂々と今日は「晴れのち曇り」と言っているのだが、空を見上げればライトグレーに染まる薄曇りの天気。これから晴れてくるとでも言うのか?

 そもそも、今日は土岐プレミアムアウトレットに行く予定だった。が、いろいろな事情で中止になり、それならばとCB1300が1周年を迎える事だし、ちょっと行ってくるべかとあいなったのである。天気予報では、晴れるのは午前中だけで、気圧の谷が通過する午後は曇り。だから早く起きて出発する計画を立てたのだ。だと言うのに、だ。(最初に戻る/適当なところで次の行へ)

 まあ、仕方がない。文句を言ってても始まらないので出かける事にした。目的地は1周年にふさわしいところにしたいので木曽の「駒の湯」にした。3月も半ばだが、今年は去年と違って寒さが厳しいので、この期におよんでまだまだクシタニツーリングワンピースの装着である。もし暑かったら脱げば良いし。という事で、曇り空の中、8時に出発した。

 最初に思った事。

 うーむ、重っ。

 さすがにFTRに比べて重っ。当然だわな。しかし、ちょっと走るとすぐ感覚が戻って19号線を巡航速度で駆ける。アクセルひとひねりの力の違いはやっぱり大きい。当然だわな。追い越し車線をかっ飛ばし、体感温度の方も装備のおかげでちょうどいい感じだ。内津峠の電光掲示板温度計は3度を指していた。気持ちよく飛ばして行くと、前から行ってみようと思っていたそば屋さんが消滅していた。店のあったところは更地になっていた。何て事だ。がっかり。さらに走って行くとアメリカンバイクとすれ違った。Gパンだけで走ってるよ。寒くないのかなー。

 1時間後には休憩ポイントの元起に到着。トイレタイムとなった。トイレの壁には、スキーの時期なので、大型トラックに長時間駐車を禁止する旨の掲示がしてあった。スキーバスの邪魔になるからなあ。トイレをすませて時間を考えるとどうも早く着きそうなのでどうするべえか。まあいいか。出発。

 さらに走って行くと、なんと、変っていた。

 『長野県山口村』道路表示がない。

 ああ、何て事だ!!

 平成大合併のせいで、山口村は岐阜県中津川市に吸収されてしまったのだ。いやー、なんだか感じが違うなあ。元起を出て『長野県山口村』の看板を通過して「いよいよ信州木曽路かぁ」と思うんですよ。その辺りがこう、なんというか、うーん、気持ちの問題で、なんだかなあ。

 もやもやしながら走り続けて、大きな橋を渡ったところで『長野県南木曽町』の看板、あー、これからはここから長野県信州になるのか。

 天気は相変わらずだが、心配した道路状況も大丈夫だし、寒さもまあ大した事ないし。寝覚めの床を通過して駒の湯の看板に従って枝道に入る。さすがに枝道に入ると残雪が目立ってきた。しかし、道路上に雪が残っている訳でない。昨今の気象状況から路面に対する危惧を過剰に心配していたようだ。やがて後800メートルの看板。すぐに着いた。

 おお、駒の湯だ。いかにも、風光明媚な山村の一軒宿、いわゆる秘湯の雰囲気ぷんぷんの温泉。建物の前にオートバイを止め、玄関に行くと、貼付けてあった。

 『11時からです。』(実際はもっと丁寧で長い文章です、念のため)

 やっぱり。

 受付で確認するが、やはり11時からだそうで。

 待つ事にする。30分以上の時間があるのでなんかないか? すると、すぐ近くに展望台があった。御岳が見えるそうなので上った。足下にご注意。上って雪まるけのただの空き地じゃん。でもちょっと振り返ると、あおおう、御岳が目の前にでーんと! この悪天候の状況でこの絵なのだから晴れていたらもっとすばらしいことになっていたのだが、残念でした。

 まだ時間があるので何か面白い事はないかと思ったら、温泉の前の渓流で釣りをしている人がいた。忙しそうにあっちへ行ったりこっちへ行ったりしている。釣りと言うと一カ所にじーっとしている印象があるが、この人はその逆だ。と、でかい魚を釣り上げた! 魚はぴょんぴょんはねている。すごいいきがいいな。その釣り人は慣れた手つきで腰の入れ物に魚を放り込んだ。そしてすぐ次の準備をしてまた軽いフットワークで移動しながら釣りを再開する。しばらく見ていたら、またしても釣り上げた! が、今度は魚がすごい抵抗であばれまくって針が取れたようで川に落ちてしまった。あー、おしかった。

 そうこうしているうちに11時になった。

 受付の人がどうぞと言ってくれたので、いそいそと玄関の自動ドアから入った。ブーツを苦労して脱いで、ここは下駄箱がないのでそのまま置いてスリッパはいて受付。お金を払って財布を貴重品袋に預けると、温泉の方に移動する。なかなか雰囲気のいい建物の作りで、写真や書道のパネルがあちこちにかかっている。和紙の灯りが温泉の入り口を案内していた。そこから男湯に入る。

 脱衣所にロッカーはなくかごがあるだけ。装備が重量級なのでかご2つに荷物を整理して入れると、やっとこさ入る。湯船はこじんまりとしていて、ガラスの向こうには露天風呂が見えるが、残念ながら御岳は見えない。体を洗って温泉につかって、それから露天風呂に行くと、薬草のにおいがした。説明書きを読むと、露天風呂は薬草風呂で、御岳に昔から伝わる体にいい薬草を入れてあるそうだ。どこかで嗅いだ事があるにおいだなと思ったら橋本七度煎のにおいだ。

 ゆっくり入って出る。11時半になったのでちゅっと休憩して昼飯はここで食う事にした。また食い逃して、コンビニお握りになったのでは目も当てられん。結構のぼせたので30分ぐらいソファで休んでいた。それから食事どころで昼飯にした。長野に来たのでやっぱりそばでしょう。山菜そばを注文する。ここは温泉と料理がセットになっているメニューもあって、一番安いのが2100円(税込み)なので、その方がお得だったかもしれないな。

 そばが来た。結構ボリュームがあってうまかった。まあ、これで840円ならまあまあなんじゃないの。お金を払おうと思って、財布がフロントに預けたままなのを思い出し、取りに行こうとしたら、食事どころの人が支払いはフロントで良いですからと教えてくれた。

 お茶飲んで少し休んでからフロントで財布を受け取り、そばの金を払って、温泉を出た。

 帰り道は残雪が解けて道路に流れていた。

 19号線に出てひたすら走って土岐でプレミアムアウトレットの渋滞に巻き込まれて悲惨な状況になりつつ、なんとか3時に帰ってきた。ガソリンを補給して実家のガレージに戻る。お疲れさまでした。

 では、晩飯のケンタッキーを買いに行こうか。

本日の出費

温泉700円

そば840円

ガソリン1600えんくらい。

6500キロ突破。

 

 

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