そんなにでかいか徳山ダム
5月18日(日)
ゴールデンウィークが終わった。終わっちまった。楽しいゴールデンウィークの終わり、そして、それからはなんだか面白くない事ばかりが起きた。ガソリン税は復活し、リッター160円に跳ね上がり、ミャンマーではサイクロン、そして中国四川では大地震だ。日本だけでなく、世界的にこんなあんな事故災害事件が相次いでいるのだ。うむむ、実に面白くない。
しかし、最も面白くないのはTakemaオフ会が雨だったって事だよバッキャーロー。ザケンナヨッ、オイ、どういうこったよ。3年だぞ3年。3年越しの念願だったんだコノヤロー、まさしくナミダナミダのメンパッチン。(ネタ古すぎるぞホンマ)これでもうオレは、オフ会をドタキャンするチキン野郎の軟弱者の烙印を押されてしまった。もう駄目だ。こうして人は鬱病になるのさ。うーんうーん。
この中森明菜の難破船のように沈没しきった気分をどうしてくれよう。そうだ、いい考えがある、ツーリングに行くんだ! きっと気分も晴れるぞ。よし決定。
という事で、ツーリングに行く事にしたのであった。伊豆温泉三昧以来、2週間ぶりのツーリングは、前日、しっかり洗車と空気圧調整を済ませたFTR、コードネーム“リトルパール”で出撃だ。
目的地は、以前から候補に挙がっていた、徳山ダムだ。実は何を隠そう、まだ水没以前の徳山村までCBR400FEで行った事があるので、水没させた徳山ダムは仇でもあり、完成したら絶対に見に行こうと思っていたのだ。今こそその時である。賽は投げられた。
で、当日は天気予報も晴で、昨日も晴で、なんで先週がこの天気じゃなかったのか、恨みつらみの言葉も吐きたくなるが、済んだ事はしゃあないし、気を取り直して納戸から洗車してワックスもピカピカのFTRをひっぱり出す。洗車の際にサイドバッグを外したままになってるので、いつもよりすっきりした外見、まあ、何も入ってないサイドバックは走ると暴れてジャマなもんで、このまま行く事にした。ちなみに装備はTシャツと革ジャン、カントリージーンズである。暑くなるかも知れんが、まあ、大丈夫だろう。
7時ちょっと前に出発。コスモでガソリン満タン、と思ったら1リットルしか入らんかった。洗車の時にトリップメーターを動かしてしまったので距離がわからなかったからいかん。今度は気をつけよう。
155号線を小牧に向かって走る。日曜の朝は交通量も少なく、快適に走れるはずだったが、真ん前に観光バスという、実にうれしい走行環境になってしまった。仕方がないのでタラタラついていくと、途中で曲がって行ったのでラッキー、そこからは調子よく走るのであった。しかし、調子よくといってもFTRなんで、一般車両に比べるとペースは遅いようで、なんか、すっごくしびれを切らしたようにエスティマが反対車線に飛び出して抜かして行った。そしたらその前にのろまなマーチが走っていて、またイライラしてるようだった。一宮に入って車線が増えたら走行車線からぎゅいいいーんと抜かしてすっ飛んでった。捕まるなや。
その一宮で155号線から県道18号線に曲がり、大垣に行くルートを走って行く。天気予報は晴だというのに、空は一面厚い雲に覆われていて、本当に晴れるんかい。ちょっと寒いし。時間が早いのでこれから晴れて来るのだと好意的解釈をしつつ、走るのであった。
木曽川を越え岐阜に入って、さらに進んで長良川を越える。越えたところで長良川沿いの道に曲がる。この辺りの間違いなくランドマークである、サンヨーのソーラーアークはあい変わらずデーンとそびえ立っているぞ。うーむ、いつ見てもセンスオブワンダーな建築物で、素晴らしい。
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長良川に沿って走る県道を進み、国道21号線を横切る。以前は、こっち方面はこの21号線を使って来る事が多かったが、最近、この県道18号ルートを見つけて、使うように下が、幹線道路が苦手なFTRには最適な道だな。
本巣郡に突入、開店当時にトイレツマル(トリック劇場版)を起こした漏れた、じゃなかったモレラを横目に、157号線を北上、谷汲大橋をくぐってどんどん走る。そろそろ天気もよくなってきて、調子よく走る。砕石工場の廃墟を発見、これはbeenoさんの専門分野がまた現れたな!
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そこではたと気がついた。あ、ひょっとして行きすぎたんじゃないの? 珍しく地図を確認すると、やはり、谷汲大橋を渡らないかんかったんだ。もどるぞ。もどって橋を渡り、谷汲村の華厳寺を横目に揖斐方面に走る。
その先にあった谷汲の道の駅で休憩。寒いのでホットが飲みたいが、自販機は全てクール! 全品クール! まあ、当然だわな。諦めて走り出す。
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303号線に突き当たり、久瀬村に入る。この辺り、あまり来た記憶がないのだが、改めでその風景を目の前にすると、あれ、なんだか、最近来た事があるような気がしないでもないなあ、と、そこで久瀬温泉の看板を見て気がついた。あ、そうだ、温泉シールラリー完全制覇の時に、この久瀬温泉に来た事があるぞ。そのときこの道を走ってるよ。デジャブかと思ったら違った。もっとも、この道はCBR400Fで徳山村まで走ってるから、絶対に1度は走ってるんだけど。
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303号を揖斐川に沿って、いくつもの長いトンネルをくぐる。しばらく走って、藤橋の湯の看板が現れた。その先に、道の駅星のふる里ふじはしがあった。9時半という時間にも関わらず、すでに駐車場には車がいっぱい、一番向こうのメルヘンチックな建物の前には、某巨大掲示板バイク板岐阜スレで何かと話題になっているだけあって、バイクがズララララーッと並んでいた。今日も、藤橋キボンヌ、藤橋キター! と意気投合して集まったのでしょうか。
早速温泉に行ったら開店は10時だったので待つことにした。しかし、寒いので困ったなあ、何とかならんかなあ、と思ってよくよく見ると、おお、足湯があるではないか。これはごちそうさま、早速、ブーツを脱いで靴下脱いで、ちゃぽんと浸かった。ふしゅしゅしゅしゅるうー。気持ちええ。暖まるわい。ぬくぬくしていたら、壁の張り紙が目に入った。「足湯の営業時間内に限りご利用いただけます。」なんですと? 今は営業時間外だからやばいんと違う? そこへ従業員とおぼしき人がやってきた。う、やばい、怒られるかも知れん、どどどどないしよう。そしたらその人は「おはようございます」と水質検査みたいな事をして去ってしまった。ホッとした。見逃してもらえたようだ。安心してぬくぬくしていると、ようやく開店時間になった。足湯から出てほんまもんの温泉に移動する。
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開店待ちのお客さんが知らないうちにぎょうさんおって、開店しますの合図とともに、開いた正面玄関には怒濤のごとくお客さんが押し寄せる。下駄箱から受付方面へ、係の人が必死に案内して、一気に渋滞した発券機の前で相手を務めるのであった。順番を待って、やっとまわってきたので1000円札を入れ入浴券を買おうとしたら、係の人がJAFの会員ですかと聞く。よく見ると、会員の人は優待券400円のを買ってくださいと書いてある。おお、JAF会員になって20余年、温泉の割引なんて初めてです。感激です。400円の券を買って受付に会員証と入浴券を出す。前の人は温泉シールラリーやってた。
受付から階段を下りてホールを横切り、男湯に行く。最近出来たばかりの温泉らしく、モダンなデザイン、天井の高い設計、高低差のあるフロアーと実に格好のいい建物だ。これで風呂が良ければ最高だな、とおもいつつ、脱衣所に入る。そこそこの広さ。というか、あれほど怒濤のごとく押し寄せたわりに客はこんなもんか、というくらいの人数。やはり女の人の方が多いからだろうか。ロッカーは無料で、そこそこの大きさ、冬のフル装備だとちょっとキツいかなという感じ。荷物を突っ込んで、早速お風呂にいく。
まずは体を洗って、内湯に入った。そこそこの大きさの内湯で、お湯は普通の温泉のお湯、特にどうってことのないお湯だった。他にいろいろな種類の風呂があったが、全体的にあまり広くないんだから、大きな内湯を2つぐらいデーンと造って、へんな風呂を造らない方が広々としていいんじゃないのか。露天風呂に行ってみると、滝が流れていた。作り物の滝で、温泉でもないのだが、なかなか立派でいい雰囲気。でも、そこに入れないように鎖で仕切ってあるのがちょっとぶち壊しだな。それに周囲を覆う目隠しはまるでベルリンの壁、これも雰囲気悪いよな。せっかくこんな山の中なんだから、もうちょっと開放的にして欲しかったよ。女湯ののぞき対策としては万全だが。
それでも400円で入れるからいいんじゃないかと思いつつ、のんびり入って出た。ホールの休憩スペースも広いので、そこで一息入れる事が出来る。レストランもあるがまだ開店前だったので、まっちゃんには、コンビニのお握りばっかじゃなくてちゃんとお昼ご飯食べるんだよ、と言われていたが食事は諦めてダムに向かう事にした。
温泉を出てダムに向かう。この先は典型的山道のウネウネぐねぐねが続き、かっ飛びライダーのはたまらんコーナーの連続だった。だから藤橋にみんな集まるんだね。こんなタイトコーナーではCBで走ったら大変だったな。まだ軽量で小回りの効くFTRだからそこそこ走れたが、それでも後から来たかっ飛びライダーにガンガン抜かされてしまった。とほほ。
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歴史的正体不明の藤橋城を過ぎて長いトンネルを抜けると、徳山ダムがその姿を出現させた。日本で最も大きなダムというだけあって、道路からでは全貌がわからん。見学用に展望台のある駐車場はすでに満車で、国道の路上駐車が当たり前になっている。大人気だな。かっ飛びライダーたちのバイクが止めてあったのでそこ並びに止めた。さっそくダムを見に行くと、確かにでかい。ロックフィルダムとしてかなり巨大な部類に入るだろう。でも、御母衣とか牧尾の方がでかいような気がするのは気のせいか? 排水路がかなり間近で見れるので、放水時の迫力はすごいだろう。電光掲示板でダムの説明の映像が放映されており、観光バスのじっちゃんばっちゃんがベンチに腰掛けて見入っていた。ダム上の道まで歩いて行って、巨大なダム湖を眺める。うーん、この下に徳山村が沈んでいるのだ。20余年前にここに訪れた時は、ここには村がたしかにあったのだ。時の流れとは残酷だ。でもさー、ダムで水没する村なんて、そこら中にあるのに、なんで徳山村がそんなに話題になったんだろうね。そうか、いらんダムだからか。いらんのに造ったらいかんわなあ。
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ダムも見たので帰ることにした。本当はこのあと酷道157号線突破を計画していたのだが、ガソリンがないので中止。それに途中の看板で通行止めとあったしな。あきらめよう。
本巣まで戻ってガソリン補給。136キロ走って3リットルちょっと。やったー、リッター40いってるぞ。セローに負けとらんぞ。
ガソリンも補給したし、どこかで飯を食おうと思ったら、やっぱり食うところがなくて、時間が時間だもんで、(吉野家さえ順番待ちの行列だよ、おい)コンビニのおにぎりになってしまった。しかも、そこの店員、「いらっしゃいませ」も「ありがとうございました」も無しだったので、頭に来て怒鳴りつけてやろうかと思ったぜ。しなかったけどな。今後気をつけやがれ。
本日の出費
ガソリン カード
温泉 400円
お昼 250円
FTRの本日の走行距離 200キロ弱くらい
FTRの累計走行距離 7839キロ