大寒翌日読みが難儀な阿下喜

1月21日(日)

週末はツーリングに行く予定だったので財布のなかを見たら

600 円

しかなかった。(正確には 645 円)うーむ、新年早々 iMac 買ったりソフト買ったりレンズ買ったり、煩悩全開購買意欲充填しまくり状態なんで、この上「ツーリング行くのでお金ちょうだい」なんて、どのツラ下げて言うことができるのであろうか。困ったなー。仕方がない、 645 円で行けるところを考えよう。そういえば、前回のテラ飯オフ会で員弁の方を走ったとき、温泉ラリーのなんだか読み方が難しい温泉が近くにあったことを思い出し、三重方面なら雪の心配もないので行くことにした。

天気予報は晴れ、夕方から夜には雨ということで、早めに出発して早めに引き上げるのが正解だ。昨日は暦の上での大寒、 1 年で最も寒い日だ。従って、その翌日である今日は、 2 番目くらいに寒い日なのだろうが、どうにも本年の冬は人類に対する警鐘な異常気象で暖冬なので、今か今かと出撃体勢万全な究極の防寒最終兵器クシタニツーリングワンピースの出番は今回も見送りなのであった。ヘタに着て行って、 4 日みたいなぽかぽか陽気だったら、サウナスーツ状態になるのは火を見るより明らかだし、そうなったからと言って、まさか脱いでかかえて走るわけにもいかないのである。

というわけで、防寒装備レベル 3 の上下革ジャン皮パンインナーはヒートテックとクシタニ前掛け装着だ。当日の朝はちょっと寝坊してしまったので、 8 時出発予定が 8 時 15 分くらいになった。空はうす雲か覆っているが、東の方から太陽が元気に顔を出しているので大丈夫だろう。実家ガレージから CB1300SuperFour を引っ張りだし、エンジン始動で発進する。ガソリンをいつものようにコスモザカードで満タン、今回も 121 円だった。もう少し安くなってくれるといいのだが。かつては

92 円でも「高いなーここ」なんて言ってたんだから、時代の流れとは恐ろしい。

満タンになったので 19 号線を西に向かう。この前のオフ会と同じルートだ。 19 号線では時速 40 キロをかたくなにキープするスズキセルボがど真ん中車線を走っていた。ぬかしついでにドライバーを見たらばあさんだった。うーむ、

高齢社会の波は車社会にも押し寄せているのだなあ。勝川で 302 号線に入り、順調に走る。 22 号線との合流地点もなんとか迷うことなく通過し、廻間の交差点で県道に入った。天気はいっこうに回復する様子もなく、遠くには雪を冠した山が水墨画のように浮かび上がっていた。多少の寒さはあるにしても、凍えるほどでもなく、調子良く走って行く。県道沿いには立派なお城を模して建てられた寿司屋が売り物件になっていた。何十年も前に店じまいをしてほったらかしになっているようで、色あせた看板や朽ち果てた壁が哀愁を漂わせているのであった。

東海大橋まで来たら、堤防の道に入った。それまで交通量が多くてスピードに乗れなかったが、さすが堤防の道は空いているのでがんがん飛ばせるぜ。ふと、木曽川の河原を見下ろすと、きれいに作られた遊歩道を何人もの人がマラソンをしているではないか。何のイベントだがなんだか知らないが、これだけの人数が集まって走るのだからかなり大規模のようだ。そんなの聞いとらんぞ。まあ、聞いとっても絶対走らんが。ちゃんと給水ポイントも設置されていて本格的だな。

木曽三川公園を通過して、 258 号線に入る。すぐに多度大社の方角に曲がり、県道を走る。桑名の市役所支局、多度大社を越えて、うねうねと進む。しばらく走って 421 号線にでたので、そこから阿下喜のほうに向かう。普通の町並みのなかを走る道で、特に見晴らしがいいこともなく退屈な道だが、見慣れた 41 号 19 号を走ることを思えばおもしろい。

そろそろかなーと思ったところで、電柱に「あじさいの里信号左折」と看板が出ていた。その通りに左折したらすぐだった。駐車場にバイクを止める。あたりはなんだか静まり返っているのでまさかと思ったが、施設の前まで歩いて行ったら、開店は 11 時だったぜ。準備中の札がむなしく下がっているのであった。ただいま時刻は 9 時 26 分、 30 分じっと我慢の子であった。晴れていないが、幸いなことにぽかぽか陽気なのでベンチに座ってボーッとあたりを見回していると、温泉の向いのぼろっちいスーパーの「三重県で一番安い250 円弁当」ののぼりが目に入った。

250 円の弁当か。どんなものかと興味がわいて、ぼろっちいスーパーに行ってみた。スーパーとはいえ、日用品雑貨品や仏壇まで売っていた。肝心の 250 円弁当はというと、総菜売り場に山積になっていた。結構なボリュームで、ちょっと食いたい気がする。温泉を出てから考えよう。

ようやく 11 時になったので温泉施設に入った。係りの人がお迎えしてくれた。入り口でブーツを脱いで縦長の下駄箱に入れる。すぐのところに発券機があって、 400 円で入浴券を買った。受付に渡し、中のロッカーは 100 円リターン式です小銭はありますかと親切に確認してくれた。大丈夫です。男湯は受付のすぐ横だった。脱衣所に入り、ロッカーはこじんまりしているので装備をぐいぐい突っ込んで早速お風呂に移動する。まあまあな広さで、湯船は扇型で大きい。体を洗って湯船に入る。温度が 40.3 度 40.7 度 41.1 度とあって、一番ぬるいところが入りやすかったのでそこでぷはーっと天界気分を満喫した。暖まったので露天風呂に出たら、予想通り、こんな町中の温泉なので壁を取っ払うことはできなかったようだ。ただ単に天井のない温泉でした。がっかり。これではつまらんので内湯に戻ってしばらくゆっくり入ってから出た。

出たらお昼だ。ここのレストランはどんなものかと期待して、脱衣所を出て休憩所に行く。休憩所とレストランの席と、どこで区切っているのかわからない作りでセルフサービスみたいだった。客が 1 人しかいなかった。メニューを見ると、月並みな定食が書いてあり、値段もそこそこするのであまり気が乗らなくなって来た。実はまっちゃんから 5000 円小遣いもらったので、 780 円の唐揚げ丼くらい食えるのだが、どうしようか考えていると、休憩所のテレビで天気予報が始まった。

「愛知県、きょうはくもり一時雨でしょう。」

なんですと?

帰るぞ。昼飯はまたしても吉野家にするかと考えていたが、すべて中止だ。外に出ると、空は一面白く曇っていた。なんだよー話が違うじゃん。中日新聞には晴れが 15 時まで続くって書いてあったぞ、地方新聞だからってなめんじゃねえぞ。球団持ってる地方新聞なんか他にねーだろ。意味が分からん。

来た道を戻るルートで帰る。

帰りにファミマで紅茶飲んだ。

本日の出費

温泉  400 円

紅茶  141 円

走行距離  22000 キロくらい

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