にょいとらん夕立の御岳へ
7月13日(日)
スペイシーに乗るようになってから、タンデムランは全てスペイシーで走るようになって、FTRによるタンデムツーリング“にょいとらん”は全然停止状態になっていた。なんせタンデムで走るのにスペイシーの方が荷物も載るし、小回りが利くし実に適していたからな。唯一の欠点はあまり長距離が走れないこと。航続距離の問題ではなく、巡航速度の問題だな。幹線道路はとても走れないから、41号線で下呂や高山には行けないし、19号線で木曽の方には行けない。しかし、まっちゃんがそんな遠くに行きたがらなかったので問題なく事なきを得ていたのであった。が、昨今のガソリン高騰のあおりを受けて、車でドライブにサッパリ出かけなくなった不満がたまったまっちゃんが、日曜日にひとりでツーリングに行くという話になって爆発した。自分ばっかり行くんだー! たまには連れてけー! というわけで、ほぼ1年ぶりくらいににょいとらんに行く事になった。
当日の目的地は御岳だったが、にょいとらんで行くにはちょっと遠い気がするのでどうしようかとも思たが、他に思いつかなかったのでまあ、行けるとこまで行くかと思って、目的地はなし崩し的に御岳のまま実行に移されたのであった。なんか、形骸化された行政の悪い見本みたいな展開だな。朝6時半くらいの出発予定が、急遽、にょいとらんに変更になったのでもたすかもたすかして7時半くらいになってしまった。FTRのにょいとらん仕様であるラフロードの振り分けバックが取り外されたままなので、途中で買い物できんぞと念を押しておく。
こうして我々は久しぶりのにょいとらんタンデムツーリングに出発したのであった。もうこの時点で波瀾万丈な予感。
まずがコスモで給油、ほぼ満タンのままだったので2リットルも入らんかった。リッター当り175円(会員価格)と相変わらずの高騰ぶりを発揮するガソリンに地球の未来はあるのか心配になってくるのだが、まあ、それはちょっと置いといて、19号線で一路御岳を目指すのであった。天気は晴れで、申し分ない。ただ、大気の状態が不安定なので夕立があるかもしれん。早めに帰ってきた方が利口だ。
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特に渋滞もなく順調に19号線を走る。途中、閉鎖が決定した、かなりお世話になっていた温泉、たかさごの湯に寄ってみたら、入口のところに閉鎖のお知らせが大きく掲示してあった。うーむ、マジで閉鎖なんだ。となりのボーリング場もいつの間にかわけのわからんドラッグストアになってるし、たぶん管理会社が変わったんだろうなあ。こんな温泉、儲からんでやってられっか、という結論が出たのであろうか。従業員の方々の不安は他人事ではないな。明日は我が身だ。
まあ、閉鎖されるもんはしゃあない、この辺りには他にも温泉もあるし、可児とか曽木とかね、そっちに行けばいいや。ということで19号に戻って先を急ぐのであった。
かなりゆっくりペースで元起に到着、ファミリーマートでチキンを食ってウーロン茶を飲みエネルギー補充、再び走り出すと、木曽路は全ての山の中のせいか、名古屋市内を走ってるのとは大違いの快適な涼しさ。やはり夏はバイクで涼しいところに来るのが正解でごわすたい。
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しかし、それにしてもペースが遅いのである。なんでこんなに遅いのかと思ったら、先頭を大型トラック荷物満載がひーひーふぃーふぃーと言いながら汗を流して走っているではないか。まあ、遅いはずだわな。仕方がないのでトロトロついていく。ようやく登坂車線が現れて、遅いトラックを抜かしたが、それでもペースが上がらない。今度はどうしたと思ったら、先頭は軽トラだった。それが法廷速度厳守で走っているのである。うーむ、どうにかならんか。
ゆっくりペースで結局、寝覚の床まで来てしまった。出光のセルフスタンドでガソリン給油、ここは何とリッター185円だよ。100キロ走って3リットル給油で満タン、リッター40キロ行ってないじゃん。何だよ、新型セローに負けじゃんかよ。くやしいなあ。
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寝覚めの床を越えると御岳への曲がり角はすぐだ。今回の温泉は駒の湯に行こうかと思ったのだが、開店の11時にはまだ早いので、通過して二本木の湯に行く事にした。この時期なら地蔵峠にも行けるかもしれんので、温泉の後、御岳御開帳という事でよろしいか?
決まったら、361号線で交差点を曲がり、ちょっと走って二本木の湯への曲がり角を間違えないように曲がる。地蔵峠は通れるようなのでラッキー。なんかこれまでどうにも間が悪くて地蔵峠を越える事ができなかったが、今回ようやくその目的を果たせるな。
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二本木の湯に着いたので、玄関の近くにバイクを止める。中に入ってブーツを脱いで上がると、受付の前にあるコンピュータ制御システムの発券機を使って2人分1200円を払い込み、入浴券をゲットする。受付の人に券を渡すと、半分に切って半券を戻された。なんで半券が戻るのか意味が分からなかったが、これが後ほど解明されるのである。じゃじゃーん。
ほぼ一気にここまで来たので、ゆっくり温泉に浸かろう。脱衣所に入って篭に荷物をつっこみ、手ぬぐいもって風呂場に行った。洗い場で体を洗おうと思って、空いているところに座ったら、風呂から声をかけられた。「そこ使ってるんですけど、タオル置いてあるでしょ」よく見ると手ぬぐいが置いてあった。はあ、だからおれの洗い場だから使うなってこと? おっさん、イオンの15時頃のスタバの席取りあってんじゃないんだから、湯に入るんなら洗い場を使う事ないでしょ? 意味わかんないんですけど? メンドーなので隣の空いてる洗い場を使ったが気分わりーなー。で、体を洗ってお湯に入った。ここのお湯はアトピーにもいいのだ。匂いもいかにも温泉、いいねー。きもちいい。ここは内湯しかないが、実質剛健、チャラチャラしたところがないのでいいね。ゆっくり入って出た。
出たら受付の反対側になる休憩スペースで休憩。まっちゃんもほどなく出てきた。そして、そこで休憩していた常連さんと話をした。なんと、この二本木の湯は1日何回でも出たり入ったりオッケーで、それも、一度、この建物を出て、他のところに行って、それからまた来て温泉に入れるのである。この辺り一周観光してきて、帰りにまたひと風呂浴びる事もできるのだ。そのために半券が渡されたのである。その半券を見せると、当日なら何度でも入れるのだ、なんちゅう太っ腹。スバらしい。何とスバらしい。これは今日は一周して帰りに寄らないかんな。
という事で、一旦、温泉を出て、常連さんとはまた会いましょうと挨拶を交わし、地蔵峠目指して走る。
わりとすぐ、唐沢の滝に到着した。変な俳優さんと同じ名前なんだね。それがまた立派な滝で、こんな車やバイクですぐ近くに見えるところまで近寄れる滝って、楽でええな。間違っても、ヒルを気にしながら歩いて2時間とか、途中で遭難しそうになる滝とか、どっかのサイトで動画を見たけど、ああいうのは無理だからな。
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幸い、この滝は200メートルで滝壺まで行けるので、山の中を歩いていく事にした。蛇やクマが出て来んかとびびりつつ、滝まで5分くらいで到達、近くで見るとまた見事な3段の滝である。マイナスイオンが降り注ぐのを実感するのであった。まっちゃん「マイナスイオン、マイナスイオンを吸収するのよ」と騒ぎながら深呼吸してるよ。滝壺の水も冷たくきもちいいのであった。
こうしてマイナスイオンを十分補った我々は地蔵峠に向かったのであった。細い山道をハーレー軍団とすれ違い、クネクネウネウネとCBで来たらうんざりしていた道を走り、地蔵峠展望台に到着した。が、しかし、この天気のいい日にも関わらず、御岳の上空は雲がかかっているのであった。何と残念、それに、もう7月だもんで残雪もほとんどないじゃん。くっそー、残念ながら我らの負けじゃ。なかなかグッドなタイミングで訪問するのは難しいのう。展望台のカーブミラーには、どこぞの大聖堂よろしく落書きだらけだった。だいたい名前と参上とかかいてあるが、この大自然を理解できないヤツは生きる資格がないだのなんだのとスッゲー力説を長々とかいているのもあった。っていうか、かいているヤツ、資格があるとか言う前に落書きすんなよ。
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地蔵峠を後にして、昼飯にしようと山道を下ってきたら、目の前に某バイク雑誌に紹介されていた、内緒にしておきたい隠れ家的蕎麦屋があった。おお、こんなところにあったんだ。ずっと捜していたんだよ。この機会を逃してなるものか、早速入ろうと思ったが、なんか、ちょっとボロい店だなあ。ボロいと言うか、汚いと言うか、雑然としていると言うか、まっちゃん「こんなとこはいんのー?」しかし、某バイク雑誌にはうまいから場所も教えたくないと紹介されていたんだぞ、外見に惑わされるなよ、と入ったんですけど・・・
(あ、ちょっと、すいません、ここらへんは中略みたいな感じにさせていただいていいですか、ええ、では中略という事で)
中略。
店を出て、取り合えず、なんか口直しが欲しいなあ。361号線に戻ると、まっちゃんがパン屋があった、行きたい、というので行ってみた。
その店は、去年開店したばかりの「和和パン」で、店の駐車場には初期型のモンキーバハが置いてあるのでなかなか親近感がわくのであった。バイクを止めて、店に入り、パンをいくつかと紅茶を買った。店の前に丸太でこさえた椅子とテーブルがあるので、そこに座って食ったらうまかったので良かった。こんなんだったら、パンを買って、展望台で食ったりした方が良かったな。今度はそうしよう。
で、口直しも済んだので、再び二本木の湯に戻って、常連さんと再会、またまた炭酸カルシウムのお湯を楽しんで、たんのんして出たら豪雨になってた。あれま。夕立さんいらっしゃったのね。仕方がないので止むのを待って、1時間後に帰路についた。福島トンネルを抜けたらドピーカンに戻ってた。山の天気はわからん。
本日の出費
ガソリン カード
食べ物 そば1150円、パン600円くらい、お茶など300円くらい
温泉 1200円(2人分)
本日のFTR走行距離 260キロくらい
累計のFTR走行距離 8100キロくらい