揖斐川遡る廃線駅黒野でガックリ

3月12日(土)

若者のナントカ離れが言われて久しいのであるが、そうアレだよアレ、クルマ離れでクルマが売れないバイク離れでバイクが売れない音楽離れでがCDが売れないパチンコ離れでパチンコ屋が儲からない映画離れで映画館が儲からない男女交際離れで結婚も子供もできないってアレだよ、そんな中にテレビ離れってのもあってさ、テレビの視聴率が下がりっぱなしで、かつての娯楽の王者が今や見る影もなく、視聴率帝王の名を欲しいままにしてた某テレビ局は業績低迷に喘ぎ、まさに奢れるものは久からず栄枯盛衰国敗れてサンガリアなのであるのだが、なんでテレビ見ないのかアンケートを取ったら「だってテレビは見たいときに見れないじゃないですかぁ~」という答えが返ってきて、要するに、パソコンスマホ世代はwebで動画を見るもんだから、自分が見たいときに見たいものを見ることが当たり前なわけで、テレビの番組表に自分の時間割を合わせることが当たり前だった高度経済成長世代とは全然違うので、なんでテレビごときに自分の予定を合わせないかんわけ? アホですか? なのであり、そういう点でのメリットデメリットに関するシビアさは、あらゆることを消費する世代、全てを消費者視線で見る世代とも言え、これがいわゆる自由市場主義が生み出した世代なんだよ、教育を受けることでさえもはや教師に対して生徒が「アンタに勉強をを教えてもらうメリットは何ですか?」とマジで問う時代なのであり、ゆえに教育は義務的お役所仕事の学校より商売でやってるメリットを提供することが当然の営業体制の塾が繁盛するのが当然となってて、それゆえに教育の平等はもはやあってないようなもんとなり、それが生み出す格差は、かつては一億平等社会と言われた日本の社会を、じわじわと社会階層時代へと移行させるのであるが、とにかく、その話は長くなるからまた別の機会にするとして、とにかく、テレビを見たいときに見たい番組だけ見るスタイルはweb動画だけでなく、テレビも最近の最新式のビデオを使えば可能なのであり、我が家はそうやって録画して見たいときにテレビを見てるのだが、事前に番組表、最近はテレビに番組表出るのだよ、それがそのまま録画予約になるので、実に楽チンで、見るときもうざいテレビコマーシャルを飛ばして見るので時短にもつながり大変効率が良いのであるが、この前、そんなこんなでテレビの番組を確認してたら、なんと受信料を力技で徴収するのに長州力を使うなんちゅうオヤジギャクダジャレなんだマジでアタマ腐ってるテレビ局が、サンダーバードを放送する番組編成になってたもんで、これは見ないかん必見マストなのだと叫びながら予約録画の設定をして、やったー見るの楽しみ、と思ってたんだけどさ、よく考えたらサンダーバードはテレビ版コンプリートDVD東北新社を買って持ってるから、いつでもノーカット観れたんだった。うーむ、なんということだ、ぬか喜びとなったこの持って来ようのない敗北感をどうしてくれよう。そうだ、ツーリングに行こう、ツーリングでストレス解消だぜ。ということでツーリングに行くことにした。

三寒四温というには温度差が極度すぎるここしばらくなので、週末の天気気候がどうなるか心配して毎日天気予報を見てたんだけど、どうやら土曜日はまっちゃんが出かけるから晴れそうなんで、よし土曜日にツーリングに行こうと決定して、当日は朝5時に起きて、いつものように気象庁のサイトをチェックしたら、間違いなく晴れで風もあまり強くはないようなので、これはひさびさのツーリング日和の様相なのであった。いてもたってもいられんくなり、まっちゃんを起こして、まっちゃん製スペシャルブロッカリーバタートーストアランフェス風を食ったら、準備して実家ガレージから、これまたひさびさのCBR600RR/ABSジョン・カーター号を引っ張り出す。しばらく乗ってなかったんでバッテリーが大丈夫か心配だったが、セル一発エンジン始動なのであった。最強のHONDAエンジンが雄叫びするのであった。ふっふっふっ、やはりHONDAは最強だ。二輪に限るけど。久しぶりなので、タイヤの空気圧なんかみたりして、ダイハツでもらったミニコンプレッサーで前後タイヤにしっかり空気を詰めた。コンプレッサーのブヒヒヒヒヒヒーーーンとう音が響いて、いつも散歩してたじいさんが足を止めて「これはなんじゃね」「これはコンプレッサー、空気を入れる機械です」「これはなんじゃね」「これは空気圧を見るメーター、この規定値まで空気を入れるのです」「これはなんじゃね」「これはABS、ロックしないブレーキです」「これはなんじゃね」「これはタイヤです」「これはなんじゃね」「これはシートです」「これはなんじゃね」「じじいふざけてんのか」という会話をした。結局最後にはじいさん納得してくれたので良かった。永遠に続いたらどうしようかと思った。安心して暖気を終えたら出発である。

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まずはガソリンである。いつものように19号線の専用ピット、コスモ石油に行くと、給油機の前にバイクを止めて、メール会員価格のパスワードを入れる。その横、カードの投入口に「カード投入口」のでかいシールが貼ってあった。よっぽどどこにカード投入口があるかわからんとの問い合わせが多いのか、でかいシールが貼ってあった。わからんときはわからんわな。カードを投入してハイオク満タンに入れる。前回、約160キロ走って9リットル給油した。やはり街乗り的な走りが多いので燃費が伸び悩み状態であるが仕方ない。もっとあったかくなれば山の方に行けるからそれまでは辛抱である。ハイオク価格はリッター113円、かなり安くなってきたな。この調子でどんどん下がるといい。

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コスモ石油を出たら、国道155号線を小牧方面に向かう。今日の目的地は、いろいろ考えたんだけど、山に行けないから本当に困ってさんざん悩んだんだけど、先日、自称オレは鉄オタじゃない某サイトの管理人さんが、Kawasakiの125で動画撮影をして、それがすげーうまく作ってあるんだけどさ、その動画によると、谷汲村方面にある廃線駅公園に古い電車が期間限定で置いてあるらしいので、それを見に行くことにしたのだ。山の方はまだ雪が心配塩カルが心配なんでやっぱり来月以降で、今日はその手前の岐阜周辺に行くことにしたのであった。

そういうことなので155号線バイパスを小牧一宮方面に向かって走っていくのであるが、ちょっと諸事情ありまして、出発時間が遅かったもんで、道が混んでるのだよ。155号線は本線もバイパスも時間によっては大変に交通集中が起こって流れが悪いのである。その上、途中に信号踏切があってさ、そこでも時間がかかるのだよ。それでもあまりイライラしんかったのは、抜けるような青空で素晴らしい澄み切った青空で、遠くは鈴鹿山脈、日高山脈まで見渡せるほどの素晴らしい天気に恵まれたからだろうな。何しろとにかく、ライダーは青空なら上機嫌なのであった。そんな上機嫌なので、横断歩道を待っている歩行者にもバイクを停める余裕があるのだ。歩行者が女子高生だから止まったワケじゃないぞ。女子高生が可愛かったから止まったワケじゃないぞ。女子高生が可愛くてサラサラロングヘアでスカートが短かったから止まったワケじゃないぞ。もうしばらく走ったら、また横断歩道に歩行者がいた。でもその歩行者はババアだったもんで、メンドクセーから止まらずに走って行ったろうと思ったんだけど、思い直して止まった。決して女子高生に止まってババアで止まらないと炎上するかもしれんとかそんなこと考えたワケじゃないよ。「可愛い女子高生には止まるくせにババアは無視かよ」「ババア無視とか人としてサイテー」「同じライダーとして情けない恥を知れ」「典型的オッサンライダー乙」「日本しね」なんて炎上したらヤバイのでババアだけど止まったワケじゃないよ。スンマセン、ウソついてました。許してください女王様、もっと踏んでください。

そんなこんなでチンタラチンタラ進んで、ようやく一宮市に入って、テラスウォークの横を通り過ぎて、県道18号線で羽島方面に向かう。この県道18号は抜け道的な道なんだが、今日はすごく混雑してて、ここでもチンタラチンタラ進むのであった。特に木曽川を渡る橋が大渋滞してて、橋の上でちょっと進んでは止まり、ちょっと進んでは止まりを繰り返した。でも見晴らしがいいのでそんなにイライラしなかった。天気がいいということは素晴らしいな。

木曽川を渡って、続いて安八に入る長良川を渡る橋も渋滞してた。後ろについてくる大型トラック日野レンジャーが、スッゲー近くまで来て止まるもんでバックミラーで見るたびに圧迫感ひしひし、スピルバーグ「激突」状況で心臓縮まったよ。この橋は東海道新幹線の橋と並走してるんだけど、橋の上でチンタラしてたら突然衝撃波みたいなのが襲いかかってきて、なんだなんだ、ガイル大佐のソニックブームかギャオスの超音波かと思ったら新幹線だった。わずか数秒で走り去ったその姿は残影しか見えんかったおそるべし700系。橋を渡ったら、ソーラーアークがまだ健在であった。かつてはサンヨーの太陽電池技術の最高峰の象徴であったソーラーアークも今や時代遅れの遺物、単なるランドマークと成り下がっているが、それでも見たものを驚愕させる構築物がこんなところにあるのが素晴らしい。末長くこの町の象徴であってくれ。

さて、木曽川長良川を越えたら次は揖斐川である。今回のツーリングの目玉は、この揖斐川の堤防道を走ろうというものである。たまたま目的地の廃線駅公園、黒野駅レールパークというのだが、そこへのルート検索をググったら、その選択肢の一つに揖斐川ルートを算出したのである。このルートが甚く気になったので今回はこのルートで走ることにしたのだ。なにぶん脳内ナビなんであんまりあてにならんから、この先、目的地に着けるかどうかは疑問符がつくけど、行ってみりゃナントカなるさ。

堤防に入るところがちょっとわかりにくいので、その手前のローソンで一旦止まって脳内ナビに再アクセスし情報を再構成する。ほっとはちみつレモンなど飲んで、ローソンの駐車場から見える信号のない曲がるところをターゲットとして、調子に乗って走ってたら絶対通過しとったなあと思いつつ、出発する。大変に出にくいルート取りなんで緊張の一瞬であったが、車の流れが途切れた一瞬をついて堤防道路に見事突入した。

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揖斐川堤防道路は実に見晴らしが良く回想できる道であった。回想してどうするねん。思えばあの頃は若かった。人類の存在意義なんかで悩んでたもんなあ、黒歴史だよなあ、思い出したら恥ずかしくて穴があったら入りたいなどと思い返せばいいのでしょうか、高村光太郎先生。違う、海藻だよ海藻、改装階層快走快走、やっと出た、クソ、ことえりアホか。快走できる道であった。天気がいいから青空と山の緑と川の青とが実に素晴らしいコントラスト、そんな道を快走、ガンガン走って行くと、途中でようやく路肩があったのでバイクを止めて写真を撮った。

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そして再び走り出したら、後ろからランエボがカッ飛んできやがった。クソッ、ナンチャッテ走り屋が多いスープラやGT-Rなら軽くかわしてやるが、ランエボが相手となるとマジにならなきゃならねえな。久しぶりにHONDA DNAの血が滾るぜ。クックック、真剣勝負といこうじゃねえか。ここには信号も喫茶店もないぜ。毎回毎回、信号で以下略、喫茶店に入って以下略でごまかしてきたが、今回ばかりはそうはいかねえ。行くぜ! アクセル全開、吠えるHONDAインラインフォアエンジン! そしたら次の橋のある交差点で信号が赤なので止まった。ランエボは橋の下をスルーする枝道にそれて走って行った。そして見えなくなった。フッ、見えなくして以下略。

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あ、そうか、堤防道路は信号は下道枝道でスルーすりゃいいんだ。全然忘れとった。信号交差点をまっすぐ抜けて、次の橋では、信号を避けて下道を走り橋をくぐって向こう側に出て、どんどん調子良く走っていく。くーっ、いい感じだぜえ、ガンガン飛ばすぜ。メーターはすでにピー(自主規制)キロを示していた。しかし、そこにヤツが現れた! ヤツとは! そう! ジョー! ジョーが対向車線に現れたのだ。非常警報発令、急制動、すぐさま安全圏内速度に減速する。ジョーが一台いればもう一台、進行方向にいるはずだ。常に後方に注意を配分していたから、後ろから疲れることはないと思うが、あの悪夢が思い起こされるが、幸い、後ろに走ってたのは軽トラだった。よし、一安心だ。ヤバイヤバイ、ヤバイことになるところだったぜ。これからは安全運転で行こう。

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安全運転で堤防道路を走っていくと、いったいどこまで行っちゃうんだと思えるくらいで、国道303号線にぶち当たるはずなんだが、どこが303号線なのかよくわからん。しかし、そろそろじゃないかと思って、よくわからんがそろそろこの辺りじゃないかと思って、テキトーに曲がった。そろそろ脳内ナビの本領発揮である。脳内ナビゆえに、信頼性は極めて低いのである。賢明なるサイト訪問者諸君なら想像するのも容易であろう。ハイ、道に迷いました。ここから約1時間くらい、バラと柿の街、大野を彷徨するのであった。八甲田山だ。ベルバラだ。オスカルだ。それで、とりあえず谷汲山を目指したら、よくわからんスポーツ施設に迷い込んで、やりたくなかったけどUターンして戻って、まっすぐ進んだら、303号線に出た。よし、これでオッケーと思ったが、全然オッケーでなかった。どうも向かってる方向がおかしい、間違ってる、そう思って交差点を曲がったらトンネルに入って、そして、なんか見覚えのある道に出たと思ったら、元に戻ってた。そして、なんだかわからんけど道の駅に出た。しかし、この道の駅は目印のモレラ岐阜に近いから、ようやく脳内ナビの概知範囲に戻ったわけだな。概知範囲すなわちノウンスペースだ。ノウンスペースといえばラリー・ニーヴンだよ。ああ、「無常の月」どっかに売ってないかなあ。ブックオフで探してもないんだよなあ。

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道の駅で脳内ナビを再構築して、出発、やがてモレラが現れた。当初の予定では、ここで昼飯だったんだが、全店開店前にフレッシュネスバーガーが1時間早く開店してるから、そこで食う予定だったんだが、全店開店しちまってる今は満員御礼で、このテの郊外型総合商業施設に近寄るのは危険である。通過して、その先、303号線発見、曲がって走っていくと、果たして、黒野の交差点まで至る、そしてついに見つけたのであった。黒野レールパークの看板だ! 看板の通りに曲がり、やがてそのレールパークが姿を表すのであった。そして、そしてそして、目的の廃線駅にはその当時走っていたレトロな電車が‥‥なかった。は? ない? なんでや? 1年間じゃないんかい! 

   

※本来ならこうなってるはずだった(公式サイトより借用)

4月から1年なら3月中は展示したるはずだろが! なめとんのか。これじゃ一億総活躍できねーじゃねーか岐阜しね。

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こうして、今回のツーリングは失敗に終わったのであった。レトロ電車を見ることもできず、フレッシュネスバーガーも食うこともできず、失意のどん底に落ちて帰路に着いた。

帰りにセブンイレブンでサンドイッチ食って帰ってきた。

失敗だったけど晴れだったからまあいいや。

本日の出費
ホットレモン 140円
セブンカフェ 100円
セブンレタスサンド 250円

本日のCBR600RRの走行距離 160キロくらい
累計のCBR600RRの走行距離18800キロくらい

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