いと忙し走り納めの谷汲

12月26日(日)

洗濯機が調子悪い。そして、ふすまが黄ばんできた。この2点が気に入らないと再三言われ続けてはや幾年や、年内に決着を付けないと非常に危機的状況に陥る事が予期されている今日この頃。有言実行が伴わないと、どんな結果が待っているかは、この2010年、最も期待外れで、最も口ばっかで全然実行できない、へたれチキンやろうのナントカ政権という、良い反面教師もいることで、切羽詰まった年末の12月に一気に片を付けようとして、いろいろなところでスケジュール的に緊縛してきた。あ、ちがう、緊迫してきた、だよ。緊縛って、あんたも好きねえー。で、結局、先週はツーリングに行く予定だったのが中止となって、ふすまの張り替えと洗濯機の修理をしてたんだけど、なんとか事態は収拾しつつあるゆえに、今週はツーリングに行っても良しと相成ったのであった。今週末は、補助金も終わって一気に転落傾向の自動車産業にも関わらず、何でかしらんが我が社は注文殺到、像さん像さんお鼻が長いのよーそーよかあさんも長ーいのよー、違う、増産増産で大変なんだよ。クリスマスだってのに出勤して機械を動かしてたんだよ。こんなに一生懸命仕事してるんだから、バイクに乗ったっていいじゃん。1年の締めのツーリング、やはり例年通り、FTRに出動していただきましょう。

当日は朝5時に起きて、ちょっと寒かったもんで布団から出られへんかったな。何とか這い出して、天気予報のチェックをし、雪は降らんみたいなんでひとまず安心。ここ2、3日は雪の予報が出てたもんで、朝起きたら白銀の世界だったらどうしよう、雪だるま作らなかんじゃん、なんて思ってたんだけど、そのような事態は回避できた。そうと決まればクシタニヒップバッグにツーリングマップルやら温泉博士やら突っ込んで、昨日のクリスマスディナーの残りもんのサンドイッチとチキンを食って、着替えたら納戸からFTRを引っ張り出す。今日の最高気温が予想は7度、今週から一気に温度が下がってきて、日本海側は大荒れの暴風雪警報が出てるくらいなんで、いよいよ本気になってきたかシベリア寒気団、それでも走るわれわれライダーはやはりアホなのであった。

このまま出発する予定だったが、まだ時間が早かったので、実家でコーヒーを飲む事にする。今回の目的地は、温泉博士の無料入浴対象温泉、谷汲満願の湯で、2時間くらいで着くから8時出発にしないと、開店待ちをするはめになるのだ。まあ、しょっちゅうやってるけどさ。で、実家までFTRを引っ張って、コーヒーを沸かして飲む。お菓子はこの前買ったブルボンアルフォートなのだ。これおいしいのだ。今はなき水嶋ヒロがテレビCMやってたのだ。KAGEROUは名作らしいよ。みんな読もう。

コーヒーを飲んでブルボンアルフォートを食って8時になったので出発した。走り出したらめっちゃ寒いやん。ヤバいやん。こりゃ相当キツいぞ。モモヒキ履いてきた方が良かったかなあ、もう1枚着込んできた方が良かったかなあ、などど世迷いごとをぬかしてももう遅い。こうなったら行けるところまで行ってみよう。とりあえず、いつものコスモ石油でガソリンを補給する。前回100キロくらい走って、3.5リットル入った。給油が少ないからスロットルは回らんな、と思って機械を見たら、「スロットは諸般の事情により中止しましたべろべろバー」と書いてあった。何ですと? スロットやめかい! もうここで給油する意義は喪失した。他にもコスモが2軒あって、そこを使った方が地理的に便利な時も、優先してここを使っていたのは、スロット目当てなんだぞ。それが中止とは笑止千万、もうここにこだわる必要なしなのであった。実に残念であるが致し方あるまい。

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そんなわけで、ガソリン満タンでコスモ石油を出ると、19号線を跨いで小牧から155号線を走っていく。途中で製麺工場があったけど、そばを作っているところらしく、年末の年越しそば需要に追いつくために休日返上でがんばってるみたいだった。そば屋さんは大変だなあ。

その先、大手自動車部品メーカーやら特殊塗料工場など並んでいるとここまで来たが、みんなしっかりお休みだった。さすが大手は違うぜ。やっぱりもっと勉強していい大学に入って、こういう日本を代表するメーカーに就職しておけば、人生もうちょっとマシだったかもしれんな。

それにしてもペースが遅いのでどうしたのかと思えば先頭は移動交番なのであった。年末年始の交通安全キャンペーンに奔走しておまわりさんも大変だなあ。

41号線を横切って、どんどん進んでいく。寒さに慣れてきたもんで、出発時は途中で断念して帰らなかんくらいを覚悟してきたんだが、そのような最悪の事態は回避できたようだ。出て来る時は曇っていたが、徐々に青空が広がりつつあるので、日がさしてくればもうちょっと体感的にも暖かくなるだろう。

しかし、それでも指先足先の感覚は厳しいモノがあった。一宮市内入り、国道22号線で岐阜方面に向かう頃には、指先はほとんど感覚なくって、信号で止まるたびに空冷エンジンのフィン部分に手を当てて暖をとるの繰り返し。このとき、間違ってもエキゾーストパイプをつかんではいけないのだ。手袋が焼けちゃうからな。ええ、一回やっちまいました。クシタニエクスプローラー手袋は人差し指のところが焦げて変に硬くなってます。でもそれでも使ってるのです。ビンボーだからじゃないぞ。気に入ってるからだぞ、ホントだぞ。

国道22号線を北上する。順調に走って、木曽川にかかる新木曽川大橋を渡った。遠くに見える山々には雪が積もっており、ここ2、3日の積雪を物語っているのであった。谷汲は雪はないかちょっと心配になってきたが、まあ、なんとかなるだろう。今年の始めに、関まで行ったら残雪溶解のべちゃべちゃロードでえらいめこいた事がふっと思い出されたが。こっちを見よ→テストランの関は雪溶洪水

岐南で21号線に入って、瑞穂方面に向かう。幹線道路はペースが速いので寒さ倍増だよ。出発からまもなく1時間経過、そろそろマジで休憩しないと凍るぞ。ここはやはりマグドナルドでしょう。朝、コーヒーを飲んできたんで、またコーヒーを飲むのもどうかと思ったが、コンビニでは身体が暖まらんからな。やはりマグドナルドが一番良いと判断、どこかにマグドナルドがないか視覚レーダー探知で検索するのであった。これほどの大都会なんだから、すぐにあるだろうと思ったら、なかなかないな。おかしいな、あるところには100メートルおきにあるのにな。100メートルおきって電柱か。

長良川に架かる穂積大橋を渡った。電光掲示板の温度標示は2度だった。まだ氷点下じゃないなら大丈夫じゃん。いつぞやの年末ツーリングでは、マイナス2度とか3度で、見なかった事にしてたが、この温度ならナニするものぞ。急に強気になるのであった。そしたら県道23号線との交差点にマグドナルドを発見、速攻で駐車場に突入、自転車置場にバイクを止めるとお店に入った。店内はとても暖かいので生き返るようだぜ。店員の女の子の笑顔が天使に見える。カウンターに行ったらそこは男だった。ちょっとがっかり。いつものコンボを注文し、飲み物はコーヒー、ミルクも砂糖もいらないぜ、とカッコ良く注文したはいいが、寒かったもんで身体が冷えてて指先も冷えてて、ヒップバックから財布を出すのにも一苦労、なんとか100円玉を2個取り出した。おかしいな、もっとスマートにカッコ良く出すはずなんだが。ちなみに出した時はもう品物は揃ってた。うーむ、やはりファーストフードだ。何という速さだ。感動してたら店員が待ちくたびれてた。やばい、200円払ってトレイを持って席に着く。店内の暖かい温度に体温が戻って来て、血流が通常の状態に戻りつつあるのを感じる。コーヒーのカップを抱えて指先の感覚を取り戻し、そしてソーセージマフィンに食らいついた。ポケモンカレンダーのギネスブック登録ポスターを眺めつつ、食い終わったら出発する。

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自転車置場のバイクに戻ってヘルメットを冠っていたら、女子高生が2人自転車でやってきた。「やーん、とめるとこなーい」キャピキャピである。女子高生は何をやってもかわいいのである。予定ではここで店の前のバイクの写真を撮ったり、地図を確認したりするつもりだったが、かわいい女子高生が困っているのに見て見ぬ振りは男が廃ると言うもの。ここはひとつ、おじさんがどくからここに置きなさい、などと鼻の下を長くして言うのはクールじゃないぜ。やっぱり男は黙ってサッポロビール、何も言わずにさっとスマートにヘルメットを冠って手袋して、バイクを出したのであった。背中が語る男の哀愁、フッ、きっとあの2人の女子高生は、あのアダルトなライダーさん譲って下さったわ、なんて素敵な方なのかしら、ぽっ、なんて思ってるに違いない。

交差点に戻って県道23号線を谷汲に向かう。この道は開店早々に客が来すぎてトイレが詰まったモレラ岐阜に繋がる道だ。そういやモレラにもしばらく来てないなあ。一時はよく来たもんだが、もうこういう大きな店は飽きたな。次の交差点でバックミラーを見たら、黒の現行フェアレディZがぴったりと後ろについていた。低重音のエキゾーストが、こっちのバイクまで伝わってきてハンドルがビリビリ言ってる。信号が青に変わったとたんにブグウォッとエンジン音も高らかに、ものすごい勢いで抜いてきやがった。リアウインドに、いわゆるホリデーオートとかヤングオートとかの全盛期、クルマバブル期に流行った、チューンアップメーカーのステッカーなのか、走り屋グループのステッカーなのか、いっぱいところせましと貼りまくってあったけど、今じゃチョーダサダサだと思う。本人はカッチェーと思ってんだろうけど。

あっという間に消え去ったバブル時代錯誤のZの代わりに、目の前に突然現れたのは、スバルの軽自動車、枯れ葉マーク付きだった。おいおい、じーさん、もうちょっと左右を良く見て入って来ないと、さっきのZだったらこのタイミングではモロに激突だったぞ。こっちは寒いもんでスローペースで走ってたから良かったけどさ。するとじーさん、道を探してるのか何なのか、トロトロフラフラ、はたから見ると危なっかしくて仕方がない。後ろについてては危険なので、交差点で先に行かせてもらった。うーむ、高齢化社会の問題は深刻だ。

その先はどんどん調子よく進んだ。途中、ブックオフがあったけど、さっきもあったよな。マグド前に。あんな近くに2軒もブックオフがあるなんて、この辺りの人はよっぽど古本を買うのだろうか。

谷汲大橋までやってきた。この前来た時は、この谷汲大橋を通過しちゃったんだよな。今回はその失敗を覚えていたので、間違えないで交差点を右折し、川を越えたのであった。谷汲温泉はそこからすぐだ。谷汲山まで来たら、廃線になった名鉄谷汲線の保存駅があった。一時、廃線がブームだった時はここも人気だったんだろうなあ。その人気に当て込んで、廃車になった車両を置いたみたいだが、今は閑古鳥です。栄枯盛衰ですなあ。こんなのを見てると、今の歴史ブームの行く先も見えてくるというもんだ。

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満願の湯に到着した。わりと広い駐車場にはクルマは数台止まってるだけだった。ふちの方にバイクを止めて、ヘルメットと手袋をホルダーに引っ掛けて建物の方に歩いて行く。中に入ると100円リターンの下駄箱にブーツを入れて、鍵をして鍵を持って受付に。ここは脱衣所のロッカーの鍵と下駄箱の鍵を交換するのだ。しかし、こんな規模の温泉でそこまでやる必要があるのかしらん。温泉博士にハンコをもらって男湯の暖簾をくぐる、脱衣所はほとんど市営プールの更衣室みたい。ピンクのロッカーが眩しいんだが、これっておそらくデフォルトでは女湯だったんだろうなあ。きっと、男床湯と女湯を入れ替えするようになったもんで、ピンクのロッカーにおっさんが荷物を入れるはめになったんだと思うよ。何事も状況が変化した時の事も最大限想定して物事を慎重に進めないとこんな違和感あふれる結果になるのだよ。まあいいや、荷物をロッカーに突っ込んで、手ぬぐいを持って風呂場へ移動する。洗い場でシャワーを浴びる。久しぶりに凍えきった身体にシャワーだったんで、まさしく溶解するような感覚だった。しばらくシャワーを浴びて体温を回復し、それから身体を洗った。ようやく、まずは内湯に入る。ぷはー、熱い湯が心地よいぜ。ほけーと夢心地、気持ちええー、はー天界天界と言いたくなったまさにその時、湯に浮く垢に気がついた。げ、マジかよ。なんかむっちゃ湯がきたねーじゃん、なんじゃこりゃ。ちょっと考えて、きっとこれは湯の花なんだと思う事にした。そうだ湯の花だよ。でも湯の花は沈殿物なんだから湯中に混ざってる事が多いよね。プカプカ浮いてるのってやっぱりちょっと違うよね。っていうかさ、風呂ではメガネ外すからほとんど見えないこの超ド近眼の目にこれほどよく見えるってどうよ? フツー開店直後の湯ってのはもうちょっときれいじゃないのか。何かとっても気分わるー。そこで露天風呂に移動した。そしたらこっちの湯はきれいだったのでそっちでゆっくりした。やれやれ。ちなみに、露天にはおそらく源泉風呂であろうめっちゃ冷たいお風呂もあった。入ろうかと思ったけど、あまりに冷たかったので無理でした。夏に来たら入ってみようと思います。

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風呂から出て脱衣所に戻り、クールダウンして服を着た。そして温泉を後にする。

天気もいいし、わりと暖かくなって来たので、途中にあったブックオフにでも寄ってみようか、モレラ岐阜でランチでも食うかなどと考えていたが、クリスマスディナーの残り物の朝飯がわりとボリュームあったし、その上、マグドナルドでコンボセット食っちゃったもんで、何も食えんぞ。仕方がないのでそのまま来た道を戻って帰って来た。

本年最後のツーリングも無事に終わったのであった。

本日の出費

コンボセット 200円

本日のFTRの走行距離 110キロくらい

累計のFTRの走行距離 12900キロくらい もうすぐオイル交換。

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