トンネル抜けたらゲリラ豪雨の伊那

7月3日(日)

先週、半月ぶりにバイクに乗る事が出来て、ようやくたまりにたまっていたストレスが解消されてスッキリ爽やかコカコーラと思いきや、往復100キロしか走れんかったし、クソ暑い中市街地ばっかり走ってたし、帰って来てからもサンサンと晴れてて、もっと遠くまで行けばよかったと後悔しきりだし、こうなったら来週こそは涼しい山道をガンガン走ってやるもんね、伊那の羽広温泉か奥飛騨の平湯温泉に行ってやるもんね、と決意も新たに気象庁のサイトと毎日にらめっこして天気予報を調べては一喜一憂していたのであったが、木曜日に曇り時々晴れだった天気予報が、金曜日には曇り時々雨に変わっていて、ガビーン、何てこったい、この世には神も仏も無いのか、もうほっとけーなんちって、ってこれ先週やったじゃん、とがっくりして仕事に行って、いつものようにちんたら機械を動かしてたら、工場長がやってきて「keiichiwさん、あなたのラインだけ今週も納期遅れてますよ」「いやそれは」「明日休日出勤してこなして下さい」「いやそれは」「来たくない? 来たくないならいいんですよ、ずーっと来なくてもいいんですよ」「いやそれだけは」「では休日出勤決定」「そんな、ぼくだって一生懸命やってるのに」「一生懸命やるだけで褒められるのは小学生までだ! 社会人は結果が要求されるのだ!」「ひえーーー」という事で楽しい休日出勤決定、ぶつぶつ言いながら機械を動かして「チクショウ、なんてオレは不幸なんだ、先週も先々週も先々々週もバイクに乗れなくて、やっと今週乗れるかもしれんかったのに休日出勤で乗れないなんて、オレは不幸のどん底に落ちたもう立ち直れないよ鬱だよやんなっちゃったよう」そしたら老師が横に立ってた「わ、びっくりした、なんでいつものふぉっふぉふぉが無いんですか」「お主にはもうほとほと愛想が尽きてのう」「なんで」「毎回毎回、わしが指南を繰り返しても一向に成長の兆しが見えん、まるこ以下じゃ」「まるこ以下とはそりゃひどい」「それでのう、わしも作戦を変える事にしたんじゃ」「まさかもう見捨てるとか」「これを読め」「何ですかこれ、ガラスの仮面44巻」「それを読めばわかる」「えー、ガラスの仮面って最近のは昼ドラみたいなドロドロの三角関係いなってきておもしろくないんだもん、詩織って最低な女だし」「だまれ!」「ひえええー」「お主はいつもそのように物事の上っ面だけを見て内面を深く深く思索せんもんであかんのじゃ、黙って読め、そして思索せよ」老師は去った。「ちぇ、なんだよ、仕方がない読むか」「何をしてるのですか」「わ、工場長」「納期が遅れてるのにマンガを読みながらとはエエ度胸してますね」「いやこれはその老師が深い試作品を要求して」「意味が分からんけど、まあ、とにかく遅れをとり戻すまで休みなしだからね」「そんな」「ほなばいなら」「くっそー、行っちまった。仕方がない、続きを読もう」ガラスの仮面のワンシーン、月影先生「お疲れさま、マヤ、お水をどうぞ」マヤ「あ、ありがとうございます‥…」月影先生「お疲れさま、亜弓さん、お水をどうぞ」亜弓「ありがとうございます、ごくごく」亜弓の連れ「月影先生、マヤさんにも同じ事をしたのよ、マヤさんはうやうやしくひざまづいて受け取ったそうよ」こ、これだ! オレに足りなかったこの感謝の心だ! そうだ、人は誰も一人で生きる事は出来ない、だからそれを感謝しなければいけないんだ! 感謝する心を忘れて、Nikon20mmF2.8が欲しいとか、iPhoneが欲しいとか、WIMAX欲しいとか、ユニクロのパイレーツオブカリビアンのTシャツが欲しいとか、我侭ばかり言って、手に入らないからとぶーぶー言っててはいかんのだ! 老師はそれを教えたくてこのマンガを読ませたんだ! ありがとう老師! 感謝の心を忘れないようにするよ! ということで、感謝の心を忘れないようにツーリングに行く事にした。

で、問題の日曜日、休日出勤の翌日、天気予報が気になって4時に起きてしまい、気象庁のサイトにアクセスして、朝5時の最新の更新を待つのであった。そしたら、最新情報では、何とか持ちそうな感じ、15時までが勝負のようなんで、例によって早めに出発早めに帰還の作戦だ。目的地は、予報によると、飛騨より伊那の方が雨の確率が低いようなので、それに距離も往復288キロと伊那の方が近いので伊那の羽広温泉に行く事にした。みはらしの湯って入った事ない温泉だったしさ。そうと決まればまっちゃんを起こして、朝飯はクリームチーズをたっぷり塗ったトーストを食って、準備万端で実家ガレージから先週に引き続き旗艦CB1300SuperFourを引っ張りだす。前回のツーリングの走行距離が少なかった分、ガソリンの残量が多いのでメチャクチャに重たいぜ。しかし、日頃からWii Fitで筋力トレーニングに励んでいるオレ様にはカンケーないぜ。シート下に温泉セットを入れたらエンジン一発始動、天気は昨日みたいにスッコーンと晴れとまでは言わないが、そこそこ晴れてる。雲が多いけど、雨が降りそうな気配はないので大丈夫だ。装備は例によって上下メッシュレザー、脊髄パット入りなのだ。では出発。

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まずはガソリン、いつものコスモ石油で満タンにする。気になるガソリンの価格は会員価格138円、ちょっとは下がってきたのかなあ。でもまだまだ高い。せめて110円くらいになってくれないかなあ。コスモ石油を後にして、19号線を北上する。道路脇の電光掲示板の温度表示は24度から25度、メッシュレザーで走るのに快適なギリギリの温度だな。これ以下になると寒くなって、20度以下だともう無理。朝の温度が24度という事は、これから上がるという事なんで問題なしだ。

日曜日の早朝なんで、道路はガラガラ、順調にカッ飛んで行くのであった。内津峠を越えて多治見市内に入と、東の空がどんより曇っているではないか。あれ、おかしいな、気象庁のサイトで確認したら、15時までは晴れになってたんだけど、あれは間違いなのか、何かヤバそうな雲が不気味なのであった。しかし、そんな事にビビっていては先に進めないのであった。感謝の気持ちを忘れないように前へ前へ進むのだ。ようするにあれだ、カネミ食品だ。

前へ前へと進んでいたら、後ろから来た古いBMWに抜かされた。続いて、HONDAマグナ250に抜かされた。感謝の気持ちを忘れないツーリングなんで、抜かされてもカリカリしないのであった。瑞浪から19号線が1車線になって、だんだんスローペースになってきた。何でこんなにペースが遅いのかと思ったら、先頭は軽トラがちんたら走ってた。ああ、あれが災いのもとかよ。なんだよ、速く走れよ、かったりーなー。のろい軽トラに数珠つなぎな行列を従えて、恵那に入ると、後ろからド派手カラーのジャケット&モトパンに身を包んだ、バリバリ全開オフロードバイクが2台やってきて、ギュイーーーンとアクセル一ひねり、道の駅らっせいみさとへのT字分岐点がある、昔サンスイ、いまサークルKの交差点で信号待ちになったチャンスに先頭に躍り出ると、軽トラをかわしてすっ飛ばして行くのであった。今日は恵那の山奥の林道を攻めるのであろうか、恵那の山の林道は楽しいもんね。

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恵那市街に入って、そろそろ考えなければならない、朝のマクドナルドなんであるが、実は、朝のクリームチーズトーストがまっちゃんの分も半分食っちゃったんで、いや、うまかったんでつい、で、あんまり腹へってないんだよ。それに、そこそこ暑いからホットコーヒーよりアイスコーヒーと、早い話がいつものダブルエスプレッソが飲みたいんだよな。どうしようか、一度はマクドナルドの駐車場に入ったが、やっぱりやめて19号を更に北上する事にした。天気は相変わらず進行方向が曇り、反対方向は晴れという、なんとも精神衛生上よろしくない状態。雨降るなよーと思いつつ、先を急ぐのであった。

結局、恵那も中津川もマクドナルドは通過した。休憩は元起か、道の駅賤母でとる事にしよう。走って行くと、前方のマグザムに追いついた。カップルが仲良くタンデムで乗っている。女の子の方はミニスカートだったので、ああいうものがライディング中に視界に入ると精神衛生上非常によろしくない。フォースが掻き乱されるのであった。ていうか、バイクに乗るんだからもうちょっと服装考えろよ、男の方もちゃんと言わないとダメでしょ。何かあってお嫁に行けない身体になっちゃったらどう責任とるんだよ。勝間先生を見ろ。しっかりプロテクターの入った服を着てたから軽症ですんだんだぞ。でも勝間先生は嫌いだけど。ちなみに香山リカもあんまり好きじゃない。やっぱり好きなのは大後寿々花ちゃん。かわいい。

フォースが乱れるミニスカマグザムを一気に加速してぶっちぎり、やばいやばい、あやうくダークサイドに堕ちるところだったぜ。コンセントレーションを整える為に元起でトイレ休憩にした。トイレして、空を見上げて、相変わらずハッキリしない空模様、今日はずっとこんなんかなあ。何か飲もうかと思って自販機のほうに行ったら、えっ! サンドウィッチが食べ放題980円と看板が出ていた。サンドイッチじゃなくて、サンドウィッチってのがいいね。ドリンクも飲み放題、しかし、サンドイッチなんて食べ放題と言われてもそれほど食えるもんじゃないぞ。それで980円ってのは価格設定もどうかと思うんですが、これって繁盛してるのか?

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元起出て、木曽路に入ってさらに北上する。路面が若干濡れており、雨が朝方に降った様子だ。ということは、また降って来ないとも限らないぞ。油断大敵だ。すると、本格的な山道に入るや否や、山のてっぺんを覆うどんよりした雲、それが雪崩のように流れていくのであった。これマジでヤバイでしょ。降るんじゃね? しかし、これまでのオレだったらビビって反転するだろうが、感謝の気持ちを忘れない今日のオレ様は勇気を持って前進を決断するのであった。それ進めやれ進め。

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どこかでダブルエスプレッソを飲もう、コンビニに寄ろうなんて思っていたのに、天候が不安で、早く目的地に着きたい一心でどんどん進んでたら、権兵衛トンネルへの分岐点に着いてしまった。あれ、こんなに近かったっけ? 曲がって、トンネルへのループ橋のしたでバイクを停める。ここでようやく晴れ間がのぞくようになってきた。おっしゃー、天候回復だぜ! でもここから見える電光掲示板の温度表示は21度だった。こりゃトンネル内はメチャクチャに寒いかも知れん。気合いを入れて走り出し、権兵衛トンネルに向かう。この国道361号の、木曽から伊那を貫通するトンネル群は、木曽側からは姥神トンネルを筆頭に4つのトンネルがあり、その最後にあるのが全長約4キロの権兵衛トンネルである。このトンネルが貫通するまでは、木曽から伊那へ行くには、清内路峠越えという過酷なルートしか無かった。しかし、このトンネルが貫通したおかげで、大幅に時間短縮が可能になったのだ。素晴らしい。この調子で宮峠にもさっさとトンネルを掘ってくれ。

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トンネルに入ったら、路面が完全にウエットであった。雨が降って乾燥してないのだ。ぎゃー、チクショウ、バイクが汚れるじゃねーかクソ。もう最悪だな。CBR600RRでなくてよかったよ。もしそうだったら、速攻ツーリング中止、帰ってバイク洗車だったぜ。CB1300はカウルが無いから掃除しやすいんで、まだ柔軟に対応できる。そういう意味でもやはり旗艦はCB1300だな。トンネルをくぐって、いよいよ権兵衛トンネルに入ったら、急速冷凍されたマグロ状態になって、心臓が止まるかと思った。しかし、開田高原のトンネルよりはマシだった。平湯峠のトンネルよりもマシだった。

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だから、なんとか生き延びて出口の光が見えたときは、マジでホッとしたぜ。しかし、ホッとしたのもつかの間だったぜ。そう、伊那側に出たら待ち受けていたのは雨雲の中心部だった。マジでマジにヤバい、こいつは来る! 永年のツーリングライダーのカンから、緊急警報が発せられたが、なす術は無かった。数秒後ゲリラ豪雨の襲撃が始まり、全身ずぶ濡れて避難場所を探し、中の原の交差点のサークルKに入ったのであった。幸い、豪雨は数秒で終わり、小雨になって、やがて何事も無かったように止んだ。そしてその後には青空が見えてきた。やれやれ、どうしてくれよう。とりあえず、サークルKで何か飲むか。すると、ドリップコーヒーありますののぼりがあった。うむ、トンネルで寒かったし、雨に濡れて寒かったし、ホットもいいなあ。ホットを飲もうかと思ったのだが、天気が回復してきたので、さっさと温泉に行った方がいいかもしれんとも思った。考えていたら、駐車場に、メタリックグレイに赤茶色の幌のMRSが入って来て、年配の渋いおっさんが降りてきた。「降られました?」と声をかけられたんで「トンネルを出たら豪雨でした」などとちょっと会話した。いいな、かっちょええな、渋いおっさんになってオープンカー乗りたい。

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天気が回復したと判断、もはや目の前の目的地、みはらしの湯に向かう。事前にグーグル地図で調べていたので完璧なはずなんだが、道がよくわからんくなった。工事の交通整理のところで曲がるのを間違えて行ったり来たりしたもんで交通整理の係の人が変な顔してた。しかし、そのかいあって、10時ちょっと前にはみはらしの湯に到着した。

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開店まで時間があるから、周辺の写真を撮ってたら、どんどん客がやってきて、どんどんヘーキで身障者駐車スペースにクルマを止めて中に入って行くのであった。おいおい、この駐車マナーはいただけんなあ。それともなんかここに停めてもいい理由でもあるのか、などと考えていたが、それより営業時間前なのにどんどん入って行くので、もうやってんじゃね? と思って入ってみたら、もうやってた。むう、遅れをとったか! ブーツを脱いで、下駄箱に入れようとしたら、背が低い下駄箱なんで入らない。仕方がないので一番上に乗せて受付で温泉博士のハンコをもらい、温泉は2階ですと言われて、まるで横溝正史の推理小説に出てきそうな館の階段を上ったら男湯女湯の暖簾があった。節電してるのか暗かった。暖簾をくぐって中に入ると、脱衣所はロッカーなし、脱衣カゴのみだった。貴重品は別にロッカーがあるので、そこへ入れてくれとの事。でもね、オレの場合、一番貴重品は革ジャン革パン、そして皮ブーツなんで、小さな貴重品ロッカーに入らん。という事で、脱いだものを、パンツで覆うと言う、ワイルド7の飛葉の作戦を使った。

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手拭い持ってお風呂場へ。まずは身体を洗って汗を流す。そして内湯に入った。消毒臭が結構きついな。しかし、お湯はぬるぬる湯で気持ちいいぞ。大きなガラス窓からは外が見えていい感じだ。続いて露天風呂へ移動する。露天風呂は消毒臭くなかった。湯に浸かって天界なのであった。天気が今ひとつハッキリしないので残念だが、ピーカンに晴れていたら、素晴らしい見晴らしだろう。まさしくみはらしの湯との名にふさわしい露天風呂だった。

タンノンして出た。クールダウンして、服を着て、何か食おうかと思って食事処に行ったが、まだ営業していなかった。ざるそばの並もり500円だったんで食いたかったけど諦めて温泉を後にした。

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温泉を後にして、まずはさっき雨宿りしたサークルKに行って、先ほど飲み損ねたコーヒーを飲もうかと思ったんだが、天気が回復して、温泉に入ったばかりで暑かったので、それはやめてダブルエスプレッソを飲もうと思ったら、売って無いじゃん。なんだよサークルKサイテーと思いつつ、普通のを買って飲んだ。それからもう一度権兵衛トンネルを抜けて木曽側に戻った。今度は木曽でゲリラ豪雨にやられたらどうしようかとビビったが、そんな事は無かった。でも天気はどんより曇ってて、風も出てきたので、ちょっと早めに帰る方がいいと判断、道の駅でみそとそばを買って帰って来た。

本日の出費

コーヒー 144円×2杯

パン 105円

みそ(お土産) 730円

そば(お土産) 350円

本日のCB1300の走行距離 300キロくらい

累計のCB1300の走行距離 53700くらい

みはらしの湯の情報

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