完全制覇優待券の明宝つぎ汁はくせになる味

12月24日(日)

年末の大掃除とまではいかないが、今年1年、ろくに整理整頓もままならなかった部屋の片付けをしていたら、温泉シールラリー完全制覇でもらった、めいほう温泉の無料入浴券が出て来た。

すっかり忘れていた。苦労した完全制覇した割に、もらえたのは無料券1枚かよ、こういうのは普通、最低でもペアでもらえるもんだよな、めっちゃケチンボ!何ちゅうケチンボ!とさんざん毒づいていたあの券だ。こんなタイミングで出て来たのも何かの縁だ。今年1年の疲れを無料券でお湯に流してこいと言うことだろうと、勝手な解釈をした。日時から、これが2006年の最後のツーリングになりそうだ。

心配なのは雪なのだが、ぎふなびで調べると降った形跡もないので多分大丈夫だろう。万が一駄目だった場合は、手前にある真ん中温泉か、武芸川温泉に変更すればいいしな。

ということで、最近CB1300ばかりだったので、今回はFTRで出撃することにした。前回は御岳の山中ツーリング10月だったので、2ヶ月ぶりくらいのエンジン始動となる。かかるかな。納戸ガレージからFTRを引っ張りだすと、セルボタンオン、チョーク全開でキュルキュルキュル・・・ボボボボと、意外にあっさりエンジン始動。バッテリー接続しなかんかと思っていたのに、なかなか幸先いいな。天気は良いし、そんなに寒くなりそうでもないので、ほぼ通常防寒装備で、クシタニエクスプローラー皮パンと赤のエクスプローラージャンバーで出発した。時刻は8時30分。

まずガソリンを満タンにする。90キロ走っていて、満タンにしても3リットル入らなかった。経済的なバイクだな。19号線を横切って、小牧経由、蝉屋大口扶桑ルートで関まで行く。初めはそんなに寒くなかったが、1時間も走るとさすがに寒くなって来た。エンジンに手を当てて暖める。156号線に入って、どんどん進むと、どんどん寒くなって来た。手先足先がかじかんで来て、おお、岐阜の冬山の冬を実感する。美並村の道の駅で休憩しようと思っていたが、あまりの寒さで止まる気にもならず通過。かくなる上は一刻も早く目的地に到着しなければ。このままでは道路でなくこっちが凍結してしまう。

関から美濃を越えると、いよいよ寒さが厳しくなって来た。しかし、山の方を見ても雪を冠しているところもなく、去年と比較すると今年はやはり暖かいのだなあ。コンビニで暖かい飲み物をとも思ったが、体がかじかんでいるので言うことを聞かないよ。ただひたすらにアクセルをひねるのみだ。めいほうはまだか。この前来た時にはきれいに紅葉していた木々はもはや枝だけになって、それがまた精神的心情的に寒さを訴えるのであった。郡上八幡に入り、日が照って来て、電光掲示板にはようやく10度11度の表示がされて来たが、郡上からめいほう方面に向かう427号線に乗り換えるとどんどん標高を上げて行くので、その次の電光掲示板は一気に5度くらいに下がっていた。勘弁してくれ。

ここまで来ても雪はさっぱりなかった。「めいほうスキー場滑走できません」の看板がむなしく風で揺れている。スキーレンタルのお店がシャッター下りたままだ。スキー場を通過して、有料道路手前を曲がると温泉だ。

時刻は10時半過ぎでようやく着いた。建物前の自転車バイク駐車場にFTRを止めて中に入った。ブーツを脱いで受付でシールを貼ってもらい、優待券を出して無料でパスした。温泉の方に歩いて行く。ロッカー室に入って荷物を詰め込むと一目散に風呂場に向かった。この寒さとスキー場が稼働してないためか客はまばらで2、3人しかいなかった。洗い場でシャワーを浴びて体を温める。お湯が熱い。体がかなり冷えきっているようだな。全身浴びることが出来るようになるのに時間がかかった。

ようやく体が温まったので温泉に入る。ふはー気持ちよい。生き返るのう。天界天界。ようやくお湯も適温に感じることが出来、ながながと浸かっていたのであった。その後露天風呂も入って、ゆっくりと今年1年の疲れを流して出た。

出たら昼飯だ。ここで食うものは決まっている。もちろん、明宝ハムステーキだ。レストランに移動すると、あれ、何か様子が変だぞ。なになに、本日はバイキングのみですだって、何ですとぉ! それではめいほうまで来てめいほうハムが食えんと言うこときゃ。そんなばなな、まさしく、六カ国協議のような理不尽な事態にお先真っ暗、これが今年の締めなのか、あまりにも悲劇的すぎる。

文句を言っても始まらないので、バイキングなど食う気もなく、そそくさと温泉を後にした。途中にあった道の駅で何か食うことにする。

丁度お昼の時間12時頃に、道の駅明宝に着いた。この前まっちゃんと来た時、ここで味噌玉子を食ってうまかった。今日もそうしようかと思ったが、寒いので外で食うのは自殺行為だ。何かないかと見ると、明宝ラーメンだの何だの、結構メニューが豊富、お店も豊富だ。そんな中で、いちばんそそる、食事何処おかみさんに入った。

中に入ると、狭いスペースにテーブルがちょろっとあって、ほとんど普通の家のキッチンみたいだ。おすすめの日替わり弁当を注文すると、付け合わせに味噌汁かつぎ汁が選べますと言われた。つぎ汁とは郷土料理の何たらかんたらとの説明につぎ汁即決。きっと山の幸がたっぷり入ったボリューム満点のおいしい汁につがいないと勝手に想像していたら、おまたせしましたと持って来たのはおかずとごはんと、ただのお吸い物みたいな汁。え、これかよ。なんだ、つまらん、こんなのかよ。がっかりしながら無頓着にひとくちすすった。

ファイヤー!

口が火事だタワーリングインフェルノだバックドラフトだ。何じゃこりゃー、なんちゅう辛いんじゃ、死ぬ、間違いなく死ぬよ。慌ててごはんやおかずを食う。あれ、何か辛みは一瞬に消えて、おかずやごはんが妙に美味い。どういうことだ。ではもう一口。

ファイヤー!

口が火事だタワーリングインフェルノだバックドラフトだ。何じゃこりゃー、なんちゅう辛いんじゃ、死ぬ、間違いなく死ぬよ。慌ててごはんおかずを食う。ごはんおいしい。肉じゃがおいしい。豆腐の揚げたのもおいしい。辛みが消えて何かの風味が残る。辛いのは確かだが、何かが違う。もう一口。

ファイヤー!

口が火事だタワーリングインフェルノだバックドラフトだ。何じゃこりゃー、なんちゅう辛いんじゃ、死ぬ、間違いなく死ぬよ。

 

だめだ、辛くて死にそうになるのにやめられん。恐るべしつぎ汁。ごはんおかわりして、2杯目は普通にお味噌汁にしますかと言われたのでそうした。味噌汁は普通だった。食い終わって満足満足。つぎ汁は間違いなくくせになるな。

←この右下に写っているお吸い物みたいなのが『つぎ汁』だ!

味噌玉子をお土産に買って帰ることにする。

途中でリザーブになってガソリンを給油して帰ってきた。

本日の出費

ガソリン 500円くらいとプリカ

お茶 140円

弁当 800円

走行距離 4460キロ

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