ひとつふたつと峠を越えて売木
4月28日(月)
TOURSのページで一覧を見ればわかるでしょうが、3月に5回ツーリングに行ってるんですよ。そこから続けて4月の第一週まで前人未到の6週連続行きまくって、それ以降、おいおいどうしたって言うくらいの沈黙by遠藤周作状態になって、賢明なるサイト常連客の方々は、これはまっちゃんの怒りに触れてツーリングに行けなくなったか! だの、いや、こいつはきっと黄金週間を見据えたゴマスリ行為に没頭しているのだ! だの、いやいや、単に金がないだけだろ、だの、いろいろ言いたい事言ってるみたいだが、まあ、その、ある意味全部正解です。こっちを見ていただければわかると思うのですが、まあ、そういうことで。
そして黄金週間の到来なのだ。今年の黄金週間は日合わせが悪く、カレンダー通りにしか休めないまっちゃんは平日仕事、ということで4月28日と30日から5月2日はおれはフリーだ! 自由だぜ! だからツーリングに行くんだぜ。正々堂々と行けるんだ。
で、30日からはCB1300で伊豆へ、28日はFTRで行く事にしたのであった。FTRでのツーリングは目的地を阿南町のかじかの湯に設定していたのだが、当日の出発予定7時が、なんだかんだで8時になっちまったので、ひょっとしたらたどりつけんかも知れんな。そんな時は作戦Bでよろしく。まっちゃんの帰りに迎えに行かないかんので、あまり遅くなってもやばいのだ。いろいろ気を使って大変なんだよ。まったく。
8時に出発して、ルート的には先日のおきよめの湯方面なので363号線を走る手もあったが、また通行止めだの何だのがあるとウザイので単純に19号線を突っ走る事にした。巡航速度が遅いFTRにとってはあまり望ましくない幹線道路だが、致し方ないな。いつもの通りにコスモでガソリン満タン、122円の価格設定もあと2日間だけだからなあ、今度は160円だって? もういい加減にしてくれよ、道路がまだまだ必要だって、そりゃわかるけどさ、どこまで造れば気が済むわけ? 誰かさんの新しいカメラ欲しい新しいレンズ欲しいと同じで、どーどー巡りでキリがないんでしょうが、どっかでケジメつけてもらわんとな。
さて、19号へ繰り出すのであった。天気予報は晴だったが、全体的に薄く雲がかかっており、時々陽が差す様な感じ、空の青さは望めないようだな。雨が降るような事はないようだが、陽が差さないのはちょっと気持ちが盛り上がらんなあ。ちょこっとしんみり走っていると、前の車に追いついた。ふっるーいSUZUKIアルト、しかも今どき軽貨物だよ、しかも4人がぎゅうぎゅう詰めじゃん。しかし、乗ってる人をよく見るとばーちゃんばっか4人! チョー元気良さそう、あっち見たりこっち見たりいろいろ姦しく会話する様子がリアウインドー越しにうかがえるのであった。さすが日本の高度経済成長を支えた男どもの世話をし続けた真の功労者であるばーちゃん軍団、このパワフルさは見習わなければ! ええい、しんみりしてる場合ではないぞ、こっちも行くゼエ、誰にもおれを止められないゼエ。アクセルをひねる力が入る。カットビだ。
恵那市に入ったところで257号線に曲がる。その先が阿木川ダムへ通じる走りやすいルートだ。途中、国道名物グルーミングロードがあるが、それを越えたら順調に進む。大きな橋とトンネルを抜けて、その先にある休憩ポイントでトイレを済ませる。小鳥のさえずりがのどかである。トイレには「後期高齢者医療制度反対!」の張り紙がなぜかしてあった。山口県の選挙結果が出たもんな。
再び走り出して女城主の郷、岩村を通過、その先の上矢作で418号線に入る。ここら辺からまた通行止めの表示があったが、今回のルートには影響がないので安心した。毎回毎回うんざりするようなウネウネ山道の418号をひたすらに走る。風が強くなってきて、だんだん寒くなってきた。今日の装備は革ジャン、カントリージーンズ、中にユニクロヒートテック1枚、もっと暖かいかと思ったら、やはり山岳地帯は油断できんな。
最初の山越えの末、平谷に到達する。平谷湖フィッシングというでかい釣り堀があって繁盛していた。どんどん進んで平谷峠を越えて、いつもの絶好のロケーションを見ながら山を下ると、下った先には新型クラウンのパトカーが止まっていておまわりさんが2人、にらみを利かせていた。ローリング族対策だろうか。今どきまだそんなヤツがいるのか?
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ここら辺まで来ると、まだ若干、桜が残っているのだ。ちょっと葉桜になりかけだが、やはり山岳地帯は油断できんな。なんでや。意味わからん。
売木に着いたのが10時半頃だった。阿南まではまだ2、30キロあるので1時間くらいかかると判断し、目的地を作戦Bのこまどりの湯に変更する。時間よりもとにかく風が強くて寒くて、温泉入りたかっただけという説もあるが。それに、作戦Bの温泉は、これまでな何度も前を通過しているので、気になってしょうがなかったんだよ。だから入るのだ。
ということで、うるぎ温泉の方に曲がって、駐車場にモリワキマフラーの付いたCB1300が止まっていたのでその横に止める。南側のでかい看板には落語家のふるさとだとあって、その横をよく見たら、なんと、ここは今話題騒然の聖火リレー、その長野オリンピックの聖火リレーのスタート地点だったのだ。いやー、政局安泰な時期の聖火リレーで良かったねえ。
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さて、温泉の建物に向かう。よくよく建物を見たら、ここは来るのが初めてだと思っていたら、遠い記憶を呼び起こすところ、一度来た事があるような気がしてきた。ああ、来てるなあ、ここ。たしか、温泉には入らずにそばを食ったんだ。なんで温泉に入らなかったのかは憶えがないな。まあいいや入ろう。
玄関に入ると、下駄箱があるのでブーツを脱いで、でも狭い下駄箱なのでブーツは横にしていれた。そして向かって右にあるフロントの横の発券機で入浴料500円を払い、奥のお風呂の方に行く。なんか、ちょっと狭い感じな入口、でも自動ドア。入るとこじんまりした脱衣所だが、先客がよーさんいるわけですよ。しかも驚く事にじーちゃんばっか、今日はシルバーパワーに押され気味だな、まあ、ばーちゃんばっかなら別の意味で驚くが。ロッカーは鍵付きと付いていないのとあって、付いていないのはタブン鍵が壊れたみたいで、このロッカーは鍵がかからんからねと断り書きが各所にしてあるのが行き届いてるな。まあ、本当ならちゃんと直してもらった方が行き届いてると言えるんだろうが。
で、装備を突っ込んでお風呂場へ行くのであった。お風呂はそこそこの大きさで、色々な種類があった。個人的にはでかい内湯2カ所くらいにしてもらった方が良いと思うのだが。それぞれがそこそこの大きさの湯船にじーちゃんがおさまっているので結構混んでる印象になるのだよ。体を洗って、そこそこの大きさの湯船に入った。体が冷えているのでちょっと熱い、でもそれがバイクで走って温泉に入る醍醐味だぜ。これが夏になえると汗を流してサッパリってのが醍醐味だ。でも、湯から上がったらまた汗まみれの服を着るんだけど。そういう意味ではやはり温泉ツーリングは冬の方が良いのかも知れんな。
正直あまり期待していなかった温泉だが、お湯はヌルヌル系なので気持ちが良いし、露天風呂も開放感があって見晴らしも意外に良かったので満足である。地元のじーちゃんが押し寄せるのもわかるな。
さて、温泉を出てバイクに戻るとクウォンックウォンックウォンッと明らかに非ノーマルなエキゾーストを響かせて、我がFTRの隣に止まっていたモリワキCBが出て行った。うーむ、できるヤツ、今度会ったらどうしよう。
温泉を出たら11時半を過ぎていた。ひょっとしたら阿南まで行ってても大丈夫だったかも知れん、とふと思ったが、まあ、また今度くればいいしと思い直す。近くに、かの温泉大明神machikane氏が行きたがってる潮吹館があるので近くまで行ってみた。この温泉もかつてはよく来たなあ。あのころはこんなに日帰り温泉がなかったので重宝しました。坂道の上にあるのでバイク止めるのに神経使ったな。今度来るならFTRの方がいいな。
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さて、のんびり帰ることにした。帰り道、毎回この418号線を通るたびに気になっていた喉の滝を見ようと思う。FTRはこういう道草がしやすいからいいのだ。看板の前にバイクを止めて、え、この下に降りるんかい、と思えるような石で造られた階段を下って行く。意外に急斜面だったりして、ここで転落したら誰にも見つけられんなーなどとビビりつつ降りて行くと、ざざざーっと滝の音が聞こえてきて、木々の遮りが晴れるとでかい岩の上にガードレールみたいな囲いの展望台ごときところに出た。そこから滝というより単なる急流みたいなのが見えた。でもいい感じなのですよ。目に青葉山ほととぎす初鰹って俳句があるが、あんな感じ? 鰹は無理だが目にしみる青葉と小鳥のさえずりや沢の音がなんだか喧噪とした社会を忘れ去れてくれるのだ。でもガードレールから下をのぞくと、深そうな滝壺が遥か下に見えて、落ちたら誰にも助けてもらえず土左衛門だなあとビビるのであった。
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蛇でも出てくるといけないのでバイクに戻る。
いやー、なかなか楽しい探検だった。
帰りの19号、竜吟のコスモでガソリンを入れたら129円もしやがった。わざわざコスモカードで入れてんだからちったあ割引しろよこのタコ。
本日の出費
温泉 500円
お茶 120円
本日のFTRの走行距離 200キロくらい
累計のFTRの走行距離 7400キロくらい