晴れか雨かはっきりせえ桑名朝日
６月２６日（日）
ああ、もうダメだ。死ぬかもしれん。このままでは死んでしまうかもしれん。何って、バイクだよ。バイクに乗れないんだよ。バイクに乗れないと死ぬよ。史上何番目に早い梅雨入りから、何でか見事に週末の天気が悪いのだよ。チクショウ、オレが何をしたって言うんだ。そりゃあ確かに、某キャンプオフ会が毎年恒例の雨模様になったのをけけけと思いました。確かに思いましたよ。でもね、あれは伊豆行きがポシャってチャラになったはずじゃん。なのにそれから続けて天候不順、あまりにひどすぎるよ。この世には神も仏の無いのか、もうほっとけ、なんちって。直近の梅雨時期状況を振り返ってみよう。昨年もこの時期にバイクに乗れずに２週間空いてるんだなこれが。それが最長、それ以上、間が空いた事は無い。３週間も乗れなかったら、半月以上ってことだよ、半月以上乗ってないなんて、ありえないじゃん。しかし、本年は天気予報によると、先週先々週に引き続き、この週末も、またしても雨曇りマークが燦然と輝き、ツーリングは行けそうにないのであった。ストレスはたまる一方、去年もこの時期ストレスがたまって、ストレス解消に買物したんだよね。出たばっかりのiPadを買っちまった。で、今年もストレス解消に空港アピタでいろいろ買っちまった。VANSのV98モデルの靴とか、上田早夕里の小説とかいろいろ買っちまった。やっぱりオレは煩悩の固まりだ。すんませんでした。全部私が悪いんです。反省しています。許して下さい。で、反省したからかどうかわからんが、土曜日は曇り雨の天気分布予報だったのに、晴れた。ちなみに空港アピタはSPACYで行ったんだ。１５時頃に局地的な集中豪雨が短時間だけあったが、それでもそれ以外の時間は晴れた。という事は、翌日日曜日も晴れるのではないだろうか。晴れるかも知れない。たぶん晴れると思う。晴れるんじゃないかな‥…ま、ちょっと、覚悟はしておけ、という事で、行っちまう事にしたんだ。そう、この時、私の脳裏に浮かんだのは、あのライダーの鏡とも言うべき、１日で九州まで往復する某黒鳥乗りの方の名言『朝起きて雨が降ってなければツーリング日和さ、途中で降ってきたらどうするかって？ どうしようもないさ』くうー、カッチョ良すぎる、痺れちゃう、を思い出して、それを実践してみようと思ったのさ。あれ？ 往復はしてなかったか？ まあいいや、細かいことはいいんだよ、この場合、重要なのはおのれに負けないという事だ。わかるか？ 人生とは、常におのれとの勝負なのだ。
で、ツーリングに行く事にした。行き先は恒例温泉博士、候補は平湯温泉、三谷温泉、海津温泉、あさひ温泉なんだが、一番行きたかった平湯温泉は、いくら何でも山岳地帯は天候がヤバいだろうと、それと先日の上高地土砂崩れ事故であの付近は右往左往状態だと思うので、君子危うきに近寄らず、虎穴に入らんば虎の子を得ず、と昔の人はいいことを言ったので平湯は却下、海津もあさひも行った事あるから却下、消去法で三谷温泉に決定した。ロココ調の大浴場、身体にいい冷泉と公式サイトには良さげな事が書いてあり、いやがおうにも盛り上がるのであった。で、情報収集にもう一度ググってみたら、「三谷温泉の旅館で会社更生法適用」とあった。なんだと？ 更にググってみると、営業はしているようで、温泉博士には「不定休なので事前に確認して下さい」と書いてあるし、念のため電話してみた。そしたらちょっと待たされて、ちょっと無愛想なおっさんが出た。温泉博士で入れるか尋ねると、「入れるけど１１時からです」「あ、露天風呂しか入れないです」「日帰り客は露天風呂しか入れないです」と何かすっごく上から口調なんですけど。通常入浴料１５００円が温泉博士が負担するのは１０００円分だけで残り５００円は払わないかんのだけど、写真を見ると立派なロココのお風呂なんで、５００円くらい払ってもいいかなあと思ってたんだけど、露天風呂だけかよ、内湯が立派だと露天はショボイ、これは永年日帰り温泉に入って来た私の経験で得た結論だ。５００円払ってショボイ露天風呂はちょっと避けたいのでここはやめた。電話の対応もいまいちだし。うーん、この旅館が会社更生法適用になるのもしかたがないような気がしてきた。
で、どうしようか、海津温泉かあさひの湯か、どっちにしようかと考えつつ、取りあえず出発しようと、着替えて実家ガレージからCB1300SFを引っ張りだす。前回の出撃は５月２日の臥龍花見、ほぼ２ヶ月ぶりである。もうすぐ夏のツーリングだし、ほったらかしにしておいて機嫌を損ねてもらうと困るので、ここは一発、今日はブイブイ言わせたるぜ。エンジンは当然一発始動、シート下に温泉セットを放り込んで、チョークを戻し、ヘルメットを冠った。空はどんより曇っており、気象庁の天気予報時系列予報によると、９時から１５時までは晴れなので、この先きっと晴れると信じて出発したのであった。
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久しぶりのCB1300はやはりポジションがチョーらくちん、まずはコスモ石油でガソリン給油、３１０キロくらい走って１５リットルくらい入った。気になる価格はリッター１４２円、相変わらずです。１９号に入って名古屋方面に向かう。８時前で電光掲示板温度は既に２７度、しかも蒸し暑い。というわけで、当然、装備はメッシュレザー、通年、この時期はメッシュレザーかフルレザーか、どっちにするかで葛藤があるのだが、ここ１週間の夏日温度にメッシュで即決なのであった。方向も岐阜の山に行く訳でないので、朝寒い事もないのであった。そしてこのメッシュレザー、この春にヴァージョンアップ！ 脊髄パットを装着したのである。いつもお世話してるクシタニ名東で、脊髄パットを入れられるように改造してもらったのだ。今日はその初陣だもんね。その点では問題なく良いのだが、しかし、問題は天候なのであった。名古屋方向に走って行くのだが、その方向の空はどす黒く曇っており、今にも雨が降ってきそうな、まるでストラトフォートレスが絨毯爆撃をいままさに食らわせてやるぜと虎視眈々と狙っているような、ライダーにとっては実に健康上よくない光景が広がっているのであった。ヤバいかも知れんとこの時マジで思ったね。マジで昨日のような集中豪雨ゲリラ雷雨の来襲がありえる。どうしようか、もう帰ろうかなあ。やっぱり帰った方がいいかなあ。帰ってコーラでも飲みながら柿の種を食って上田早夕里でも読んでた方が良かったなあ。そこまで考えたところではっと気がついた。これってヤツが出てくるパターンじゃね？ ふぉーっふぉっふぉっふぉとか言うヤツの事だよ。冗談じゃねーよ、あんなヤツにデカい顔されてたまるかよ。負けねーぞ。雨なんか降らねーよ。絶対に降らねーよ。たぶん降らねーよ。降らないんじゃないか‥…（以下略、っていうか、今時こんなギャグわかんねーだろ）
１９号線をどんどん走って３０２号線の下をくぐって、勝川で枝道に入り、庄内川の堤防を走って水分橋を越え、北区に入った。交差点で信号待ちしてたら、おばーちゃんと孫２人が横断歩道を渡っていて、歩行者信号が青点滅になったもんだから、ばあちゃん「あ、変わっちゃう変わっちゃう」「あぶないあぶない、ああ、あぶない」「急いで急いで」と大騒ぎで渡って行った。あの姿を見て、お孫さんたちは「青信号の点滅はあぶないんだ」と心の底に刻み付けたに違いない。実に良いおばあちゃんであった。見習わなければ。
北区から西区に入って、順調に走っていく。天候は一向に回復しない。いっこうに回復しないから日差しはないんだが、暑い。たまらん暑さ。蒸し暑いから実に不快である。大体、こんな暑い時期になんでバイクで名古屋市街地を走ってるんだか。交通量が多いからスピードもかったるいし、他のクルマのエアコンの熱の放射でたまらん。タラタラ走ってたら後ろから来たクルマにぶいーんと抜かされた。レクサスCT200hだった。なんか、最近のレクサスのデザインはオレ好みでエグイねー。BMWもエグイけど。もうちょっと上品なデザインにした方がいいんじゃないのか？ いらんお世話だけどさ。４００万もするクルマなんだからさ。
２２号線に入って南下する。栄生駅の鉄橋をくぐってY字路を右に進んで、中村区名物巨大鳥居の交差点まで来た。かつて三洋堂がそびえ立っていたところには、新しいマンションが着々と建築中なのであった。マンションってまだ売れるんだ。
高畑まで更に南下して、県道２３号線に入った。天気はいっこうに回復しないので、いよいよテンションが下がってきて、もう大名古屋温泉（でゃーなごやおんせん）の看板を見つけて、ふらふらとそっちに走って行きそうになっちまったぜ。あぶねえあぶねえ。こんなところでくじけてたまるか。初心貫徹だぜ。川を渡って榎光橋東の交差点を左折し、堤防を走って中川コロナの交差点で国道１号線に合流する。
この時間、１号線はまだ流れは順調だった。三重方面に向かって走っていく。途中、移転したポンレウ゛ェックの跡地がクリーニング屋さんになってた。クリーニング屋かよ。せっかく、外食店舗向きだとポンさんの社長さんが公式サイトでお勧めしてたのに、あとに入ったのは全然カンケーないクリーニング屋かよ、ちょっとガックリ。なんか目新しいパン屋が出来るかと思って期待してたのにな。つまらん。
それから、反対車線の田んぼに、青い球体が二つ見えてきたので何かと思ったら、水里救急給水センターって、まるで早口言葉で舌噛みそうな施設だった。緊急事態にはあそこから水が流れる訳だな。危機管理は大事だぞ。
それから、バス会社かタクシー会社みたいな建物の壁に、でっかく「あなたが好きです」と書いてあって、いやー、こんなところでこんなふうに告白されても困るよね。
で、河口堰で有名な長良川に辿り着いて、ここが運命の分かれ道なのである。ここで、海津温泉かあさひの湯か、どちらにするか選択せねばならない。どうしようかと思ったが、時間的に見て、このまま海津温泉に行くと１０時前に着いちゃうので開店を待たないかん、でもあさひの湯なら９時開店なんで、もうやってるだろう。ゆえにあさひの湯に決定したのであった。
目的地も決定し、出発してからそろそろ１時間以上経過してそろそろ休憩だよなと思いつつ、やはりマクドの朝メニュー、暑いからアイスコーヒーにしようかなんて思いつつ、走って行くと、１号線沿いのここら辺のマクドは、十四山ピアゴ店と、続いて１号線弥富店が現れるのであるが、どちらも入りにくいのでいつもパスし、その次の店に入るので、今回もそうしようと思って余裕で通過したら、そのマクドに着く前にあさひの湯に着いちゃった。
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なんだと？ あれ、あのマクドはあさひの湯よりも三重寄りにあったのか。あこりゃまた失礼しました。まあいいや、目的地に着いたんだから良しとしよう。駐車場にバイクを入れて、雨が降ってきても大丈夫なように立体駐車場の１階に止めた。ヘルメットと手袋を取ってシート下から温泉博士と手ぬぐいをだして、建物に向かう。空は相変わらず曇ったまま。温泉から出てきた頃には晴れてて欲しいもんだと思いつつ、建物に入った。
ブーツを脱いで下駄箱のブーツ用のところに入れてフロントに向かう。そしたら、なんか機械の故障だか調整だかやってて、フロントの女の人がみんな機械にかかりっきりだった。どうしようかと思ったが、一人の女の人が気がついてきてくれたので温泉博士を出してハンコをもらい、男湯の暖簾をくぐって脱衣所に入った。そこそこ混んでた。結構混んでた。まだ９時半なのに、みんな朝早いねえー。日曜日なんだからもっと寝てろよ。じいさんばっかと思ったら、若者一個師団もおりまして、賑やかなのであった。ロッカーに荷物を突っ込んでお風呂に行く。喉が渇いてたのでクーラーボックスの水を飲んで、洗い場で身体を洗ってお湯に浸かった。いやー、久しぶりだなあ、この感覚、この温泉のお湯に浸かって手足を伸ばす、いいよ、実にいい。素晴らしい。来てよかった。がんばって来た甲斐があったよ。うーんむにゅむにゅ。内湯から露天風呂に移動し、ツボ湯にも入ってたんのんした。ツボ湯に入ってたら、隣のツボ湯に親子連れが入って、ぼっちゃーんと入ったもんで、湯がどばあーっと流れ出たんだけど、それを凄いだろうとドヤ顔したおとうさんが、まだ小学生低学年であろう息子に「お湯がもったいないよ」と叱られていた。なんと優秀な子だ。日本の将来を託すにふさわしい子供だな。早く大きくなってカンと代わってくれ。
温泉を出たらものすっごいどばあああーっと汗が噴き出してきて、革ジャン着たらもうムレムレ井村屋の肉まんあんまん状態になってしまった。早く外に出てバイクで走って乾かそうと思って、表に出たら、まだどんよりとした雲の下、外も輪をかけてムレムレ蒸し暑さ極限状態なのであった。何か全然ダメじゃん。晴れてこねーじゃん。晴れてたらもうちょっと三重の方に脚を伸ばすつもりだったが、これではいつ雨が降ってきてもおかしくないので帰る事にした。
あさひの湯を出て１号線を戻った。名古屋市内まで戻って来たら、ちょっとづつ天気が回復模様になってきた。おや、と思いつつ、西区辺りまで戻って来たら日が射すようになってきた。ところどころ青空が見えてきて、雲も白い健康的な雲になってきた。今さら回復してきたぞ、どうしよう。考えて、いつもこのまま帰ると春日井市内の１９号線で大渋滞にはまるので、今回こそ、小牧方面から迂回して帰ってみようという事になった。
そこで西区４１号線に入り、そのまま北上して小牧で１５５号バイパスに入った。小牧ライコランドが目と鼻の先に現れて、こりゃちょっとよってこうかと思ったが、FTRのリアキャリアの見切り処分品がまだ残ってたら今度こそ買っちゃいそうなんでやめた。それから喉がかわいてサークルKであんぱんを食ってお茶を飲んだ。風が強いが雨が降りそうな気配は全然ない、白い雲が駆けていく青空になってしまった。このまま帰るのはなんだかなあと思ったが、ここで油断して他のところに脚を伸ばすと、きっと天気は急変してゲリラ雷雨になるぞ、と確信して、食ったらちゃっちゃと家に帰った。
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家に帰って来たけど、晴天のままだった。っていうかどんどん天気良くなってくるじゃん。腹いせに１日中モーニングの喫茶店に行って、玉子トーストを食って、出てきても、やっぱりバリバリに晴れているのであった。
まあ、そういうことだ。
本日の出費
ダブルエスプレッソ １６８円
高級あんぱん １１０円
麦茶 １００円
本日のCB1300SFの走行距離 １００キロくらい
累計のCB1300SFの走行距離 ５３４００キロくらい