連日なので午前中勝負の馬瀬
9月11日(日)
北海道を1週間約3000キロ走ってきたので、当然CB1300はちょっと休暇を頂いて、その間はCBR600で、となるはずが、諸事情によりCB1300が再び出撃することになってしまったので、こうなると、じゃあCBR600の立場はどうなるんだということである。また来週などという戯言が通じる事態ではないのである。そこで考えたのである。約1ヵ月も乗ってなかったんだから、連日乗ってもいいじゃないか。グラスの底に顔があってもいいじゃないかby芸術は爆発先生なのであった。いや、こっちの方が戯言だと言われそうだったが、まっちゃんは「行ってくればー」とあっさり承認、かくして、連日バイクツーリングという実にラッキー、アーユーラッキー? あ、そう言えば昔ラッキーってお菓子があったよな、ポッキーのパクリの。あれどうなったんだろう。全然見ないよな。行方を知ってる人がいたら情報提供をお願いします。
こうして、土曜日はCB1300、日曜日はCBR600の実に贅沢きわまりない週末となるのであった。でも、早めに帰ってきて午後はまっちゃんが行きたいと言ってたところへ行くことにして、近場を攻める作戦を採用する。幸い、今月号の温泉博士は恒例の馬瀬川温泉が無料で入ることが出来るので、手頃な距離じゃん。営業が10時30分からなのがちょっと難だか、まあ良しとする。当日は朝5時に起きて気象庁のサイトで天気予報を確認すると、午後から夕方にかけて天気が崩れるかも知れんよあっぱらぱー、と、相変わらずな無責任放漫経営なので、やはりここは午前中勝負だな。朝飯はチーズトースト食って、盛夏型装備で実家ガレージへ行く。モーニングコーヒーを飲んでコンセントレーションを整えてから、ガレージへ。前回の7月17日以来、約2ヶ月振りのCBR600RR出撃である。引っ張りだすと、なにこれ軽いなー、なんちゅう軽さ。セルを廻せばエンジン一発始動だ。2ヶ月のブランク何のその、さすが万人向けメンテフリーのHONDA製である。相変わらずでかい音量のアイドリング音、シートに温泉セットをダブるパンツのゴム作戦で括り付け、またがった出発だ。行くぜ、半クラでスルスルと発進すると、なにこの前傾姿勢、まるで腕立てやってるみたいじゃん。CB1300の殿様乗りに慣れてたからキツいなー大丈夫かな。
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まずはガソリンを入れるため、コスモ石油に行く。前回のツーリングは途中給油でそれから90キロくらい走って帰って来たのであまり入らんけど、やっぱり満タンで出発した方が安心だからな。いつもの給油機の前にバイクを止めてハイオクを満タンに入れる。向い側の給油機では、赤いコンパクトカーにでかいサングラスをかけてフリフリスカートのクルクルパーマの美人のおねーちゃんが給油してた。見とれてたのでハイオクをこぼすところだったぜ。あぶねーあぶねー。で、5リットル弱の給油、リッター149円、高っけーなーオイ。
ガソリン満タンでも軽いCBR600RRにまたがって19号線に出る。ギュイーンと調子良く加速、内津峠を越えた頃には、ポジションもしっくりして快適な走り心地なのはさすが万人向けの乗りやすいHONDA製。ちなみに、内津峠のトンネルの「ト」の字は取れてるって、みんな知ってた?
天気は晴れ、白い雲がぽこぽこと浮かんでいる様はまさしく夏、ミンミン蝉がやかましく鳴く中、多治見にから小泉経由で248号線バイパスに入った。今日の248号バイパスは交通量はほとんどなく、快適に走って行く。こちらを選んで正解だったようだ。木曽川にかかる新太田橋を渡って41号線に入った。前には誰も走ってない快適状態だが、ふと、バックミラーを見ると、いつの間にか後ろにはネイキッド、スクーター、そしてアメリカンともう1台が連なって走っている。おいおい、気がついたら一番先頭かよ。なんかプレッシャーがかかるな。
七宗の道の駅に寄って、この先頭のプレッシャーから逃れようと思ったら、ネイキッド他が道の駅に入るようなので、それならと、ここはパスして次の休憩ポイントまで走る事にした。そこを過ぎたら市街地から山岳地帯に入るので、少しペースを上げて、後続を断ち切ることにした。今日の42号線は珍しいことに交通量も少なく、いつもは必ず遭遇する制限速度厳守車両もいなかったので、実に気持ちよく走れるのであった。わずかにぺースを上げただけて、いつのまにかみちのく一人旅状態。前も後ろも誰もいません。くうーっ、いい感じだぜ。天気は良いし、快調にストレス無く走れて最高だぜ。ガンガン行くぜ。オレに怖いものはないぜ!
そこでハッと気がついた。いかんいかんぞ、こんなふうに調子に乗って走ったあげくにエラいことになったライダーを私は知っている。ここで個人的な名前を挙げるのは避けるが、九州にリベンジツーリングに行ってヘッドライトタマ切れの返り討ちにあったライダーとか、雲行きが怪しいなら早めに帰れば良かったのに帰らなかったもんでゲリラ豪雨に直撃食らってランチを2回食ったライダーとか、みんな身を以て反面教師をしてくれているのだから、その犠牲を無駄にしてはいかん。そうだ、危ないところだったぜ。やっぱり持つべきものは良きリンク仲間だな。
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ということで、金山まで来たところで、いつもの三叉路の角にあるデイリーヤマザキで休憩をとることにした。暑いので日影にバイクを止めて、ダブルエスプレッソを買って飲んだ。駐車場にはトライアンフのスクランブラーがズラーット並んでいた。トライアンフのオフ会でもやってるみたいだな。渋いっすね、トライアンフ。
デイリーヤマザキを出て、41号線を更に北上する。実に順調なので、これはどう考えても営業時間より早く着いちまうなあ、どうしようかなあと考えながら走っていたのだが、いいアイデアは浮かんで来ないのであった。っていうか、あんまり気持ち良く走れるので、なんも考えてなかっただけなんだけどさ。でも、下呂温泉だって10時からだからまだ早いし、いっそのこと、温泉の時間なんぞ無視して、どんどん北上して高山辺りまで行って、中華そば食って帰ってくるってのもアリかな、などと思ったんだが、暑いんで熱い中華そばよりも冷たいものの方がいいなあ、ソフトクリームとか、それかトランブルーとか、でもマンネリだよなあ、と思いは巡るだけなのであった。
で、結局、下呂を過ぎて飛騨荻原の馬瀬川方面への分岐点まで来てしまった。来てしまったので、何も考えずに馬瀬川方面に曲がって、県道88号線経由で国道257号線に入った。このまま真っすぐ行くと、岐阜ライダーの聖地、パスカル清見であるのだが、そこでライダー丼を食って帰るという作戦もあるのだが、まあ、ここまできたんで取りあえず馬瀬川温泉まで行くことにした。で、新日和田トンネルに突入したら、漏水で路面がウエットであった。なんですとお〜!? バイクが汚れるだろうが、クソッ、サイテーだ! ペースを落としてなるべくドライなところを選んで走ったが、カウルには路面の汚水が飛び跳ねてしまった。くっ、またしても洗車しなければ。
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トンネルを抜けたらすぐに県道431号に曲がって、目的地はそこからすぐだ。道の駅馬瀬美輝の里に着いて、駐車場にバイクを止める。温泉の営業時間までまだ30分以上ある。困ったな。何か時間潰すところはないかなと思って辺りを見回したら、足湯のでかい看板があった。あれ? 足湯なんてあったっけ? と思ってそっちに行ってみると、塀の向こう側に立派な足湯があった。こりゃまた立派な足湯だな、ちょっとした露天風呂じゃないかと思って気がついた。この足湯って、以前は、馬瀬川温泉露天風呂美輝の湯ってところだったんじゃないの? 表に廻ったら、大正解でした。7月1日足湯オープンのポスターが貼り出してあった。そりゃそうでしょう、坂を上ればあんな立派な温泉に入れるんだから、ここの温泉を選んで入る人はそんなにいなかったんだろうな。で、結局、足湯に衣替えして生き残ったわけか。温泉バブルもはじけた様相なんで、これから生き残りが厳しくなることを考えると仕方ないよなあ。
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この事件で多少は時間が潰せたが、焼け石に水みたいなもんだった。他に時間を潰すところもないので、バイクに戻って坂を上り、美輝の里へ行ってみた。途中の坂道では、うっそうと茂っていた森がかなり大胆に伐採されていた。風通しを良くして森の生態管理をしてるのか、単に生業でやってるのかよくわからんけど、風通しが良くなるのは良いと思う。
美輝の里に着いたので、まだ時間は早いが温泉セットを持って建物の方に行った。フロントホールで座ってひたすら待つ。すると、すぐに温泉目当ての客が一組、また一組と入って来て、ホールは温泉待ちの客で埋まりだした。みんな朝早いなー。人のこと言えんけど。すると、待ち客が多いことを気にしたのか、ホテルの係員がやってきて、間もなく入れますので少々お待ちくださいと案内してくれた。そして、予定より10分くらい早く日帰り入浴が始まった。
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早速、温泉博士にハンコをもらって男湯に向かう。ロッカーに荷物を突っ込んでお風呂に移動して、洗い場で身体を洗い、まずはぬるい湯の湯船に浸かってぷはーとなった。気持ちいいな。続いて深い湯に移動して首まで浸かって大きなガラス窓から外を見た。そしたら、ほんのさっきまで青空だったのに、いつの間にかどんよりとした曇り空になっていた。げ、なにこの展開、まだ12時にもなってないのに、もう天候が崩れてきたのかよ。やっぱり山の天気は変わりやすいからな。早めに引き上げた方がいいかもしれんな。この前、下呂でものすごいゲリラ豪雨があったばかりだから、またあんなことがないとも言い切れん。露天風呂とぬるい湯をもう一度タンノンしてから出た。
バイクに戻ったら、空は急速に雨雲に覆われつつあった。これはヤバい、緊急脱出だ! 来た道をもどって41号線に出ると、下呂方面に南下する。幸い、進行方向の空はまだ明るいので、あそこまで行けば大丈夫だろう。
白川まで戻って来たら青空になっていた。これで一安心なので、道の駅ピアチェーレに寄った。ここはバイク専用駐輪場があるんだが、そこになぜか軽トラが止まってた。その隣にハーレー軍団がはみ出して、ところ狭しと並んでいる。仕方ないので別のところにバイクを止めて、いつものお土産の鶏ちゃんを買ってきた。ちょっと休憩して出発しようと思ったら、ハーレー軍団が出撃する様子。揃いのウエアを着たにーちゃんたちが円陣組んで、リーダー格の熊みたいにごっついにーちゃんがケータイで「おー、七宗で集合だぜバーロー、30分で行くぜバーロー」と会話してた。別の軍団と合流するみたいだな。出発するのにジャマになるといかんから、先に行ってもらおうと待ってたら、いつまでたっても出撃する様子がない。待っとれんのでこっちが先に行かせてもらうことにした。
道の駅を出て、晴れてきたのでもう安心なのでのんびり走って行く。白川の橋を渡ったところにサークルKがあるので、そこで玉子サンドを買って食った。食ってたら、めっちゃ美人でスタイル抜群なおねーちゃんが出てきた。フェイスマスクをしてマットブラックのスポーツスターにまたがると、颯爽と発進して行った。なにあれ、チョークールチョーカッチェー、VIBES誌の表紙に載ってそうなおねーちゃんじゃん、追いかけようと思ったが、玉子サンドが食いかけだったので断腸の思いで断念した。
食ったら出発した。後は帰るだけだ。クールなスポーツスターのおねーちゃんに追いつけないかと思ったけど、やっぱり無理でした。残念です。
本日の出費
ダブルエスプレッソ 168円
玉子サンドとお茶 220円
本日のCBR600RRの走行距離 200キロちょっと。
累計のCBR600RRの走行距離 6400キロくらいかな