博士は無料の知多美浜ひとまわり
２月２０日（土）
長い一週間が終わった。この一週間、マジ長かったぜ。まさしく一日千秋の思いだったぜ。一日にグランドを千周するくらい長いってことだ。千周も廻ったら死ぬな。っていうか、千周も廻れんな。学校の体育の授業でさ、持久走ってあるじゃん。あれやだよなー、あれだけはまるこの気持ちがわかるよ。うんうん。オレなんかいっつもドンケツでさ、もー最悪だったよ。あれのトラウマで、ツーリング先でも長い事歩くところに行けなくなっちゃったんだよな。そうだよ。だいたいさー、子供の好き嫌いの原因の82.7%は学校給食にあるって言うじゃん（財団法人日本学校給食偏食改善協会調べ）そうだよ、みんな学校が悪いんだよ。オレは悪くないんだ。みんなみんな学校が悪いんだ社会が悪いんだ。ふぉーっつふぉっつふぉっつふぉ！ そ、その声は、ろ、老師様！ ふぉっふぉっふぉ、そのとおりじゃの、おぬしの言う通り、おぬしは悪くないぞよ。みんな学校が悪い社会が悪い、人は自分が悪いなんて思わなくていいのだぞよ。他人のせいにして生きていけばいいんじゃ。おぬしは何も考えず、何も変わらずに何も進歩せずに、何でもかんでも他人のせいにして生きていけばいいんじゃ、ふぉーっふぉっふぉっふぉ！ うおーっ、老師様、オレが悪かったです、すいません。何でも他人のせいにしていては進歩しないんだ。このままではいけないぞ。ツーリング先でも遠くまで歩くようにするぞ！
えーっと、何の話してたんだっけ？ っていうか、老師出てくるの早すぎるし。それに、一日千秋って、意味違うだろ。まあいいや、とにかく、長い一週間が終わって、遂に、２回目のツーリングに行く日がやってきたのだ。この２回目のツーリングは、初陣ツーリングで表面化した問題点の改善対策を試行し得るかどうかその検証を試すツーリングでもある。初陣ツーリングで問題になったのは、まずはこのバイクの積載能力である。これはまさしく、想定外に積載能力が低かった。低かったって言うより、ないと言った方がいいかな。唯一、収納スペースであるリアシート下は何じゃこれ、だったし、また、唯一のバッグとして購入した新型のクシタニウエストバッグは、想定外に荷物が入らん。財布にコンデジ、手ぬぐい、ロック、そして温泉博士が必需品だが、それらをすべて入れるのは無理だ。くそう、一体どうすればいいんだ！？ オレはこうして一週間、いろいろな対策を練ったのさ。考えたのはまず、ウエストバッグの容量アップだ。クシタニヒップバック、あるいはレッグバッグを導入するか？ なんせレッグバッグは某サイト管理人のお墨付き、２リットルのペットボトルも入るからな、怖い物無しだ。しかし、まっちゃんに、このウエストバッグ、荷物が入らんかったから別の買ってよーなんて、言えるのかオイ！ そんな、恐ろしい事、ぐわー、言えん！ これ以上は恐ろしゅうて言えん！ わしはまだ死にとうないんじゃあー。と言う事で却下。続いて考えたのはタンクバッグあるいはシートバッグの装着。だが、たかが日帰りツーリングにそんな大それた装備をつけるのはどう考えても大げさ。泊まりツーリングならいいけど、うーん、これも却下、ダメだ、いい方法はないものか。散々悩んで考え出したのが、名付けてパンツのゴム作戦だ！！ ふっふっふ、これは天災であるオレしか考え出せない究極の作戦だぜ。なんせ天災だからな。忘れた頃にやってくるから、注意しろよ。
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ということで、万全の改善対策の上、クシタニ定番の革ジャン、コンプリートジャケットを着こなして実家ガレージからスペシャルマシーンCBR600RR/ABS（スィーブィー‥‥まあいいか）を引っ張り出す。軽いなー。念のため、シート下に温泉博士を突っ込んでみた。入った。念のため、手ぬぐいも突っ込んでみた。入った。あれ？ シート下、結構入るじゃん。っていうか、実はさ、前の日の夜にウエストバッグにも財布にコンデジ、手ぬぐい、ロック、そして温泉博士、これら全部入ったんだよ。あはは。どうも初陣のときは思いっきり舞い上がっていて冷静な判断ができなかったみたいだな。
エンジン始動、高らかな排気音、くーっ、たまんねーなーオイ、痺れるぜ！ おっしゃ、出発だ。今回の目的地は温泉博士のかんぽの宿知多美浜だ。気象情報では、相変わらず山間部は雪なんで、行くのは無理なんで、間違っても雪溶け水で大洪水になってたりしてたら、エラいことになるんで、絶対に行かねーぞ。ゆえに、目的地は平野部、知多半島に決定したのであった。まずはガソリンを入れる。知多半島方面なんで、いつもと別のコスモ石油に寄って給油する。ハイオク満タンだぜ！ １４０キロ走って７リットルくらい入ったよ。リッター約２０キロ、なかなか伸びるじゃん。でも、慣らしで３０００回転以上回してないもんな。
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スタンドを出て、庄内川を渡り、龍泉寺街道を走っていく。慣らしだもんでゆっくり走ってるんだけどさ、だいたい３０００回転６速で６０キロくらいなんで、それくらいを上限で走ってるんだけどさ、そしたらセルシオに抜かされた。しかも、スレスレを抜かしていきやがって、あぶねーじゃねーかクソ。そのくそセルシオは蛇行運転を繰り返してどんどん先に行ったよ。まあ、せいぜい事故を起こさんように気をつけな。人間、事故に遭うまでは自分は絶対に事故に遭わないと思ってるもんさ。
その先では道路の舗装工事のために、古い道路の舗装を剥離作業をした後で、ひどい路面状況になってた。くそったれー、小石がぴょんぴょんはねてバイクに当るし、きたねー埃がバイクにかかるじゃねーかクソ、汚れるじゃんかよ、オレのチョーカッコいいチョーきれいなバイクに傷がつくじゃねーかよクソ。さすが年度末、あっちこっちで道路工事やってんなー。
矢田の交差点から今池を抜けて昭和区と瑞穂区の境界線辺りまできたところで、セブンイレブンがあったので休憩にした。ホントはマグドナルドで休憩しようと思ったんだけど、なかったもんでセブンイレブンにした。トイレを使おうと思って、表示が「空室」となっていたので入ったら、おっさんが踏ん張ってた。げ。すんません、と言って慌てて売り場に戻ったんだけど、まいったなーおっさん便秘かなー、待たないかんかなー、そう思いながら外を見てたら、交差点の反対側にマグドナルドがあった。げ。マグドナルドが目と鼻の先にあるじゃん。こうなったらここを出て、あのマグドナルドに行くべきか？ おっさんが便秘だったら、おしっこをするのにこれ以上時間がかかって漏らしてしまったら、クシタニカントリージーンズがおしっこまみれになっちまうぞ。いや、まてよ、おっさんは今必死に戦っている。オレがおしっこ我慢して待っている事を知って、必死に戦って絞り出している。そんなおっさんの努力を無にしていいのか！？ それでもお前は男か！？ もし、おっさんが絞り出してでてきて、オレが待っていなかったらきっとものすごい喪失感に教われて生きる希望を失うかもしれん。が、しかし、漏らしたらカントリージーンズがパアだ。くっそー、オレはどうすればいいんだ！？ 頭を抱えて苦悩していたら、おっさんが涼しい顔して出てきたのでトイレに入って済ませた。やれやれ。それから、トイレ使用料代わりにメープルシロップ入り缶コーヒーを買って飲んだ。味はビミョー。
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コンビニで後にして先を進む。瑞穂区に入ったら、工事中だった新しいイオンモールがかなりできていた。３月６日にオープンだそうで、いやはや、この不景気な時期によくもまあ次から次へとこんな大規模ショッピングセンターを立ち上げるもんだ。あのTOYOTAでさえあの有様なのにな。
そえにしても、このCBR600RR/ABS、最新テクノロジーの集大成とも言える新型だけあって、マジ、スゲーと思えるのは前後連動ブレーキだよ。ちなみに、例えば渋滞路や、コンビニから出てくるときの一旦停止、頻繁なストップ＆ゴーを繰り返すシーンでは、片足を着くんだけど、常にギアをニュートラルにしておきたいんで、ずっとクラッチ握ってれるほど握力ないもんで、ギア操作がいつでもできるように右足を地面につけて左足をステップに乗せてるんだけど、これだとリアブレーキの操作ができないんだよ。で、いっつもフロントブレーキだけでストップゴーやってるんだが、これってあんまり安心感がない止まり方なんだよな。その点、この前後連動ブレーキはフロントブレーキだけかけてもリアも適度に作動するのでものすごい安心。すばらしい、さすが世界のHONDAテクノロジーだ。でも、なんかすごく低レベルな褒め方だな。
コンビニからこんな感じで安心の前後連動ブレーキで出てきたわけだよ。で、さっきのイオンの話になって、更に進んで、２４７号線の自動車専用道路に入った。ここも制限速度７０キロだけど、慣らしなんで６０キロくらいで走っていく。前を走ってるのは出光タンクローリー、また車止めが出現するといかんので、抜かしたいんだけど、回転数を上げるのもいやなんで、我慢してついていったら、東海市辺りで市街に降りていったのでいなくなった。よかったよかった。BMWのバイクがギュイーンと走っていった。でかいパニアケース付きので、高速クルージングはお手の物のモデルだ。しかし、今日は交通死亡事故ゼロの日だし、この道はよく白バイが走ってるから捕まらんように気をつけろや。
常滑に入った。ここからは２４７号線が一車線になるので、慣らしとはいえそれ相応の速度で走らんと後ろがうざいんだが、特に今回後ろについたトラックはうざかったな。本人はそのつもりがあるのかないのかわからんが、思いっきり煽ってきやがる。くっそー、そっちがその気ならこっちにも考えがあるぜ。世界のHONDAの最新鋭ロードモデルが、どれくらいのポテンシャルを秘めているか、目にモノをみせてやるぜ。おんどれの乗っとるどこのメーカーのかわからんボロトラックがはだしで逃げ出す事になるぜ。センターアップマフラーが火を噴いて、ぶっちぎりだなと思ったが、SS宣言（スーパースロー宣言であるスーパースカタン宣言ではない）を思い出して、気持ちも走りも穏やかにしようと改めて思うのであった。で、笑顔でコンビニに寄って道を譲った。
そこのコンビニで紅茶を飲んだ。国道を走ってきた軽トラックが、荷物のポリバケツのふたを落として慌てて広いに戻って来た。そんな光景を見ながら紅茶を飲んでいたら、となりにスペースに軽自動車が入ってきて、降りてきた女の子がミニスカートだった。うーむ、これはいいものを見せていただきました。時間を見たら１０時半ぐらい、ここからすぐのところに、今日の目的地かんぽの宿知多美浜があるんだが、時間も丁度いいくらいだな。ちなみに営業時間が１０時４５分からだ。事前にグーグル地図で場所を確認しておいたので迷う事なく到着した。
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駐車場にバイクを止める。建物を見上げると、うーむ、地味なホテルだな。昔の公営ユースってこういうタイプの宿泊施設が多かったね。駐車場にはそれなりに車が止まっており、海の方に行ってみると、海水浴シーズンには賑わうだろういろいろな施設があった。宿に戻って、建物の中に入ると、フロントで温泉博士を見せる。フロントの女の子はプッツンで有名な泰葉みたいな子だったが、温泉博士を知らないようで、休憩ですか？ ６５０円です、などとチンプンカンプンな受け答えする。後ろにいた先輩女性社員みたいな人が、これは判子を押せばいいのよ、とちゃっちゃとやってくれたので助かった。温泉は２階だそうで、階段を上って案内通りに進むと、別の建物に温泉があった。暖簾もなんも無く、学校の教室の何年何組の表示みたいなので男湯の表示がついていた。手前が男湯、奥が女湯だ。扉を開いて中に入ったらちょっと狭い脱衣所だった。先客がいるようで、子供の泣き声が高らかに響き渡ってた。うるせーな。こんな海水浴でもない時期は、閑古鳥が鳴いてるかと思ったらそうでもないようだ。脱衣所のロッカーは小型がずらり、基本が宿泊客用なんで、そんな大きなロッカーはいらない設定なんだろうが、これでは日帰り入浴ライダーの重装備は入りそうにないな。ウエストバッグだけ入れて鍵をかけ、服はロッカーの上に並んでいるかごに入れて風呂場に行ったと。うわー、狭いお風呂だな。ちなみに、ここ、これで７００円（でもさっきの泰葉みたいな子は６５０円と言ってたな）だよ。これはぼったくりだな。温泉博士でタダだからいいようなものの、金払って入る温泉じゃあないな。体を洗って湯につかると、狭い風呂だが湯はそれなりに良かった。それなりにタンノンしてから出た。脱衣所で、グループで来てたおっさんらは温泉博士を持っていた。なるほど、そういうわけか。同じ穴のナントカというわけですかい。体重計があったので計ったら、５２キロくらいになってた。体脂肪が８％まで落ちてた。外回りで車に乗ってばかりの仕事をしてた頃は６４キロくらいまで太ったんだけど、今はちょっとやせ過ぎだなー、肉体労働で仕事キツいもんなー、３Kな職場だもん仕方ないよ。無職よりマシだよ。でも毎日WiiFitで鍛えてるから腹筋割れてきたかな、と思って見たら、たんなる縦じわだった。
温泉を出て、まだ時間があったので野間の灯台に向かう。灯台とこのチョーカッチョエーCBR600RRのチョーカッチョエー写真を撮ろうという作戦さ。しかし、こんなシーズンオフなのに観光客が結構いて、みんな同じように写真を撮ってたので、そんな中に停めてバイクの写真を撮るのは恥ずかしいので通過してしまった。この辺りは海水浴シーズン以外はガラガラかと思いきや、海岸線にそって立ち並ぶ料亭旅館の駐車場はどこもほぼ満車、みんな海鮮料理を食いにきてるみたいだな。そういえば、某サイトでも知多半島ツーリングでボリュームいっぱいなランチ食ったよ、って話載ってたもんな。なるほど、オフシーズンの生き残りかけて各旅館もあの手この手をこらしているんだなあ。
知多半島の最先端、師崎まで行ったら、写真を撮るのに絶好なロケーションがあるのではないかと思ってどんどん先を進んだが、だんだん風が強くなってきて、港の海洋安全だかなんだかののぼりがものすごい勢いではためいてるし、空は雲がすごいスピードで流れて、半田の方は黒い雲がもわーっと広がってきたし、午前中はそれほどでもなかったのに、ここへきて急速に寒くなってきた。もうバイクを停めて撮影会どころじゃなくなってきたので、師崎からぐるりとまわって渥美湾側から再び美浜に戻ってきた。そして、温泉に入る前に寄ったコンビニでカフェオレとコロッケパンを買って食った。
帰りは舗装工事中の路線を回避するために１９号線で帰って来た。
帰って来たら電子レンジが壊れた。あら、この前の炊飯器に続いて、今度は電子レンジですか。晩ご飯食ってから買いに行った。
本日の出費
缶コーヒー １１０円
ペット紅茶 １１０円
ペットカフェオレとコロッケパン ２１０円
電子レンジ ２１８００円 （ヤマダ電機ポイント２７７２円分使用で差引１９０２８円）
本日のCBR600RR/ABSの走行距離 １７０キロくらい
累計のCBR600RR/ABSの走行距離 ３１０キロくらい
慣らし終了まで あと６９０キロくらいだと思う。