高月サクラ作戦
4月17日(日)
麺類の中で一番好きなのはそばなのである。確かにラーメンもうどんもスパゲッチーもうまいのだが、やはりそば、日本そばが一番好きなのである。しかし、うまいそばはなかなか少ないのである。ラーメンもうどんもスパゲッチーも、どこで食ってもよっぽどの事がない限り、まっずー! ターケかこんなもん食わせやがって、店長出てこい、なんて事態になる事はほどんどありえない。まあ、ごく少数だが、そういう店もない事はないんだけれども、例えばピー(自主規制)とか、ピー(自主規制)、あるいはピー(自主規制)なんかは、マズくて食えんかったな。思い出したらゲロ吐きそうになってきた。うっぷ。でも、そばの場合は、うまいと素直に思える店は非常に少ない。まあ、食えん事はないけど、ちょっと違うよなー、というのが多い。で、ごくまれに、まっずー! ターケかこんなもん食わせやがって、店長出てこい、なんて事態になる事もある。例えばピー(自主規制)たとえば以下略‥‥なのである。ゆえに、うまそうなそばの情報があれば、もうどこにだって馳せ参じるぜ、ベイベエーなのだ。そして、そのうまそうなそば屋の情報が、最近ツイッターを始めた某ライダーブログから流れてきたのであった。最近ツイッターを始め、さらにヘッドハンティングされそうな某ライダーは毎年そこへ行ってはうまいでかんわーとブログに感想を残しているのだ。その度に、連れてって下せえ、と懇願しているにもかかわらず、最近ツイッターを始め、さらにヘッドハンティングされそうで、なおかつ、カントリージーンズがまた履けるようになった某ライダーには「またな」「そのうちな」「今度な」とかわされてしまっていたのであった。しかし、この春、遂に最近ツイッターを始め、さらにヘッドハンティングされそうで、なおかつ、カントリージーンズがまた履けるようになって、大もりそばが食えんくなった某ライダーからお誘いのメールがきたのだ! 花見とそばを食すツーリングに行きますか? 行く行く行きますよ。これは万障繰り合わせて出撃しなければならないぜ。
えーっと、このあとまだ紆余曲折あったんだけど、話すと長くなるのでちょっと端折りたいと思います。
で、そのサクラ作戦が決行される週末、性懲りもなくまたしても休日出勤になっちまって、サクラ作戦に備えてバッチリをメンテしておこうと思ったのになんもできへんかった。まあ、万人向けのメンテフリーのHONDA製だから、ちょっとやそっとで壊れないと思うので、メンテは別の日にして、ゴールデンウィークも近いので稼げる時に稼いでおこうという事で休日出勤して、いよいよ、前夜を迎えたのであった。当日は朝早いのだ。関ヶ原に7時15分集合、なんで端数の15分が付くのかよくわからんが、どこかの優良企業が、行事の開始予定時間は、7時とか8時とかではなく、7時15分とか8時45分とか端数にすると、時間に対する意識が向上して仕事の効率が向上するというのを読んだ事があるから、きっとその応用だろう。オフ会の主催者はなかなか有能な人に違いない。そうとなればバッチリ準備をして行こうぞ。前夜にその準備をしようと思ったんだが、Youtubeの動画を見てるうちに10時過ぎちまって、慌てて準備して寝た。でもコーフンしてて起きてしまった。もう朝かと思って時計を見たら11時半だった。もう一回寝て、また目が覚めた。コーフンしてるからな。もう朝かと思って時計を見たら12時半だった。もう一回寝て、また目が覚めた。コーフンしてるからな。もう朝かと思って時計を見たら2時半だった。もう一回寝て、また目が覚めた。コーフンしてるからな。もう朝かと思って時計を見たら4時半だった。もう一回寝て、いや待て、もう起きないかんぞ。起きてまっちゃんにたまごトーストを作ってもらって食った。そして気象庁のサイトで天気を確認、晴れで気温は19度だ。これは暖かくなりそうなんだが、この時間はまだ寒い。さんざん悩んで、結局、ほぼ冬装備で行く事にした。ヒートテック半袖+ヒートテックタートルネック+ウインドストッパーだ。ウインドストッパーはシーズン終了と思って洗濯してしまっておいたので、もう使いたくなかったんだけど、背に腹は変えられんな。
こうして、準備を整えて実家ガレージまで行くと、旗艦CB1300SFブラックパール号を引っ張りだすのであった。快晴の空の下、黒光りするボディが官能的だぜ。チョークを引っ張ってエンジン一発始動、出撃するのであった。まずはガソリンだ。オフ会のときは何キロ走るかわからんので、途中で給油が必要にならないよう、目一杯満タンにする。いつものコスモ石油で口元一杯まで給油したら16リットル入った。290キロで16リットルだから、えーっと、うーんと、計算できないや。でもリッター20キロ切ってるな。まあ多少の誤差は仕方がない。ちなみに価格は145円だった。
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コスモを後にして19号線をインターに向かう。そう、今回は高速道路を使うのだ。下道を走ったら7時15分に着くのは大変だもんな。時は金なり、タイムイズモアザンマネーだよ。きゅいーんとインターチェンジに入って、一般コースの料金所に進む。チケットを機械から抜き取り、ウエストバックに入れて発進、えっとー、どっちだっけ? 関ヶ原は小牧方面で良いな、これを間違えると大変な事になるからな。小牧方面に走って行き、本線に合流した。一気に高速巡航速度へアクセルをひねる。輝かしい歴史を持つHONDAの万人向け高性能エンジンが雄叫びを上げるのであった。これは盛り上がってきましたよ。サクラにそばですよ。ガンガン行っちゃうもんね。普段なら制限速度の八割で走っているが、今日は気合いが入ってるのでピー(自主規制)まで加速、上体を伏せてカッ飛びで行くのであった。すると、後方からギュイイーンと接近する車影が、なにィ、この高速巡航速度に追いつけるとは、何ものだ! ロータスだった。そう、池沢さとしのサーキットの狼で有名になったロータス・ヨーロッパを生んだ、あのイギリスの名門、ロータスのマシーンが、日本が世界に誇るHONDAのマシーンを追撃してきているのだ。相手になってやっても良いが、今日はオフ会があるので、機嫌がいいから譲ってやるか。道を譲ってやったぜ。オレって大人だよなー。決してビビって譲ったわけじゃないよ。ホントだよ。ちなみに、このあと、ポルシェにも追撃されて道を譲りました。キリンにはなれんかったです。
さて、サーキットの狼ごっこやらキリンごっこで盛り上がって来ましたが、岐阜県に入っていよいよ感動的に寒くなってきたのであった。特に、時期的に春物グローブを選択してきた指先は凍死寸前になってる。何でこんなに寒いんだクソ、と冷静になって考えたら、高速道路情報掲示板が眼に入った。横風注意とあった。で、よくよく、高速道路の鯉のぼりみたいな風力測定してるのを見たら、完全に横向いてた。スッゲー強風じゃん。なに、すると、この風が強いのは、ネイキッド特有の向かい風じゃなくて、マジで風が吹いてるって事かい。どうりで、なんだかいつもより向かい風が強く感じられるはずだよ。
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たまらんので、関ヶ原直前にある養老のサービスエリアに緊急避難した。バイク用駐輪場に滑り込ませ、まずはトイレ、そして何か飲みたいと建物の方に行った。そしたらカフェドクリエがあるじゃん。入ろう、入って暖まろうと思って店の前まで行ったら、まだ開店してなかった。仕方がないのでサービスエリアの本館に行ったら、挽きたてコーヒーの自販機があった。これを飲もうかと思って値段を見たら250円もしやがる。なんで自販機に250円払わないかんのだ。今日、マクドナルドでも200円でハンバーガーが付くぞ。しかし寒いのでどうしよう、と思って奥の方に行ったら、お茶のサービス機があった。おお、そうだ、高速道路にはこういうものがあった。早速、列に並んで暖かいお茶をゲット。指先の感覚を取り戻すのであった。ちびちび飲みながら店の外を見ると、のぼりがばたばた音を立ててなびいてる。すごい風だな。今日はこんなに風が強いとは思わなかった。困ったなあ。もう帰ろうかなあ。そんな事を思いつつ、店内を見てたら、両口屋の千なりが売ってた。食いてー、なんか甘いもんが食いてーよ。でも一個だけは売ってなかった。5個入りが最小規模だった。5個も食ったらそばが食えんくなりそうなので止めた。
万策尽きてバイクに戻ったら、見覚えのある赤白のCB1300、ワイバンマフラー+テールトランクのツーリング仕様が近づいてきた。手を振ってるという事は、あれはTさんだ。おお、感動の再会である。Tさん、バイクを降りるや「寒いっす」「寒い寒い」「こんなに寒くなるとは」しかも朝飯食ってないらしい。本館に入って暖まろうという事になり、取りあえず中に入った。で、朝飯食ってないならクリエで食ったら良いじゃんと思い、クリエにもう一回行ってみたら、おねーちゃんが店先で準備してた。開店時間を聞いたら7時からですと返事、Tさんにそれを伝えたら「時間がちょっと‥」却下されました。いや、別に却下でいいんスよ、別に、そんなに入りたかったわけじゃないっス。ホワイトショコラが飲みたかったわけじゃないっス。ホントっス。
Tさんらが朝ご飯を終えたので集合場所の関ヶ原インター向けて出発した。ちなみに、サービスエリア内の神戸屋でメガメロンパン600円てのが売ってた。でかいけど600円は高いだろ。でもちょっとネタ的にはおもしろいなと思いつつ、走りだしてすぐに関ヶ原インターで降りた。降りたところで何台かバイクが集まっていた。今日の参加者の方々です。ぐるっと回って集合場所に到着した。一番遅かったみたい。でも途中でTさんに合流できてよかったよ。一人で来てたらわからなくて通過してたよ。
集まっていたのは車1台バイク4台、これにTさんと自分で6台、結構大所帯だね。で、全員揃ったので早々に出発するのであった。でもどこに行くのか全然わからないのであった。どこを走ってのかも全然わからんかったけど、しばらく走って、お店の駐車場に入った。そこで車の方から貼るホッカイロが配給された。おお、防寒体制に対する主催者側の配慮というわけだな。素晴らしい。なんせ関ヶ原だからな。日本が世界に誇る東海道新幹線でさえ手こずる関ヶ原の寒さだからな。みなさん早速装着してたが、ビンボー症なんで、もう我慢できないというくらい寒くなるまで我慢する事にしてウエストバックに仕舞っといた。ちなみに、このホッカイロを配給して下さった方こそが、そば屋さんだそうで、このお店がその目的のそば屋さんらしい。そして、このそば屋さんの場所も名前も、誰にも語ってはならないと厳重に忠告がされた。そうなのだ、このそば屋さんは語るなかれ!聞くなかれ!という何百年も続いている秘伝中の秘伝を使った超絶なおそばを食わせてくれるゆえ、誰にも語ってはいけないのだ。もし、この秘伝をよそ者に漏らしたら、その時は、その時は‥‥うわああああー書けん、これ以上は恐ろしゅうて書けん! わしはまだ死にとうないんじゃああああーだれじゃあー先輩スケ番に挑戦しようと言い出したのわー。
さて、お店を出て走り出した。どこをどう走ってるのかはさっぱりわからんが、見るからにかっとんで走りそうなベテランライダーぞろいの面々だったので、カッコーンとすっとばして、あれーみんなどっか行っちゃったよー置いてきぼりだよーなんて事になりゃしないか心配してたんだけど、みなさん実にレディス&ジェントル紳士淑女な走りなので、一番ケツから安心してついていけたのであった。よかったよかった。これマジで。
で、しばらく走ったら目的地に到着した。おお、これが、うわさに聞くサクラストリート、サクラトンネルか! ガラガラの駐車場にバイクを止めて、改めて辺りを見ると、まさしく咲き乱れのサクラ吹雪の満開サクラが遥か彼方まで数千キロも延々と続いているのではないか。まさしくここは桃源郷、こんなすごいところにも関わらず、花見客は全然いないじゃん。このどてのしたにブルーシートを張って宴会しまくりに丁度いいのにだーれもいない。まさしく穴場であった。ここでおのおの自由時間という事で、みなさん、早速、自慢の機材を出して撮影開始なのであった。
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撮影は延々3時間にも及びまして、なんかクロサワが映画撮ってるみたいだな。その間、あまりにきれいなサクラ吹雪に、もう撮影なんてどーでも良くなっちゃったもんだから、ベンチに座ってぼーっとサクラと雪山と青空を見ていました。もうずーっとこのままここでこうしていたいくらいだよ。でも腹が減ってきた。そば屋さんにまだ行かないのかなあ。まだかなあ、そば食いたいなあ。こんなに良いところならお結びもってここで食っても良かったなあ。でもそば食えんくなっちゃうなあ。やっぱりそばの方が良いなあ。そば食いたいなあ。
で、ようやく、撮影終了、そば屋さんに行くことになった。来た道を戻って、秘伝のそば屋さんに到着した。
店内に入り、予約席に全員が座ると、お勧めメニューの天ざるを注文するのであった。おお、天ざる天ざる、もうすぐ食える、夢にまで見た天ざる、早く来ないかなー、でも「当店はマジで作ってるから出来上がりに時間かかるよ」と注意書きがしてあったので、気を長く待つ事にした。でもすぐ出来てきた。みるからにうまそうなそば、芸術的な見栄えの天ぷら。これはもうウマいオーラが煌煌と輝いているのであった。Tさんに見習って、汁を皿に注ぎ、薬味を入れてそばをつけて食うのであった。うまいのであった。これは劇的にうまいのであった。まるでリヒャルトがニーチェに感銘してツァラトストラを生み出したようなうまさであった。天ぷらもうまかった。あという間に食っちまった。そして、コーヒーが出てきた。コーヒーが飲みたいなーと思っていたので、何でわかったんだ! とびっくりした。それだけではない、有名なそばパフェが出てきたのであった。おお、これが今や伝説にもなっているそばパフェか! 甘いもんが食いたいなーと思っていたのがどうしてわかったんだ! とびっくりしつつ、Tさんに食べ方を教わりながら食った。コーヒーもパフェもメチャクチャに美味かった。こんなにうまいのに、店の名前も場所も公開できないなんて、本当に残念です。しかし、他言無用なのでこれにて御免。
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さて、食ったら解散となった。これくらいの時間で解散するのはいい事だ。遅くなると晩ご飯に間に合わないしな。下道で帰れるし。
ではみなさんまたの機会に、ということで、おのおののコースで帰路につくのであった。
次回は大垣ヒマワリ作戦だそうです。
本日の出費
天そば 1300円
カフェオレ 120円
本日のCB1300の走行距離 180キロくらい
累計のCB1300の走行距離 53030キロくらいだったかなあ
おまけ
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某ブログのパクリ構図で撮影しましたが、何かいまいちだった。やっぱりこういうところでカメラのウデの差が歴然と出るんだな。がっくし。