残雪と路面凍結で目標変更木曽駒

11月22日(土)

チェェェェェーンズィィィー! エッッッッッス、ウィィィィーカーン! (CHANGE YES WE CANと言ってます) その通り! アメリカ次期大統領に、バラク・オバマ氏が当選し、遂に行き詰まったあの国にも変革のときが訪れる期待感があふれるのであった。そう、時代のキャッチフレーズはチェーンズィ、エッスイッキャーン! (CHANGE YES WE CANと言ってます) 変革すること、我々はそれが出来るのである。これは私の勝利ではなく、あなた方の勝利なのだ!ロードスポーツバイクのツーリングもない、アメリカンバイクのツーリングもない、オフロードバイクのツーリングもない、あるのはバイクのツーリングだ! 41号線のツーリングも、19号線のツーリングも、156号線のツーリングもない、あるのは国道を走るツーリングだ!変革だ、チェーンジだ! 毎回毎回、同じようなルートばかり走ってるようでは、変革できないぞ! チェーンジ、エスイッカン! (CHANGE YES WE CANと言ってます) ツーリングもチェーンジなのだ!

というわけで、ここ2週間、週末を選んだように天気が悪く、よほど日頃の行いが悪いのか、1年で最もツーリングに適した時期に全然バイクに乗れない殺生な日々に終止符を打つべく、この土日は天気予報は晴れ、何があっても行く、それを心の支えに俺は生きるんだ、な状況。そして目的地は、いつもの安易なルートではなく、浜松方面だ。静岡方面なんて、ほとんど走らないから、これこそチェーンッジイッキャン(CHANGE YES WE CANと言ってます)だぜ。盛り上がりまくり一人熱狂の渦に巻き込まれていたら、まっちゃんが「岩屋堂にライトアップの紅葉を見に行くからはよ帰ってこやーよ」と言われた。え、マジすか。じゃあ、浜松なんて無理じゃん。「なに? 行くんでしょ?」ハイもちろん。浜松却下、近場の19号で昼神温泉にでも行こう。あそこなら3時頃帰って来れるからな。あれ、結局、また19号線ですか? うむむ、やはりかくのごとし、変革は容易ではないのあった。次期大統領に変革に失敗した先輩からアドバイス、変革への道はいばらの道だ! 覚悟せよ!

で、結局、目的地は昼神で朝5時起床、天気予報を再びチェックし、6時には朝飯バロー食パン5枚切トーストを食ってクノールカップスープを飲み、準備して実家ガレージに向かう。旗艦CB1300、2週間ぶりの出撃となるのであった。今週から急激に冷え込みが始まり、寒波襲来、西高東低の気圧配置で冬型典型、日本海側では未だに雨雪が吹き荒れる天候、それでもライダーは走るのだ。そして装備は当然レベル4、ヒートテック2枚重ね+ウインドストッパー+クシタニ防寒前掛けだ。そして、今回は下もヒートテックももひき、この前ユニクロで990円で安売りしていたのを買ったので、それを履いてその上に革パン装着なのである。これで上下ともに完璧な防寒、これ以上の防寒は究極最終兵器ツーリングワンピースしかない。ようし、いくぞ。

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暖気運転をしていたら、排気ガスが白くモクモクと上がって、気温の低さを物語っていた。いつも通り、デジタル水温計が40度を越えたのでチョークを戻し、暖気終了、出発する。まずはコスモでガソリン満タン、価格は遂に118円だ。一時期の高騰がウソのように戻って来たな。まったく、これもすべて市場原理主義者どものせいだ。ばかものが、反省せい。13リットル入って満タン、ずっしり重たいCB1300にまたがって、19号線を東に向かう。

走り出して5分で指先が冷たくなって、10分で感覚が麻痺して、20分で痛くなってきた。これでも電光掲示板は気温2度なのだ。0度やマイナスになったらもう対処なしです。これだけ寒いとバイクは全然いないかと思ったら、早々に1台に抜かされた。あちらも上下モコモコの防寒ライダースーツ完全装備だ。みんなもの好きだねえー。

ところが、市内は天気もいいと気楽に走っていたのに、トンネルを抜けて多治見に入ったら世界は一変、まさしくチェ-ンジ、ものすごい濃霧、まさしく霧のロンドンエアポート、トランシルバニアのウラド公爵の居城を覆う濃霧、ジョニーデップ主演スリーピーホロウの霧、ほとんど視界不能、街に出れば晴れるかと思いきや、全くそんなそぶりもなく、これはまさしくスティーブンキング原作MISTか! 恐ろしい悪魔が霧に潜んでいるのか、ライダーの場合、悪魔でも天使でも何でもえーけど、一番怖いのは雨雪、まさか降ってはこないだろうが、しかし、行く手には霧だけでなく、重く厚い雲が流れていくのもはっきりと確認できる。これは最悪の可能性が考えうるのではないか。いったいどこまで行ったら晴れるのか、天気予報は何だったんだ! 晴れるというのはウソかい。

どこまでもー続く霧と、厚い雲の多い空―(デパーッチャーby保釈金30000000円)

しまった、こんなん歌ってたら、帝国は崩壊するぞ! フォースのダークサイドにのまれてしまう。

中津川でようやく晴れた。元起にすかさず飛び込み、トイレ休憩。寒い中、我慢して走ってきたので暴発寸前だった。やばいやばい(ソフトバンクのお父さん風に)日が射してきたので、止まって日向にいるとそこそこ暖かい。ヒートテックの保温力を感じる。フツーに走ってると全然わからんけど。体温の回復を待ってから出発する。この先19号線は長野県方面につながり、いよいよ寒さと路面状況の急激な変化が懸念されるのであった。果たして、いきなり昨日の雨のせいで濡れた路面が乾いていない日陰では、凍結してるんじゃないかとビビりまくって超スロー安全運転、地元ナンバーの軽自動車のおば様に煽られる始末だ。かっちょわりー。でも転けたりしたら目も当てられんもんな。日陰凍結してるかも危険地帯を通過すると、日当りの良い乾燥した路面が現れたのでペースアップ、道の駅賤母を通過して、名前が面白い読書発電所の交差点で南木曽、清内路峠への国道256号線に入った。峠越えが出来るか否か、いざ行かん。

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妻籠を横目に徐々に高度を上げていくと、早速、日陰ではすわ凍結か道路が次々と現れ、いよいよ遠くにはうっすらと雪化粧を施した山々が見えて来る。さすが長野県、やっぱり雪が降りまくったんだね。あたりにもちらほらと雪が残り、やがて南木曽温泉まで来て、さらに先を進むと、恐れていた事態が現実となる。そう、シャーベット状の残雪が現れたのだ。日陰や、いくつも連なる橋の上、溶けにくい所はほぼ全部、シャーベットがぶちまけられていた。バイクが汚れるじゃねーかクソ、豊富温泉付近で、ここからいよいよ清内路というあたりで、一旦バイクを止める。どうやらこれ以上進むのは冒険らしい。転ける心配とか、慎重にへっぴり腰で走らないかんのはいや、とか、いろいろあるがとにかくこれ以上バイクを汚れるのに耐えられん! しかも凍結防止剤入りの泥水を散々浴びて、俺様の美しいバイクにキズがああああって、これ前もやったネタだ。とにかく、引き返すことにした。緊急時の候補だった南木曽温泉はまだ開店前なので通過せざる得ない。

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とりあえず、賤母の道の駅まで戻る。またまたトイレを済ませて、うーん、寒いとよく出るのはなぜだろう、と首をひねりつつ、この後の作戦立て直しを図るのであった。まあ、考えるまでもない、この先19号をさらに進める所まで行って、温泉はフォレスパ木曽か、駒の湯か、どっちも行ったことのある温泉だからいまいち盛り上がらんが、この際仕方がない。御岳に入るのも危険だろうから、ここしばらく行ってない駒の湯に行くことにした。

決定したので出発する。止まって日が当たる所にいるとそこそこ暖かいが、走りだすと寒いな。しかし、朝の濃霧がウソのように青空ドピーカンなのが幸い、気持ち良く走れるのであった。電光掲示板は気温5度をさしていた。これからもう少しぐらい上昇すれば、多少は快適になるだろう。寝覚めの床まで16キロの表示があり、がんばって走ろうと思わせる。ここまでくるとさすがにバイクはいないかと思ったら、SRX6が後ろから走ってきた。しかもジーパンだぜ。寒くないのか、コンジョーあるなあ。おみそれしました。途中、佐川急便が道でも探しているのかトロトロ走って数珠つなぎになったり、このクソ寒いのにオープンで走るロードスターがいて、こつもコンジョーあるなーと感心したりしつつ、駒の湯の看板がでかでかと建っている交差点まで来た。路面は大丈夫なようだ。交差点を曲がって、枝道に入る。久しぶりなのでよく覚えていないだよなー、こんなに来ていいんだっけ、と思いつつ、どんどん進んでいくと、くねっと曲がった先に駒の湯があった。ようやくたどり着いた。相変わらず砂利の駐車場、建物の屋根からは雪解けの雨水が滝のように流れ落ちている。業者の人が庭木の手入れをしている。バイクをコンクリート地の所まで移動させ、そこに止めた。上下水関連の鉄のふたが並んでいる。ふたにサイドスタンドは危ないからそこを避けておく。

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ヘルメットを脱いで建物に向かう。中に入ると、受付には美人のねーちゃんがいて、入浴は11時からですと言われた。知ってます。この前も11時前に着いて、ここで待ったことはよく覚えているのだ。ブーツを脱いで、ホールの大きな木材で出来た椅子に腰掛けて待つ。昔のアウトライダー誌があったので拾い読みをしていたら、美人のねーちゃんが、11時前ですけど、準備できたのでどうぞ、声をかけてきた。入浴700円、まっちゃんにもらった今日の小遣い5000円札(ちなみに限度額3000円、それ以上の使用は厳禁)しかなかったので、それで払おうとしたら、細かいお金がないですかと言われた。財布を引っ掻き回しても500円ちょっとしかなかったのであきらめていただく。やっぱり細かいお金はいるなあ。それから脱衣所にロッカーがないので貴重品を預ける。お風呂は右手の奥です。

奥へ歩いていくと、それにしても、相変わらずきれいな建物だ。どうやってこれを維持しているのか、この前来たときの風流な和風灯りも健在で、男湯の方に入ると、脱衣所は籠のみ、旅館なんだからまあ当然だわな。今日の厳重な装備を外して籠2つ分に入れる。そして、手ぬぐいを持って風呂場へ移動する。いどうしてびっくり、あれ、なんか、こんなシンプルで素っ気ない風呂場だったっけ? どうやら記憶違いをしていたようで、なんかもっと風流な温泉の作りをしていたような気がしていたが、あれは九州の温泉だったぜ。ちぇっ、なんだかガッカリだ。でも、この時期の温泉はとにかく冷えきった体を温めるのが最優先で、それが出来るのなら正直、温泉だろうがスーパー銭湯だろうがかまわん。体を流して湯につかると、あつっ、あちちちち、うーむ、冷えきった体には適温の風呂の湯も熱湯だ。しかし、しばらくすると慣れてきて、ぱふー、大きく息を吐いて天界気分をたんのんする。しばらく湯につかってぬくぬくしていると、他の入浴客が入ってきた。こんな所でも、結構来るんだな。やっぱり日本人は温泉好きだ。

十分に暖まってから出た。パンツをはいて、休憩がてら温泉の分析表を見ていたら、加水、加温、循環、消毒の4点セット温泉だった。最悪だね。慢性皮膚病に効果があるので、泉質は良いのだが、それに消毒液が混じってたんでは肌に良いとは思えんなあ。今回は緊急事態だから致し方ないが、まあ、ここはもう来なくていいな。

再び重装備をすべて装填し、受付で貴重品を引き取って温泉を後にした。19号線に戻ると、行きに止まっていたヤマダ電機のトラックがようやく仕事を終えたようで、走り出していった。今日も仕事ですか、お疲れさまですね。

さて、温泉も入ったし、腹が減ったのでなんか食いたい。毎回毎回コンビニでは芸がないので、今回こそ、うまいそばでも食ったろうかと思ったが、そういえば、あのライダーの味方コンビニエンス、タイムリーが遂に解体、デイリーヤマザキに吸収されちまったらしい。19号沿いのタイムリーは全部ヤマザキになってたので、タイムリーの成れの果て、オープンセール実施中なのでよってみるのも話のネタだ。

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ということで、19号線のいつもよってるタイムリーのあった所のデイリーヤマザキを見つけて入った。当然だがフツーのコンビニだった。開店セールの安売りのパンと紅茶を買ったら、テッシュをくれた。ラッキー。表に出て食おうと思ったが、表のベンチは撤去されていた。うーむ、これでは意味がないぞ。ライダー御用達のベンチが撤去されては、もうこの店に寄る意味はない。今後はセブンイレブンを使うことにしよう。

で、セブンイレブンに寄って、あんまんを食って帰ろうと思ったら、店に気がつくのが遅くて通過しちまった。仕方がないのでそのまま帰ってきた。

さて、岩屋堂に紅葉ライトアップを見に行くか。

 

本日の出費

紅茶 130円*2本 

パン95円

温泉 700円

本日のCB1300の走行距離 260キロくらい

累計のCB1300の走行距離 38444キロ

 

 

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