新穂高自噴温泉はぬるいさむい

6月2日(土)

先週のツーリングで行くはずだった新穂高の湯だが、何がどうなったか行けずじまいとなってしまったので、今週行くことにした。天気予報も晴れということで、山岳地帯に行くにはぴったりのようだし。当初の予定では、まっちゃんとのにょいとらんで温泉にでも行くつもりだったのだが、何がどうなったかCB1300の出動になっていた。というわけで、まっちゃん置いてきぼりの今回のツーリングにお土産は必須なのである。

で、前日にルートチェック、なんで今更ルートチェックかと言うと、いよいよ本当に宮峠がいやなのである。あの殺人グルーミング急勾配ヘアピンカーブを下るのは、本当に寿命を縮めるだけなのである。人生80年で、なるべくその可能性を削減する為には、とにかく出来るだけあのルートを走らないようにするしかないのである。で、頼りにしているマップファンで検索をかけると、美女街道のルートが洗濯された。え? 選択だろ。選択されたので、あれ、美女街道って聞いたことあるよなと記憶を巡らしたが、思い出せないのでまあ良いとした。とにかく、美女街道を走れば宮峠で寿命を縮めることもないわけだ。めでたしめでたし。では出発だ。

と思ったら、当日早朝は雨じゃん、どうなってんだよ。くそーと思いつつ、5時の天気予報更新まで待って気象庁のHPで情報収集、どうも朝のうちは曇りだが、この後晴れて来るようだ。それなら大丈夫だな。と言うことでそうそうに準備を済ませて実家ガレージから、先週日曜日に洗車してピカピカのCB1300SuperFourを引っ張りだす。山岳地帯のトンネル漏水で汚れるのが心配。まあ、避ければいいか。エンジン始動してまずはいつものコスモ石油でセルフガソリン満タンだ。情報によると、6月から原油価格大手が値上げを断行、それによりガソリン、食用油をはじめマヨネーズ、ツナ缶、コーヒー、オレンジジュースとありとあらゆるものが値上げされていく模様だ。我々低所得者層には本当に厳しい時代が到来するようなので、行けるうちに行っとかんとな。で、ガソリンはリッター130円、なんとか許容範囲だった。これが140円150円なんてなったらえらいことだ。

満タンにして出発する。給油口を挟んで反対側にはYAMAHA XJR1300が同じように給油しており、作業終了後、クウオーンッと19号に飛び出していった。うーむ、出来るヤツ。今度あったらどうしよう(意味不明)

19号線を東へ進み、内津々峠を越えて多治見に入り、ミニストップの交差点を曲がって小泉駅経由の裏道を走る。今日から6月ということで、衣替えの季節にちなんで、装備も上下革ジャン革パン+Tシャツのみの盛夏型だが、ちょっとすーすーするくらいで何ともないぞ。やっぱり季節は確実になつに近づいているのだ。

248号と合流、いつもは旧道を走るのだが、今回は思い切ってバイパスを選択、何でも10分くらい短縮できるというので行ってみました。さてどうでるか。お、確かに広い交通量も少ないので流れが速い、これはいいかも知んない。順調に走って渋滞もなく新太田橋までたどり着いた。橋を渡って41号線に入る。248号を並走していたYZFとモタードとアメリカンだったかの3台は別の方に行ってまった。41号のこの辺りはひさしぶりに走るな。相変わらず電車が何両も置いてあるし、反対側のエロビデオ屋はいまやはやりの形態に進化したとはいえ、結局エロビデオ屋だわな。どんどん走って、いつもの八百津からの合流地点交差点を通過した。逆算すると、多分5分くらい早かったかな。まあ、どっちでもそう変わらんということで、でも、気分的には信号の少ないバイパスの方が良いな。

さて41号線を順調に北上するのであるが、天気は晴れというより雲が多いので、とくに山岳地帯の日陰に入るとちょっと寒い。やばい、おしっこがしたくなってきた。年のせいかトイレが近いな。我慢してまた尿道結石になるといかんので、早々にトイレ休憩を金山の飛山でとる。かっとんで走っていた新型ZZRも入って来て、交差点の方のお店の並びに行った。トイレしてさっさと出発する。途中、極度にペースの遅い法定速度厳守車両をちょいちょいとかわしてそろそろ美女街道への分岐点というところで、どうにもお腹が空いてきた。ちょうどタイムリーがあったので急遽ピットインする。タイムリーは店頭にベンチがあるので好きです。ヤマザキのコッペパンマーガリン&ジャムとムチムチたまらん長谷川潤がCMしてる爽健美茶のホット(寒いのだよ)を買って、ベンチで座って食う。食いながら地図を確認すると、このタイムリーの先の交差点で県道87号線に曲がればいいのだ。これでいいのだ。出発なのだ。

県道を走っていくとやがて「美女街道」の看板があらわれた。通過してしまった。戻って美女街道の方に曲がった。黒のGSX-R?ともう一台が道路脇に止まっていた。道でも確認してるのかな。美女街道はギュイーンと大きくカーブして上るのである。これはすばらしいいい道だ。でもこの道を走るのは初めてではないぞ。かつてこの辺りを走ったことがあるような気がするが、うーん、忘れた。まあいいや。調子よく走って、長い長いトンネルをくぐると、急カーブして見覚えのある道に出た。あ、ここに出るのか。右に曲がって先を進むと、158号線に合流、板蔵ラーメンのドライブインの横を通過する。この飛騨丹生川辺りに、気になっている温泉があるのだが、場所がよく分からん。今度しっかり調べてみよう。あわよくば看板でもないかと思ったが、どうやらなさげだし。

よっしゃ、こっから飛ばすゼエ。と思ったのに、なんと先頭を走るのは重量級観光バス3重連ではないか。ぎゅおんぎゅおんと黒い排気ガスを出して苦しそうに坂を上るのであった。その後を、何十台もの車が列をなし、まさしく大名行列状態。うーん、イライラする。ようやく現れた登坂車線と思いきや、おいおい、先頭の観光バスは素直に登坂車線に入ったのに、2台目3台目は自分が観光バスであるということがわかっていないのか、後ろに約十三台のイライラしてる車が連なっていることもわかっていないのか、よっぽど1台目の観光バスが気に入らないのか、なんとしてもここで抜いたるーとものすごい形相でひーひー言いながら上っているのであるが、全然遅くて、このまま抜かせるのかいな。もうたのんますわ。

結局、せっかくの登坂車線は全くの無意味に終わり、相変わらずの大名行列のまま安房峠まで続くのであった。スローなブギにしてくれ角川文庫。おかげであちこち眺めることが出来たので、乗鞍岳の頂上付近の黒い雲まで目に入ってしまったよ。これはこの辺りに局地的に雨が降るかもしれないなー。寒いのでもうこのあたりで温泉に入ろうと思ったのだが、この天候では気が気でないのでもっと先まで行こう。平湯温泉郷を抜けて遠くに穂高岳を望みつつ、(槍ヶ岳かもしれない、よくわからない自信がない)奥飛騨温泉郷に突入する。この辺りまで来ると空は青く、雲はあるものの雨が降りそうな気配は全くないぞ。よし、このまま新穂高の湯に直行だ。本当は、新穂高の湯がハズレだといかんので、まず温泉は平湯で入っておく予定だったのだが、まあいいや。で、以前、深山荘に来た時に出来ていなかった長いトンネルも完成しており、そのトンネルを抜けると、目印の黄色い「ゆ」の大きなのれんが出現した。

駐車場にバイクを止め、あたりの写真を撮ってから手ぬぐいを持って温泉の方に歩いていく。ちょうど同じ時間くらいに来たカップルが橋の上から温泉を見て、なんか会話していた。女「えー、あんなとこは入れないぃ」男「大丈夫だよ、水着を着ればいいんだよ」女「でもぉ、はずかしいぃ」ごちそうさまです。そんな幸せ満開のカップルをよそに、孤独なライダーは手ぬぐいもって温泉場に降りる山道をヒーコラヒーコラと進むのであった。降りるとダイレクトに温泉の湯があり、4、5人が入っていた。奥の方に脱衣所らしき小屋があり、その前には料金ボックスが。志ですな。200円だったけ? 入れる。小屋で脱いでいざお湯に入るぞ。おお、なんか、足下ざらざらするけど砂のままか。お湯はちょっとぬるいとは書いてあったが、本当にぬるいなー。ものすごくぬるいぞ。肩まで入って、風もあるので出ると寒い。出るに出れなくなってきた。困った。うーん、と思ったら、一人がざばーっと立ち上がって出るようなそぶり、よく見ると水着の女の子だった。おお、しまった。メガネがないからよく見えないよ。何たる不覚、一生の不覚。女の子は出て行ってしまった。うーむ、ショックで沈みそう。しかし、いよいよ困った。この温泉って、源泉はどこから流れてくるんだ? そこに行けばもう少しあったかいかも。しかし、しかあし、どこにもそれらしいものもないのであった。だあああああ、もう出る。こんな温泉入ってられっか。でて、いそいそと体を拭いて服を着ていると、同じように出てきた人が「さむーさむー」と言ってるので「寒いっすね」「寒いっす」「真夏に来るところですね」「そうですね」と意見は一致したのであった。

バイクに戻って、ここまで来たので穂高ロープウェイの方に行ってみたが、観光客もなく、閑散としていた。まだシーズン前なのかな。駐車場もロープが張られたままだし。奥の方のホテルは廃業したのか、シーズン前だからまだやってないのか、何しろとにかく、穂高がきれいだったので写真だけとって来た道を戻るのであった。

帰りは471号線を神岡に抜けるルートを走る。川沿いを進むこの道は結構快適で好き。昨日の雨のせいか、川の水量は多く、所々にある小型のダムは滝のように水が流れていた。用水路も、この前来た時は川底が見えるくらいでちょろちょろと流れていただけだったのに、今日は堤防からあふれんばかりの水量で、どどどどどーと大きな音を立てて激しい水しぶきを飛ばしていた。ありゃ、あんなかに落ちたら死ぬな。気持ちよく走って、道の駅神岡があったのでよってみた。中にはスーパーカミオカンデの電球が飾ってあった。

でかい。

お昼にしようと思ったが、セルフサービスの冷凍食品を解凍したようなものしかなかったのでやめた。お土産屋でまっちゃんへの土産を物色するが、これといって良いものがないのでやめた。

道の駅を出て、神岡市街地を抜けて橋を渡り41号線に入る。ここからペースを上げて、とろとろ走ってる車をぶち抜いて走る。そば祭りののぼりがあがっているので、いったいなんだろうと思ったら、その先の流葉温泉で何かイベントをやってるのであった。おもしろそうだな。そばが食えるのかと思いつつも、とても混雑しているようなのでやめた。

飛騨古川まで戻って来て、タイムリーに入ったらおにぎりも弁当の全然なかった。41号線最後のタイムリーと堂々と看板に詠ってあったが、これでは駄目だろう。次のファミリーマートに入ったら、おにぎりがあったので買った。サントリーウーロン茶が500ミリペットボトル安売りだったので買った。食いながら地図を確認。うーむ、まっちゃんへのお土産は高山市内で買うしかないようだ。

結論が出たところで、高山へ急ぐ。41号線からアルプスが見えるところからは、雲が多くてアルプスが見えなかった残念。その先、有名な高山陣屋への交差点を曲がって久しぶりに陣屋に遭遇した。いやー、久しぶり。相変わらず観光客が多いねえ。バイク止めるところないねえ。土産を買うのに困った。そしたら陣屋の向かい側の公園みたいなところがバイクで占領されていた。まさしく占領されていた。おいおい、これはやばいだろ。ここは駐輪場じゃないんだからさー。これはやばいだろ。でも、じゃあ、バイクどこに止めるんだよーって話になるんだけどな。うーん、こまった。で、結局、不本意だが、同じように公園にバイクを止めた。不本意だが。本当に不本意なのだが。くそ。

で、速攻でお土産ゲットせねば。全く何にするか皆目見当がついていない病院坂の首縊りの家暗中模索の章だったのだが、高山名物の赤い橋を渡って思い出した。そうだ、わらび餅のお店があったよなー、今回のお土産にはぴったりじゃん。気分はまさしくトリオザシャキーン! 橋を渡ってすぐの、そお店に飛び込んで「早蕨」をゲット! ゲットゲットゲット! 

←これがわらび餅「早蕨(さわらび)」

オッケー、公園に戻って荷物をシートにくくりつけると脱出だ。

こうして必須のお土産をゲットしたのでもう安心。後は41号線をひた走って帰って来た。

本日の出費

パンお茶おにぎりなど 92円137円105円2個125円

ガソリン カード

温泉 200円

本日の走行距離 420キロくらい

CB1300の累計走行距離 24750キロくらい

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