高山猫子まんじゅう作戦

５月２２日（日）

Windows10への無償アップグレードがかなりえげつないと話題の昨今であるが、なんせ世界を圧巻したOSゆえに、MacintoshユーザーであるウチにもWindowsマシンは稼働しておりまして、それが超優良家電メーカー、サザエさんを永きにわたってサポートし続け、ソニー、パナソニック、シャープと、日本が世界に誇る家電メーカーが傾いて沈没するか否かが話題になっていた頃も、悠々と営業し続け、さすが世界に先駆けてノートパソコンの原型を作り上げたメーカーは違うなどと言われていたのはいつのことやら、それは全部膨大な粉飾決算であった事が暴露されて窮地に至ってしまった、あの東芝、あの東芝のノートパソコン、Dynabookでありますが、まっちゃんが使っておるのですが、毎回毎回「Windows10にアップグレードできます」のポップアップにも「後で」「後でやるよ」「後でやるって言ってるでしょ」「後だって言ってんだろーが」「後にしやがれこのオタンコナス」と繰り返しバトルし続け幾年や、巷ではついに強制アップグレードが始まったぞーと話が持ち上がり、ウソかマコトか、繁華街の巨大電光掲示板広告のシステムもWindowで稼働していたので、その画面にさえも「Windows10にアップグレードできます」が表示されてしまって、再起動してるって、いやーMicrosoftさん、昔からえげつない会社でしたが、さすが世界シェアNo. 1を獲得する会社は違いますね。日本にも三河に本社があるNo. 1自動車メーカーが同じようにえげつない商売してるけどさ、そうか、いよいよ、強制アプグレードか、覚悟を決めないかんかもしれんなーなどと、ディストピア小説のレジスタンスみたいな気持ちでおったら、まっちゃんがDynabook開いて「あ、勝手にアップグレードしとるよ」「なにい」「画面が真っ青」「なにい」「アップグレードしてますってさ、すごい勝手にやっちゃうんだねー」なんという事だ、万事休す、バックアップしてないからみんな消えちゃうんだ、ああ、困ったなーまっちゃんのファイルとか全部消えるんだ、ヤバイなあ、怒られるかなあ、と思ってたら意外に早くダウンロード完了、あれもう終わったじゃん、早いじゃんと思ったら、「Windowsをアップグレードしています」とドヤ顔で表示して、進捗状況がパーセンテージで表示されて、あー、これは時間がかかるなあとほったらかしにて、家の掃除してバイクの洗車してブックオフでキン肉マンジュニアの立ち読みして行きつけの喫茶店でランチ食ってユニクロにピースマコットン買いに行って長袖が売ってなかったのでガックリして帰ってきたら「Windows10にようこそ!」と人気ファミレスの店員さんみたいな満面の笑顔で表示してた。ファイルは無事か、と思ったらご親切に「すべてのファイルはそのまま元の場所にあります」と表示されてひとまずホッとしたけど、残ってるって事は上書きインストールかよ、OSはクリーンインストールが一番なんだがなあ、と思ったけど、強制でクリーンインストールしたら、もうこれは犯罪になっちゃうからやれんかったんだろうなあ。ひとまず安心して、通常起動させたら、これまでと変わって、ちょっと使いやすくなった感じの新しいUI、うーん、なんか羨ましいなあ、自分のMacintoshも今のYosemiteからEI Capitanにアップグレードしたろか、よしやったろ、OS X 10.10からOS X 10.11にアップグレードだぜ。しかし、10.10ってなんだよ。10.9の次は11だろ。どういう二進法だよ。意味がわからん。まあいいや、とにかくネットで情報を集めてみよう。アップグレードしたらどうなんだろう。そしたらなんと、Dreamweaver CS6が起動しなくなるらしい。なんですと？　6がダメってことは、5.5は絶対無理じゃん。ウチのMacintoshにはDreamweaver CS5.5 が入っております。これで本サイトは構築されております。ちなみに、全機能の10%くらいしか使いこなせてないんだぜ参ったか。となるとこのDreamweaver CS5.5が使えないとなるとダメじゃん。本サイトの構築ができなくなるじゃん。アップグレードできないよ。くそ、なんか悔しいなあ。どうしよう、そうだ、ツーリングに行こう！　ということで、ツーリングに行くことにした。

さて、先週、想定外の予測不能のツーリングとなったのでありますが、まあ、それはそれで面白かったんですが、でも、当初の目的のちょっとおしゃれな喫茶店のモーニングが食えんかったので、今回はそのリベンジをと思っていたのであるが、夜な夜ないろいろネットで情報を集めてたら、くまじろーさんがナップス練馬に行ったとか、firefoxkazuさんがカツオ定食ごちそうさまだったとか、Takemaさんがサイト更新めんどくせーと愚痴ってるとか、いろんな情報に混ざって、「招福猫子まんじゅう」なるものがあるらしいぞ、それも高山にあるのだ。これはなんと猫好きにはタマランではないか。これは絶対にゲットしに行かないかん、ゲットしに行こう。ついでに高山でモーニングして、中華そば食って、あ、そういえば、人気のハンバーガーショップもそろそろテレビ放映の影響はなくなって通常営業になってるかもしれんから、あわよくば食えるかもしれん、とにかくそのあたりを狙って行こう。こうして、結構当日朝５時に起床、まっちゃん製アングリーウェーブス風マヨタマトーストを食ったら、準備して実家ガレージから旗艦CB1300SFライアン・ストーン号を引っ張り出してエンジン1発始動、意気揚々と出撃したのであった。

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まず最初はガソリンである。いつものコスモ石油に行くと、給油機前にバイクを止めてメール会員割引でレギュラー満タン給油する。前回、約290km予測不能で走った割に14リットルで好燃費なのであったが、リッター価格を見てびっくり仰天、なんですと、リッター114円ですと！？　マジかよ、なんでこんなに高くなった。給湯じゃんちがう急騰じゃん。愛知県は相場が安いはずなのに、これでは岐阜県と同じじゃんか。内津峠を越えたら10円アップするガソリンが、これでは岐阜県と同じ価格ではないか。これはもしかして、愛知県のガソリンスタンドが、全国的に相場が低いので、このままでは価格競争の果てに共倒れになってしまうから、岐阜に合わせましょうと価格カルテルしたのか、いや、ガソリンスタンドが潰れてなくなってしまうのは困るから、適正価格が採用されるのは致し方ないなあ。しかし、キツイなあ。などと思いつつ、これはより一層経済的走行を心掛けなければならんな、と決意してコスモ石油を後にした。

19号線を多治見方面に向かう。内津峠を越えて、今泉駅ショートカットルートで可児市街を抜けて川辺で41号線に合流するいつものコース、順調に走っていくが、七宗を越えたあたりから前が詰まってきて、これからカッ飛びだぜという路線にもかかわらず、制限速度60km定置走行好燃費モードですよ。オイどうなってるんだと行列の先頭を見れば、枯葉マークじゃなかった紅葉マーク貼付の軽トラックがモタモタ走ってるではないか。いや、紅葉マークはもうないのか、クローバーマークか。とにかく、日本の高度高齢化社会を反映する高齢者運転車両による円滑な道路交通事情の阻害状況に至っていた。何やってんだよくそ、ジジイは自転車にでも乗ってろ歩いてろボケ、というのは簡単だが、そのうち自分もああなるんだからと思うと、まあしゃあない、おとなしくついてくか。ということで、チンタラチンタラ走ってたんだけど、こんなペースでは高山でモーニングできんじゃないか。なんとかしろ。そんなあなたに登坂車線、ということで、道の駅白川を越えたあたりの坂道の登坂車線でギュイイイーーーンとカッ飛ばして、軽トラをかわす。そのまま高らかなファンファーレを鳴らしつつ駆け抜けるぜ誰にもオレを止められないぜと走っていったらまたしても前が詰まってきた。今度はナンジャと思ったら、18輪巨大トレーラーが重そうな車体を揺らしながらギュウンギュウンいいながら走ってた。何を積んでるんだよその重そうな車体は。しかもトレーラー側にタイヤが12輪ダブルタイヤ3連装の重装備、こりゃ速度でんわなあ。何やってんだよくそ、というのは簡単だが、しかし、仕事で走ってるんだから、こういうトラック軍団が日本の物流を支えているのだから、我慢せないかんわな。だいたい、そのトラック軍団も若い世代がキツイ仕事をやりたがらないから高齢化が深刻で、いまや日本の物流は臨界点に達しており、もしそうなれば日本経済は間違いなく破綻するのであり、そのような事態を避けるためにも、ここは大人しくついていくべきである。そう判断して大人しくついていったら、さすがプロ運ちゃん、広い路肩のところで後に数珠繋ぎのクルマに道を譲ってた。こうして、再びファンファーレを鳴らして走っていったら、またしても前が詰まってきて今度は何じゃ観光バスじゃ、観光バス走るんじゃねークソというのは簡単だが、日本の社会…もうええわ！　飛騨小坂の登坂車線でギュイイイーーーンと観光バスをかわして、カッ飛んで、我に追いつくグラマンなし、制限速度＋αで突き進んで行くぜ。もう道の駅なぎさにも寄らずにドンドン突き進んで、なんとかモーニング時間に高山市街地に到着した。久々にノンストップ高山だった。これができるうちはまだまだライダーとして第一線にいても大丈夫だな。

高山市街に入って、目をつけていた喫茶店に入った。初めて入るけど、人気がある店のようでお客さんもほぼ満席、テーブル席に座ってコーヒーをモーニング付きで注文した。自家焙煎のコーヒー専門店らしいので、かなり期待して待つ。ひたすら待つ。ちょっと待たされ過ぎじゃないかと思ったけど、当店は自家焙煎でハンドドリップですから時間がかかりますとメニュー書いてあるので、そういうもんだなと思って待つ。アポロ11号が月に着いちゃうぞと思いながら待つ。待ちくたびれて、こんなにまたされるならブックオフで買ったアイリッシュの「幻の女」を読み終われたかなあなどと思ってたら、ようやくモーニングセットがテーブルに運ばれてきた。やっときたよ、では早速と香りを楽しんで…飲んで…トースト食おう…飲んで食ったらさっさとお金を払って店を出た。ちょっと先にセブンイレブンがあるんだが、今度高山でコーヒーを飲むことがあるなら、セブンイレブンで飲むことにした。それから、トーストはセブンイレブンでフレンチトーストを買って食うことにした。いやー、こんな不味いコーヒー久しぶりに飲んだわ。それから、こんな不味いトースト食ったのは初めてだわ。ここは酷いな。これでこんなに客が入ってるんだから不思議だ。

気を取り直して、本日の目的の猫子まんじゅうのお店に向かった。なんせ観光客でごった返す高山市街、お店を見逃したらもう一度ぐるりと回ってこないかんから気をつけて探すと発見、店の前のバイクを止めて、交通量が多いので、速攻で買って戻らねば、と思ってバイクを降りてヘルメットを脱いで、財布を出してお金を出して、店に突撃したら、先客の観光客が「うーんとえーっと」とどれを買うのか迷いまくってたんで、おい早くしろクソ、と思ったけど、いや、せっかく楽しい観光に来てるのに、こんなことを言うのは心の狭い心の貧しい人間の考えることだと思い直して、後ろに立って待つのであった。後ろに立ってズンズンと後ろに立って待つのであった。そしたら店の人の方が気がついて恐縮しちゃってた。先客観光客がようやく買い物を済ませて翻ってこっちに初めて気がついたようだった。まあ、そんなもんだわな。自分だっていつもケーキ屋でやってることだからな。選ぶのに夢中だと周りなんか見えんわ。お待たせしましたと恐縮する店員さんに「ねこまんじゅうください」と迷わず注文して買った。バイクに戻り、シート下にまんじゅうをしまったら、速攻で離脱、一気に市街地を離れようと思ったが、その前に、ハンバーガーショップを確認しなければと思い出して、そっちに行ってみた。店の名前忘れたが、テレビでやってて、海外のお客さんに日本で2番目に人気のところで、すごく美味しいハンバーガーが食えるらしくて、で、テレビで放送されたもんでお客さんがおしよせて怒涛の破竹の商売繁盛だがね。で、そろそろそのにわかブームも終焉を迎えて通常営業かなと思ったんだが、行ってみたら、開店30分前にもかかわらずすでに人だかりなのであった。お店の人らしき方が、順番に整理券でも配ってるのか、すでに大変な状況になっており、やっぱりまだ無理っぽいので、即決で諦めて、高山市街地を離脱する。離脱途中、高山中華そばの人気の店も通り道だったんでチェックしたんだが、開店前にもかかわらず、すでに行列ができてた。ここも無理だな。

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くっそー、どうしてくれるんだ、こんな後味が悪いんじゃ帰れないよ。どうしても口直ししたい。こんなこともあろうかと、最後の砦として情報収集してた中華そばの店に行くことにした。そこも通過したら高山市街地圏外に離脱しちゃうので、気をつけて走って、見つけたら有無も言わずに突っ込んだ。店の名前はうろ覚えなんで、ここで本当に良かったのかわからんが、まあいいか、中華そばの看板、営業中の看板、これでよし。バイクを止めて店に入ったら、お客さんが2組、カウンターで中華そば並を注文して待つ。今度は大丈夫だろうなあ。高山観光地の面目躍如だぞ。観光地は高くて不味いってのは確かにあるかもしれんがちょっとなんとかしてくれよ。食い終わったお客さんが勘定済ませて「おいしかった」と店の人に言ってたけど、本当かよ、なんか疑心暗鬼になってるよ。しかし、トイレを借りに奥に入ったら、厨房からはものすごくいいにおいがしてくるのであった。おお、このにおいは、口の中に唾液が溢れ、胃袋が消化準備のためにグイグイ動くのが感じられる。席に戻って待つことしばし、中華そばがやってきた。もうね、すばらしいにおい。うまそうなにおい。思わずラーメン通の人みたいにスープを味わって、これは素晴らしい、なんという混じり気のない、まさしくラーメンスープ、これぞラーメンスープといわんばかりのラーメンスープ、コショーなんぞかけてる場合じゃないぞ。ちぢれ麺がスープに程よく絡んで食えば食うほど食ってしまうのであった。あっという間に食ってしまった。くっそーなんてこった、大盛にしとけば良かった。今度は大盛にして食おう。