オフ会断念して白鳥満天

5月12日(土)

あれ、なんで? なんで今日ツーレポ書いてるの? オフ会はどうしたんだよ。あんなに気合入ってたじゃん、ツーリングマップルは新調したし、手みやげのえびせんべいは40枚も買ったんだぞ。どのルートで走ってどの温泉に入るか毎晩考えて、ようやくベストなルートを考えついたんだろ。どうなってんだよ。

いやー、申し訳ありません、昨今の政局事情や国際情勢等、多岐にわたる諸々の問題や、安全管理の面から、残念ながら今回は見送りとさせていただきました。まさしく断腸の思いであります。(すんません、ウソです、単に天気予報が雨だったからです、しかも翌日はあっさり晴れになってるし)

と言うわけで、天気予報にだまされて、せっかくの1年に1度のイベントは吹っ飛んでしまい、どん底ですよ。死にそうですわ。人生、こんな不条理なことがあっていいのか、正義はないのか、まさしく弱肉強食の格差社会、小泉改革の悪しき面が大きく出たわけであります。

落ち込んでうーんうーんとうなっていると、まっちゃんが温泉行こ! と誘うので、キングオブ温泉の草津はだめになった以上、キンジョオブ温泉くらい入っておかないと気が済まん。まっちゃん曰く、中止になったのでお金が浮いたから、おいしいもん食べよう。フランス料理のコースとか食べよう。え、まじっすか。それは、ナイスなアイデアですよ。いやー、フランス万歳、行こう行こう。

こうして紆余曲折を経て、いささか前置きが長くなったが、(しかもめっちゃ言い訳じみた前置きだし)先週に引き続いてFTR223の出動なのである。天気は意地汚いくらい良いのである。くそったれなのである。しかし、我々が目指すはフランス料理のフルコースなのだ。負けてないぞ。

前述したように人生いろいろ天気もいろいろなので結局出発したのは9時頃になっていた。まずはガソリン満タン、またしても3リットルくらいしか入らなかった。本当に原油高騰時代の強い味方だな。小牧方面から扶桑を抜けて愛岐大橋を越え、関から156号線に入る。今回の目的地の温泉は、白鳥の満天の湯だ。去年温泉ラリーで入ったが、近所の乳白色のお湯はここくらいだよな。キングオブ温泉にはかなわないがまあいいや。

156号線合流地点には、坂下店にはいつもお世話になっているエイデンがあるのだが、よほどのバーゲンチラシが入っていたのか、ものすごい開店待ち客、いやー、意味もなく並んでしまいたくなる勢いです。隣に新しく出来た葬儀場は、ロココ調で昔の竜泉寺街道界隈のラブホテルみたいだし。

道の駅でトイレ休憩のあと、温かい紅茶を飲もうと思ったらなかったので、近くのコンビニに行った。温かい紅茶を飲もうと思ったらなかったので、あきらめて先を進む。結局、11時頃に郡上まで来て、まっちゃんのお気に入りの喫茶、さいとうに入った。そこでぜんざい、まっちゃミルクを飲んで糖分を補充すると、一気に脳細胞が水を得た魚のようにフル回転を開始、おっけー、目的地はここだぜい。フランス料理フルコース、ももちどりだ! 古今伝授の里ミュージアム内にある、フランス料理店だぜ。

決まったらこうしておれないぜ。郡上をそうそうに脱出、156号線をどんどん北上し、道路脇に現れたミュージアムの案内板をたよりに進むと、こんなところで曲がるのかと交差点で右折し、山道をずんずんうねうね進んで、おいおいこんな山の中に来て大丈夫かよ、フレンチだぜ、鉄人石鍋、坂井のフレンチだぜ。辺りを見回すと、一面、田んぼ、田植えのじいちゃんばあちゃんが腰を屈めて仕事に精を出している、日本の心象風景。そこへ古今伝授の看板が現れた。駐車場に入ってバイクを止める。

おお、まさしく「目に青葉、山ホトトギス、初鰹」そのまんま東な環境に、荒みきった心が洗われるようだ。そして、その先には、落ち着いたみどりの広がる風景に実にマッチしたモダーンな建物があった。おお、あれがフレンチレストランももちどりだ。小川を渡って店に前に行き、メニューをチェックする。なかなか良さげだし、客も入ってるから大丈夫だろう。扉をくぐると、案内の女の人が来て、席を用意するのでちょっと待たされ、そして、テラスの席に案内された。おお、新緑の下で池を望む絶景のロケーション、鴨も泳いどるし、すばらしい。この桃源郷のような環境で1時間くらいかけてゆっくりフランス料理を味わったのであった。うまかった。

満足して店を出ると、あとは温泉だ。またしても156号線を北上し、油坂峠への分岐点の大きなループ橋を横目に走り、高鷲の手前で県道314号線に入る。その先は急速に高度を上げるヘアピンカーブが続く道で、一気に白鳥高原に到達すると、そこが満天の湯だ。去年来た時はまたスキーシーズンだったので結構なにぎわいだったが、さすがにもう5月ともなると、端境期と言うわけで、人もまばらだ。バイクを駐車場に止め、ここは貸し切り露天風呂があるのだが、人気もあるので入れるだろうかと思いつつ、受付に向かった。受付は玄関から帯に長し襷に短しな距離で、ブーツを脱ぐのが面倒だったのでそこから貸し切りは入れるか聞いた。すると、受付の係りの人は力強く「入れます」と断言したあと、畳み掛けるように「いまアルペンカードに入会すると入浴料500円引きです」「さらに金券1000円サービスですからお二人で入会すれば2000円ですから入浴料は無料です」「しかもポイント集めてお値打ち」「年会費保険料は当然かかりません」と強いクロージングを掛けてきた。すごい、よっぽどカード獲得ノルマがきついのか、押しに押しまくってくるぜ。でも入会すると今回の貸し切り露天がロハじゃん。ラッキー、入会しちゃうもんね。2分くらいで申込書に記入し、貸し切りの鍵を借りる。早速、表の貸切露天風呂に向かう。なんせ個室だもんね。ちょっとした優越感。

鍵を開けて中に入ると、脱衣所があり、左側奥に洗い場、そして外に向かってお風呂がある。おお、見晴らしがいいじゃん。こんなに開放的とは思わなかったぞ。林道から丸見えじゃん。スキー時期には滑ってるところから見えるぞ、って去年も本館の露天から丸見えでそう思ったな。しかし、貸切なのは良いね。全く気兼ねなく入れる。乳白色のお湯も良いし、でもちょっと期待したヌルヌル感がなかったな。

十二分に堪能したのでお風呂を出て鍵を返すと、さすが物価の高いスキー場180円のアクエリアスを飲んで、バイクに戻って風呂あがりのせいか暑いぜ! と叫びながらヘアピンカーブをトレースしつつ高度を下げて一気に156号線に戻る。

帰りにローソンで休憩、紅茶とバナナクレープを食って、帰ってきた。

走行距離が5000キロを超えた。

本日の出費

ぜんざい500円

まっちゃミルク400円

フランス料理1890円×2人前

アクエリアス180円

紅茶とバナナクレープ105円219円

貸切露天風呂(2500円)無料

走行距離 5050キロ

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