三百年伝統の味を食す木曽

４月１３日（日）

まっちゃんが用事ができたので出かけるから、日曜日はツーリングに行ってきても良いよ、と言うのであった。昨日、すなわち、4月12日土曜日にもツーリングに行ってるのに、連チャンで今日も行っていいのだ。こんな素晴らしい事は滅多にないので、これは絶対に行くぞと思ったのだった。幸いな事に、昨日、すなわち4月12日土曜日に、前からやってくれと言われていたにもかかわらず、どこぞの国の政治家みたいに、都合の悪い事を、前向きに対処しますだの、前向きに検討しますだの、善処しますだの、全力を尽くしますだの、口ばっかりで実は私腹を肥やす事しか考えていない政治家どもの事を悪く言えないくらい、問題の先送りをしていたんだけど、これではいかんと心機一転、早めにツーリングから帰ってきたので、やってくれと言われていた植木の伐採をやったのだ。これで100ポイントをゲットしたのも、今回のツーリング行っても良いよ発言に繋がったのだと思われる。でも、もっと早くやってたら、200ポイントか、300ポイントをゲットしてたかも知れん。今度からはもっと早くやる事にしようと思いました。そんなワケで、ひょうたんから駒、棚から牡丹餅的にツーリングに行ける事になっちゃって、さあ、どこに行くべきかなのである。温泉博士の無料対象温泉で入れるのは、今月号では残りはあさひの湯くらいなんだけど、もうあそこは飽きたよ。それに、順番では今回はFTR223の出撃になるはずなんだけど、そこはその、やはり心情的には新型に乗りたいのでありまして、そのあたりはFTRに大変申し訳ないんだけど、NewCB1300SFで出撃する事に、迷わず決定しちゃったから、となれば行き先は19号線北上か、156号線北上しかないのであった。どっちに行くかとなると、どっちも甲乙つけがたいのであるが、やはりここは若い番号が優先されるべきである。それに、木曽の方、御岳が雪を冠ってる今のうちに見たいのもあるからな。あわよくば二本木温泉なんか入っちゃってもいいかも知れん。などと考えていたら、まっちゃんが、また「‥‥ったかいそばを食べておいで」と助言してくれたのである。おおーっ、「あったかいそば」を「たかいそば」聞き違えてエラい目にあった事があったなあ、今度は間違えないように、あったかいそばを食う事にしよう。となると、やはり永年の夢であった、老舗そばのくるまやさんに行くしかないでしょう。よし決定、こうして、久しぶりにそば食いツーリングに行く事になったのであった。

さて当日は5時の気象庁のサイトを確認すれば、晴れ、気温も20度くらいまで上がるみたいだ。まずまずのツーリング日和だな。朝ご飯はまっちゃん特製ハム&サラダを食って、早めに出て早めに帰ってこようと思ったんだけど、なんだかんだで時間食って、予定より遅れて実家ガレージからNewCB1300SFを引っ張りだすと、エンジン一発始動、では出発なのであった。

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まずガソリンだが、恒例のスターレックス仮カードでの給油の為に、大回りして昭和シェルまで行くと、恒例の係員さんに仮カードを見せて価格を安くしてもらい、いつものように現金で給油した。今回はリッター150円、13リットル入った。300キロ走って13リットル、実に素晴らしい好燃費である。最初の頃の右往左往がウソみたいにスムーズに給油を完了したら、再び19号線に戻って、北上ルートを走っていく。

さすが、日曜日の早朝の19号線は交通量も少なく、快適に走る事ができる。やはりツーリングはこうじゃなくちゃいかんよ。あっという間に内津峠を越えて多治見市に入る。しかし、道路は快適だが、天気はあまりよくないのであった。予報は晴れだったが、薄雲が全面覆っており、太陽は顔を出す事なく、雨雲じゃないから雨の心配はないんだろうけど、陽がささない分、気温も上がらないようで、暑くなるかも知れんけど、あえて、ほぼ冬装備で出てきたんだけど、丁度いいくらいな感じなのであった。昨日、すなわち4月12日土曜日は、ほぼ冬装備は暑くてたまらんかったんだけどさ、やっぱり陽が出てたからな、だから、今日は軽装春装備でいいかと思ったけど、万が一ということを考えて、あえてもう一度ほぼ冬装備にしてきたのだが、それが正解になったということだ。まあ、目的地が長野木曽ということもあって、あそこは場所に寄っては真夏でも寒かったりするから、そういう意味でほぼ冬装備で正解でよかったよかった。でも寒いのはイマイチ盛り上がらんな。もうえーかげんポカポカ陽気の軽装備ツーリングがしたいよ。

順調に多治見土岐瑞浪と走っていく。日曜日ということもあり、天気予報が晴れということもあり、早朝からライダーも多いぞ。昨日も多かったけど、今日は朝から、ZZ-R、CBR250、NC700、ハヤブサ、ハーレー、BMWと千客万来で、ところどころのコンビニには、大型バイクが集結して、これから走りに行きます状態を何度も見かけた。同じ方向に行くバイクでは、ハヤブサとBMW、そしてカッ飛んで行ったKawasaki車種不明、コイツはスッゲースピードで走ってったけど、ジョーがいるから気をつけろよ。最初の休憩ポイント、恵那のマクドナルドまでやってきたら、コーヒーブレイクにしようと思ったのに、なんとまあ、このお店に立ち寄るようになって以来初めて見る、まさかのドライブスルー渋滞、国道まで列がはみ出てる名古屋市内のマクドナルドでよく見かける社会の迷惑現象が、ここで珍しく再現されてた。仕方がないので、次の中津川店までスキップしたんだけど、頼みの中津川店も、これまた初めて見るドライブスルー渋滞なのであった。おいおい、何があったんだ。岐阜のマクドナルドは、ドライブスルーで買うと、消費税分割引するとか消費税分ポイント還元とか、消費税分割引券バックとか、そんなようなキャンペーンでもやってるのか？　いずれにしても、こんなにドライブスルー渋滞では店内の対応もろくなもんにならんだろうから、今回はマクドナルドのコーヒーブレイクは諦めて、セブンイレブンに切り替える事にした。

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そんなワケで、ノンストップで中津川、恒例の休憩ポイント元起まで来た。バイクを止めてトイレ休憩する。そしたら、隣に止まったクルマから降りてきた市原悦子をやさしくしたみたいなオバさんが声をかけてきた「この先行くなら、ケーサツが取り締まっとるで気をつけないかんよ、30キロオーバーで捕まっちゃったでかんわ、こんなはじめてだわ、長野県警もノルマ厳しいんだに、じゃかすか捕まっとったで、私は免停逃れたけど、免停の人もようさんおって、免停は罰金が高いから若い人なんかえらい事だわさ」と貴重な情報を提供していただいた。ありがとうございます。確かに、最近、19号線のこの辺り、取り締まりが多いから気をつけてるんだけど、今日もゆっくり走った方がいいな。

元起出たら木曽路である。木曽路はすべて山の中である。カッ飛ばせるルートなんだが、先ほどの件もある事だから、ゆっくり走っていく。そうすると、後ろから日産エクストレイルがちょっとイライラ気味でついて来た。対向車線に出て抜かしてもいいけど、取り締まりしてるかもよーなどと思いつつ、バックミラーで牽制するのであった。エクストレイルもそれがわかっているみたいで、付かず離れずでついてくるのであった。まあ、結果的に取り締まりはやってなかったんだけどさ。

中津川までは桜も葉桜化してたが、木曽路は桜が丁度見頃くらいなのかな。ゆっくり走ってお花見気分になるのでいいね。バイクを止めるところがあったら写真を撮るんだが残念である。ひょっとして、ドライブスルー渋滞はこの花見客の渋滞だったのかな。でもせっかくの花見にマクドナルドはないよなー、やっぱり花見なら、ほっともっとの幕の内弁当でしょ。日本人は米ですたい。でも国道沿いでは花見のしようがないよな。こうして、取締注意報発令しつつ走りながら花見しつつ、木曽路を満喫するのであった。しかし、以前として天候は回復せず、今日はお日様とは縁が無いようで、光と影が織りなすコントラストもなく、桜の花びらも少しもったいないのであった。

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木曽福島の道の駅までやってきた。そういえば、ここで朝食があったはずだよな、時間何時までだったっけ？　勇んで見に行ったら、7時から9時までだった。残念ながら時間はとっくに過ぎていたのだった。うーむ、今度は間に合うように来よう。御岳山がちょっと見えたが、やはり空が青くないのでイマイチだな。建物の軒下にはツバメが巣を作っていた。夫婦で一生懸命巣を作っているようで、行ったり来たりひっきりなしであった。たまに、2羽が、チュンチュンと会話してるような場面があった。「アンタ、これナニ？」「イヤこれはその」「ちゃんと作ってって言ってるでしょ」「ちゃんとやってるよ」「ちゃんとやってないでしょ、これはこうでしょ、何度言ったらわかるの」「あわわ」みたいな会話してるのだろうか。どこも夫婦の会話は同じだな。

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さて、目的地のくるまやさんはここからすぐなのである。よく考えたら、ここで朝食バイキング食ったらそばが食えんくなるところだった。早く気がついてよかったよかった。道の駅を出て、御岳開田高原への交差点を越えたところに、くるまやさんはあった。いつも指をくわえながら通過しているこのお店を、今回は通過しないで駐車場に入るのだった。いざ行かん。バイクをお店の前に滑り込ませる。一番乗りであった。意気揚々と、お店の前に立った。

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そしたら、営業時間は10時30分から、そばが無くなったら終了、さらにお店の都合で営業しないときもあると掲示してあった。うーむ、いかにも由緒正しい老舗そばやである。まさしく天上天下唯我独尊だな。こんな傲慢な営業をしてる店がうまいそばなんぞ出せるのかなあ。評判がいいだけで意外にうまくない店って多いからなあ。店に入ったら、キツそうな親父が出てきて、食い方からなんからいろいろうるさく言われたりするのかなあ。テメーみたいなヘンタイライダーに食わせるそばはねえ！　とか言われたらどうしよう。などと想像してうーんうーんと唸っていたら、お店の戸がガラガラっと開いてお店の人が出てきて声をかけられた「ちょっと早いですけど、どうぞ」え？　もう入っていいの？　まだ10時30分じゃないよ。開店時間だけど、まだ満足のできるそばができてないから開店できん、なんて言うのを想像してたンだけど、なんか違うじゃん。なんかスッゲーサービスいいじゃん。お店の中に入ったら、隅の方に座ってメニューを広げてみた。そば茶が運ばれ、新聞も持ってきてくれた。「朝刊よかったらどうぞ」なんかスゴくサービスいいじゃん。

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メニューを見て、はじめは一番安いかけそばにしようと思たんだけど、こんなにいろいろしてもらって、一番安いのでは恥ずかしいので、もうちょっといいのにしよう。天そば1050円にしよう。でも天ぷらってあきたりだよな。そしたら、信濃地鶏そば1270円にしようか。そういえば、今朝の「所さんの目がテン」で鶏肉が疲れに良いってやってたから、ここは鶏肉でしょう。ムネ肉がいいそうだけど、ムネ肉なのかどこの肉なのかわからんがまあいいや「信濃路鶏そば下さい」注文した。なんせ300年の伝統がもの言うそばだからな、注文した１時間くらいかかるかも知れん、焦らずゆっくり待つことにする。

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新聞読んでたらすぐ来た。「お待たせしました、地鶏そばです、そば湯です」実にテキパキシステマチックにすべてが進行しているのであった。そんな事をビックリしているうちに、いつの間にやらお店は次から次へと客がやってきて、あっという間に満席近くなってた。うーむ、恐るべし300年。くそ、ここで気圧されてなるものか。自称そば通なんだから、ここで一発、気の効いたコメントをしてくれるぜ。地鶏を食った。うまい。そばを食った。うまい。椎茸うまい白ネギうまい、汁がめちゃくちゃうまいぞ。ヤバい、これはヤバすぎる。絶対にヤバいぞ。あっという間に食ってしまった。そして、ここで結論を申し上げよう。これは、完全なそばである。完全なそば料理の集合体である。これまで、いくつものパーツで完全なものはあったが、それがすべてにおいて完全なそばは、これが初めてだ。ヤバい、ヤバすぎる。もう死ぬ。これが1270円とはバーゲンプライスです。また来よう。絶対来よう。

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この上ない充足感満足感でお店を出た。このあと、御岳を見物して帰ろうと思ってたんだが、もうここで満足しきっちゃったんで、天気もはっきりしないからどうせ御岳もよく見えんだろうから、やめやめ、もう帰ろ。ということで、19号を帰路についたのだった。で、大桑のセブンイレブンで、こしあんまんとセブンコーヒーを飲んで、さらに恵那のサークルKでほっとレモン飲んで帰ってきた。帰って来てバイクを見たら、またしても塩カルが付着してたので、水洗いした。

本日の出費
信濃路鶏そば　1270円
セブンコーヒー　100円
こしあんまん　113円
ほっとレモン　143円

本日のNewCB1300SFの走行距離　250キロくらい
累計のNewCB1300SFの走行距離　1360キロくらい

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