曇りだけど走ってみた串原

6月21日(土)

バイク乗りたい。ああ、バイクに乗りたい。なんか三ない運動最盛期の高校生みたいな事言ってると思う方もいるかもしれませんが、気がついたらはや6月半ば、このところバイクに乗れてないのである。毎週末に乗れないと死んでしまうのである。それが2週間も乗れたないのである。もはやケンシロウ風にいえば「私はすでに死んでいる」のである。だからとにかくバイクに乗りたい、バイクに乗りたい、なんだよ。まさしく、三ない運動で不当に抑圧された青春の高校生みたいなんだが、しかし、今はどうなってるか知らないけど、ウチの母校もそりゃ三ない運動がキツくてさ。三ない運動、これって全国区じゃなかったんだっけ? 学校側がバイクの免許を取るのを禁止する話よ。バイクに乗らない、乗せてもらわない、免許を取らない、と三つないがあるから三ない運動、実に馬鹿げた運動だわな。もちろん、不当に抑圧された青春まっただ中の高校生の反抗期の象徴としてバイクがあった時代ですから、不良とレッテル貼られてる方々は、みんな16歳になったら夏休みにバイクの免許を取りに行くわけですよ。で、夏休み明けにチンピラヤクザみたいな生活指導のセンコーに呼び出し食らって停学ですがな。そんな中、管理人はバイクなんぞまったく縁のない、ネクラSFプログレ少年だったもんで、カンケーなし興味無しだったんだけどさ、だいたいさ、当時はバイクなんて、チョーカッコいいスーパースターが乗る物だと思ってたんよ。管理人のバイク原典は、一世代前、いわゆる最盛期の「あいつとララバイ」「バリバリ伝説」ではなく「ワイルド7」「750ライダー」なんだけど、その主人公、飛葉大陸にしろ早川光にしろ、ネクラ少年がどう逆立ちしたってなれるわけない人物なんである。「750ライダー」ってさ、連載末期はバイクのあるほのぼの青春恋愛マンガみたいになっちゃってたけどさ、あの超美人の委員長との恋愛に比重が置かれちゃってさ、初期の頃はバリ伝もあいララも裸足で逃げ出す過激な内容だったんだぞ。グンがガードレール蹴り入れコーナーリングとかやってたけど、そんなもんとっくの昔に光君がやってんだよ。研二君もいろんな相手とバトルしたけど、バトルした相手を病院送りにしたことはないだろ。光君はやっちゃってるからね。勝負する相手から必ず10円玉をもらうんだよ。で、峠道でバトルして、相手を谷底に落としちゃうんだよ。ヘタすると死んでるよな。で、その10円で119番に「事故だよ、場所は〇〇」って連絡するんだ。その電話代として10円玉を徴収するんだよ。スゲーカッケーじゃん。バイクとは、そんな腕と度胸と根性を兼ね備えた男の乗り物だったのである。ネクラで友だちもいなくてボッチでいじめられっこだった管理人には縁のない乗り物であった。休み時間も遊んでくれる友だちがいないから一人で大藪春彦とか西村寿行とか半村良とかハインラインとかクラークとか読んでた管理人には縁が無かったのであった。だから三ない運動は蚊帳の外でした。そして月日は流れて幾年や、今や時代はバイク=おっさんの乗り物と名実共に認知された時代が到来したのであった。まさか、こんな時代が来るとは思ってもいなかったなあ。いまやバイク歴ウン十年のキャリアだけが立派なヘンタイライダーとなりました。ありがとうございます。とうことで、天気が悪いけど、すでに死んでいる状態から脱却すべく、バイクに乗ろうと思う。

週末の天気が悪くなりそうなのは、週間天気予報でわかってたんだけど、いつもの朝5時の気象庁サイトをチェックすると、何とか持ちそうなんで、ここで行かなかったら男が廃るというものだ、勇断して行くことにしたのであった。でも、近場にしといたほうがいいかな、とちょっぴりビビリも入って、行き先は、今月号の温泉博士に掲載されてる串原のささゆりの湯にした。ここは行くのは久しぶりじゃないか。場所を良く覚えてないのでGoogleで調べて、あーそうだこんな感じの所だったなーと思い出したが、一応、マップルも持って行くことにした。準備して、まっちゃん特製のモーニングプレートを食ったら着替えて出発である。納戸からFTR223を引っ張りだしてエンジン一発始動、さすがメンテフリー万人向けHONDA製だぜ。では出発。

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まずはガソリンだ。前回180キロとほぼ航続距離ギリギリまで走ってるんで給油は必須である。今回は瀬戸方面に向かうので、その途中にあるコスモ石油に行った。給油機の前にバイクを止めて、給油するのだが、ガソリン価格を見てビックリ仰天だわな。なんと、レギュラー価格は162円であった。162円だと。もはやガソリンの価格は天井知らずのうなぎ上りなのであった。この状態が続くと、クルマやバイクが好きな連中にはキビシいなあ。しかし、価格が下がるとは思えんので、当分はこのキビシい時代が続くのだ。耐え忍ぶのだ。ジッと待つのだ。待つのだ、時が来るのを、である。そんな事を思いつつ、給油した。4.8リットル入った。779円もした。マジかよ。いつもワンコインでオッケーなのに、500円玉じゃあ足りない時代になっちまったぜ。ま、カードだからワンコインとかカンケーないけど。

満タンになったらコスモ石油を出て155号線を瀬戸方面に走っていく。そして水野で県道210号線に入って工業団地地帯を抜けると、国道248号線に出て、すぐに国道363号線にスイッチするとウネウネ道を進んで多治見に入った。このウネウネ道が、いまどきまだ溝が掘ってあるグルーミング道路なんで、あんまりスピードが出せずに走ってたら、後ろにいっぱいクルマがつまっちゃって焦ったぜ。いかにダートラとしての戦闘能力に優れたFTRとはいえ、この路面ではポテンシャルを生かしきれなかったぜ。途中で道を譲りました。みんな地元のクルマだもんで、すっげースピードでカッ飛んでったよ。

国道363号線は、そこを過ぎたらかなかな快走できる道なんである。でもFTRの快適な速度が制限速度くらいなんで、時間もあるし、のんびり走ってた。そしたら後ろから甲高いエキゾーストと共に、最新型のSSが2台、湿布のように抜かして行った。アレ違うぞ、疾風のように抜かして行った。二人ともバリバリ革ツナギで、一人は高井の革ツナギだったぞ。スゲーな、高井ってまだあったんだ。もう無くなっちゃったと思ったんだけど、それとも永いこと愛用してるのかな。革製品だから、ちゃんと手入れすれば使えるもんな。CB1300に乗る時のクシタニの革ジャン革パンもすでにウン十年使ってるもんね。

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そこから国道363号線の温泉ロードになるんだけど、まずは柿野温泉が現れる。久々だな。この柿野温泉、初めて温泉ツーリングとして来た所でさ、ジャングル風呂のある温泉だったけど、今もやってるのかなあ。ちなみに、温泉ツーリングに目覚めたのはローソク温泉、ここはまだ現役で営業してます。その次に現れるのが曽木温泉である。曽木温泉は、一時、廃湯になったらしいんだけど、この温泉ブームのなか新しい日帰り温泉施設として蘇ったのだった。ちなみに1、2回しか行った事ないです。あんまり好きなタイプの温泉じゃあないよな。曽木公園は紅葉がきれいらしい。

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そこからしばらく走ったら、有名なランドマークである巨大狛犬が見えてきた。まだちゃんとあったよ。いやー、久しぶりだね狛犬君たち。元気してたかね。うんうん。美濃焼の象徴的存在であるから、取り壊しとか間違ってもならないようにしっかり管理していただきたい。陶器市場が縮小傾向にある昨今、美濃焼もいまや非常にキビシい環境にあり、シェアもどんどん小さくなってしまってますが、この狛犬君たちのように、胸を張って頑張ってもらいたい。でもウチの食器は100円均一で買ってくるか、あとはヤマザキの白いお皿シリーズばっかりなんだけどな。

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やがて日本大正村のある明智までやってきた。そこで串原方面に方向転換である、県道11号線を進むと、さっきまで後ろを走ってたTOYOTAハチロクが、いつの間にか前にいた。なんだと、一体どこでワープしやがったんだ。やるな、さすがハチロク、今、お金を出して買ってもいい数少ないクルマだよな。そいつはウネウネの県道をぬうように加速して走って行き、あっという間に見えなくなった。フッ、見えなく(以下略)そしたら、今度は向こうから、同じようなハチロクが走ってきた。よく見たら同じようじゃなくて同じだった。だってナンバーも色も同じだもん。道を間違えたみたいだな。なんかダイジョーブか心配になってきたが、こっちであってるはずだと迷わず進む。すると、曇っていた空がちょっと晴れてきて青空が顔を出した。よっしゃー、いい感じじゃん。このまま帰りまで天気が持ってくれよ。

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ウネウネの県道を、ちょっとペースアップして走って行く。バイクにも何度かすれ違った。なかでも最新型のゴールドウイングF6Bとすれ違ってびっくらこいた。いやーこんなウネウネ細い道も軽快に走っていきよるわ。はやーやっぱりHONDAのバイクってスゴいな。他にはBMWやハーレーのチョッパー仕様、そういえばAX-1ともすれ違ったな。あとマクザムも走ってた。曇りのち雨の予報でも、みんな走ってるねえ。たとえおっさんライダーばっかりだとしても、ライダーが多いのはいいことだよ。少ないと業界全体が沈下するもんな。やがて、串原温泉ささゆりの湯の看板を発見、その方向に曲がって行く。するとグランドゴルフやらデイキャンプ場がある観光地の奥に、温泉の建物があった。到着したのである。思ったより近い所だったな。

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駐車場にバイク専用スペースがあるのでそこに止めた。そしてわりとモダーンなデザインの建物に入って、階段を上って2階に行くと、受付の女の人は売店で接客してた。その女の人に温泉博士を見せてハンコをもらうと、下駄箱のキーと脱衣所のロッカーのキーを交換してくれて、それを持って男湯の方に向かった。暖簾をくぐって脱衣所に入ると、係の人がいた。場所がわからずにウロウロしてたら、係員さんがいて教えてくれた。荷物をロッカーに突っ込んで手ぬぐいもってお風呂場へ行く。中規模くらいな施設だったな。洗い場もそこそこ、お風呂もそこそこ、体を洗って湯に浸かる。気持ちええ。今日は天気が曇りでちょっと気温が低いから、走ってると多少冷え気味だったんで、温泉のお湯が気持ちいいです。洗ったら内湯に浸かった。気持ちええ。ゆっくり浸かった。人心地着いたらジャグジーに移動する。ジャグジーは寝て浸かるタイプだったんで、どっち向きなんだろうと思いつつ見てたら、こちらが頭です、としっかり表示してあった。そっちに頭を向けて寝ると、強烈なジェットが当たって気持ちいい。とくにふくらはぎのあたり、ちょっと血行不良な感じがあたんでジェットを当てたら、デラ気持ちええでかんわ。たまらんて。もうやみつきでジェットにつぎ込んでた。タンノンしたら今度は露天風呂に行くんだけど、いったん内湯を出ていかにかんのでメンドーだな。しかし露天風呂はかなり開放的だった。ここは男湯と女湯が入替制だったから、ここが女湯になったとき丸見えじゃないか、などと思いつつ、露天風呂に入った。で、タンノンしたら出た。

出たら脱衣所でクールダウンする。クールダウンしながら分析表など見てたら、ここはお湯の入れ替えを毎週水曜日にやってると説明書きがあった。水曜日は定休日だから、その時にやってるんだね。なんだ、毎日やってねーんだ。じゃあ今日のは、3日目の湯かよ。何か汚いな。装備装着、さっさと温泉の建物を出た。駐車場に戻ったら、あのハチロクがいた。色もナンバーも同じだから間違いないよ。なんだ結局ここへきたのか。バイクに戻って出発。ささゆりの湯を後にした。

後は帰りにサークルKに寄ってお茶とおにぎりを食って、国道19号線で帰ってきた。

雨は全然大丈夫だったんで、もっと走ってくればよかったかな。

本日の出費
おにぎり 115円
お茶 93円

本日のFTR223の走行距離 124km
累計のFTR223の走行距離 18040km


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