8月13日(土)
朝4時に起きちゃった。めちゃくちゃに天気がいいじゃん。一体何があったんだと言いたくなるドピーカン青空。これは良いぞと5時30分までツーレポつけたり荷物の整理をして、寒いといかんので長袖を着た。5時30分きっかりに電話した。今日はやってます、と返事、送迎バスはウンニャラランホテルで赤いバスというのではいわかりましたと答えて電話を切ったんだが、なんだか全然わからんかった。まあいいや、行けば分かるだろう。
で、ホテルの方に歩いて行った。まだ時間が早い。暖かい缶コーヒーでもないかと思ったが、道路脇の自販機はすべてクールなのであった。ホテルに着いた。たしかにウンニャラランホテルだった。っていうか、ホテルの名前もうちょっとわかりやすくして欲しいね。こんなん覚えれん。待っていたら送迎バスが来た。これは赤くないから違うな。そのバスはホテルから出てきたカップルを乗せて走り去った。続いてまたまた送迎バスがやって来た。これも赤くないから違うな。そのバスは誰も乗せずに走り去った。ホテルから子供三人連れのファミリーが出てきた。その後、またまた送迎バスが現れた。これも赤くはないが、赤いラインが入ってた。そして、熱気球の送迎バスだよーんと横に書いてあった。わかりやすい。ファミリーと共に乗り込んだ。客は他にひと組だけだった。少ないな。もっと混むのかと思った。乗り心地のいいバスで、中でトランポリンしてるようだった。しばらく走って、目的地に着いた。富良野プリンスホテルだった。そこの庭で熱気球が上がるわけだ。くー、金持ち向けのホテルはゴージャスだねー。
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バスを降りて案内表示の方に歩いて行き、ゴルフ場みたいな広場に出た。熱気球があった。でかいな。客が2、30人待ちだった。思ったより時間がかかりそうだな。並んで待つ。一緒に来た5人家族は、子供はトンボを追いかけてるし、奥さんはトンボさんいっぱいだねーとぽわーんとしてるし、お父さん大変そうだった。ようやく順番がきた。お金を払って説明を受ける。これは繋留された熱気球で高さは40メートルまで上昇します。今日は非常に天気がいいので十勝岳や旭岳まで見ることができますとのこと。いやがおうにも期待でワクワクなのである。
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順番がきたので乗るのだ。乗るのだが、その時、一人降りて一人乗るのだ。ややこしい。それに乗り物部分のカゴが深いのでスカートのねーちゃんが、苦労してた。乗車完了、いよいよ上昇するのであった。この上昇する感覚が摩訶不思議な感覚で、かなり気持ちがいいぞ。ジリジリと40メートル上昇すると。、そこはまさしく鳥の世界、遥か彼方の山々が広がりを見せるのであった。これはすごいぞ。
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こんな経験ちっとやそっとではできへんなあ。夏は繋留だが冬は遊覧もやってるそうで、今度はぜひ遊覧も乗ってくださいと、係員のひとが説明してたが、実に乗りたいな。でも冬は寒いからな。あっという間の上昇と下降だったが、未知なる体験、素晴らしかったよ。降りたら送迎バスに戻ってホテルまで帰ってきた。
宿に戻ったら女将さんがお迎えしてくれた。っていうか、朝ごはんの準備中だったんだけどさ。ちょうど良いのでそのまま朝飯、食いながら熱気球の話をした。食ったら速攻出撃である。この天気なら、三国峠再挑戦できる!やるぜ、オレはやる。チェックアウトしてから荷物を積み込み、女将さんに挨拶してから出発した。まずはコスモ石油でガソリン満タンにして、天気が良いので十勝岳の写真を撮りに中富良野まで戻る。
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昨日まで、山頂に雲がかかっていたのがきれいに消えて、絶好の撮影日和なのであった。国道沿いの写真撮影用の駐車帯にバイクを止めて、バッチリ写真を撮った。こんなに良い天気が続くなんて、今回のてるてる坊主は歴代最強だな。帰ったら褒美をつかわすぞ。良きに計らえ。
それから国道38号線で帯広方面に向かった。道路沿いにメロンの店が並んでいたが、どこも駐車場が砂利でバイクを止められず、どんどん通過、このままでは富良野から離れてしまうぞ、と焦ってきたところで、駐車場が舗装してあるところがありそこへバイクで乗り込んだ。そしたらそこは家族全員でトウモロコシの収穫に没頭しており、客がきたのに誰も相手をしようとしない。なんだよクソと思っていたら、じーさんが嫌な役が回ってきたなあという顔で、送るんかねと面倒くさそうに対応してきた。そしてこれがいくらでこれがいくら、送料込みと言うので、メロン以外ないのか聞いたが、今はメロンかトウモロコシしかないな、このトウモロコシは生でも食べられる、と自慢げにいうので、登別で食った美味しいのを思い出し、生で食えるのと聞いたら、いやー焼いた方が美味しいとさっきと全然違うじゃん、じじいテキトーに言ってんじゃあねえよ。でももうこの先店もなさそうなんで、メロンとトウモロコシを送ってもらう。うーん、イモとかカボチャとかアスパラとか野菜をいろいろ送りたかったがもう遅い。伊達市のかぼちゃうまそうだったなあ、やっぱりあそこで送っとけばよかった。ここはお茶も試食も出ねーじゃん、サイテー。
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富良野を離れて順調に進む。やがて狩勝峠までやって来た。天気が良いんで見晴らしはサイコーであった。これまでになくサイコー。展望台の一番上まで登って写真を撮った。観光客がいっぱいだ。バイクに戻って出発する。
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峠を下って、清水から上士幌方面に曲がって行く。交通量がガクンと減ってペースを上げる。再チャレンジのルートは然別湖経由にしたのである。この道は冬は通行止めなんだぞ。道路案内看板し従って走って行くとクネクネとカーブを繰り返して標高を上げて、やがて帯広が一望できる展望台に出た。
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扇展望台、まさしく、帯広一体が扇状に見える、すごい光景、これは知らんかった。こっちのルートで正解である。すげー。レンタカー観光客もひっきりなしにやって来ては車を止めて見入って記念撮影して行った。熟年夫婦とかヤングファミリーとか、微笑ましい。若いカップルもいた。イチャイチャしやがって許せん。
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さらに先を進むとウネウネ山路はさらに標高を上げ、そしてついに然別湖に到着した。駐車場がいっぱいなんで路上も車がいっぱいだ。バイクを止める。湖を見に行く。こういううっそうとした山奥にある湖は不気味だな。恐竜が出て来そう。みんなそんな湖でボート漕いでるし。カップルはいちゃついてるし。
この先は道が細くなるようだ。行けるのかちょっと心配、しかし、見ていると、さっきから地元風のライダーらが、ガンガン先へ進んで行くんです。大丈夫みたいです。行きましょう。バイクに戻って出発。さらに深部へと突き進むのであった。狭い道はすぐ終わって、そこそこ良い道になった。ライダー好みの道だ。気持ち良く走って行くと、突然、温泉が現れた。なんだと?ノーマークだったぜ。幌加温泉しか考えてなかったが、ここにもあったんだ。マップルを確認するとなんと、夏しかやっていな温泉らしい。これは入らんわけにはいかんでしょう。
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早速バイクを止めて、建物の方に向かった。どうやら昔は宿泊もやっていたが、今は日帰り温泉だけやっているようだ。北海道の秘湯旅館も存続厳しい時代なもんね。それにしても山田温泉とは名前がフツーすぎる。もうちょっとこう北海道らしい温泉名にすれは良いと思うが。重い引き戸を開けて中に入り、受付で入浴料を払う。客は他にいないみたいで、表に止まってる赤白のCB1300はだれのなんだ?温泉の方に行ったら、そこだけ綺麗にリフォームされていて、あまり秘湯な感じはなし。客は一人の貸し切りだ。脱衣所で脱いで荷物はカゴに突っ込み風呂場へ。内湯のみの硬派な温泉だ。内湯は二つ、おそらく源泉風呂と、加温湯の風呂。両方はいってタンノンする。綺麗にリフォームされててちょっとガッカリだが、湯は気持ち良いし、窓の外は大自然ということでなかなか良いところです。
温泉を後にして、その後も良好な道路状態の山路を走り、糠平温泉郷に3日ぶりに戻ってきた。戻る予定はなかったんだけどね。そして、見そびれた糠平鉄道資料館へ行った。トロッコ運転中というん看板があったので見たら、自転車みたいなのを自分で漕ぐものだった。そんなん疲れるやめ。資料館だけ見た。100円にしては充実の内容で糠平の鉄道の歴史が分かったような気になった。バイクに戻って出発する。トロッコが見えた。自転車を漕ぐ人と後ろで見るだけの人といるみたい。しまったあれなら乗ってもよかったかもしれん。でもまあいいや。
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こうして再び、先般雨で断念した三国峠に、いよいよ立ち向かう時がやって来たのであった。天気はドピーカン、快晴完璧であった。うははははーと笑が止まらんカッとんでカッとんで、高度を上げ、やがて、これまた先般諦めた幌加温泉までやって来た。国道から折れて脇道に入り、少し進むと幌加温泉だ。バイクを止めるところがなかっったので、下の方の道路脇の駐車スペースに止めた。
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幌加温泉は二軒あったが、一軒はいわゆる無期限活動休止状態、音楽の方向性に対する見解の相違が原因らしい。残りの方に行くと、そこは営業していた。玄関に入ると、まるで運動部の合宿みたいな靴の量、こりゃ満員だ。駐車場も混んでたしな。ブーツを脱いで、空いてるとこに置いた。受付風のところで声をかけるとおねーさんが出て来た。入浴料を払う。それにしてもさっきの山田温泉といい、こんなところで日帰り温泉の料金を徴収してるだけの仕事ってどうよ?楽そうでいいよな。奥の方に進むと、男女別脱衣所がある。中は狭い。棚のカゴはいっぱいだ。通勤電車並の混雑だな。棚の上の方に余ってるカゴを取ってそこへ荷物を突っ込んで風呂場へ行く。
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スゴイところだった。内湯は三つ、手前からナトリウム湯、鉄湯、カルシウム湯と並んでいる。広いので客は多いが満員感はない。洗い場らしいところが見当たらないので、手前のナトリウム湯でかけ湯してから入った。適温である。続いて鉄湯に入った。ここも適温である。最後はカルシウム湯だ。ここはほとんど水だった。的場浩司をもっと怖そうにしたにーちゃんが入ってた。ここはちょと冷たいので、続いて露天風呂へ行った。外へ出ると、文字通り露天風呂があった。こりゃすごい、まさしく露天、なんの囲いもないよ。これは丸見え、女の子は入れんだろう。あ、書き忘れたがここはどうやら混浴のようで、しかし、期待も虚しく、若い美女などいないのであった。気持ちいい開放的な露天風呂だが、虫が無視できない。早々に内湯に戻って、鉄湯でゆっくりする。アブドーラザブッチャーみたいな人がいて、湯に入るとあふれる。タンノンしたので出た。脱衣所が空いてるうちに脱出した。
バイクに戻って出発する。すでに午後2時を過ぎており、予定よりかなり遅れてるな。旭川から高速道路を使うことにして、とりあえずすっ飛ばして走る。
あっという間に三国峠に到着した。感無量であった。思えばウン十年前、まだ未舗装の悪路のひどい道の三国峠をCBR750で走破、死ぬかと思った。それが今ではこのように快適に通過できる。オレの走った思い出の旧道はどうなったのだろう。あの山の下にまだ残っているのだろうか。ドピーカンなんで遠くまでよく見える。山の向こうに高架道路や、下の方にこれまで走って来た道路が細く見える。客観的に見るとすげー。
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リベンジは果たした。3日前に返り討ちをくらい、一時はもはやこれまでと思ったが、やはり最後に笑うんはこの私だ。デスラー総統ばんざーい。では、これより一気に苫小牧まで向かうぜ。大雪山を打ち抜く国道を制限速度+αで走って行く。層雲峡を横目に、山越えて愛別までやって来た。そこで休憩。セイコーマートでお茶と、毎日一個食ってるセイコーマートオリジナルのこしあんホイップパンを買って食った。ああ、この美味しいこしあんホイップとも今日でお別れなのだ。なんと、悲しいのう。味わって食うのであった。
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愛別から高速道路に入った。ワープ速度で走り、岩見沢インターに5時30分ごろ到着した。そこから苫小牧まで向かう。早来あたりでついに日がくれた。少し寒くなって来た。頑張って走って7時30分ごろ、ようやく苫小牧まで戻って来た。恒例のイオン苫小牧に寄るのであった。
まずは晩飯、二年前は回転寿司を食ったんだが、イマイチだったので、今回は普通の定食屋さんに入った。土曜の夜なのにガラガラだな。大丈夫かイオン。栄養のつくものにしよう、チキンカツを注文、ご飯大盛り。注文してから、やっぱりこんなどこにでもあるチェーンの定食屋さんに入ってのは失敗だったかなあ、がんばって札幌までいけばよかったかなあ、そこで当初の予定のトリトン寿司を食うべきだったかなーと思い悩んでいたら、隣の席に可愛らしい女の子三人組がやって来た。三人ともフリフリな服装、胸元バッチリ強調服、ホットパンツにミニスカート、美味しそうなおみあしが見えます。この店にして正解だよ。このお店サイコー。トリトンなんかいかなくて正解だよ。料理が来た。いわゆる、見て美味しい食べて美味しい、いわゆるそういうことであった。
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食ったら最後のミッション、イオンラウンジでお茶なんだが、もう終わってた。がびーん、最後の究極のミッションが失敗だ。仕方が無い、不本意だがスタバに行こう。スタバでチャイティを注文し、ゆっくり飲んだ。時間はたっぷりあるのでゆっくりしよう。ここから東港まで一時間あれば十分行けるので、ここを9時30分き位に出てもヨユーだ。もう何時間も乗船待ちをするのは嫌だね。時間いっぱいまでここにいよう。しかし、スタバもガラガラなんで、あまり長居はしにくいなあ。適当なところで切り上げて、後は店をふらついたが、イオンなんてどこも同じで見るもん無いのでバイクに戻った。そろそろ港に行くことにした。ブックオフでフェリー内で読む本を買って、なごみの湯でのんびりする予定だったが、もういいや、メンドーになってきた。フェリー埠頭へ行くぞ。
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30分であっさり着いた。乗船は10時45分から、まだ2時間もあるじゃん。くそーやっぱりブックオフとなごみの湯に寄っとけばよかったよ。10時45分までひたすら待って、ようやく乗船である。乗船したらさっさと寝た。寝ている間に出港だ。さようなら北の大地。