博士は無料の二十年ぶり笹戸

1月8日(土)

今となっては昔の話だ。そう、あれはまだCBR750に乗っていた頃、友達のいないオレは、寒いのにひとりバイクで走ってたのさ。でもよ、あまりの寒さに温泉の看板に吸い寄せられるように入っちまった。温泉に入れば暖かい、そう思ったのさ。そしてそれは正解だったぜ。あまりの気持ちよさに天界状態で病みつきになり、それ以来、ツーリングに温泉が付き物になっちゃった。あはは。それにしてもやっぱり当時は若かったね、スキージャンバーにGパンで走ってたもんな。で、寒い中バイクで走って温泉に行くのに、当時はインターネットなんて便利なものはなかったので、旅行雑誌を立ち読みして情報収集してたんだけど、その旅行雑誌も、今ほど温泉バブルじゃなかったもんで有名な温泉旅館ばっかりで、近所の日帰り入浴できる温泉なんか紹介されてる雑誌はなかった。で、使っていた地図が、旺文社のマップル、いや、いわゆるツーリングマップルじゃなくて普通のマップルだよ。しかもA3のでかいやつ。だってもらいもんだから文句言えんし。もちろん、持って走れんもんで家で見て、紙に地図を書き写して持ってったんだけど、今思えば、よくあんな事やったなあ。だからしょっちゅう道に迷ってたよ。そのマップルに温泉マークで温泉が標示されてるんで、何も考えずにそこへ行って、そこにある旅館に飛び込みで「温泉入れますか」と聞いて、入らせてもらってた。今思えば、よくあんなことやったなあ。で、そんな時代の温泉入浴の記録が欠落してるので、それを補完する作業をここ何年かやってた。それが温泉データベース補完プロジェクトで、かなり進んだんだけど、まだ残ってる温泉がいくつかある。で、その記録上では最も過去に遡る温泉に、添沢温泉と、笹戸温泉があった。勿論まだ補完できていない。時は流れ、温泉博士という強力な武器を手にしてますます充実の温泉ツーリングを進めて来たが、遂にその補完対象温泉が無料対象になった。しかし、諸般の事情で行く事ができず、悔しい思いをしていた。しかし、2011年、ようやく補完の時は来たのであった。

あーっと、何か日本語破綻してるな。ごめん。文章書くの苦手でさー。簡単に言うと、大昔に行った温泉に、久しぶりに再訪できたってことだよ。

これは画期的な事で、レーザー光線に匹敵する発明である(尊敬する星新一先生のいいまわし)それでちょっと興奮して日本語破綻しちまった。えー、そのー、あのー、すんませんウソついてました! 本当は録画した2時間ドラマ見ながら書いてたからです。多江様が好きです。それから、笹戸温泉がこれまで何度も温泉博士に掲載されながら行かなかったのは、事前に確認してから行って下さいと注意書きがあったからです。だっていちいち事前に電話して確認するのメンドーだもんな。でも今月号は雪のせいで行くところがなくて、笹戸温泉しか残ってなかったもんで、メンドーでも電話確認していく事にした。そしたら、エンストレヤじゃなかったエストレヤ乗りの方が一足先に行ってた。ハンコが大きいらしい。これは実に重要な情報である。この事件の謎を解くヒントだな。彼はこの情報を入手する為にかなり危険な橋を渡ったに違いない。うーむ、ハンコが大きいとなると、これはどうでも行かねばならんな。早速、グーグル地図でルート検索をかける。結果はすぐ出た。距離は37.1キロメートル、所要時間1時間20分だ。近い。近すぎる! 営業時間は11時からということは、出発は9時30分でも十分間に合う事になる。しかし、年食って無駄に早起きになったおっさんに9時30分出発は酷だな。このごろ寒いしさ、しばらくコタツで暖まろ‥‥そしてフッと気がつくと、なあなあ、ちょっとちょっと、もう、10時過ぎてるけど、まだ、寝ててエエのん? し、しまったぁー、二度寝してしもた、あわわわわ‥‥早よ準備せなぁーーーなんてことになるぞ。身を以て反面教師役を買って出てくれた某サイト管理人様に感謝せねばな。この方は、私がSSに乗る直前に、SSに乗っていい気になるとどんな事になるかを身を以て証明してくれたもんね。えーっと、話を戻して、これは困ったな。どうしようか。二度寝を避ける為には8時には出発したい。すると、3時間の時間があるので1時間半をどこで帳尻を合わせるかだ。うーん、ムリだ。他のところにしよう。笹戸温泉に行きたいけど、仕方がない。他のところ、そうだな、本宮の湯にしよう。あそこなら距離的にも丁度いいし、ホントは笹戸温泉に行きたいけど、仕方がないな。ふぉーふぉっふぉっふぉ! そ、その声は、老師様! ふぉーっふぉっふぉっふぉ、その通りじゃ、距離的な問題だから仕方がないのう。別に工夫する必要などないぞ、目的地を変えれば済む事じゃからのう。行きたくないところへ行くがいい! だあー、すんません、老師様、オレが間違ってました! 行きたいところに行かずに、なんでツーリングライダーですか、オレは行きたいところに行きます! あ、ちょっと老師様、老師様! なんじゃ? 最近、あちこちのサイトに出没してません? そうじゃよ。未熟者が多いからのう。えー、某サイトは巨大戦艦を自由自在に扱ってるじゃないですか。まだまだじゃよ。えー、某サイトは温泉の達人じゃないですか。まだまだじゃよ、ええか、人は極めたと思ってるうちはまったく極めておらんのじゃ、自分はまだまだじゃと思っているものだけがたかみに上って行けるのじゃ。はあ、あれ、何かそれどっかで聞いた事ありますよ。う、ほっとけ。

よし、腹は決まった。やはり目的地は笹戸温泉だ。しかし、昨今のこの天候では山道を越えるのは危険なので、迂回する事にした。だって雪が残ってるかもしれんじゃん。残ってなくても凍結防止剤が撒いてあると、そんな道を走ったらオレ様の美しいCBR600RRにキズがああああああア! だから豊田を経由して行けば安心だ。途中でマグドナルドで休憩すれば、11時ぐらいに着くだろう。素晴らしい、カンペキな計画だ。実に細部まで綿密に練られた計画だ。オレってあったまいー。ということで、福袋で買ったコーヒーを実家で飲み、8時にガレージからCBR600RR/ABSを引っ張り出し、エンジン始動、高らかなエグゾーストが響き渡る。天気はサイコーにいいぜ。朝からドピーカン素晴らしい。出発だ。

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まずは瀬戸豊田方面のいつものコスモ石油に寄って給油する。ちなみにここのコスモ石油はメール会員だもんで、メールで会員価格になるんだけど、暗唱番号入力画面が出なくてフツーにフツーの価格で給油だった。これじゃ意味ないじゃん! こんなメール会員やめたる! ちなみに、ハイオク138円、250キロ走って11リットル入った。この前は長距離を走ったもんで燃費が伸びたなあ。まあ、全然ぶん回してないからな。

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ガソリンも満タンになったのでコスモ石油を出て、神領で庄内川を渡り、守山区から尾張旭経由で長久手を通って、愛知万博記念公園の辺りに出た。そこから国道155号線を走って大井橋を越えたところの交差点で足助方面に曲がり、県道58号線を走って豊田市街に入った。中間地点の休憩ポイントはマグドナルド419梅坪店だ。419号線に曲がる交差点があるはずだ。そう思って走っていったら、153号線に出ちまった。あれ? おかしいな。419を通過しちまったようだ。平戸橋の交差点で一旦153号線に入って、神社の前でUターン、来た道を戻ると419号の交差点があった。やっぱり来すぎたな。419号に入ってすぐに、マグドナルド発見、駐車場に入った。ほぼ満車だった。人気があるなあ。空いてるところにバイクを止めてお店に入った。注文するカウンターは行列ができてた。取りあえずトイレに行きたかったので、先に済ませてから行列に並んだ。済ませてないとおしっこ漏れちゃうじゃん。これで安心して並んで待てるぜ。普段から客数が多いお店らしく、実に効率良くさばいていくのでほとんど待たずに注文できた。さて、前回、この注文の段階で大失態を演じたが、今回はそうはいかんぜ。期間限定販売の200円コンボはこの時期はエッグマックマフィンだ。今度は逃さないぜ。注文ナンバーは15番、勇気を持って注文してやったぜ! 200円払ってトレイを持って席に着いた。コーヒーを飲んでマフィンを食う。隣では男3人組が、年賀状の絵柄で、子供の写真が入ってるのを送る事ができるのはどの範囲内までか、という議題について熱く討論していた。親戚内までで、会社の上司や部下に送るものではないと言うA氏、それに反論して、別にどこに送ってもいいじゃないかというB氏。とにかく子供写真年賀状はうざいと言うC氏。各氏が持論を繰り広げるのであった。そんな話を聞きつつ、トレイに乗ってたクーポン券を見たら、アメリカハンバーガーのクーポン券だった。写真はすげー立派なハンバーガーだった。断言します。実物は絶対こんなにでかくないです。マグドナルド得意の過剰広告だよねこれ。

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食ったらマグドナルドを出て再び419号線に戻った。時間は10時ちょっと過ぎ。ここから目的地までは約1時間なので丁度いい時間だな。道に迷った分帳尻が合ったわけで、結果オーライとしよう。419号から153号に入るところでちょっと道に迷ったが、何とか153号線を見つけて曲がったら、工事で片側交互通行の渋滞だった。げ、こんなところで計算外の渋滞かよ。緻密に計算されたオレ様の計画だが、この渋滞は計算に入ってなかったぜ。くー、こうなったら仕方がない、最終兵器の必殺すり抜けだ! 

こうして渋滞路を突破したら後は国道11号線を順調に走る。この県道11号線、実に快適な道で、ほとんど交通量がない上、適度にくねくねしているので走るのが楽しい。11時に目的地の笹戸温泉に到着した。約二十年ぶりだよ。橋の見える光景は二十年前にCBR750で訪れた時のままだ。

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あの時はどこの温泉に入ったのかよく覚えとらんが、今回入る温泉博士に載ってたとうふやさんは一番でかい建物だった。側面にでっかく標示がしてあるのですぐにわかった。そこまで行って、駐車場が見当たらなかったので、ちょっと奥まったところにバイクを止めた。温泉セットを持ってでかい門松が建つ玄関に向かう。中に入って、フロントで温泉博士を見せるとすげーでかいハンコを押してくれた。おお、これがうわさのでかいハンコだ! これだけでもここに来た価値はあったぜ。説明を聞くと、ここは3階だそうで、温泉は2階にあるとのこと、これって館内で道に迷う典型的な温泉旅館だな。フロントからホールを見渡すと、高級感あふれる豪華な作りの館内が素晴らしい。正直言って、あまり期待していなかったんだけど、これだけのクオリティの温泉旅館だとは思わなかったな。先日の昭和時代は栄華を極めた温泉旅館で今はボロボロってのを勝手に想像してた、すんません。これは温泉にも期待できる。そう思いつつ、エレベーターで1階下りて2階だ。やはり間違わないように、階数ボタンの3階にフロントと表示してある。エレベーターを出ると、右に温泉の暖簾がかかっていた。男湯が蘭の湯で、女湯が藤の湯だ。なんか名前がちょっとな。(公式サイトを見たら、あららぎのゆ と読むそうです。関係者各位にお詫び申し上げます。)

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男湯の暖簾をくぐって脱衣所に入る。清潔感あふれる大きな窓から採光も明るい脱衣所だった。入口付近に貴重品小型ロッカーがあるだけで、あとは脱衣籠だ。温泉旅館だもんね。籠に荷物を突っ込んで、手ぬぐいを持って風呂場へ移動する。誰もいないぞ。貸し切りだ。川の見える方は全面ガラス張りで、内湯だと言うのに開放感あふれるお風呂だった。身体を洗ってお湯に浸かると、おお、好みのぬるぬる湯だ。気持ちいい、こりゃ天界天界、ぶくぶくとチンボツしていた。しばらく浸かってタンノンして、そうだ、露天風呂もチェックしておこうと思い、露天風呂を見に行ったら、なんじゃこりゃ? 鯉の池か? と思えるような風呂だった。なんか、どうしても露天風呂があるという既成事実を作りたいために掘ったような露天風呂だった。うーん、こんなのだったら無理に作らなくてもいいとおもうが。お湯は白湯なので入ってもしゃあないから結局入らず、もう一度内湯のぬるぬるをタンノンしてから出た。脱衣所は暖房がしっかり効いているので風呂上がりはちょっと暑いくらい。扇風機を回してクールダウンする。椅子がないのでここですわって一休みできないのが残念だな。風に当って、落ち着いたら服を着た。脱衣所を出る頃に、新しい客が入って来た。

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エレベーターに戻ったら、その反対側に休憩所があって、なすほどここでゆっくり休憩しろという事らしい。飲み物の自販機や無料のお茶もあった。エレベーターが来たので乗り込んで3階に上がる。エレベーターの中には女子高生風のグループがにっこり笑ってるポスターが貼ってあり、今流行の何とか48かと思ったら、大須スーパーアイドルユニット、略してOS☆Uだってさ。モロパクリじゃん。そのユニットがこことうふやさんに来るらしい。おもしろそうなので写真を撮っといたんだけど、エレベーターの中が暗かったもんでブレまくっちまった。だから写真はありません。楽しみにしていた方々には誠に申し訳ありません。関係者の方々にも深くお詫び申し上げます。今後はこのような事のないよう、第三者からなる諮問機関を発足させ、対策を検討します。それにしても、ここはなかなか良い温泉なので、定期的に温泉博士にも掲載されるし、今後は掲載されたら必ず行く事にしよう。ランチメニューもあるようなので、今度は2冊買ってにょいとらんで来る作戦もいいかもしれんな。

建物を出てバイクに戻った。玄関前のスペースは、多少、坂になっているのでバイクの取り回しに気を使った。こんなところででんぐり返したら、新年早々泣くに泣けんもんな。慎重にバイクを移動させて、向きを変えるとまたがってエンジン始動、出発した。

天気もいいし、意外と暖かくなって来たので、帰り道は峠越えをしてもいいかもしれんと思ったが、やはり慎重を期して豊田経由の迂回路で走る事にした。途中でセブンイレブンのあんまんを食おうと思ったが、それより早く帰ってアピタのスタバでシナモンロールを食おうと考え、急いで帰る事にした。2時くらいに帰って来た。

本日の出費

コンボセット 200円

本日のCBR600RR の走行距離 100キロくらい

累計のCBR600RR の走行距離 4380キロくらい

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