涼を求めて御岳開田高原周遊

８月４日（土）

連日かんかん照りの晴天が続くのはいいんだけどさ、いや、暑くてかなわんから多少の加減はして欲しいんだけど、バイク乗りとしてはどんだけ暑くても雨より晴れの方がいいから、とりあえずいいんだけどさ、でもいつまでもこんな晴天が続くわけないんだよな。でさ、８月になったじゃん。８月と言えば、みんなも大好きな夏休みの時期で、サラリーマンもあの手この手を使って休みを獲得して、なんとかバケーションを楽しもうと考えるわけなんだけどさ、もちろん、ライダーはロングツーリングなわけで、ロングツーリングはやはり全行程晴天が理想的なわけで、そういう意味では、こんなに連日晴れが続いたら今度は連日雨が続くのではないかと危惧するんだよ。そん事を考えると夜も眠れなくて、熱帯夜だから寝られんのも合わせて、マジ寝不足気味な感じだよ。なんとかしろ。なんともならんか。あー困ったどうしようどうしようもないからなお困ったと悶々とする青春の日々なのであった。いいねー、悶々とする十代の悩める日々、そういう時代もあったなあ。悶々と悩んでいたネクラSF少年時の心のよりどころだったのはハヤカワ書房に創元推理社のSF文庫、いま思えばさー何としても手に入れておくべきだったよ。だってさ、ハヤカワでも絶版だぜ「悪魔のハンマー」「アンバーの九王子」「乾きの海」なんて名作も絶版。読みたかった「無常の月」「愛に時間を」「光の王」ジェイムスン教授シリーズ、銀河辺境シリーズ、階層宇宙シリーズ、リバーワールドシリーズ、ぜんぶ絶版。ハヤカワなんかまだまし、創元推理なんぞ、壊滅状態。火星シリーズ地底世界シリーズをはじめスカイラーク、レンズマン、ゾンガー（レムリアンサーガ）、ゴル（反地球シリーズ）、コンラッド消耗部隊、読みたくたって読めない。泣けるぜ。それで気がついたんだ。書籍は絶版する。今度欲しかった本を見つけたら、速攻で買うべきだとね。絶対に買うべきだ。と思って近所のイマジン書店に行ったら、なんと、創元推理SFの復刻版で「イシャーの武器店」があったんだよ。銘茶だろ。違う、名著だろ！　そう思うよな？　買うべきだよな。でも、どうしようか、迷って、結局、また今度でいいや、と買わんかった。こうして懲りない失敗を繰り返すのであった。あれ、えーっと、なんでこんな青春のネクラSF与太話になってんだ。ああ、そうか、悶々とした十代の心の支えが富士見ロマン書房、じゃなかったハヤカワ書房だったってところからおかしくなったんだな。話を戻そう。とにかく、天気が心配で夜も寝られんロングツーリング直前期間、できる事はしっかりやっておこうということで、オイル交換も済ませて、交換後の異常がないか、テスト走行をかねて直前最後のツーリングに行く事にした。

さて、いつものように週末、天気予報なんぞ見るまでもなく猛暑酷暑の晴天はまさしく火を見るより明らかなのであった。陽を見るより明らかって漢字だよね。出撃機はロング直前の旗艦CB1300決定済み、だから、問題は行き先だけである。そう、それが問題なんだよ。温泉博士の無料入浴対象温泉は、該当するのが残り２カ所、猪倉温泉と遠山温泉なんだが、猪倉温泉は三重なんで、産業道路の２３号線を走る事になり、このクソ暑いのになにが悲しくてそんな苦行のような道を走らないかんねん、何かの罰ゲームですかい、なので却下、もう一カ所、方向的には涼しそうな遠山温泉なんだが、ここはまさしく秘境の温泉、片道４時間以上ウネウネ山道を走らねばいかんので却下、で、該当無し。じゃあどうしよう、どこへ行きたいか考えて、やっぱり連日の猛暑なんで、涼しいところへ行きたいなあ、涼しいところと言えば、御岳開田高原である。そういえば、先日、タム90mm伝説の銘レンズを入手した某ライダー、暑いから夏眠しようと言い出してる某ライダー、会社帰りに桃の天然水みたいなのを一気飲みしてストレス解消してる某ライダーも行ってきたらしい。Blogに書いてある。うーん、開田高原久しく行ってないよなあ。最近、あっち方面の温泉博士が出ないから行けてない。うむむ、何としても行きたくなってきた。よし、目的地決定、御岳を見に行こう、温泉はそのあたりのでテキトーに入りゃいいや。入るのがなかったら入らんけりゃいいのさ。

で、当日、いつものように朝５時に起きて、一応、気象庁のサイトをチェックして、朝飯ハムトーストを食ったら準備して実家ガレージからオイル交換完了のスーパーブラックパール号を引っ張りだし、エンジン一発始動なのだ。お見送りのまっちゃん「今夜は町内会の盆踊り大会だからはよ帰ってこやーよ」と言われて「わかってるぜ」「何かおもしろいもん売ってるかな」「よし、アイス買ったる」「アイス売ってるかなあ」「売ってなかったらセブンイレブンで買ったる」「ちょっとなんか趣旨が違うような気がする」まあいいや、出発した。

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まずはガソリンである。いつものコスモ石油に行く。今日もメール会員割引なのである。コスモ石油のメール会員のメールは何社も登録してあるので、どれがどれかわからんかったが、最近、ようやく区別がつくようになってきたので一発でパスワードクリアしたのであった。会員割引でガソリン満タンなのであった。レギュラー会員価格は１３４円で１２リットルちょこっと入った。前回給油からの走行距離が２５０キロくらいだから、リッター２０キロくらいでまあ合格点だな。

満タンになったのでコスモ石油を出て１９号線に入り、多治見方面に向かって走っていく。天気はサイコーにいいし、まだ朝早い時間なんでそれほど暑くはない。それでも道路脇の電光掲示板温度表示はすでに２７度２８度を示しているのであった。猛暑になるのも時間の問題だ。それまでに避暑地へ脱出せねばならん。ペースアップで走っていくのであった。多治見、土岐、瑞浪と走ってきて、恵那で休憩ポイントのマクドナルド通過。暑くなる前に都市部脱出を目標にしているのでドンドン走るよ。最近開店した「きなあた」も通過、これまた恒例の休憩ポイント元起も通過。ちなみに、元起、遠目に見ただけなんではっきりとはわからんが、例の話題のサンドウッチバイキングの看板が無くなってた。採算取れんからやめたんか、思ったより人気が出んかったからやめたのか。そういえば、ウチの近所のバイキングレストラン、開店したと思ったらもう閉店してたな。外食産業もなかなか厳しいようで。

そんなこんなで順調に進んできたが、中津川から長野県内の１９号に入ると、片側一車線になるのであった。これがどういう事かと言うと、先頭をノロマが走ってたら渋滞になると言うこっちゃ。そしてそうなってた。後ろに着いてきたハーレーが、とてもイライラしてるようだった。長野県内に入ると、気候はじつの涼しくからっとしているので気持ちがいい。この調子でガンガン飛ばしたかったのだが、先頭のクレーン車みたいな車が遅いのでタラタラ進んでいくのであった。クソ、ついてねーな、と思った次の瞬間、道路脇にはホワイトライダースのジョーがいた。獲物を狙う鷹の眼で道路を監視してるぜ。ふーーっ、ヤバいヤバい、クレーンの後ろじゃなかったら、カッ飛んでって餌食になってたぜ。くわばらくわばら。１台いるということはもう１台は必ずいるからな。気をつけよう。そう思いつつ、安全運転で走っていく。クレーンがいなくなってペースが上がった。それでも、ジョーの監視の目がどこで光っているかわからない。気をつけて細心の注意を払いつつ、ペースを若干上げるのであった。それにしても気候が穏やか、涼しいしからっとしているので気持ちいい。多少のゆっくりペースでもいいかと寛大な気持ちになるのであった。しかし、そんな寛大さを持たないハーレーは痺れを切らして反対車線にでて一気にごぼう抜きをしていった。おいおい、ジョーがどこかに潜んでるから捕まるぞ、気をつけろよーなどと老婆心に思ったのであった。

とにかく気候がいいもんだから、途中で止まるのがもったいなくて、どんどんどんどん進んで行ってしまった。いつも休憩する大桑のセブンイレブンも通過、道の駅も通過、どんどん順調に進んで、御岳の分岐点に出た。ちなみに、御岳への分岐点は２カ所あるんだけど、どっちがどっちだったか忘れたので、まあいいかと深く考えずに手前の橋を渡った。県道２０号線を走って行く。ここは三岳村だった。そう、この道は牧尾ダムへ行く道だ。久しぶりなんでよくわからんかったが、徐々に思い出してきた。ならば、しばらく走ると分岐点に出るはずだ。案の定、開田高原方面と、王滝村方面へと分岐してた。

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開田高原方面に曲がって行く。しばらく走って、御岳山が見えるところまでやってきた。バイクを止めてしばし観察タイム。素晴らしい眺めである。この光景が見たかったんです〜by大島優子な感じであった。止まって眺めていると、観光客の車がひっきりなしに来ては止まって写真を撮ってた。そこから更に先に進むと、しばらくして、国道３６１号線に出た。なるほど、こういう道でしたか。そこを更に進んでいくと、例のまぼろしのそば屋発見、まだ営業してないよだった。それから地元の有名そば店が何件かあったが、どれも全部まだ営業時間前で、そば食いたいかも〜と思ってたんだが全然だめじゃん。ちなみに温泉の方ですが、ホテル木曽があった。ここの天然温泉日帰り可能だよ。でももう一回入りたい所じゃないけどな。御岳中湯は今回も確認できませんでした。３６１号線を１９号線に戻るルートには、あとは二本木の湯があるが、まあ、温泉は今回はいいや。とにかくすごく涼しくて気持ちよく走れてるから、もう温泉無しでいいよ。別に温泉に入る為にバイクで走ってるわけじゃないしな。バイクで走るのはバイクで走る為なんだ。そう、ユトリロも言ってた「人はなぜ画家になるのでしょう。画家になりたいからです」そしてリルケも言った「朝起きて詩を書きたいと思ったなら、あなたは詩人なのです」そう、その通り。「ライダーはなぜバイクで走るのでしょう。バイクで走りたいからです。」「朝生きてバイクに乗りたいと思ったなら、あなたはライダーなのです」そうだ、ライダーとはそういう生き物なのさ。うまいもんもいい風景も温泉も、そのスパイスに過ぎないんだ。メインデッュはただ、ただひたすら走る事なのさ。

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とはいえ、温泉はなしでもいいけど、バイクで走ってたら腹は減るのである。コンビ立ち食いを封印した以上、どこかちゃんとしたところで何か食わないかんのである。食わずに帰るのも１つの手だが、体力を消耗しがちな夏のツーリング、食っておいた方がいいと思うので何か食う事にした。何を食おうか。候補は４つ。１つマクドナルド１００円メニュー、２つ吉野家牛丼２９０円、３つすき家牛丼２８０円、４つその他。さてどうしよう、って言ったって、御岳周辺にそんなお店がないじゃん。記憶の糸をたぐるのであった。そうだ、すき家は中津川にあったような気がする。吉野家も。こうなったら、昼飯の為に中津川まで戻ろう。よし決定。

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開田高原から新地蔵トンネルに入った。入って走って行くと、ナニコレ、チョー寒いんですけど！　あまりの寒さに鳥肌がたってきたよ。一体何度なんだよ、新地蔵トンネル恐るべし、気温は２４度の表示だった。２４度で寒いんかい。何か間違ってないか。うーん、そうだコレはアレだ、温度の高い湯に入れた手を温度の低い湯に入れるとどうってことないが、温度の低い湯に入れた手を、今度は熱い湯に入れたらかなり熱く感じるね。それと同じ理屈だよ。

１９号線に戻って、中津川方面に進む。少し戻っただけなのに、一気に猛暑復元なのである。温度計は３４度を示していた。一気に１０度上昇かい、暑いはずだわ。タマランなー一気に汗だくになって、それでも一生懸命踏ん張って走って行くと、前から気になっていた１９号線沿いのそば屋まできた。あ、ここでそばを食うてもあるなと思ったが、まだ開店早々の時間にも関わらず、駐車場はほぼ満車だ。人気店である事を再確認できたが、こんなに待ち客がいるなら、時間がかかるかもしれんのでまた今度ということにした。なんせ、盆踊りなんで早く帰らないかんのだ。そんなもんに時間を食わせられないよ。

大桑まで来たら、さすがに喉が渇いたのでなんか水分補給しよとセブンイレブンに入った。できればスポーツドリンクを飲みたかったが、安売りのはなかったのでいつもの９８円お茶にしておいた。お店の前でお茶を飲むのだが、ジリジリと照りつける太陽に、駐車場に止まっている車は全台アイドルエアコン稼働中で熱気がムンムンですわ。お茶飲んでるうちに熱中症にかかって倒れそうだった。なんとかならんか車のエアコン熱気放出。こんな事をしながら、片方ではエコロジーだなんだとマイバックマイハシ運動とか一生懸命やってるんだからわけがわからん。

熱中症で倒れる前に、セブンイレブンの駐車場を脱出した。そして１９号を走って中津川まで戻ってきたら、ようやく進行方向にすき家の看板発見、速攻で突入した。日陰はないかと思ったが、駐車場はカンカン照りなのであった。仕方がないのでテキトーに止めて、お店に入った。まあまあ混んでた。並の牛丼を注文したら、係の女の人が、焼き鳥丼ですねと確認するので、いえ牛丼です、と訂正した。でも焼き鳥丼なんてのがあるんだ。知らんかった。どんなもんか気になる。うーん、いまから、すいませんやっぱり焼き鳥丼にします、注文を変更しようか。でもそんなことしたら悪いしなあ。どうしようどうしよう、悶々と悩む十代の悶々を繰り返して、結局、やっぱ今度にしよう、とあたり障らずの結論になった。こうして懲りない失敗を繰り返すのであった。牛丼速攻でやってきた。ショウガと七味をかけて食った。うまかった。しかし、食いながら辺りの客層を見ると、子供連れの家族が多いなあ。昔は牛丼チェーンに来る客なんて、ビジネスマンの超高速昼飯か、チョンガー（死語？）の孤独な晩飯だったけど、いまはカップルファミリーで利用できるんだね。いい時代になったもんだ。まあ、家族揃って外食という一大イベントをすき家の牛丼って、いい時代なのかどうか疑問だが。

食ったら後はまっすぐ帰って来た。帰り道では２カ所で事故やってた。ジョーも３カ所で見かけた。

家に着いたらツーレポ書いて、晩飯食って、さあ、盆踊りに繰り出すぞ。

 

本日の出費
お茶　９８円
すき家牛丼　２８０円

本日のCB1300の走行距離　２７０キロくらい
累計のCB1300の走行距離　６１０３０キロくらいだと思う。

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