博士は無料の伊賀で迷い道

12月12日(日)

今年もいよいよ残すところわずかとなりましたが、みなさんいかがお過ごしでしょうか。先日、ニュースで恒例今年を表す一文字は「暑」となったそうで、ちなみに私の今年の一文字は「六」かな。あるいは「雨」だ。前者は当然CBR600RRのことで、後者は2年続けて雨に祟られた夏のロングツーリングだ。それはさておき、「暑」と言われてもピンと来ないんだよな。人間の感覚は実に都合良くできてて、のど元過ぎれば熱さ忘れるって良い言葉もある通り、夏が過ぎて冬になれば、猛暑酷暑の事なんざすっかり忘却の彼方にワープしてまして、今や、とにかく寒い寒いよパトラッシュ状態、夏の暑さが恋しい今日この頃、とにかく一旦こたつに入ったら最後、もはや出る事は不可能なアリ地獄なのであります。毎朝毎朝、会社に行くのもういや、このままこたつでみかん食って再放送の相棒スペシャル見てグダグダするんだもんとユーワクと戦いに明け暮れて、戦い疲れた週末は、ツーリングだぜバーロー、行っちゃうもんねー、晴れるもんねーとワクワクして、なぜか朝4時に起きて行き先のサイトチェックなどしてルート確認して天気予報見て、いざ、雨戸を開ければさぶっ! なんちゅう寒いんだ、もう行くの止めようかな、何でこんな寒いのにバイクで出かけようとするんだよアホかターケか。などと考えながら着替えて準備していそいそと実家ガレージまで移動するのにこれまた寒いわけで、ああ、歩くだけでこんなに寒いんだから走ったらもっと寒いなかなり寒いな凍るな死ぬなと思いつつ、ヤッパリやめた方がいいかな、こたつに戻ろうかななど頭は考えているのに体は勝手にガレージへ行くのであった。ふっふっふ、身体は正直よのう、なんて町民の娘に悪さする悪代官みたいな感じだな。そしていよいよガレージからCBR600RRを引っ張り出すと、寒いとかこたつとか、そんな煩悩は銀河の彼方へ飛び去ってしまうのであった。そしてひとたび走り出せば、クッソーさみーなーばろーこんちくしょーなんて口では言いながら、顔はほころび楽しくてしかたがない、ライダーってのはホント頭おかしい。

そんな感じで出動したCBR600RR/ABSは先日、オイル交換も済ませてチェーンにオイル補給もしたし、万全なのであった。今回の行き先は、温泉博士の無料対象で、後残り行けるところの猪倉温泉か芭蕉の湯か、そのどっちかに行こうと思って、行った事のない芭蕉の湯が有力候補なんだが、いろいろ調べたら、カルキ臭いとかあまり評判よろしくないんで、どうしようかと思ったけど、やっぱり行った事ないところに行きたいので芭蕉の湯で決定したのであった。

いつものコスモ石油でガソリンを満タンにする。ハイオク満タン、240キロ走って10リットル入った。リッター134円、高いなー、マジ高いよ。もっと安くならんか。トイレをついでに済ませて19号に踊り出すのであった。

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19号を名古屋方面に走り出すと、メチャクチャ寒い。久しぶりの7時出動で、これからだんだん日が昇って来るので対流現象が起きて気温がグッと下がりつつある時間帯、そりゃ寒いわな。今日の装備は、ユニクロヒートテックシャツにグンゼのホットマジックシャツ、そしてヒートテックのタートルネックにクシタニのワッフルシャツ、そしてコンプリートジャケットウインドストパーインナー装備と上半身は万全なんだが、下半身はクシタニカントリージーンズだけで、ももひきはまだ早いからと履いて来なかったんだけど、それがちょっと失敗だったかもしれん。下半身がスースーなのであった。でも靴下はユニクロヒートテック靴下2足で990円の高級品で、つま先足先はホットホット!(でーら古いギャク)だもんで、逆に脚部分の冷えが強調されてまっとるでかんわ。でも今さらしかたがないので我慢して走るのであった。

それにしても日曜日の早朝だけあって、道はガラガラ、少ない交通量にかっ飛ばす営業車バン、それを追いかけるデートに遅れそうなにーちゃんのシエンタ、そしてその後に続くのはリフォーム業者風のワンボックス、とまさしく国道戦国時代の幕開け、そんな中、負けじとCBR600もカッ飛んでいくのであったが、さみーのでそこそこのスピードで走って行くのであった。

19号線の周辺は、このところ大きく変貌を遂げつつあり、100円回転寿司のくら寿司ができたり、有名な人気パンショップアンティークができたり、ブックオフの大型店舗ができたり、景気が悪いと言いつつ、なんだかんだでまたまだ日本も捨てたもんじゃないんじゃないの。ちなみにでかい看板があるくせにブックオフは、まだ開店してないのさ。買い取りだけなのさ。先週、やってると思って入って行ったら、買い取りだけだよーんと言われて出直しになったのさ。

そんなこんなで順調に走って、いつものルート、勝川から北区西区を経由して22号線で中村区方面に向かう。後ろから迫ってきてた大型トラックが、しびれを切らして走行車線から無理矢理抜いて行ったはいいが、その先の本陣通2のちょっと変則になってる交差点で、右に曲がりたいのに左の車線にいたもんで、無理矢理また右の車線に、思い切りクラクション鳴らして入り込んできやがった。ムチャやるねー。こういう危ないトラックには近づかん方がええ。距離を置いて走るのであった。

中村区のでかい鳥居のある交差点を曲がって、1号線まで出るとようやく寒さが多少和らいできた。雲ひとつない青空に日が照ってきたので体感的にも多少暖かくなってきた。でも走ると寒いけど。いつも23号線を使うのが、今回は1号線で三重に進む事にする。深い意味はないが、グーグルのルート検索では、23号より1号の方が時間が短かったから、ホントかなあと思ってさ。実験という事で。

で、1号線を桑名方面に進むのだが、そろそろ休憩、コーヒーブレイクが必要だ。1号線にはマグドナルドがいっぱいあるのでどこに入るかそれが問題だ。思案してたらいきなりマグドナルド看板発見、すぐそこなんて書いてあるぞと思ったら、もう通過してた。おい、看板出すの近すぎるぞ。しかし、幸いその看板には、すぐそこ、と、何メートル先にもあると標示してあったので、次に現れるであろうマグドナルドに止まる事にした。が、果たして、その店が現れたらガソリンスタンドと併設だった。え、これってどこから入るの? 一瞬迷ったら、もう通過してた。しまった。幹線道路はこういう時に困るな。

まあいや、次行ってみよう、次。というわけで、その次に現れたマグドナルドは反対車線だったが、大きな看板が回ってたので遠くからわかったのでよくよく見極めて駐車場に突入した。そしてバイクを止めてお店に入ると、いつものブラックコーヒーとソーセージマフィンを200円で買った。席に着いて食った。陽の当る席で食ったので暖かった。でも、ここの店はちょっと古いみたいで、今時のちょっとモダーンでおしゃれな感じがなかったな。席も狭いし。

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食ってトイレして、バイクに戻って地図を見てルートを確認し、1号線に戻った。そしたらまたマグドナルドがあった。今度の店の方が今風だったので、しまったこっちにすれば良かったと思ったが、その店はこの朝の早い時間にも関わらずドライブスルーが大渋滞なのであった。桑名の人は朝っぱらからマグドナルド買ってどこ行くの?

さて、1号線は渋滞するのがデフォルトだったが、今のところ、順調に進んでいるぞ。グーグルの言う通り、1号線を走るのも捨てたもんじゃあないな。そんな事を考えながら走ってたら、前の車に追いついた。BMWの高いモデルだったんだけど、交差点で止まって、タイヤを見たらスリップサインがバッチリ出てたよ。おっさん、高級車に乗るんなら、それらしい身だしなみつーか、ふさわしい乗り方をして欲しいな。タイヤを換える金がないならそんな高い車に乗らずにダイハツエッセにでも乗ってろ。そしたら今度は後ろから追い抜いてったバイクのタイヤもツルツルテンテンだった。スリックタイヤだった。ちょっとそれは危ないぞオイ。なんかタイヤに無頓着な人が続くなあ。

桑名四日市を過ぎて、25号線に入った。順調に走っていくので、予定通り、目的地には10時に到着できそうだな。気温も高くなってきた。電光掲示板は10度を示していた。体感的にも走っていてもわりと暖かいし、これなら芭蕉の湯と猪倉温泉をダブルで入って来ても良いかなーなんてムフフと思っていたら、亀山を抜けたところで状況は一転した。

空が急激に曇り始め、日が遮られ、風が変わった。急激に気温が低下するのを実感できた。これはヤバいぞ、やっぱり山間部に入ると寒いぞ。そして目の前に現れた電光掲示板は5度を示しているではないか。この10分くらいの間に5度も下がっちまった。これはまるでお雪ちゃんが海王星から異次元トンネルでやってきたみたいじゃないか。お雪ちゃん。うる星ヤツらのお雪ちゃん。あのクールさが好きでした。

伊賀の道の駅に緊急避難する。バイク用駐車スペースにCBR600RRを止めトイレして休憩した。シルバーのCBR1100XXが入って来た。彼も寒そうだった。多少雲が減って陽が戻って来たんで、これなら良いかと、もうあと少しだからがんばろうと走り出した。

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中瀬のインターで下道に降りた。ここから先はうろ覚えなんだが、きっと案内の看板ぐらい出てるだろうと思ったのが甘かった。人生甘く見てました。マジ、世の中の厳しさを身を以て体験しましたよ。県道154線に入ったのは正解だったが、その先がわからへん。走って行ったらまた25号線に戻っちまったので、いかんなー来すぎたな、もう一度来た道を戻ったんだが、そしたらまた中瀬インターまで戻って来てしまった。おかしい。バイクを止めて地図を確認すると、やっぱり友生のインターまで行った方がわかりやすいみたいなんで、もう一度25号線に入って友生まで行って、そこで下道に降りた。そこから県道56号線を走って行く。今度は大丈夫だろうと思ったら、行く先は大草原。見渡す限り田んぼが広がり、おお、何とのどかな田園風景いい感じだねーなんて言ってる場合じゃないぜ。

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サイトで見たらかなり大規模な施設だったから、遠くからでもわかるはずなのに、ここには何にもないじゃん。おかしい、おかしいよ。163号線に繋がる交差点まで来ちまったので、いくら何でも間違ってると、そこでUターンして来た道を戻った。そして、どこかわからないのでテキトーなところで曲がってみたら、さっき走った道に出た。154号線だ。これも違うぞ。再び来た道を戻って56号線に戻ると、別のところで曲がったら、今度は行き止まりだった。おかしい。絶対におかしいぞ。何でこんなところでゴダールの迷路みたいな事に陥ってるんだ? 焦りながら、いくら何でもここではないだろうと最初に通過したところを入ってみた。道が細くなって住宅街の中を突っ切って行くので、やっぱりこの道じゃないぞと戻る事を考え始めたら、前方にそれらしい建物が見えて来たのでそこまで行ってみた。そしたらそれは天理教の施設だった。何だよ違うじゃん、くそーこんなところでUターンできねーよ、困ったなーヤバいなーこういうところで立ちコケするってパターン多いんだよねー過去の経験から言うと、非常に危険な状況なのであった。滝のような汗をかいて焦ったらダメだ焦ったらダメだとケンジ君みたいにつぶやいてたら、天理教の向こうに、でかい湯の看板が見えた。あ、あった。ようやく見つけたのであった。予定を30分遅れた10時30分に到着だ。

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駐車場にバイクを止めて、温泉セットを持って建物の方に行った。公共施設らしい飾り気のない面白みのない市役所みたいな建物だな。自動ドアを通って中に入ると、まず100円リターンの下駄箱にブーツを入れて、入るサイズが一番下にあるタイプなんで一番下に入れて、その鍵を持って受付に行く。事前に読んだブログには、ごちゃごちゃして落ち着かない館内と書いてあったが、その通りの混沌としたなんでもありな雑居ビル状態。受付で下駄箱の鍵とロッカーの鍵を交換でもらって男湯の暖簾をくぐる。脱衣所はほとんどプールの更衣室みたい。温水プールも併設してるからな。それにしても結構混んでるな。地元の人らしい人が、最近混むよねーと話してた。そんな中でわりと大きめなロッカーに荷物を突っ込み、お風呂へ移動する。カルキ臭がひどいという話だったが、実際にはそれほどでもなかった。全然気にならないわけではないが、昨日の宮の湯ほどではない。体を洗ってまずは内湯に入る。おお、ぬるぬるの心地よい湯ではないか。こりゃあ気持ちいいぞ。でもこの内湯、ほぼ全面ジャグジーでアワアワなんで、なんかお湯に流れがあって、流水プールに入ってるみたいだもんで落ち着かんな。ぽーっとしてると流されそうになる。いろいろ姿勢を換えてみたがどうにも案配よくないので、露天風呂に移動してみた。そこはジャグジーがないので静かだった。ようやくゆっくり入れるな。天界気分を満喫する。でもここの湯はちょっと熱いので長湯できなかった。早々に上がる事にした。ロッカーに戻ってクールダウンしてから服を着る。分析表を探したが、見当たらないので諦めて脱衣所を出た。出たところに分析表があった。ここ一カ所しかないみたい。休憩するところもないので、雑居ビルみたいな落ち着かんところからはさっさと撤退なのであった。

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建物を出ると、空は相変わらず曇っているし、風も出て来たので、猪倉温泉は諦めることにする。気に入らんところも多いが、ぬるぬるのいいお湯だったんでまあ良しとしよう。バイクに戻って温泉を後にした。

帰りは23号線を走ろうと思ってたんだが、行きが空いてたんで1号線で戻るにした。そしたら激烈に渋滞してて大変だった。マジでスゲー渋滞だった。もう二度と1号線は走らんぞ。やっぱり23号線を走れば良かった。そう思ったら、工事の案内標示があって、23号線も工事で渋滞してるみたいだった。なるほど、どこを走っても同じなのであった。オレの人生そんなもんだ。

名古屋まで戻って、ファミリーマートでパン食って帰って来た。イスカンダル蒸しパンはなかった。

本日の出費

コンボ 200円

パンとカフェオレ 241円

本日のCBR600RRの走行距離 250キロくらい

累計のCBR600RRの走行距離 4300キロくらいかな

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