強風に煽られて馬瀬明宝
10月7日(土)
ここでひとつ、はっきりさせておこう。前回のツーリングが大失敗に終わったのは、バーナーが着火しなかった、不良品だったからでしょ? ふざけた店員に大変に不愉快な思いをさせられ、メーカーのホームページにクレームをメール送信しておいたら、
丁寧なお詫びの返信が来たんだが、
それではこっちの気が収まらん。かくなる上は、リベンジしかないのである。もう一度、バイクで走って、アウトドアでバーナーで飯食ってお茶するのだ。
と言うわけで、前日の天気予報とは裏腹な晴天になった今日、まっちゃんを引き連れてにょいとらんFTRwithJETということで、目的地は金山の森あたり、
銀行の景品の特製レジャーシート標準装備で出撃だぜ。付近には温泉も豊富にあるが、やっぱり温泉シールNo.1の美輝の里に入ろう。
8時出発の予定が、寝坊したので8時半ぐらいになってしまった。(おかしいなー、6時に目を覚まして、起きようとしたら7時になってたんだよな。絶対おかしい。)まあ、急ぐたびではないので良しとしよう。残り480円くらいのプリベイドカードでセルフ給油したら、満タンになってもカードが排出されないので残り金額を心配しつつ、終了したら出て来たカードの残金は3円だった。
どうせえっちゅうんじゃい。
旧道を走って多治見で19号線に合流する。天気はいいのだが、風がものすごく強いので困った。まわりの木々はまさしく市川崑の世界(市川崑の映画は無意味にインターバルで木々が風に揺れる映像が多用される)バイク乗りにとってはあまりいい状況ではないが、天気はいいのでそのうちおさまるだろう。
どんどん走って、途中、道の駅七宗で休憩した。クールな改造を施された和製アメリカン軍団がトイレ前付近に縦列駐車していた。そこからまたどんどん走って、風は相変わらず強くて、FTRの巡航速度60キロでは不満なようで、後ろから営業用軽トラに思いっきり抜かされて白川温泉の橋を渡る。金山に入っても風はおさまらなかった。この天候では、外で飯を食う作戦は再検討を要すると判断し、とりあえず先に温泉に入る事にした。コンビニを通過し、金山湖岩やダム方面に曲がると、(この交差点何かすっきりしてたが建物がひとつ消えたようだ)馬瀬川沿いに県道を走る。金山湖は昨日までの雨でかなり増水していた。湖の周辺の遊歩道や橋が完全に水没していた。こういう光景はちょっと不思議だな。まっちゃんが
「寒い寒い」
「お腹空いた」
「まだ着かんの」とタンデムシートで不満を言い出したので、とにかく温泉まで行こうと思ったが、いったん岩屋ダムで止まって休憩にした。
ところがものすごい風で休憩どころじゃないぜ。だめだこりゃ(長さん風に)やっぱり温泉に行った方がいい。即座に再び出発とあいなった。そして出発から2時間半後の11時、ようやく馬瀬温泉に到着した。
ここは駐車場から入口まで遠いのが玉にきずだが、温泉本体はそれを差し引きしても十分おつりがくるくらい快適で素晴らしいのだ。バイクを駐車場に止めて、いつものワイヤーロックを忘れてちょっとショック。仕方がないので使いたくないがヘルメットホルダーに2個のヘルをロックした。テクテク歩いてヒーコラヒーコラ歩いて着いた。入ってすぐの所に、温泉と食事のセットメニューがでかでかと掲示してあるのだ。
まっちゃんと二人でまじまじとそれを見つめて、外の強い風と寒気を思い起こし、2秒か3秒くらいで決断したわけですよ、ここで昼飯食おうと。どうせ食うならいいもの食おう。朴葉味噌ステーキ定食とざいご膳にした。食事券と入浴券をフロントでもらい、まずは温泉だ。温泉入口で入浴券を渡し、下駄箱にブーツを入れて男湯女湯に別れた。
階段を下りて男湯だ。広い休憩スペースを持つ脱衣所の無料ロッカーに荷物を詰め込んで、いざ温泉に、体をあっためよう。体を洗って、まずは深湯で体を温める。大きな窓から見える飛騨の山々と青い空がいい感じだが、風が強いので雲の流れがまるで早回しの映画のように見える。何だか不思議な感覚。それから体も暖まったのでこの温泉の中枢神経とも言えるチョー天界空間の露天風呂に移動する。きもちいいっす。じーんとくるっす。さいこうっす。
十分にたんのんしたので、今度は飯だ。まっちゃんもそこそこタイミングよく温泉から出て来て、
この温泉いいねー、もっとゆっくり入っていたい、また来たいよと大好評だ。
いよいよ問題の昼飯である。レストランは全席禁煙座敷で、広いし窓大きいし、飛騨の山が見渡せるし、こりゃええわ。汚職事件、ぢゃないお食事券を渡してしばし待つと、来た来た来ました。まずざいご膳、そしてステーキだ。食前ジュースと言うのが付いていて、これがおいしいのなんのって。そばみたいなうどんもうまかったし、勿論お肉(飛騨牛である)うまかった。言うことなし。
食ったらお茶にしよう。お茶は勿論アウトドアだ。いかに強風といえども、バーナーの出番がなければ今回のツーリングの意味がないからな。温泉を後にすると、馬瀬川沿いにある休憩ポイント、あずまやで、バイクを止めて前回不完全燃焼で終わったジェットバーナーによるお茶タイムのリベンジである。なぜか集英社の週刊プレイボーイが2冊も放置してあったので、風よけに使わせていただきました。強風の中、交換してもらったジェットは火花をしっかり散らして3回目に点火した。プレイボーイを読んでいるうちに沸騰したのでようやくお茶にありつけたよ。風は相変わらず強いので、ミルクセーキとチャイティーを飲んだのだが、入れる時に粉粉飛んでった。
飲んだ。強風でいまいち落ち着かなかったが、何とか目的達成だ。では出発する。来た道をそのまま戻って、馬瀬大橋まで来たら明宝方面に曲がる。橋の上では風がよりいっそう強く激しく責め立てるので、本当に吹っ飛んできそうだった。橋から落ちて馬瀬川に流されたらどうしようかと本気で思ったが、何とか通過できた。やれやれ。そのあとその県道86号線をひたすら走って行くのだが、これがまたひどい道で、強風に煽られた木の枝やら葉っぱやらまんべんなく散らかっているので、まるで台風後のようだ。そんな中を必死こいて走り抜けると、明宝村小川の白山神社付近で西脇建設を発見、うちの近くにもにたような名前の会社があるけど、親戚か? しかもその付近で路上を這ってる大蛇を轢きそうになって心臓が止まるかと思ったよ。その後標高を上げて山をひとつ越えて、ようやく国道472号線に出た。雨がぱらついて来たが晴れているので通り雨くらいだろう。ガス欠したので農協のガソリンスタンドで補給、144キロで4リットル600円ちょっととられた。その先に、道の駅明宝があった。
今回、ここにうまい味噌玉子揚げがあると某グルメ系ブログで聞いていたのでわざわざ大回りして来たのだが、どうだろうか。駐車場は結構満車なので止める所を捜すのに苦労したが、何とかあったのでそこに止め、目標ポイントの店を捜す。あ、すぐそこだった。ラッキーじゃん。丁度
「肉コロッケ揚げたてでーす」
なんて金色のでかい髪留めをした看板娘がお勧めしていたので、肉団子揚げ、串カツ、肉コロッケ、そして玉子揚げを各1個買った。たっぷりと味噌を漬けてもらう。うーむ、いかにも美味そうだな。そしてまっちゃんが、ジェットでお茶を沸かせそうな所を見つけてそこに移動した。風が強い中、そこは結構日当たりがよくて暖かいのでよかった。すぐそばに身体障害者専用駐車スペースがあったが、バイクが何台も止まっていたぞ。
ライダー諸君、マナーは守ろうな。
まあ、それはそれで置いといて、早速お茶を沸かすのであった。で、問題の玉子揚げだが、食ってみると美味いんだよこれが。でも、
玉子の数が4個だと書いてあったが3個になっていた。
値上げか? お湯が沸き、コーヒーと紅茶を入れて飲みながら食うとまた格別である。他の肉団子や串カツ、コロッケもうまいよ。ご飯が食いたくなってくる。さっき昼飯たっぷり食ったのに、ばくばく食えるのでこれは本物だ。土産に買って帰りたいくらいだが、バイクでは無理だなー。仕方がないので郡上味噌と五穀米を買って、道の駅を後にした。
後は真っすぐ帰るつもりだったのだが、156号線で関まで戻ったら、刃物市をやっていて、ちょうどカスタムナイフショーの会場の前を通ってしまったのが運のつきだった。うーむ、見てみたい。刃物のメッカ、関のカスタムナイフショーである。滅多にないチャンスをのがせられるはずはない。まっちゃんも見ようよと言うので、ぐるりと一周して戻り、駐車場にバイクを止めて見に行った。時間的に遅かったのでイベントなどは終わっていたようだが、カスタムナイフ展示即売会場はまだまだ盛り上がっているようで、第1会場をのぞいてみると、新ブランドのセキカットの紹介やら、何社か出店を並べていた。関のメーカーと行っても、SAKAIとMOKIぐらいしか知らないなー、聞いた事のないメーカーばかりだが、デザインが気に入るものがあればと思ったが、今ひとつピンとこないのでメイン会場に移った。そこは本会場のようで、さっきの会場が気の毒なくらい混雑していた。いろいろおもしろいカスタムナイフが並んでいたが、ちょっと良さそうなのが3万4万7万で、手が出ない。それでもこれだけの量のカスタムナイフの実物を真直で見て触る事が出来たので満足してそろそろ帰ろうかと思った時に、やばいよ、やばすぎるよ。
MOKIのブースで、ピンと来ちゃったよ。
チョークールなシースナイフで、美しく、凛々しいデザイン、欲しいものすごく欲しい心から欲しい、あー、駄目だ、値段を見たらゲロゲロバーだよ。断念して帰る事にしました。うーむ、残念。
帰宅6時くらい。
本日の出費
温泉飯 4200円
ガソリン プリベイドカード+600円くらい
道の駅の串もの 400円
お土産 1000円くらい
走行距離3600キロ突破