博士は無料の浜名湖は黄砂舞

4月19日(日)

週末は天気がいいようだ。ツーリングに行くぞ。男HONDAなんだから、ツーリングに行く時も男らしく行くのだ。いちいち奥さんの顔色なんかうかがう事なんかないぜ。ベイビイ、俺はお前を愛しているがお前は女で俺は男だ、俺の行く道は俺が決める!(出典;ブルースブラザース)ってなもんだ。「おうっ、ちょっとバイク乗ってくるからな!」で、いいのさ。びじっと決めちゃる。

「あのー、ツーリング行きたいんですけど」

「はあ? 毎週毎週行ってるやん」

「そや、そうなんやけど、天気いいし、乗りたいねん」

「この前、頼んだ事、まだやっとれへんやろ」

「今度の休みにちゃんとやるがな」

「ホンマか~」

「やるやる、ちゃんとやるがな」

「うーん、まあええけど」

「あー、すんまへんなあー」

あれ、何かどっかのサイトのツーレポで見た事ある会話だな。まあいいや。というわけで、男らしくビシと決めたのでツーリングに行くとこにした。

さて、賢明なる読者諸君ならもうご存知の通り、温泉博士5月号が発行されているのだ。もちろんゲットしたぞ。今回はその中から選りすぐりの温泉に行くのだ。その温泉とは雄踏温泉、浜名湖の湖畔に湧く温泉だ。浜名湖周辺の温泉は入浴料が高額なんて敬遠していたんだが、温泉博士があればタダで入れるぞ。このチャンスを逃すテはないぜ。

当日は予報通りの晴れで、初夏の陽気だそうで、服装は革ジャンの下にはゴアウインドストッパー+Tシャツという事で、かなり軽装になりつつあるのだ。いやー暖かくなるってのはいいねー。朝7時に実家ガレージからCB1300を引っ張りだす。4万キロ突破でオイル交換も済ませたので完璧だ。まさしくバリバリだぜえ。エンジン一発始動で出発。今回は目的地が浜名湖という事で、いつものコスモ石油ではなく、もうひとつのコスモ石油に行く。ここはメール会員で安くなるんだが、朝9時からなんで、朝7時はダメだったから、いつものコスモ石油に行った方がいいかもしれないけど、この前みたいにいろいろ策をひねって結局、元の木阿弥になるかもしれんので、あえてもうひとつのコスモ石油に行ったら、103円だった。うーん、安いのかこれ。よくわからんけどまあいいか。固定給油機の前にバイクを止めようとしたら、反対側からびゅおんびゅおんとツインエンジンの雄叫びも勇ましいドカが現れて給油ポイントに停止した。なにい、ヤツもピットインしやがったぜ。負けるわけにはいかんぜ。ピット作業全速で行うのだ。急いでカードを突っ込み、ハイスピードでパネルにタッチ、給油開始だ。ゴー、チョロチョロ、ポトポト、口元まで入れて完了、ようしこっちの勝ちだぜと思ったら、財布お落としてカードとレシートをしまうのにもたすかしてるうちにドカはエンジン始動、行っちゃったよーん。うーむ、できるヤツ、今度会ったらどうしよう

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ガソリン満タンで出発する。一気に重たくなったCB1300は庄内川を越えて、まずは瀬戸方面に向かう。そしたらみずので信号待ちの車が動かんのでどうしたのかと思ったら、その車、道路のど真ん中に駐車状態だった。運転手はどこに行ったのかと思ったら、自動販売機でジュースを買ってた。(コーヒーかも知れん)おまえさー、もうちょっと寄せて止めろよな。止めるなとは言わんからよお。

名鉄の踏切を通過して、万博対応のトンネルをくぐり、その近所のガソリンスタンドが閉店してたので、ああ、やっぱり不景気なんだなあと実感するのであった。その先、24時間営業のマンガ喫茶百太郎で国道155号と合流、豊田方面に向かう。初夏の陽気とはいえ、朝は冷えるだろうと思ったが、大違いで結構暖かいのであった。こりゃ、この格好では昼間は暑いなあ、脱がないかんかもしれんな。

豊田の手前で、オープンカーのミニを見かけた。かっちょえー、すげーかっちょえー。やっぱりオープンカーがいいよね。爺になってバイクに乗れんくなったらミニのオープンカーに乗るんだ。決定。

そしたら、その後からワーゲンが来たんだが、何をはためかせているかと思ったら、海賊旗だった。あの、パイレーツオブカリビアンで有名になったドクロマークの黒い旗、あんなもんはためかせながら走るなよ、しかもドイツ車でやんなよ

何か今日はいろいろ面白い車に遭遇するなあと思ったら、トドメは今流行の痛車、アニメのロリロリな女の子の絵が描かれたマーチが現れて、マジであんな車に乗ってる人がいるんだ! と人生観を革新させられたよ。価値観の多様化はここまで来た。ゲージツは暴発だ。

豊田を通過し、矢田川を渡って岡崎市に突入する。この矢田川あたりの高速道路のジャンクションやインター、よくよく考えたらどこがどうつながってるのかよくわからんなー。高速道路の概念が、名神と東名と中央道、最近は東海北陸しかないんだけど、いったいこのジャンクションこのインター、何道なのさ? まあ、ETCがないからカンケーないか。

岡崎に入って、そろそろトイレ休憩したいのだが、何度も書いている通り、こっち方面は道の駅もないのでトイレはコンビにしかなくて、トイレのたびにお茶を140円で買っててはとんだ散財なんで、なんとかならんか、どこか、ちょうどいい公衆便所があればいいんだがと考えてもどうにも思いつかない。駅とか公園とか、役所とかなんかないかと思いつつ、いつものセブンイレブン前を通過、岡崎インター付近で1号線に合流する。1号線は、かつてはオートレストラン(自動販売機の並んだドライブインだよ)があったんで、そこでトイレ休憩してたんだが、今はもうない。これも時代の流れなのか。まったくもって困った困った、トイレトイレ、するとやがて視界には名鉄電車のメンテ工場が現れた。ここまでノンストップなんで、ちょっと脇道にそれて止まる。うーむ、トイレはなんとかならんかと思っていたら、ポケモンの名鉄電車が走っていたんで、慌ててカメラを向けて写したけど、あんまりよくわからんな。

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再び走り出して、新城への分岐点も通過、天気は上々のツーリング日和らしく、バイクもたくさん走ってる。やはりBMW、ドカ、ハーレーの外車軍団が多いが、旧車CB軍団もブイブイ言わせとるなー。タンデムのカップルライダーも2、3台見かけた。スクーターも多いぞ。コンビニではオフロードバイク軍団が集結していた。オフ車のオフ会。語呂がいい。

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豊橋市まで来た。市役所があったので、そこでトイレにしようと思い、バイクを駐輪場に止めて建物の方に行ったら、真っ暗だった。ああ、日曜日だから全然開いてもいないんだ。ああ、なんてこった。もう漏れそう。仕方がない諦めよう、コンビニに入る事にした。次に見つけたセブンイレブンに入り、トイレ休憩とする。少しでも節約するために、ペットボトルではなくブリックパックのお茶を買って飲んだ。やれやれ、とパックをゴミ箱に捨てて戻ろうとしたら、隣に止まってたおばんばっか4人が乗ったミニバンが、ぎゅいいんっと、バックして俺様のバイクのテールをかすめるようにして方向転換、走り去った。このくそぼけえ、たまたまぶつからんかったからいいものの、もし、ぶつかったらどうすんだよ、もっと安全距離を確保して方向転換しやがれ。心臓が止まるかと思ったぜ。まったく、おばんどもは怖いもん知らずで困ったもんだ。

北海道の悪夢が思い出されて脂汗が出てうなされそうだったが、気を取り直して出発。さらに1号線を浜名湖に向かう。

豊橋を越えて静岡は久しぶりだな。この辺りでむかし白バイに捕まりそうになった事があったよなー。カッ飛んでった営業車バンが捕まって、こっちは見逃してもらえたんだよなーラッキーだった。流れに乗ってどんどん走っていったら、潮見バイパスに突入した。そして、なんと、道の駅の看板が! ここに来てようやく道の駅があったぞ。でももう遅いわい。遅いけど、入った事ないから行ってみよう。枝道に入って高架から下りると、高速道路のサービスエリアみたいな道の駅があった。

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しかも大人気、そりゃそうだわな、この辺りに道の駅なんか全然ないから、競争率激しいぜ。バイク駐輪場なんかハーレー軍団に制圧されていて、観光バスの駐車場にあふれたバイクが全部並んでた。こっちは駐車場の隙間みたいなところにバイクを止め、ちょっと様子を見に行くと、まあ、普通にサービスエリアだった。バイク乗りらしい人に天気いいっすねーと声をかけられそうですねーと相づち、海岸まで行けるようだが、歩かないかんのでやめた。

サービスエリアを出て、バイパスに戻る。何かすごい交通量で、渋滞気味なんですけど、みんなどこに行くのかな。てっきり高速道路1,000円でもっと遠くに行ってるからこんなところは空いてると思いきや、商売繁盛な混雑ぶり、しばらく走って、2車線になったところでようやく流れが良くなった。このまま、何年ぶりかの浜名大橋に向かうぞ。そういえばこの道はかついては有料だったな。最近、こういう有料道路が無料になってきてるのはいい事だな。やがて目の前に浜名大橋が見えてきた。おお、相変わらずでっかい橋、しかし、なんでこんなところに橋を架けようなんて思ったのかね。別に普通の1号線でもそんなに渋滞してるように思えないんだが、まあ、国土交通省のやる事ですから、パフパフー。

見晴らしのいい浜名大橋を渡りきって、馬郡インターで下りると、いよいよ、今日の目的地、浜名湖ロイヤルホテルに向かうのだが、いったん弁天島方面に戻って、浜名大橋の勇姿を見てからにしよう。1号線を離れて、湖岸沿いに橋の方に進むと、漁港みたいに漁船群が停泊しているところに出た。いくつかの船が行ったり来たりして、いい感じなのだ。バイクを止めて写真を撮り、一番大きなのは艦橋まであるような大型船で、これらの船が早朝から出向する姿はさぞ壮観なながめだろうなあ。

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そろそろ温泉に行くか。来た道を戻って県道49号線に入り、道なりに進んでいくと、橋を渡ってしばらく行ったら渋滞になっていた。おいおい、これは浜名湖ロイヤルホテル渋滞か? みんな温泉博士の無料温泉狙いか? 不景気とはいえ、みんなホントにお金がないんだなー、って自分もそうなんですけど。

こんな渋滞に付合ってるわけに行かないので、秘技渋滞すり抜けで先に進むと、その先の交差点で左折車両の渋滞と判明、左に行くとなんかあるみたいで、どうやら潮干狩りのようです。ああ、シーズンだもんね。ホテルは直進なんで、どうやら温泉博士渋滞はないみたいだな。

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交差点を過ぎたらホテルだった。駐車場に入ると、ベンツがいっぱいだ。オーナーズミーティングをやってるみたいだな。ベンツと言っても、いわゆる、一番ベンツがベンツらしかった頃のベンツのモデルのみのオーナーズミーティングだ。とにかくものすごい台数、自分のベンツがわからなくなるんじゃないかと思えるくらいにベンツだらけ。あきれるほどベンツだらけ。その合間をぬって、ホテル前に到着した。温泉の入浴時間が11時半からなんで、ちょっと早かった。駐車場でちょっとまつ。11時半になったらホテルに向かった。入口にはさすがホテルらしく、ドアボーイがいたので「温泉は入れますか」と聞いたら、「は、は、はは入れます、あ、あああああああちらのふふふふふふフロントでだだだだ」とえらい緊張気味だったんで名札を見たら研修生と書いてあった。あー、新入社員なんだ。いいねー初々しくて。礼を言ってフロントに行くと、温泉博士に判子を押して、手ぬぐいもかしてくれた。さすがホテルだな。温泉の位置を聞いたんだが、でかいホテルなんで、途中でわからんくなってしまい、近くにいた係の人にもう一度聞いたら、全然違うところに来てた。あほなー。

正しい道順を歩んで温泉に到着した。ゲーセンの奥に温泉がある。男湯の暖簾をくぐって脱衣所に入った。ホテルなのにかごではなく、すべて鍵つきロッカーだ。コインもいらない親切設計、適当なロッカーに荷物を突っ込んでお風呂へ移動する。大浴場だな。規模がでかいホテルらしくて立派なのはいい事だ。やっぱり湯船は広い方がいい。体を洗って内湯に浸かるのであった。お湯は特に特徴のない普通のお湯だった。消毒臭はあまりしないが、床屋さんのにおいがするな。露天風呂は箱庭みたいでおしゃれだった。ただ、周りが厳重なんで開放感はないな。高層ホテルなんで、展望風呂を期待してきたのだが、全然違ってたのは残念だ。でも、こういうホテルの温泉に日帰りで入るのは、ちょっと贅沢な気分でいいよね。泊まりの旅行に来たみたいな錯覚するもんね。

たんのんして出た。暑い。暑いので扇風機に充分当ってクールダウンした。それから服を着て脱衣所を出た。レストランはホテルバイキングが大人気とはいかないがそこそこ人気のようだった。

ホテルを出ると、外は風が気持ちがいい。でもバイクはよく見ると黄砂が積もってた。げろげろ-また洗車しないかんじゃん。ぶつぶついいながらホテルを後にした。

そこから舘山寺町を一周して、浜名湖を一望してから帰路についた。

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帰りはまたトイレで困った。コンビニしかないのはわかるが、トイレに間違いなく入れるのがとりあえずセブンイレブンなんで、セブンイレブンを探しながら走るんだが、全部反対車線なんで中央分離帯があると入れんぞ。

途中の信号待ちで、トラックの運ちゃんが「これ何キロ出るん?」と聞いてくるので「260キロ」と答えておいた。びっくりしたた。

で、なんだかんだで、結局、豊田までノンストップで戻ってきて、やっとこさセブンイレブン発見、トイレ休憩できた。やれやれ、もう最悪だな。トイレ問題は切実だぜ。これでまた余計なお茶代がかかるし、トイレトイレとそんな事に注意しないかんし、まーやっとれんね。ホント今日は最悪だよ。そしたら、白のセダンが駐車場に入ってきた。運転席から降りたのは、死人も目を覚ましそうなものすごい美人、しかも超ミニスカートできれいな長い足がすらり、惜しげもなく自信満々で歩く彼女はさっそうとコンビニに入っていくのであった。

何だよ、今日はサイコーじゃん。

本日の出費

お茶 125円×2 83円×1

コロッケパン110円

本日の走行距離 220キロくらい

累計の走行距離 40420キロくらい

ちなみに、超ミニスカート美人が車に戻るのもしっかり見た俺は勝ち組!

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