晴れが曇りの秋空に御岳拝めぬ木曽路
11月8日(日)
あれよあれよという間に11月になって、今年ももう年の瀬を迎えつつある状況に半ば唖然としつつ、クリスマスソングが流れる街角には色とりどりのツリーがきらびやかに輝くのだが、そんな浮かれ気分に水をさすようなニュースと言えば、高山初雪だよ。テレビに映し出される赤い橋に漂う白い雪、舞い落ちる雪、マジかよ、今年はもう飛騨方面にツーリング不可かよ、最悪だよ、ガッデム、オーマイガー、なんて思って落ち込んでいたら、週末の天気予報が行楽日和、ちなみに11月3日の最高気温14度? だったっけ、冬じゃん、そしてこの週末の最高気温予想21度、って春じゃん。まあ本当にどうなってんねん、この気候変動、まさしくこれが地球温暖化なのか、2012年に地球は滅びるのか、このネタは1999年で散々騙されたから日本人は絶対に信じないだろうなあ。そうなる前にツーリングに行かねば。10月後半はいろいろと予定が立て込んでいたのでツーリングに行けなかったから、この週末、行楽日和ならこのチャンスを逃すテはない。行くぜ。
とうわけで、例によって例のごとく、温泉博士の登場である。候補は3つ、しみずの湯、せせらぎの四季、そして片倉館だ。プール併設なのに水着を持っていかないからプールに入れないしみずの湯は却下、無料で入れるのに入らないのは犯罪になる片倉館はぜひ行きたいのだが、帰りに角材に乗り上げるといかんので却下、という事で消去法でせせらぎの四季に決定した。なんかすげーへりくつで決めてないか?
作戦はこうだ。まず19号線を走って、361号線で温泉に入り、それから開田高原を廻って県道20号から19号線に戻り帰ってくる。実に無駄のない素晴らしい、カンペキな作戦だな。天気予報は晴れマークのみなんで快晴、となれば素晴らしい風光明媚な御岳山が拝めるに違いない、いやがおうにも期待が膨らむのであった。
というわけで、当日は朝5時起床、久しぶりなんで準備なんか前日に全部やってあるので後は装着して実家ガレージからプラグ交換オイル交換を済ませたCB1300を引っ張り出し、エンジン一発始動なのであった。さて、装備であるが、これに関しては、実は読者からお便りをいただいている。「はじめまして、いつもくだらないツーレポですが読んでます」ほっとけ「いっつも19号線か41号線を走ってるんですね、飽きないんですか」ほっとけ「ひょっとして他に道を知らないんですか?」う、鋭い指摘「それにしても前置きが長いですね」それは仕様です「ところで本題です、毎年冬になると、防寒レベル3だのレベル4だの言ってますが、あれは何ですか?」というわけで、今回は防寒体制レベル1から5までを説明しよう。→防寒体制
今回は防寒レベル3で出撃である。
まずはいつもの通り、コスモ石油でガソリン満タンにする。前回のツーリングは平湯まで行ったんで、途中で給油したから走行は140キロくらいになってるので7リットル入って満タンになった。7リットルなんでお楽しみスロットルは廻らなかったなんか詰まらん。ところで、いつもセルフ給油のときはメンドーなんでサイドスタンドでバイクを止めて給油しているのだが、あれだと斜めなんで本当に満タンに入ったかどうかいつも気になっていた。今日はその謎を解くために、満タン給油してからメインスタンドで立ててみた。そしたら、給油口のほぼ口元までいっぱいになっていた。というわけで結論。サイドスタンドで給油しても満タンになる。よいこのみんな、わかったかな?
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19号を多治見方面に走る。久しぶりだぜ、盛り上がるぜ、と言いたいところなんだが、天気なんだよ問題は。実はさー、朝起きて、雨戸を開けて空を見たんだよ。やっぱりツーリングに行くんだから天気は気になるよね。そしたらさー、ミラーマンが立ってそうなくらい見事な朝焼けなんだよ。まじかよ、朝焼けって天気があんまりよくないじゃん、本当に晴れるんかよ、なんて疑心暗鬼だったんだけどさ、先週、天気予報を信じないでわんだほ祭りで土砂降りに遭遇してずぶ濡れになったんで、最近は天気予報も当るんだなあと再認識したばかりだもんで、きっと晴れるに違いないと出かけて来たんだけど、こんな厚い雲がびっしり空を覆っていると、やっぱり晴れるんか? と思わずにいられないのであった。
そんなこんなであまりテンションあがらないんだけど、幸い温度は10度11度とそこそこ暖かいのでその点だけは救われたな。日曜日の早朝という事で、交通量も少なく、順調に走っていく。途中、大型トレーラーの後ろに付いたのでギュイーンと追い越しをかけた。角材はごめんだぜ。そしたら目の前を走ってたのはKawasakiのKDX250、バイクバブル時代の最強モトクロッサーだった。やばい、角材も困るがオイルも困るぞ、と思ったら、あっという間にカッ飛んでいっちまった。さすが最強。さらに走っていくと、前を走ってるHONDAフィットがいきなり道路のど真ん中でハザードを出して停止しやがったのでびっくり仰天、何考えてんだ、これだから行楽ファミリーカーは困るぜ。恵那に入ったらオートレストランのサンスイが潰れてた。あらら、何度もお世話になったのに、最近行ってなかったと思ったら、このリーマンショック不況1000年に一度か100000年に一度だったかの不況には勝てなかったか。
8時ごろに元起に着いたのでトイレ休憩。相変わらず曇ってる。全然青空見えない。読売旅行の営業車が止まって、中から営業マンが何人も降りて来て、元起の人に案内されて中に入っていった。元起も潰れるといかんからがんばれよ。
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出発してさらに19号を長野方面に向かう。この辺りに入ると、電光掲示板の温度表示は7度6度5度と下がっていくのだが、体感温度はそれほど寒くない。それよりも、問題はこのペースでは絶対10時前に温泉に着いちゃうぞ。天気が良くて暖かいという予報に、のんびりあっちこっち寄り道しながら走って行こうと思って早めに出て来たのに、曇りだからずーっと走りっぱなしで来てるからな。
そこで、途中でもう一度コンビニによって休憩した。ホットのカフェオレノンシュガーを飲んでいると、行楽日和の天気予報に騙されて出て来たファミリーのミニバンが何台もやって来て、いろいろ買い込んでいる。しかし、昔に比べるとコンビニがあって本当に便利だな。昔なら、前日までに弁当作ったり、お菓子を買っておいたりしないかんけど、今は当日の走ってる途中でコンビニによれば良いもんな。ホント便利だ。でもホントにこれでいいのか! なんか間違ってないか!
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適当に時間を潰して出発した。その後も順調に走って寝覚の床も通過、木曽福島まで来てしまったので、結局、温泉に着いたのは9時ぐらいだった。まだ営業時間ではないので、仕方がない開田高原まで足を伸ばすことにした。一向に天気はよくならない。曇ったまま。山はちょっと色づきつつあるが、天気がイマイチなんで写真を撮ろうと思ってバイクを止めたものの、カッコはつかないな。止まっていたらYAMAHAのブルドック?みたいなバイクが通過していった。ふたたび走り出し、新地蔵トンネルに入ったら路面が濡れてるじゃんかよ、マジかよ、洗車したばっかりなのに、また汚れるじゃん、最悪、スローダウンして泥はねを最小限に食い止めつつ、トンネルを抜けると開田高原だった。でも天気は曇りのままだった。案内地図があるところにバイクを止めて、あたりをちょっとウロウロした。水車小屋や、ちょっと寂しい鳥居があった。
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時間を潰してから温泉に戻った。そしたらすでに営業していて、車もいっぱい止まってた。人気だなここ。駐車場にバイクを止め、早速、温泉博士と手ぬぐい(今日は中日新聞の粗品のドアラ手ぬぐい)を持って行く。入口のあたりで写真を撮ろうとしたら、じいさんばあさんの一団が車から降りて来て、ぞろぞろ温泉に入って行くので入り終わるまで待った。でも、待たずにさっさと入っちまえばよかった。だって遅いんだもん。ったくよー、ぱっぱっと歩けんのかよー。いや、いかん。いずれは自分も年を取ってああなるのだ。じっと待つのであった。
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中に入って、温泉博士を見せると男湯に向かう。ここは男湯と女湯が入れ替わるのだが、今日の男湯はこの前来た時とは違う方だったのでよかった。でも中に入ったら違いは全然わからんかったんだけど。相変わらず脱衣所は狭いしさ。ロッカー小さいしさ。(ちなみに公式サイトのお客様の声でも指摘されてたな)無理矢理革ジャン革パンを押し込んで、お風呂場に移動する。身体を洗ってお湯につかると気持ちええのう。ここのお湯は茶褐色なんで、いかにも温泉に入っていますという気分にさせてくれるのがうれしいね。たとえ加温循環消毒の温泉でもだ。客は他に3、4人いたんだが、洗い場の桶が全然使われた形跡がなかったのは気になるな。お前らみんな身体洗ってないだろ、温泉のエチケット守れボケ。
久しぶりの温泉なんで、ゆっくりと浸かってしまった。やっぱりこの時期の温泉はええのう。天界天界じゃ。露天風呂もゆっくり浸かって、たんのんしてから出た。はー、気持ちよかった。
温泉を出てバイクに戻って、さてどうしようかと考える。時間を見ると11時なんで、なんか食いたい。でも、この先作戦では開田高原に行くのだが、開田高原に行ってもコンビニはない。さっき時間つぶしによったセブンイレブンで見てから食いたくて仕方がないのだが、セブンイレブンのあんまんが食いたい。食いたいったら食いたい。開田高原はさっき行ったからもう良いや。別のところに行こう。どこへ行こう。そうだ奈良井にでも行くか。という事で、19号線に戻る事にした。まったくもっていい加減である。
19号線に戻って奈良井方面に走って行くと、しばらくしてセブンイレブンがあったのでそこに入ってバイクを止めた。バイク軍団が一個小隊休憩していた。アメリカンやらスクーターやらごちゃ混ぜの軍団だった。みんなおっさんだった。ライダーはおっさんばっか。さて店に入ってホットのお茶とあんまんを買うぞと思って保温スチーマを見たら、肉まんがすごくうまそうだったので、「肉まんください」と即決した。そして表で食った。ええ歳こいたおっさんがコンビニも前で肉まん食ってお茶飲んで、これだから21世紀の日本はダメなんだろうなあ。高度経済成長を支えた40代は残業100時間こなして休みも無しで働いたんだぞ。それに比べて、バイクに乗って肉まん食って、恥を知れ恥を! うーん、うまかった。中村屋の中華まんはサイコー。
食ったんでハラも落ち着いた。奈良井に向かう。奈良井は藪原より向こうだった。権兵衛峠より向こうだった。でも天気は相変わらず曇ってた。奈良井の道の駅の看板があったのでそっちに曲がったら、車でいっぱいだった。普通の駐車スペースに満車、反対側の路上に縦列駐車で深夜のニュータウン団地状態。バイクを止める余地もないので、ほとんど端っこの方にあるスペースに止めた。そこから歩いて奈良井に行こうと思って、案内地図を見たら、げ、スゲー歩かないかんじゃん、歩くのいやだな。やめた。橋だけ見た。立派な橋だったが、いわれは全然わからなかった。橋を渡ると、向こう側は公園になってるので、観光客が弁当広げて食ってた。今度はにょいとらんで来るか。橋も見たので帰る事にした。
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帰り道、ようやく空が晴れて来た。こんなに晴れてくるなら、御岳を見に行けばよかったなー。御岳は、結局、拝めずじまいだった。
本日の出費
カフェオレ無糖 120円×2本
肉まん 110円
お茶 136円
本日のCB1300の走行距離 300キロ
累計のCB1300の走行距離 46600キロくらいかな