伊豆半島温泉三昧SS 後編

5月2日(日)

5時くらいに起きた。さすがに胃袋消化活動は沈静化していた。朝風呂に入って、それから宿の外に出てちょっと散歩したが、フツーに住宅街なんで何も面白いものはなかった。部屋に戻って荷物を整理して、食堂に下りて朝ご飯の時間を聞くと、ばーさん、「昨日聞かないかんかったのに聞くのを忘れとった」と相変わらずの調子「朝ご飯は8時頃だけど」8時? 昼飯の時間じゃん。7時にするようお願いして、すぐに用意することになった。本当にすぐ用意してくれて、昨夜の二の舞にならないように、ゆっくりよく噛んで食った。でもやっぱり魚がうまかったのでおかわりをしてしまった。だって近くに炊飯器が置いてあって、おかわりはセルフサービスだもん、そりゃ食うよ。2杯食ってもまだ食えそうだったが、でも3杯は多いので、2.6杯くらいにしておいた。いや、2.8杯くらい食ったかもしれん。まあいいや、3杯じゃなかったらいいんだ。

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食ったらさっさと部屋に戻り、歯を磨いて顔を洗ってトイレ済ませて出発だ。とにかく、今日も天気はサイコーに良いので、ライダーの習性というのか、じっとしとれん。ばーさんチャックアウトお願いしますと伝えると、9150円です、1万円出すと150円ないかというので150円出したら、おつりがないからと嫁さんに電話かけた「あー、○○ちゃん? おつり千円持ってきてな、ごめんな」そしてメモ帳の切れ端に、ここに住所を書いてくれと言う。宿帳を忘れたのでこれで代用するそうで、なんかすっげーアバウトなんすけど。メモに住所と名前を書いたら、嫁さんが1000円持ってきた。受け取った。当然、領収書も明細もなんも無かった。最後までアバウトだな。

まあいいや、温泉よかったし飯がうまかったから満足である。バイクに荷物を積んで出発するのだ。

県道12号線で伊東市を離れる。伊東市内の共同浴場には入れなかったのが残念だがまた今度ということで。特に東海館の温泉に入れんかったのは残念だが、また今度ということで。山登りルートの12号線をウネウネ山道を登っていくと、眼下に温泉街伊東市を見下ろす。どこかで写真でもとりたいが、ウネウネ山道でバイクが止められないのであきらめたところで、ブラインドコーナー手前で、なにわナンバーのアルファードが車を止めて写真撮ってるよ。おいおい、冗談じゃないよ、こんなところにでかい車を止めて、ジャマだっつーの。まったく、危険だってことがわからんのかね。

冷川峠を越えて、今度は修善寺に向かって高度を下げていく。今日の夕方には再びここを訪れる予定の白岩温泉を抜けて国道136号線に出た。このタイミングで白岩温泉に入浴できたらいいのだが、時間が早いからやってないのだよ。共同浴場は午後から営業のところが多いのだよ。

修善寺に再びやってきた。今度は途中で道を折れて県道18号線で戸田に向かう。早い時間のせいか交通量は少なく、ペースを上げたら前を走る丁度いいサイズのフリードに追いついた。そしたら、なんのつもりか、フリードはブラインドコーナー手前で道を譲ろうとするんだけど、先が見えんコーナーで反対車線に出っ張って抜けるかこのタコ、向こうから車が来たらどーすんだ、あぶねーだろうが。どいつもこいつも、ちょっと考えればわかることだろうが。

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で、結局、達磨山展望台までフリードの後ろについて走った。達磨山展望台レストハウスの駐車場にバイクを止めて富士山がきれいに見えるのでD80を出して撮影。今回ようやく出番だな。温泉ばっかり入ってるので一眼の出番が少ないが、こういう所ではやはりD80でしょう。青い空に白く雪を冠った富士山が、最高に絵的に良いのだ。観光客は全員カメラを富士山に向けてぱちぱちやってる、いかにも日本人的光景。駐車場に戻ると、ドカのモンスターが止まってた。これから西伊豆スカイラインを攻めに行くのかな。

達磨山レストハウスを出て、いよいよ西伊豆スカイラインに入る。2年前は入口がわからず通過したが、今回は大丈夫、大丈夫だけど、本当にここでいいのかやっぱりチョッと不安だったので、路肩に止めて地図を確認しようとしたら、そういう系統のライダーの一団がクウォーーーーーーーーンと甲高いエキゾーストを響かせて走って行ったので、あ、ここで間違いないと判断、先を進むことにした。

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気持ちのいい道だった。標高がぐいぐい上がり、遠くに富士山が見える。寒くなってきたな。こんなこともあろうかと、革ジャンの下はTシャツとタートルネックの2枚にしておいたのだ。オレって頭良いよなー。途中、達磨山展望台への道があったが、かなり歩いていかなかんようだったので、当然やめかし。戸田駐車場からの撮影のみでごまかした。その先の次の展望できる駐車場からは富士山を背景にCBR600RR/ABSの勇姿をカメラに収めた。せっかく持って行った交換レンズを使わなかったら意味がないから、ここは自慢の85ミリを出して撮影。やっぱりレンズは単焦点に限るでごわすタイ。

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土肥峠から国道136号線で土肥まで降りる。2年前に入れなかった土肥温泉に今回は入るぞ。交差点のコンビニに入って缶コーヒーを買い、飲みながら温泉を吟味すると、弁天の湯が一番わかりやすそうなのでそこに入ることにした。県道17号に続く道へ進んですぐのところに温泉はある。駐車場は港の方にあるのでそっちに止めた。他に一宮ナンバーのステップワゴンも止まっていた。手ぬぐいを持って階段を上り、信号を渡って向い側の温泉の建物へ行く。階段を上って2階にある温泉だ。1階は公民館だそうで、いかにも地元の銭湯温泉なのが良いね。中に入ってお金を払い、男湯の方に行く。脱衣所は狭い、そしてお風呂も狭い。なんせ地元の銭湯温泉だからな。先客2人、合計3人でほぼ満員。一枚岩で作ったのが自慢らしい露天風呂は1名が占有で入れん。とりあえず内湯に入ろうとしたが、激熱、これが伊豆半島温泉クオリティだぜ。かけ流しの熱い温泉クリア度が違うぜ。またまた脚から慣らして何とか全身は入れるようになるまで慣らして全身入浴、気持ちいいです。

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タンノンして出ると、客が次々とやってきた。3人で満員に近いのに、こんなに入れるのかと心配になるくらい。空いてる時間で良かったと思いつつ、温泉を出てバイクに戻る。この近くの酒屋で珍しいびわワインが売ってるとガイドブックにあったので買いに行ったら、そこの酒屋のご主人は、送料がいくらかかるかわからんから販売できないと、訳の分からん理屈で販売拒否された。ひょっとして一見さんお断りだったか? ならあんなガイドブックに店を掲載すんなよ。

土肥を後にして、136号線を松崎に向けて南下する。有名な恋人岬はすでに観光客でいっぱいだ。皆カップルだぞ。交通整理してるのがオタクっぽい青年で、クソおもしろない事態だろうなあ。宇久須まで来た。ガイドブックに載っていて、西伊豆に来たら食わずにおれるかとまで書かれていたので、昼飯に食おうかと思っていた小あじ寿司だが、朝飯を2.8杯食ってしまったのでまだお腹いっぱいで何も食えん。やめておく。でも食いたいなーと未練たらしく指をくわえてみていたら、バイクグループ一団がお店に前に集結して、どやどやと店内に入っていった。うーむ、きっと小あじ寿司を食うんだろうなあ。きっと同じガイドブックを見てるんだろうなあ。

136号線を更に南下、堂が島付近で渋滞してきたので、またまた、掟破りのすり抜けで進む、堂が島がこんなに観光客でいっぱいになる所とは想定外の事態だな。思ったより時間がかかってしまった。沢田公園露天風呂の案内看板があったので、そっちの方に曲がったら、港の建物に看板が出ていた。休業中とあった。

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休業!? くっそーガッカリだよ。仕方がないのでそこの海産物直売センターでお土産を買うことにする。おススメを聞いたら、キンメキンメと言うので、それを買って送ってもらった。お土産も送ったし、沢田露天がだめなら、と付近の温泉を調べたら、なぎさの湯があったのでそちらへ向かう。海水浴場の温泉だ。目の前が海の実に都合のいいロケーション、無料駐車場にバイクを止めて、温泉に向かう。

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建物は公民館みたいな感じで、ガラガラと戸を開けると中に入った。受付のおっさんに入浴料500円を払って、男湯の暖簾をくぐる。狭い脱衣所、ロッカーと言うか、升目の棚は小さいもんで、ライダーの重装備が入らない。仕方がないので床に重ねておいてあったかごを使うが、そのかごを置くスペースがない。隅の方に置くのだが、ジャマっぽいな。とにかくそこら中に注意書きが貼りまくってある。「砂を落としたら掃除せよ」「おむつは各自処理」「ごみ捨てるな」「足を洗え」などなど、それも手書きのものがぺたぺた貼ってある。よほど客のマナーが悪いのか、海水浴場の温泉なんで、夏は行儀の悪いガキが多いんだろうなあ。管理してる方も大変だ。風呂場に行く。こじんまりした風呂場だ。同じタイミングで客が他に2、3人入ってきたので、3カ所しかない洗い場は満員、さっさと体を洗って、とにかく海が見渡せる露天風呂とやらへ入ってみた。ちなみに、露天風呂への戸が、洗い場に近すぎて、誰から体を洗っていると戸が通れないぞ、基本設計が間違ってるな。露天風呂に入ったが、お湯はぬるめなんで、おそらくここはかけ流しではないな。この天気の良さで開放感もあるのだが、いかんせん、海が見たくても強固なバリゲードのようなブラインドで全然見えません。どこが湯につかりながら海が見える、だ。このガイドブックはウソばっかり。テキトーにライターが書いてるのがバレバレだな。こんな風だからネットの情報に負けるんだよ。ちゃんと取材しやがれ。

早々に切り上げてお湯から上がって脱衣所に戻り、装備を装着するが、暑いけど扇風機もないのでクールダウンしづらいな。建物を出てバイクに戻り、手ぬぐいを忘れたことに気がついて取りに行った。再入場不可と書いてあったので、手ぬぐい忘れましたとおっさんに言って入れさせてもらう。またまたバイクに戻ったら、となりに止めてあった外車の四駆の夫婦が、荷物を降ろして海辺で昼飯にしようとしている最中だった。反対側のとなりには、クラシックなワンボクスカー、最近はミニバンと称するのが止まってて、車の屋根の上の荷台でで夫婦がビール飲んでた。そんな休日の過ごし方も良いね。。

駐車場を後にして、国道136号線に戻る。次の予定は、廃校を温泉にしたやまびこ荘だったが、山道を10キロくらい走って行かないかんので、時間がかかりそうだし、さっきの渋滞の為に予定よりちょっと遅れているんでそこはパスすることに決定。西伊豆では必ず入るつもりだった温泉である大沢荘に行くことにした。この温泉はかなり有名らしいTakemaさんのサイトで知ったんだが、なんでもお湯がゴボゴボ湧き出ている実にワイルドな野天風呂だそうで、期待に気分は盛り上がるのであった。松崎で県道15号線に曲がる。

県道15号線を山の方に進む。しばらく走ると道の駅があり、前を走っていたオフロードバイク2台はそっちに入って行った。この道の駅にもかじかの湯という温泉がある。そこを過ぎてすぐに、大沢荘の看板が出ていたので、曲がる所はすぐにわかったが、おい、こんな細い道を入るんかと思える道で、看板がなかったら間違いなく通過していたな。橋を渡ると、大沢荘こちらの大きめの看板、川沿いにバイクを走らせて、立派な御屋敷が見えてきたのでそこが温泉かと思ったら、それは現役の旅館だった。これから行く温泉は、昔は宿泊もやってたけど今は廃業して温泉だけになった所だから違うな。おかしいな、まだ先なのか、不安になってバイクを止め、地図を確認してたら、京都ナンバーの真っ赤なアウディに抜かされたので、ああ、あの車他県ナンバーだから観光客だな、ということは、大沢荘はまだ先なんだと納得、更に山奥に進んだら、写真で見たことのある光景に出会った。おお、これぞ山の秘湯だな。秘湯という割に1本道であっさり着いてしまったが。

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駐車場まで行ったら、砂利の未整地で、しかも斜めだったので怖くて止められない。温泉に橋の近くまで戻って、その前に止めようと思ったら、ガードレールも何もないので川に真っ逆さまな感じなので怖くて止められない。結局、山側の路肩にバイクを止めることにした。手ぬぐいを持って橋を渡る。掘建小屋みたいな建物で受付のおばちゃんが待ち受けていた。入浴料500円を払い、男湯の暖簾をくぐって脱衣所に入る。いかにも山の秘湯な脱衣所、ムード満点だよ。荷物をかごに突っ込んでいそいそと風呂の方に出ると、こじんまりした岩風呂があり、女湯との仕切りの付近ではゴボゴボと音を立てて湯が湧き出しているではないか。素晴らしい。何と素晴らしい温泉だ。湯に入ったらでら深い。溺れかけた。ちょっと底が浅くなっている所に落ち着いたら天界天界なのである。落ち葉が湯に浮かんでいる所がなんとも言えずいい感じなのである。いやー、もう今日はここで終わりでいいじゃん。このままずーっと入っていようよ。でもちょっと湯が熱めなんで、長湯できずにいったん出た。そしてまた入ってまた出てを繰り返し、十二分に満喫したので出ることにした。ホントはもっと入っていたいんだけど、と多少後ろ髪を引かれつつ、出ることにした。山の中で涼しいのでお湯から上がっても気持ちがいいな。

温泉の建物を出て、橋を渡りバイクに戻った。ニンジャ9Rが2台がやってきた。砂利の駐車場の方に行ったけど、そんな所に止めるのか。コンジョーあるなあ。来た山道を戻って県道に出る。途中に、昔は温泉街の歓楽街として営業していたらしい、昔ながらのゲームセンターの建物があった。

次は昭吉の湯だ。この温泉はかなりわかりにくそうなんで、事前にしっかり場所を調べておいたが迷わず行けるだろうか。15号線をどんどん下田方面に走って行く。どんどん走って行くが、いっこうにそれらしい気配がない。ひょっとしてまたしても来すぎたかと心配になったので、バイクを止めて調べてきた手書きの地図を確認すると、交差点と千代田屋さんが目印なんだが、まだなかったので更に先へ進む。反対車線をバイク軍団が走って行く。天気がいいからバイクが多いな。みんな大沢荘の温泉に行くのかな。

ようやく交差点があった。バイクを止めて場所を確認すると、たしかに目印の千代田屋の看板もある。ここが曲がる所だ。すごい、田んぼ道に毛が生えたような細い道だな。ゆっくりそっちに進む。途中、オール電化の新築建て売り住宅の内覧会やってる。なんかこんな田舎にちょっと違和感があるな。先に進むと、観音の湯あと2キロの看板とともに、目的地の昭吉の湯あと1.7キロの看板が出ていた。ここに看板を出すより、県道に出しておいた方がいいような気がするが。さらにウネウネの山道を進んで行くと、ついに大きな看板が現れた。やったぞ、目的地はもうすぐだ。が、そこから先はまさかの悪路だった。マジかよ。最近では北海道でもめったに遭遇しない未舗装道路、看板の前にバイクを止めてしばらく呆然自失、この先あと何キロ行けばいいのかわからんが、バイクを止めて歩くしかないな。しかし、バイクを止める所がない。細い山道、すでに向こうの方では2台の車が苦労してすれ違いしているではないか。こんな所にバイクを止めておいたら、何だよじゃまだな、蹴っ飛ばすぞと田んぼに落とされるかもしれん。それは困るので断腸の思いで断念した。バイクを倒すよりマシだもんな。ちくしょー楽しみにしてたのになー。まあいいや、今度舗装されてから来よう。

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来た道を戻る。途中でバイクを止めれそうな所がないか見ながら戻ったんだが、結局、県道まで来てしまった。うーむ、何か面白くないぞ。こうなたら伊豆の踊り子会館でもゴージャスに入ったろかクソ。でも入浴1000円なんでやっぱり怖じ気づいてやめた。

県道15号から国道414号に入って、かわづ方面を目指す。はじめはそれなりに広かった国道414号だが、やがてだんだん先細り、最終的にはオイこれで国道かよと思える山道になってしまった。さっきの県道15号線の方がよっぽど立派じゃん。やはり400番台の国道おそるべし。前の方が詰まってきた。マジかよここで渋滞かよと思ったら、先頭は新型クラウンのパトカーだった。なるほど。しかも、途中でパトカーが道を譲ってくれたんだけど、最後尾にいた自分の後ろにパトカーが来るわけで、これってどうよ? 後ろからのプレッシャーが漬物石みたいに重いんですけど。制限速度を守って山道を走る。5分くらいでプレッシャーに耐えかねて、地図を見るふりしてバイクを止め、パトカーに先に行ってもらった。やれやれ。

県道14号線との合流地点まで来て、セブンイレブンがあったのでそこに入った。バイクがいっぱいだ。ドカティ、ニンジャ9R、GSX-R、そしてなんと初期型TZRもいたよ。ライダーは思い切りおっさんだよ。年季の入った白赤の革ツナギが人生を語るもナミダ聞くもナミダなのであった。セブンイレブンでは新製品の抹茶小豆ホイップパンとUCCブラック缶コーヒーを買っておやつにした。甘いものが脳細胞を刺激して活性化するのだ。食ったら糖分が脳みそに効いてきたよ。脳の働きが冴え渡り、次の作戦が閃いた! いま、丁度おやつの時間で3時だし、国民宿舎かわづの温泉に入ろう。国民宿舎かわづは、思えばはじめて買ったバイクCBR400Fでのはじめての泊まりロングツーリングの宿で、思い入れもひとしおなのだ。そのかわづの前で、20余年振りに最新型と写真を撮る。時代の流れを実感できる素晴らしいシーケンスではないか。そうと決まったら出発だ。

国道らしくなった414号線を北上する。糖分が廻って血湧き肉踊るアドレナリンハイボルデージ状態になったCBR600RRはぎゅいいいいいーんとカッ飛んでいくのであった。カッ飛んでいって、一気呵成にかわづループ橋まで来て、くるくる回って上りきった所で、ハタと気がついた。あ、国民宿舎かわづ通過しちゃった。やってしもうたあー、この周辺はカーブが続く高低差の激しい交通量の多い道なんで、Uターンなんか絶対に不可能だぞ。もしここでUターンしたら、最新型のMacBookを買ってやると言われても無理。NikonのD700 を買ってやると言われても無理。どこかで安全にUターンできないかと考えたのだが、全然無理で、天城トンネルを抜けて相変わらず観光客でごった返す浄蓮の滝を通過、136号線との合流地点辺りから交通量が増え、渋滞気味になってきた。ああ、そういえば、修禅寺辺りのこの道が渋滞するんだよなあと思い出し、時間的に、このまま最終目的地の白岩温泉に行った方が良いのではないかという判断を下した。

予想通り、修善寺に近づくと渋滞が始まり、路肩も狭いのですり抜けもやりにくい。そんな中、クオーーーンと甲高いエキゾーストで追いついてきたのがセブンイレブンにいたニンジャ9RとGSX-R組だ。あれ、こいつら修善寺は混むから避けようとかツーリングマップル見ながら大きな声で話してたじゃん。結局修善寺に来たのか。そいつらについてすり抜けて行くと、いよいよ路肩が無くなってきてどん詰まり。ハーレー、CB750、R1らのバイクグループもすり抜け出来ずに詰まっている。そこからのろのろと進む。水温計があっさり100度越え、ファンが廻る廻る。うるさいのでエンジンを止めて、車の列が動いたらエンジン始動で進むを繰り返す。

膨大な時間をかけてなんとか渋滞地区を抜けた。県道12号線に入った頃には4時近かった。この分では、この先、沼津までもかなりの渋滞が予想されるので、早めに動いた方がいいかもしれんなあ。ホテルにチェックインが遅れることを連絡しといた方がいいかもしれんなあなどと思いつつ、今朝走った道を戻る。白岩温泉は2年前に入る予定だったが、雨で入れなかったので今回リベンジ必須温泉のひとつだったから、絶対に入るつもりだった。未舗装路だったらあきらめるけど。

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バス停の白岩があったので、今度は通過しないように適当な所で枝道に入った。うーむ、全然わからんから地図を確認した方がいいかと思ったら、正面にあっさり発見した。やっぱり糖分を取ったので脳細胞の働きが違うな。写真を見て絶対に行きたかった小川温泉共同浴場、写真通りの寂れた温泉だった。営業時間は午後2時半からだから間違いなく営業中のはずだ。駐車場にバイクを止めると、車は他に3台いる。端から見たらホントに営業してるのかどうかわからんような建物の戸を開いて中に入ると、昔のフツーの家に来たみたい。ブーツを脱いで上がらしてもらうと、受付でばーさんに入浴料200円を払う。机の上にはバナナやらなんやら売ってた。妙に安い。バナナ買おうか、でも一房も食えん。男湯はうしろ、カーテンのかかってる方の扉を開けるように指示されて、そっちの扉を開けて脱衣所に入った。畳敷き風の床の脱衣所、かごに荷物を突っ込んで、風呂場に行くと、先客4人がいた。湯船は小さい、3人で満員だな。かけ湯をしたら激熱だよ。これが伊豆半島温泉クオリティ、かけ流しの底力だぜ。熱い熱いと言ってたら地元の人に、こんなんで熱いかーと笑われたのでコンジョーで入った。そしたら、そこは源泉が出てる所だから一番熱いので反対の方に行くように勧められた。反対の方に行ったら、多少は温度が下がったような気もするけど、あんまり変わらんような気もする。ここはかけ流し100%なんで加水してないからと教えてくれた。菌も検査で見つかってないので消毒もしていないそうで、これがもし菌が出たら消毒用の薬が混ざるので台無しだなと言ってた。実に気持ちいいが、熱いので長湯できない、窓の方に行って風でクールダウンしたまた入る繰り返し、湯船が小さいからそうやって譲りあいながら湯を楽しむのであった。そう、この譲り合いの精神が今の日本には足りないのだ。失われた日本人の古き良き精神はこの小さな温泉で息づいていたのであった。

もう充分タンノンしました。先に上がります。脱衣所に戻って、締めの温泉にふさわしい最高な温泉だったと満足して温泉を出たのであった。時刻は4時半、沼津までは30キロくらいなんで、普通なら充分間に合うが、この先も渋滞がかなりありそうなんで、遅れそうなら途中でホテルに電話することにして出発した。県道12号線は思ったほど渋滞していなかったが、修善寺からの国道136号線は激しい渋滞に見舞われていた。またしても掟破りのすり抜け走法を駆使し、初日に走った光景を再び逆向きに見ながら、あー。戻って来たなあと実感する。これが旅の醍醐味と言うかいい感じで好きだな。片目を指摘された出光とか、コロッケパンを食ったファミマを横目に、1号線付近までやってきた。この先のルートをどうするか、来たときと同じ伊豆縦貫道路を使うか、1号線を沼津市内を抜けるか、地図を見たら、このまま真っすぐ県道21号線を走って、伊豆縦貫道路に入れるのではないかと思えてきたのでそのルートを選択する。県道21号に入ったらようやく渋滞は解消されて、普通に走れるようになった。三島駅の横を抜けて、駅伝で有名な日本大学の近くを通って、やがて高架の伊豆縦貫道路が見えてきた。読み通りだ。そこから伊豆縦貫道路で沼津まで一気に走る。チェックイン時刻の6時まで後わずかだ。沼津インター手前で一般道に降りると、本日の宿、沼津インターグランドホテルの目の前に出た。丁度6時、ジャストタイミングだ。

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駐車場にバイクを止める。荷物を持ってフロントに行きチェックイン、部屋は2階です、食事はなんたら温泉はなんたらと説明を受けて料金は先払いで払う。じゃらんポイントを使って6200円くらいの激安ホテルだが、いい感じのホテルじゃん。2階に上がって部屋に入る。早速晩飯券を持って食堂へ行った。席に案内されて食事券を渡す。結構混んでるな。待ってる間も客がどんどん入ってきた。お茶とおしぼりを持ってきたおねーさんが、今、真あじ開きを焼いてますから少々御待ちくださいと言われて待つ。結構待たされた。先にいた向こう側の席の白髪のおっさんの真あじ開き定食がようやく運ばれてきた。ということはこっちはまだかなりかかるなあ。長いこと待たされてようやく真あじ開き定食がやってきた。焼きたてうまそう。でも正直すげー期待しすぎたのか、フツーでした。うまいけど。それよりも、ご飯が不味い。信じられんくらい不味い。学校給食のご飯くらい不味いご飯と言えばどれくらい不味いか昭和40年代にはわかると思うけど、これはいけてないなー。おそらくご飯が不味いから全部がいまいちになってるんだと思うよ。

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食堂を出たら、ホールでコーヒーが無料だったので飲んだ。無料と言っても、コーヒーメーカーで保温してあるようなんではないぞ。いちいち1回1回自動でドリップしてくれるコーヒーだ。それが無料だぞ。ちなみに洗濯ランドリーも無料だぞ。漫画本もたくさんあって、無料で読めるぞ。いたれりつくせりだな。漫画読んでコーヒー飲んで、洗濯して、全部無料で出来る。すばらしいホテルだな。これで米がうまかったら文句ないんだが。

部屋に戻って、ここは温泉が男と女と時間ごとに交代なんで、男時間になるまでシャワーを浴びて体を洗い、荷物の整理やツーレポ記録して待ってたんだが、記録用のカシオペアA60の日本語変換があまりにも間抜けなんで、もういい加減イライラしてきて、今日のルートをノートに手書きで書いた方が良いんじゃないかと思えきて、そのやり方に変えた。そうやって、地図を見ながら走ったルートを確認していたら、いつの間にか男湯時間が終わって、またしても女時間になっていた。げ。次の男時間は夜の11時半から翌朝8時までだ。そんな時間まで起きてらんないので、朝風呂にすることにしたもう寝た。

5月3日(月)

最終日だよ。帰るんだよ。帰りたくないな。朝4時に起きて、朝風呂。誰もいないかと思ったら、先客がいた。風呂の縁で寝てた。マジ、いびきかいて寝てたので、ひょっとしてこれは、悪い子はまだ起きてる時間型の人で、飲み歩いて帰ってきて風呂入ったら寝ちゃったのかな。ごっついおっさんで、太いゴールドチェーンのネックレスしてるし、でら怖そうなんで起こさないように静かに入浴した。暖まったら早々に出た。そうなんだよ、昼間は日が照って暑いけど、朝晩はちょっと冷えたりするんだよな。これだからこの時期は困る。

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温泉を出て部屋に戻り、今日の作戦を練る。お土産をもうちょっと買いたいが、インター付近の国道沿いお土産屋が開店するのは10時くらいだろうから、それまでホテルでのんびり待つか、それとも早々に高速に入って、サービスエリアの売店で買うか、いずれにしても、沼津まで戻って来ちまったからな、伊豆長岡辺りまで行く方法もあるが、またあの渋滞路を走るのはいやなんで、やっぱりここら辺で済ませたい。でも10時までホテルで何やって時間潰すんだ? ここはやはり、高速に入ってサービスエリア作戦の方が良いな。おそらく高速道路も今日の昼くらいからは渋滞が始まるだろうから、早めに行った方が良いな。

決定した頃には朝食の時間になっていた。このホテルはビジネスホテルだからか朝食時間が早いな。早いのはいい事だ。まあ、ビジネスホテルでも朝食が遅い所もあったけどさ。食堂に行って、バイキング形式で朝ご飯を食う。相変わらず米が不味いのでとてもおかわりできなかった。おかずはおいしいのだが。ご飯の不味いのは、米が悪いのか炊飯器が悪いのか知らんが、絶対にこの点は改善した方がいいよ。他が満点なだけに気になったな。

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食ったら準備してさっさとチェックアウトした。バイクに荷物を積んで、ちなみに、CB1300と違ってワンタッチで積めるので楽だな。取り付け10秒でオッケーだよ。これがフル装備のCB1300だったら20分はかかるぞ。

エンジン始動。国道に出たら、ホテルからの道が一方通行なんで、インターと反対向きに出なきゃいかんのが困りもの、途中、空き駐車場で方向転換してインターに向かう。インター直前の出光で最後の給油、ハイオク満タンにした。

では帰るか。沼津インターに突入、名古屋方面に向かって走り出す。渋滞はまだまだ始まってないが、交通量が多いのでペースは遅めだ。まあ、あとは帰るだけだからのんびりでいいよ。富士川のサービスエリアに入ったら、下り車線からは楽市楽座に行けないんだよ。ショックだな。楽市だったらお土産もたくさんあると思って来たのになあ。バイクを止めて売店に行ってみら、あんまり大した土産はなかった。なかったがそれでも良さげなのを2、3点選んで買った。まあ、こんなもんだな。高速に戻り、渋滞もなく進む。でも反対車線はすでに動かない渋滞だ。日本坂PAでも休憩する。念のため売店を見たが、やっぱり大したものはなかった。本線に戻って、その後も渋滞なく進む。早めに戻るのは正解だったようだ。しばらく進むと上り車線にパトカーや消防車がたくさん止まっていた。事故のようだ。その後ろが大渋滞になっていた。この時期の高速の事故は迷惑なんだよなー。みんな気をつけろよ。そういえば、さっきからペースが遅いからって、スッゲースピードですり抜けしまくるバイクが何台もいるけど、お前らみんなぶつかって事故になると大変だから程々にしとけよ。そんなこと思ってる矢先に、黒のドカ?がカッ飛んでいった。

腹が減ってきたので、遠州豊田PAに入った。そしたらマグドナルドがあったので、ゴルフの石川選手のCMのハンバーガーを食おうかと思い、店員の女の子が店先なんかチケットみたいなのを配ってるのをもらって入ろうとしたんだが、渡してもらえなかったので、もう1回、前を通りかかったけどそれでももらえなかったので、三度目の正直でもう1回通りかかったけど、やっぱりもらえなかったので、がっかりしてコンビニであんぱん買って食った。

糖分補給で元気が出たので元気よく走り出す。その先、それまで渋滞情報がまったくなかったが、遂に蒲郡岡崎間の渋滞情報が表示された。予想された渋滞なのでビビることはない。というより、ここまで渋滞無しなのはラッキーだったな。美合PAでまっちゃんに到着予定時間をメールし、渋滞路の掟破りのすり抜けをして岡崎を過ぎたら一気に道が開けて、豊田ジャンクションを過ぎたら、ほとんど交通量ゼロ状態、このルート人気ないのか、あれだけ渋滞していた車はみんなどこに行っちゃったのか。ペースを上げて予定より1時間以上短縮して春日井インターから高速道路を降りた。

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CIMG1572 posted by (C)keiichi_w 
   

家についたのは12時半頃。暑い。まっちゃんはお出かけしてて留守だった。郵便受けには、送ったお土産の不在票が入ってた。そして宅急便の車が来て、お土産の金目鯛の保冷ボックスを受け取った。なんか、自分で自分が送ったお土産を受け取るのってどうよ

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まっちゃんが出かけているので、お迎えはみやこちゃんだった。いや、外に出たかったから、出せと言いに来たのもしれん。

 

今回のツーリングの出費 いろいろあってよくわからん。

CBR600RRの今回の走行距離 800キロくらい 

CBR600RRの累計の走行距離 2120キロくらい

 

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