気まぐれ天気の渥美半島ランデブー
3月25日(日)
shoさんが来る。あのshoさんが来るのである。このホットなニュースは瞬く間に全世界を駆け巡った。国内のメディアだけでなくほとんど海外メディアもトップニュースで伝えるほどであった。CNNではオバマ米大統領のDMZ視察と核保安サミット開幕と並ぶニュースとして取り上げられた。そして、そんな中、もうひとつの動きが見られた。中京地区で、あのちょっと変なライダーが、そのニュースに反応したのであった。えーっ、shoさん来るの? マジ? どこ、どこに来るの? 岡崎? 三ヶ日? どうしよう、行きたいけど行っても良いのかなあ。BBSに書き込んでみた。そしたら、「10時に三ヶ日集合行行き先は渥美半島ばい」と返事が来た。「来るならメールくればい」なんと気さくな返事であった。ようし行くぞ。行かないでか。行っちゃうもんねー。ほーほけきょ。そしてハタと気がついた。行くのは良いが三ヶ日から渥美半島まで走るのだ。走るということの意味が、彼らと私とではかなり違うと思う。なんせ、shoさんの軍団はCBR1100XXを筆頭に、CBR954RR、ZZR1400、GSXR1300と世界一のバイクメーカーを作り出した日本が誇る最速揃いのバイク軍団、時速200キロ以上で1日1000キロ以上走るツーリングをデフォルトとする軍団。ちょっとコーヒーを飲みに片道600キロ走る軍団である。彼らにとって走るとはそういう意味である。私のように片道100キロくらいのツーリングなんて、へ? 片道100キロ? 押して歩く距離だよな? と言われそうなのである。そんな軍団に混じって走るとどうなるか。shoさん「じゃ、行きますね」しゅんっ(スターウォーズで帝国軍宇宙巡洋艦がハイパードライブを作動させて超空間に突入する音)私「shoさん今どこ? 見えなくなっちゃったよ」shoさん「今、宗谷岬」だめだあああああーついて行けん、そんな超高速にはついて行けんのだあ。やっぱやめよ。うう、しかし、ここで止めたら男が廃る。「なんだ、チキン野郎ばい」とshoさんに言われてしまう。それだけは避けなくては。何かいい方法は無いか。shoさんみたいな勇気を持てないか。あ。そうだ、いい方法を考えた。shoさんみたいに九州弁で話せば良いんだ。「ようし、行くばい」「行ったるばい」お、なんかすごく力が湧いてきたぞ。やはり激動の幕末明治維新を生き抜いた九州男児の言葉は違うぜ。みゃーみゃーいってる場合じゃねーぞ。ようし、行くばい、三ヶ日に行くばい。
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と言うことで、週末は温泉博士で猪倉温泉に行く予定だったのだが、急遽変更して三ヶ日に行くことにした。あとは気になるのが天気である。曇り時々晴れと、実に中途半端な天気予報なのだ。例によって「朝起きて雨が降ってなければツーリング日和」なんで、当日の朝、最終決定することにした。で、当日、朝5時に起きて気象庁のサイトをチェックする。すると、がーん、曇り時々晴れで所により雨が降る、降水確率30%一番嫌いなパターンだった。しかも、天気分布予報を見たら、まだら模様の何でもありな天気である。参ったなー、こりゃモチベーション低下するわ。前日しっかり準備しちゃったのに、この状況どうしてくれる。とりあえず朝飯にツナトースト食って、降水確率30%なら、行っちゃってもオッケーでしょ。ということで行くことにして、雨戸を開けたら雨が降ってた。なんだと? なんで雨降ってんだ? おい、どういうことだ? 誰かこの状況を納得できるように説明しろ。しばらく呆然自失、そしてshoさんにメールした。「雨降ってるよ、わーん」返事はすぐ来た。「こっちは晴れてるばい」やはり、平野は天気が良く山間部は天気が悪いようだ。なんといっても、ウチの地域は濃尾平野なんだけど、はっきり言って岐阜の山なんである。仕方がないので、下道で三ヶ日に10時までに行けるギリギリの時間朝7時まで様子を見ることにした。で、7時頃に雨もやんで日も射してきた。行けるようだ。急いで準備して実家に行くとガレージからクーラント漏れから完全復活した旗艦CB1300SFを引っ張りだす。エンジン始動にもたついた。おかしいな、よく見たら燃料残量警告が出てた。あ、そうだった、この前ギリギリ給油しないで帰って来たんだった。サイドスタンドを止めてメインスタンドで立て、エンジン始動、一発でかかった。暖気を済ませたら出発である。
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まずはガソリン補給である。三河方面へルートにあるコスモ石油に行く。そこでガソリン満タンだ。20リットルも入ったぞ。330キロで20リットル、約リッター15キロだぞ。どないなってんねん。リッター20くらい行ってまわんと困るがや。あ、でも今回いろいろあったからな、それで燃費が悪いだけかも知れん。それならそれでよしとしよう。給油を済ませて空を見ると、どんより曇ってて今にも降ってきそうな東の空、ドピーカン真っ青な西の空、いったいなんちゅうへんてこな天気だ。この先、これに往生こくことになりそうだな。そのとき思った予感は本当になるのであった。
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断然重くなったCB1300にまたがって発進する。いつもの瀬戸から豊田岡崎ルートを走って行くが、風がすでにかなり強くて冷たいので寒いったらありゃしない。もう間もなく4月だってのに、なんちゅう寒さだ。高山は雪が降ってる金沢は吹雪だと言う。やっぱり地球はおかしくなってきてるぞ完全におかしくなっちまう前に、ライダーよ、寸刻を惜しんで走るのだ!
天気は相変わらずどんよりで、今朝までマジぶりの雨だったことを物語る、路面のウエット状態が延々続いている。しかし、道は混雑することもなく順調に走って行くのであった。この分なら、十分に時間に間に合うはずであった。途中、トイレに行きたくなったのでセブンイレブンで休憩した。店に入ってトイレを済ませて、セブンイレブンオリジナル缶コーヒー98円お値打ちビンボー人の味方を買って外へ出ると、晴れていた。太陽が顔を出してサンサンと光ってるのであった。やはり、天気分布予報どおり、平野部沿岸部へ行くと晴れるということが証明されたのだな。ようしこれでもう大丈夫だぜ。晴れるぜ。もう雨なんか降らないぜえ。
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意気揚々と、1号線に入ってどんどん走って行くのであった。そして、いつもの休憩ポイントマクドナルドまで来た。今日はマクドナルドには寄らないのだ。だって、shoさん軍団は昼飯もいつもすごく大盛りなのを食ってるから、ハラ減った状態にしておかないと、もしデカ盛りのお店に連れてかれて「こんなに食えないっす」なんてことになったら「やっぱりチキン野郎ばい」と言われてしまう、それだけは避けなければいかんのだ。だから空腹状態に進もう。っていうか、寄ってる時間ねーし。
マクドナルドの交差点を曲がって通称姫街道県道5号線を走って行く。そして、いつも通りの感覚で、そこからすぐの交差点を県道21号に曲がってどんどん走って行った。どんどん走って新城方面に進んで行った。この先には鳳来寺や湯谷温泉があるのさ。KCBMの開催された道の駅もあるのさ。どうせならそこで集合すれば良いのに、とそこまで考えた時ハタと気がついた。あれ? おかしい。これで良いのか? この道でよかったんだっけ? あれ? どこへ行くんだったっけ? いかん、いかんぞ。脳内ナビに一般保護エレーが発生しました。速やかに再起動させてください。だからwindowsはダメなんだよ! やはり信頼性はUNIXだよな。ちっがーう、そうじゃない、道が違う! これはいつも温泉に行くルートじゃんか、何も考えずに走ってたら、間違えた。曲がっちゃダメじゃん、まっすぐ行けば良いのに、姫街道まっすぐ走って国道362号を走らないかんのに、大失敗だクソ。もどれもどれ、Uターンだ。道を間違えた時はUターンが鉄則なのである。しかし、交通量の多い道でそれは至難の技であった。仕方がない、テキトーに曲がってみよう。そしてどんどんドツボにはまって行くのであった。神よ、このあわれなヘンタイにおめぐみを、できれば新しいコンデジが良いんですが、バキッ!(まっちゃんに殴られる音)
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結局、本来の道に戻るのに時間を浪費してしまった。豊川でモタモタしてるうちに10時になってしまった。ダメだ、タイムアウトである。コンビニに入ってshoさんにメールした。「まだ豊川です、次の合流ポイントに変更しますか」返事はすぐに来た「待ってるからくれば良いばい」何と大人の対応である。人間にはこういう余裕が必要なんですよ。他人の失敗を大きな心で許す。そういう余裕が大事なのだ。新しいデジカメが買えんからとブータレこいたりしてるようなヤツとはえらい違いである。待っていただくとは申し訳ない。この上は急いで集合地点に向かう。途中、豊橋市内マラソン大会開催中交通規制ありの看板を見かけた。マラソン大会大人気だね。
で、ようやく目的地の三ヶ日特産センターまで来た。そしたらものすごいバイクの数だった。なんということだ、これでは誰が誰だかさっぱりわからん、困ったな、そう思いつつ駐車場に入って行ったら、ひとりが走りよってきた。「けいいちさんですか」「はいそうです」「shoです!」そうであった、この方がshoさんであった。よかったよかった、誰が誰だかわからんから迷子になるところだったよ。この歳で迷子はちょっとイタいもんな。バイクを止めて、予定時間を40分遅れてるので手早く自己紹介など済ませると、朝礼が始まった。おお、朝礼か、やっぱり連絡事項とか、今日の目標数値とか社訓の唱和とかすんのか、と思ったら「今日は渥美半島へ行くばい」「先頭はひがさんばい」「じゃあいくばい」とバイクで早い人は朝礼も早いのであった。
で、久々のマスツーリングで緊張なのであった。先頭のひがさんのCBR954RR赤黒でステップがゴールド特注品でなぜかトンネルで後輪が光るのであった。ここからずーっとついて走って行ったんで、なんかよくルートとかわかりません。おいてかれるかと思ったんだけど、渋滞が多くてスローペースだったんで、幸いついて行くことが出来ました。よかったです。でもキンチョーしまくりでした。途中で、信号交差点で散けたのを止まって待ったり、道を間違えて全員Uターンしたり、マスツーリングの醍醐味を味わえて楽しかったです。マラソン大会もやってました。みんな一生懸命走ってました。一生懸命やることはとても良いことだと思います。なんで小学生の作文みたいになってるのかよくわかりません。
とにかくこんな感じで走ってたわけだ。で、そろそろハラ減ったしトイレに行きたいなーと思って、でもどういうスケジュールなのかさっぱりわからんのでひたすらついて行ったら、あるところで曲がった。そして、小さな料理屋の前で止まった。おお、昼飯か。なんか知る人ぞ知る隠れた銘店みたいだな。さすが、こういうところを押さえてるんだなあ。と感心しつつ、バイクを非舗装砂利の空き地に止めた。ここで転けそうになってちょっとビビった。そしてお店に行った。そしたら「1時間待ちといわれた」「ダメだな」「他のところを検索しよう」「あさりで検索しよう」「走って探せば良いじゃないか」「どっかにあるだろ」「こんな検索あてにならん」「それはひどい」と緊急会議が開催されていた。どうやらお目当ての店が満員で入れないようだ。なんだ、残念です。こんなに満員ってことはすげーおいしい店に違いない。今度、もう一回来てみよう。でも店の場所が分からないのでもう二度と行けませんでした。店の名前? 何だったっけ? にしきだったっけ? さくらだったっけ? ダメだ。わからん。
結局、ここは諦めてふたたび国道に戻るのであった。トイレ行きたい。我慢するのであった。出来れば漏れる前に次の休憩ポイントにつくと良いんだが、などと思って走って行ったら、やがて伊良湖休暇村バイキングの看板があった。先頭のCBR954RRがハングオンでそっちに曲がって行ったのでこっちもハングオンしてついてくのであった。うしろから軍団がハングオンして曲がってくるのであった。そして先頭は行き過ぎたのであった。全員Uターンして、そして休暇村への道でハングオンして曲がって行くのであった。こうして、我々はようやく昼飯にありつくのであった。偵察部隊がホテルに入って斥候、そして戻ってきた。「全員は入れる」「しかし時間は1400時までである」「それだけの時間があれば任務は遂行可能だ」「しかし個人差はあるぞ」「大丈夫だ」「デザートを確保する時間も配慮してか」「大丈夫だ」「このチャンスを逃したら次は無いぞ」「ここならお花畑で記念撮影ミッションも遂行可能だ」「そこまで先を読むとは」「当然だ戦場では作戦は常に刻々と変化する状況にフレキシブルに対応せねばならんんのだ」「じゃあここで昼飯にしよう」
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ということで、全員、バイクをならべて止めたら整列してホテルに入った。受付のねーちゃんにお金を払うのである。大人数なんだが別々に払うのである。「じゃあ、お一人様200円です(ホントに言った)」「あ、ちがった2000円です(ホントに言った)」迫り来るおっさんライダーの軍団にビビって間違えたのか、単にウケを狙って間違えたのかよくわからん。しかし、それよりトイレに行きたい。「トイレどこですか」「奥です」一人が行ったら全員トイレに突入した。長いこと我慢してたので長かったよ。なんか長いのは年寄り臭いからやだなあ。みんなさっさと済ませてレストランに行っちゃったよ。待ってくれーと最後に入ったらみんなもうバイキングしまくりであった。負けてなるものかと元を取らねばと必死で並ぶのであった。なんせ、食べ盛りの男が大人数である。盛りまくってみんながつがつ食い始めた。なんか、一応、席に着いたら、みんなで「手を合わせて、いただきます」とかやるのかなあ、主催者のあいさつとかあるのかなあ、今回初参加のヘンタイライダーさんです、一言とあいさつをとかあるのかなあ、などと思ってたんだけど、全然フリーであった。みんな勝手に持ってきて勝手にがつがつ食って勝手にお変わりして、あったりめえだ、ライダーは自由なのさ! ところで、マジな話、ここのバイキングなかなか良かったです。ここは和風の野菜料理も多かったし、特にわらび餅がうまかったです。出来ればお持ち帰りしたかった。
で、いろいろ宴もたけなわになったが、1400時で任務完了なんであった。片付けをやってるかわいいねーちゃんに「ごちそうさまー」と鼻の下を長くして言いつつ、ホテルを出るのであった。ホテルを出たら記念撮影をした。こうやって記念撮影をするのがあこがれだったのでスゲーコーフンした。で、この後の作戦が伊良湖岬からぐるっと渥美半島を回って浜松へ行くことになった。時間を見たら15時近いので、ここらで戦線離脱させてもらうことにした。断腸の思いであるが、致し方ない。
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ホテルを出発し、交差点でホーンを鳴らしつつ別れた。何かこれも憧れてたんでコーフンした。
で、田原で雨に降られつつ、帰って来た。
何とか真っ暗になる前に帰って来れた。
本日の出費
缶コーヒーなど 98円、120円、100円
バイキング 2000円
本日のCB1300SFの走行距離 290キロくらい
累計のCB1300SFの走行距離 58900キロくらいかな、よくわからん。
この日のツーリングの様子はこちらのサイトでもレポートされています。
BUSA and my fight diary 2012年03月25日 【日帰り弾丸合同ツーリング】
WORLD OF HONDA CBR1100XX(SC35) ツーリング519
M’s ROOM ~Second~ ZZRで合同ツー(*^^*)
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