寒波再来でも半田はごんぎつね
1月25日(日)
寒い。寒い寒い寒い。寒いったらありゃしない。週末ちょっと前に、ほんの少し暖かくなったと思ったら、この土日はまたしても一気に氷点下だよ。この寒暖の差の激しさはいったい何を意味しているのか。オバマが大統領になったとたんに円高ドル安が急激に進んだ、あれと同じようなもので、期待を裏切られた小市民は何処へ向かうことになるのか、ああ、漂白の思いを抱きて我、じっと手を見て考えるのであった。で、天気予報は曇りだ雪だと言うんで、バイクは全然諦めてたんだけど、土壇場になって晴れのマークになっていた。でも、かなり寒いらしい。でも、晴れるらしい。でも、山間部は雪なのは相変わらずらしい。テレビを見てたら高山では何かイベントがあったようで、雪でなければ行ったのだが、こればかりはいかんともしがたい。では、やはり、またしても平野部を進むしかないようで、平野部で、なおかつ、行ったことのない温泉というと、残り少なくなっているのであるが、あるにはあるのである。その温泉は、「ごんぎつねの湯」という。あの有名なきつねが恩返しする(いや、恩返しじゃなかったような気もするな)童話の「ごんぎつね」からとった名称であろうが、なんで「ごんぎつね」なのかはよくわからん。だって公式ページないんだもーん。いまどき、公式ページがない温泉ってどうよ? 気になるよね。すごく気になるね。気になる訳で、では、行ってみようか。
前回と同様、単純に国道をまっすぐ走っての簡単なルートではないので、例によってMap Fun Webを活用してどう走るのかしっかりチェックしておく。前回のように、途中で道が分からなくなるような無様な姿をさらすことのないように、何度もチェックしてしっかりと道筋を覚えるのであった。半田に行くには、とにかく大都会名古屋を縦断するしかないので、今池辺りまでの道はだいたい分かるから、問題はその先だ。今池からさらに南下して、道なりにギュイーンと曲がり、パチンコ屋のある交差点でカックーンと曲がり、さらにゴーッと南下して、知多半島縦断道路の半田中央インターの付近に温泉はある。何か関西人に道聞いてるみたいだな。ようし、完璧に記憶したぜ。これで間違いなく、2時間で到着してみせる。あとは装備だが、天気予報によると、最高気温が7度か8度くらい、10度を下回るとなると、ツーリングワンピースの出番だが、片道2時間ならレベル4防寒体制で十分と判断、ただし、ヒートテックももひき&、ヒートテックシャツ3枚重ねとして、その上にウインドストッパーと前掛け防寒具をしておく。これくらいやれば大丈夫だろう。
温泉の営業は10時なので、8時に出発する。出発前に、実家によってコーヒーをコーヒーメーカーで作って飲むのであった。やはりレギュラーコーヒー豆から引くと香りも味も違いのわかる男なのであった。だばだーばーだーだばだーだいやー(ネスカフェゴールドブレンドのテーマ)と全然カンケーない音楽を鼻歌まじりに飲んで、ガレージからCB1300、今年2回目の出撃である。エンジンは一発始動! 快調だぜ。
いつものコスモでガソリン満タンにする。リッター98円。前回のツーリングで約150キロ走っており、満タンで8リットル入った。平野部の走行はストップ&ゴーが多いので、どうしても燃費に悪影響を及ぼすが、まあ、想定の範囲内の燃費であるな。今日も平野部だから、同じような結果になるだろう。給油機には何のか忘れたけど、NHK朝のテレビ小説で最低視聴率を更新した「瞳」のヒロイン役の榮倉奈々のフルショットポスターが張ってあった。さすがプロのモデル、演技は学芸会だったが、こうして見るとさまになってるいい女だね。
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満タンにしたら出発だ。庄内川を越えて、守山区に入り、かつての裏道のおもむきなど微塵も残っていない竜泉寺街道を走る。前を走る日産ティアラ、どうも典型的なサンデードライバーみたいで、制限速度死守な走りにこっちまで肩に力が入ってきそうだぜ。日曜日らしいなー、3車線の真ん中を堂々と走るその勇姿はカンドーもんだが、左右の車線から次々にぶち抜かれていくのであった。こっちも追い越し車線から抜いて前に出るが、そこには悪名高い尾張小牧ナンバーの10トンダンプが、前方視界ゼロの壁となって立ちはだかるのであった。しかも、こいつもサンデードライバーかよというよなスローペース、たしかに、近代社会は急ぎ過ぎかもしれん。スローライフスローフードの声も高らかに、これまでの高度消費生活からの脱却を訴える生き方もあるが、それにしてもこのペースはストレスたまるぜ。尾張小牧ナンバーのダンプってもっと激しい運転で有名なんじゃなかったっけ? 仕方がないのでそいつも抜かして先に出る。隣には同じように抜かしてきたプジョーが並んで、リアを見たら「高排出車両」とステッカーが貼ってあった。ふーん、高性能な低排気ガス車両ってことか、低排気ガスよりさらに先を行くのが出てきたんだな、と思っていたら、ジョークステッカーだった。
名古屋の中心地のひとつである千種今池を抜ける。ここら辺は常に渋滞している。のろのろ運転で通過して、昭和区瑞穂区南区と名古屋市内を縦断する。昭和区はまだまだ活気があるぜといわんばかりの商店街が並んで、「さくらやまーけっと」なんて、面白い名前の店もあったりして、瑞穂区と南区の境目あたりでは大規模な工事が行われている土地があったので何かと思えば、AEON MALLの建築現場だった。おいおい、ドームイオン、千早イオンから目と鼻の先にまたしてもAEON MALLと造るんかよ。この近くって、大高イオンが出来たばっかりだろ。イオンてひょっとしてばかか? コンビニじゃないんだから、こんなに店ばっかり造ってどうすんだ? そのうち共食いだぜ。常滑イオンの計画延期規模縮小が発表されたけど、急速かつ深刻な景気低迷の時代に、そろそろイオンの人も気がついた方がいいんじゃないのか?
南区に入ったら「株式会社日本点眼薬研究所」ってのがあった。目薬の研究ばかりしてる会社みたいだ。サンテとかロート製薬がカンケーしているんだろうか。とかなんとかいってると、ようやく、247号線との交差点に到達した。曲がって知多半島方面に向かう。わりと交通量も少なくて、順調に走れる。が、ちょっと前からもよおしてきた尿意にそろそろ我慢が出来なくなってきたので、セブンイレブンを見つけて停車した。トイレを済ませて、紅茶を買って飲む。店の前には最近、ユニーが新しく展開をはじめた業態のスーパー「ピアゴ」があった。ああ、これがテレビのニュースでやってたお店だな。多分、中身は全然かわらんと思うんだけど、名前を変えて新鮮味を維持しようとする作戦なんだろうが、小売りの苦悩をかいま見る思いですなあ。
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さて、再び出発。気温7度8度の情報にかなりの極寒を覚悟して出てきたのだが、意外にそれほど寒くはないな。かなり寒いんだけど、もっと寒いかと思ったもんな。30分に1回くらい休憩しないかんくらいかと思ったが、指先も感覚がなくなることもなく、まだ冷たい痛いと感じるくらいなんで、やっぱり晴れて太陽がサンサンと照ってるのは体感的な気温に違いがあるようだ。
実に順調に進んでる。前回のように途中で道がわからなくなることなおナッシングかと思われた。このオレに2度目の敗北はない! どはははは。が、しかし、道は間違えた。
まっすぐ55号線を走っていったら良いはずだったんだが、途中でY字路があって、それを55号線に進むと、橋を渡って川を越え、どう考えても全然違うところに進んでいた。アピタ阿久比の横を通らないかんはずなのに、遥か彼方にアピタの黄色いマークが見えるし、名鉄に沿って走ってるはずなのにないし。おかしい、多分、Y字路で間違えたんだ。戻るのにはUターンが鉄則なのだが、まあ、それはその、転ぶといかんので、次の交差点で戻る方向に曲がったんだが、賢明なる読者諸君はもう想像がついたでしょうが、そうです、やっちまった、道がわからんくなった。
おかしい、こんなはずではないはずなのに、オレに2度目の敗北はないはずなのに、これでは全く学習能力皆無、脳細胞が劣化してきている、これが今はやりのゲーム脳なのか、なんとか、元の道に戻ろうと右往左往して、どんどん迷路にはまり込む、遂に、今どこらへんかもわからんくなって、もうダメだ。
仕方がないので止まって、またしてもこの経済危機にも関わらず、通信費を使ってケータイで現在位置確認、わかった、来すぎてる。戻れ。
とにかく広い道に出て、来た方向に戻っていくと、ようやく「半田中央IC」の案内表示が現れた。やった、道しるべが現れた。助かったぞ、天は我々を見放したか、ぎゃーうおーと服を脱いでバッタリ倒れなきゃいかんかと一時は本気で心配したが、これで安心安心一安心。でも、この先300Mとか200Mとかいう表示はやめてくれよ、ここを右とか左とかにしてくれた方がわかりやすい。
いきなり眼下を走るのは知多道路だ。唐突に半田中央ICにたどりつき、そして、唐突にごんぎつねの湯の看板も現れ、うっそー、こんな細い道を入るんかよと思いつつ、入ったらすぐに目的地だった。予定より30分遅れて温泉到着。駐車場は屋根付きで、屋根の上が温室になってる不思議な構造、奥の方に砂利敷きの駐車場もあるが、当然、屋根付きにバイクを止める。
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手ぬぐいを持って建物に入ると、外見通りにこじんまりした施設で、入ってすぐに玄関の左に受付があり、右には下駄箱、これが高さがないのでブーツは入らないので上に乗せるしかない。正面に発券機、800円で入浴券を買い、受付の女の人に渡すとロッカーキーをくれるので、それを持って脱衣所にいく。男湯は向かって左側、緑色の暖簾をくぐって入ったところが脱衣所、あまり広くはない。ロッカーもあまり大きくない。荷物を突っ込むと冬のバイク乗りの重装備は通勤ラッシュのようなぎゅうぎゅう詰めだ。お風呂に移動する。こじんまりした内湯に洗い場がこれまたこじんまりとあった。体を洗おうとしたら、座った洗い場はシャワーが壊れていた。違う席に座ってシャワーを浴びて体を洗って、まずは内湯に入った。あったかー。ふゆゆゆゆー、天界やねー。冷えきったからだが解凍されてくるのがわかる。冷凍チキンがレンジでチンされてるようなもんだな。暖まってきたら、いよいよ、話題の露天風呂に移動だ。露天風呂は広い。天気もいいので青空の下、気持ちがいい。しかし、厳重に囲いがしてあるので視界は全くなし、開放感はゼロ。それでも見上げれば青空なのは気持ちがいいもんで、ぬるぬるしょっぱいお湯とともに、実にゆっくり入ることができた。でも、寝湯はサイズがでかくて寝ると沈んだ。ぶくぶくぶく。
十分たんのんして出た。2階が休憩所になっているので行ってみたら、畳敷の部屋があって狭かったのであまりゆっくりする気にならんかった。でもちょっと休憩した。1階にも休憩スペースがあったから、そっちで休んだ方がよかったなと思ったがまあいいか。クールダウンを済ませて、1階に戻って受付にキーを返すと温泉を後にした。隣の併設されているレストランで昼飯を食うてもあったが、経済的には吉野家の牛丼くらいの予算しか残っていないのでやめた。
来た道を戻っていくと、やっぱりY字路を間違っていた。あの時、55号線でない方に曲がっていれば、すぐ目と鼻の先立ったのに、最後まで55号線だと思い込んでいたので間違えたのだった。これは由々しき事態で、今後このような同系のミスがあっては許されない。事故調査委員会を設立し、有識者による第三者機関にも意見を求めて事態の早急な改善に努力したいと思う。
まあ、事態の改善はそっちに任せて、ご飯を食いたいので吉野家を探したがなかった。半田なのに半田屋もなかった。生まれたときからどんぶりめし。結局、コンビニでおにぎりを買って食うことになっちまったが、いつもセブンイレブンでは申し訳ないと思い、地元企業のサークルKで買ったんだけど、サークルKがセブンイレブンに押されてるのもわかるような気がするぞ。品揃え悪いし、トイレも使いにくいし。もうちょっとがんばってください。ピアゴもいいですが、お願いします。
帰りにフロントフォークオイルが漏れてるのに気がついた。げろげろ-、これってヤバいんじゃないの? 修理だよ、ドッグ入りだよ。また余分なお金がかかるよ。
本日の出費
温泉 800円
お茶おにぎりなど 140円137円118円
本日のCB1300の走行距離 100キロくらい
累計のCB1300の走行距離 38950キロくらい