強風に煽られながら浜名湖海鮮三昧

2月12日(日)

 雪は降る~あなたは来ない~ってゆーかー、チョー寒いって感じだっしー、岐阜の方は道路凍結してそうだっしー、山の方に行けないからチョーむかつく。

 仕方がないので毎年この時期に行ってる渥美半島、いつも菜の花が終わった頃に行ってがっかりしているので、今回は早めに行って菜の花満開全開を楽しむ作戦にした。しかしここで問題が。渥美半島は温泉がない。これは致命的な弱点だ。たしか、田原町に温泉があったはず・・・温泉サイトで調べると閉鎖していた。あれま。しかたがない。蒲郡か刈谷の温泉に帰り道によるという事で。

 当日の朝は快晴で、昨日に比べると少し寒いがそれでもやや暖かい気候なのでツーリングにぴったりだ。フル装備で実家ガレージからCB1300を引っ張りだし、エンジン始動! 冷えきった朝の空気を震わせるインラインフォアの鼓動が響く。暖気終了、フフフ、ガソリンを入れるぜ。いつものセルフスタンドでガソリンを8リットル補給して満タンにする。7時50分、出撃だ。

 高蔵寺から瀬戸尾張旭を抜け、かつての繁栄の地、愛地球博跡地を横目に、足助で155号線に合流する。日曜日の朝は交通量も少なく、順調に走って1時間で豊田に入った。あれ!? いつも休憩していた、ぽてこぽてじゅうの横のサークルKが潰れていた。何と言う事だ、恐るべしセブンイレブン;サークルK包囲網! 中部地区が世界に誇るトヨタ自動車のお膝元で、中部が世界に誇るスーパー、ユニー(本社稲沢)のコンビニがこんなこてんぱんにやられているのは悲しい。でも、セブンイレブンのポテトはうまい。

 ガンガン走って、国道1号線に到達した。今回は久しぶりに1号線を走ろうと思うので、蒲郡経由の渥美半島ルートは選択しなかった。かつてはよく走って、いつも渋滞していた国道1号線だが、最近ではそうでもないのか、しごく順調に進んだ。うーむ、渋滞を覚悟していたのに、こうもスムースに進むと拍子抜けだな。街道の風景は、特に変ったところもなく、レッドバロンもYSPも健在だった。どんどん走って、音羽あたりで、オートレストランがあるはずなのでそこでトイレ休憩しようと思うのだが、見当たらないな。潰れたかもしれない。反対車線のまんぷくというオートレストランは健在だったが。

 豊橋に入って、中部地区が世界に誇る弥次さん喜多さんも大好きの豊橋名産ヤマサのちくわの工場があった。ここは潰れる事はないだろうな。この辺りから風が強くなってきた。天気はいいが風が強いのは困るな。いかに寒さにカンペキに対応できるクシタニツーリングワンピースでも、強風に対しては無力だ。くそう、こういう時はやっぱり温泉だ。温泉に入りたい。しかし渥美半島には温泉はないぞ。だめだ、計画変更。浜名湖の方に行こう。温泉があるだろうからな。

 というわけで、豊橋からさらに1号線を走って浜松に向かった。豊橋では路面電車がちんちん走っていた。写真を撮りたいが、まさか路上に止まって撮影するわけにいかないので断念。帰りに期待しよう。どんどん走って行くと、やがて海が見える大きなカーブにさしかかるはずだったが、何だか道の様子が変だぞ。拡張された1号線は塩見バイパスと名を変えて、高速道路のように高架橋型の道になっていた。すごいスピードで走る車の流れに乗って突き進むと、向こうの方に広がる大海原が見えた。何という素晴らしい眺めだ! 潮見坂より高度がある分遠くまで見えて本当に良い眺めだ。久々のくーっ、いい感じだぜえ。調子良く走って行くと、遥か彼方に長い長い海岸線と、海の方にのびる道路が見える。あれはひょっとして浜名湖大橋か? まずい、このままでは大橋に突入してしまう。たしか、有料だったよな。金欠なのにー! まあいいか、ここまで来て敵前逃亡とは、男が廃るぜ。行くぜ行くんだぜえ。おお、まるで空を飛んでいるようなこの浮遊感覚を味わえる橋はそうそうないよ。折角の光景が駐停車禁止なので、撮影不可なのが残念だが。

 あっという間の浮遊感覚が終わり、インターから降りると、料金所がなかった。あれれ、この橋って無料だったっけ? 無料じゃん、ラッキー!

 というわけで、温泉を捜すべく1号線を浜名湖方面に戻ると、浜名湖大橋がよく見えるところに来たのでバイクを止めて写真を撮った。その先に弁天島温泉の看板があったので、おっしゃ、ここに入ろうという事になり、バイクを走らせた。すると、大きなホテルの玄関ロータリーの前に入浴歓迎おとな1000円こども600円と掲示してあった。1000円だと。却下。しかも午後2時からじゃん。問題外です。通過して、その周辺にもっと安い入浴歓迎がないかと思ったが、全然なかった。がっかりだ。しかし、1000円は高いなー。せめて800円だよ。1000円あったら、WEB信州さんのサイトに紹介されていた久一さんの海鮮ランチが食えるじゃん。って、それ良い案だよ! そこに行こう! 本当に行き当たりばったりな状況で、場所をうろ覚えながら走って行くと、あったよ。でもやってないよ。11時半からだそうで、まだ1時間あるので、時間つぶしに海岸の方に出てみた。トイレがあったのでそこでバイクを止めて、そそくさとトイレを済ませて堤防の上にあがってみると、サーファーの方々がいらっしゃった。この寒い風の強い中、よくやってるなあ。午前中の波乗りが終わったのか、皆さん丘へ上がってきて、サーフィン用のマリンスーツを脱いで、灯油を入れるポリタンクに水道水でも入れてあるようで、それを体にかけてシャワー代わりにしていた。絶対に寒いと思うのだが、よくやるよ。バイクと同じで、好きだと何としてもやりたいのだろうなあ。こんな風の強い寒い日に完全装備でわざわざバイクで出かけるのも物好きと言えばそうだが。

 そろそろ時間なので、久一さんちに戻った。まだ誰もいなかった。後5分くらいで11時半になるなーと思って、店の前にバイクを止めて待っていたら、まるでマトリックスの特殊効果のように20人ぐらいのお客がぎゅいーんと現れて、わずか3秒で行列ができた。なんてこった、一番で待っていたのに、すでにどべだよ。最悪だよ。開店したので仕方なく最後について中に入ったが、狭そうなのでヘルメットはバイクのミラーに引っ掛けてもう一度入った。なんと、入口で靴を脱がないかんのです。めんどくさいなー。仕方がないのでぶーたれこきつつ脱いでいると、店のこどもがマジレンジャーどうのこうのと一生懸命説明しながらどうしてこんな格好をしているのか尋ねてきたので『ライダーだから寒いから転ぶといけないから』と正直に答えておいた。店の中は満員だったが、カウンターが一人分空いていたので(と言っても座敷なので椅子があるわけでもないが)そこに座った。多分この店の奥さんなんだろう方が、注文をききにきたので、おまかせ丼を頼んだ。何だか通っぽいし。隣の人は海鮮丼を注文していた。待ってる間、隣の人と話をしたら、どうやらこの店、最近テレビで紹介されたらしい。隣の人はその情報で静岡からわざわざ来たそうで。あなたもそうですかというので、『いいえ、インターネットです』と正直に答えておいた。かなり待たされるかと思ったが、ご主人の仕事は実にシステマチックオートメション化されており、10分くらいで出来た。海の幸がこれでもかとお盆一杯だよ、これで1000円なんて、お得です。で、隣の人の海鮮丼との違いがあまりよくわからないのですが、まあ良しとしよう。

がつがつ食って、なにしろ入口に一番近い席なので、待っている客からの威圧感と言いますか、さっさと食ってかわれこのやろーみたいな感じで、落ち着いて食ってられないのが問題だが、それを差し引いても十分満足の出来る量と味でした。デザートにバナナもついています。お腹いっぱいになって、次の客に席を譲って外に出て装備を装填した。結構暖かくなってきたので気持ちがいい。店のこどもがどんどんやってくる客をうまい具合に案内していた。すばらしい。きっと立派な大人になるに違いない。ガキの頃の自分に爪のあかを煎じて飲ませてやりたいよ。

 さて、お腹がふくれたので後は温泉に入れば完璧だ。新居温泉の看板があったのでそっちに行ってみたが、海水浴シーズンの民宿の温泉で、今はやっていないようだったので却下。こうなったら戻って蒲郡か刈谷の温泉を狙う事にする。

 というわけで、1号線を豊橋に戻り、結局、またしても路面電車の撮影に失敗し、そのまま1号線をどんどん走って行って、刈谷まで来てしまった。刈谷でかきつばたの湯を目標にしたが、肝心のハイウェイオアシス刈谷がわからない。さんざん路に迷って、案内表示も見つけたにもかかわらずたどり着けずに時間だけが経過し、遂に3時半になってしまった。もはやこれまで、タイムリミットだ。戻らないと晩ご飯に間に合わないよ。くそー、温泉なしかよ、おぼえてろ、かきつばた! リベンジに来るからなー。

 帰りは環状線302号を走ってきたら、なかなか良かった。

本日の出費

ガソリン カード

おまかせ丼 1000円

走行距離 18200キロくらい

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