寒暖差で紅葉はどうだ飛騨小坂

１１月１２日（土）

最近気がついたんだが、どうやら天候にはサイクルがあるらしい。だいたい周期的に晴れたり曇ったり雨になったりするんだ。であるからして、だいたい同じような曜日が同じような天気になるのだ。うーむ、我ながらすごい発見だ。今度学会へ発表しよう。これで間違いなくノーベル製菓のVC3000のど飴はオレ様のものさ。これまでずっと謎だった、なぜ毎週末になると天気が悪くなるのか、その答えを見つけたんだからな。で、そんなわけで、週末のたびに天気が悪かったもんで、全然バイクに乗れんかった。死にそうだった。実際、ここ最近の寒暖の差で風邪ひいて死にかけてたんだけどさ。まあ、それはいいとして賢明なるサイト訪問者諸君なら気がついただろうが、正確にはこの３週間、全部が全部天気が悪かったわけではないんだよ。１０月２９日（土）は晴れた。暖かかった。もう絶好のツーリング日和だった。でもツーリングに行かなかったんだよ。なんでかって言うとさ、その日は中津川のお菓子まつりがあってさ、どうしても欲しいロールケーキの切れ端バーゲンに行きたかったんだよ。そりゃあね、考えたよ。天気が悪くてもロールケーキは買いにいけるから、日曜日に行って、晴れた土曜日にはツーリングに行けば、両立できるじゃん。確かにそうだよ。でもさ、もし切れ端バーゲンが売り切れとったらどないしてくれんねん。晴れた土曜日にツーリングに行って、日曜日にお菓子まつりに行ったら、切れ端バーゲンは終了しました、またのご来店をお待ちしてますなんて事になったら、年に一度しかない、このチャンス、これを逃したらまた来年まで待たないかんのだぞ。そもそも、来年の話をしたら鬼が笑うんだから、こんな話はできん。この話はなかった事にしたもらおう、とハードボイルドに決め台詞を決める事になるんだ。ダメだ絶対にダメだ、ということで断腸の思いでツーリングを諦めてロールケーキを買いにいったんだよ。デラウマなロールケーキ、うほほーとゲットしたんだけど、今年は売るほどあるみたいで、いや、売るほどあるから売ってるんだけどさ、日曜日に来ても余裕で買えそうだった。断腸の思いで決断したのに、最悪の結果になってしまった。こうしてオレの青春は終わった。

このようにして過ごした３週間、今週もダメかと危惧されたが、なんとか最悪な事態は回避、土日とも晴れる予報となった。おお、ついにツーリングに行けるぜ。紆余曲折を経てFTRのタイヤ交換もようやく完了して、いつでも出撃OKなのだ、さあ、どこへいくか、いろいろ考えたんだけど、せっかくFTRなんだから山道走りたいので、天竜おきよめの湯に行こう。ひさしぶりにダートラの走りを見せてやるぜ、と意気込んでいたら、家の工事でFTRが納戸から出せなくなった。げ。７月１６日以来、４ヶ月ぶりに出撃のはずだったのに、また伸びるな。まあ、仕方ない。他のバイクで行こうか。CBR600RRで行こうか。どこへ行こう。例によって消去法で決めようか。温泉博士で行けそうなのは、当初の予定だったおきよめの湯、あさひの湯、雄踏温泉、白骨温泉、木曽駒高原ホテルとあるのだが、CBRで山道はいやだからおきよめは却下、あさひと雄踏温泉はもう飽きたから却下、白骨温泉はすげー行きたいんだが、５時には日が暮れるこの時期ではもう遠すぎるし、この前の大雨で通行止めになってるらしいので却下、最後の木曽駒ホテルは、木曽駒といえば、CB1300を立コケさせたとんでもないところじゃん、行くわけねーよ、それにローリー温泉だし、何が悲して木曽の山奥でローリー温泉に入らなかんのだ、で却下。あれ、全部却下じゃん。おかしいな、「消去法でいけることもあるらしい」って稲葉さん、消去法でも行けないんですけど。「そのうちまあ、なんとかなる、ヘイ！そうだろ」いや、だから全然なんとかならんってば。

仕方がないので温泉博士は諦めた。温泉博士を諦めたら、その場合の温泉は決まっている。ひめしゃがの湯である。過去一度も温泉博士に掲載されておらず、なおかつ入浴料は５００円以下、で、良質の湯となれば日帰り圏にあるのはこのひめしゃがの湯くらいである。ということで、行き先決定。当日、朝５時に気象庁のサイトで天気を確認すると、天気はバリバリ晴れで陽気もいい絶好のツーリング日和だぜ。しかし、前日の夜まで雨が残ってたので路面が乾くまで出発時間を多少ずらす事にする。だってさ、路面が濡れてる→タイヤが泥水を跳ねる→跳ねた泥水がバイクにかかる→バイクが汚れる→オーマイガー！ミーは耐えられなーい、となってしまうからそれを回避する作戦である。オレってあったまいいー。先の事までちゃんと読めるオレは天才。

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で、朝飯食って、７時に実家でコーヒーを飲んで、７時半頃に出発した。丁度路面は乾きつつあって、読み通りだぜ。ふふん、と上機嫌で走っていく。今日の装備は、最高気温２１度の予想なので、ほぼ冬装備、ユニクロプレミアムコットンTシャツ＋グンゼホットマジック長袖＋ユニクロタートルネック長袖＋コンプリートだぜ。全然寒くないぜ。暖かいぜ。いつも通りコスモ石油に寄って、ハイオク満タン。前回２１０キロ走って１０リットルくらい入った。相変わらずリッター２０キロなのであった。給油機の向こう側で、甲高いエグゾーストが聞こえたのでバイクがもう一台いるな、と思ったら、向こう側からCB1300SBが現れた。ライダーはおっさんだった。やっぱりライダーはおっさんばっかだ。そういえば、おっさんライダーの特徴に、ノーマルシールドってのがあるな。みんななんでノーマルなんだろ。ノーマルシールドってなんか恥ずかしいじゃん。（注；個人の感想です）ガソリン満タンでコスモ石油を後にする。１９号線に入ってまずは多治見方面に走りだす。

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天気もいいし、絶好調、などと浮かれていたのは春日井市内だけであった。内津峠を越えて多治見に入ったら、恒例の霧のロンドンエアポートごっこ状態。またしてもパタリロが出てきて、誰が殺したククロビンと手拍子をとりそうな環境なのであった。何だよこれ、聞いてないよ。くそ、電光掲示板には「濃霧注意報発令中」だとさ。こりゃひどいよ。池田の交差点まで行ったところで、すでにシールドは霧雨の雨粒で視界不良、全然見えん。スローペースになって走っていくと、国道２４８との交差点、バイパス道路は先が全く見えいない。これでは走れんと判断、旧道を進んだら、相変わらず工事中の片側交互通行をまだやってた。それから可児市内も濃霧でなんも見えん。スローペースで走ってたら、後ろの車が痺れを切らして反対車線に出て抜かしていった。紺色のクルーガーさんすいませんね。なんせ全然見えんもんで。

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結局、川辺で４１号線に合流するまで濃霧注意報だった。４１号線に合流する直前のでかい鉄骨のアーチ橋は改修工事に入ってて、ここもまた片側交互通行だった。なんか、もたもた時間かかって最悪だな。こっちは３週間ぶりにぶりぶり走りたいのに、全然じゃん。４１号線に入ったら、コイーンとカッ飛んで行くぜ！　誰にも止められないぜ！　と思ったんだが、前を走るはタンクローリーで、まあ、それなりに速いんだけど、もうちょっと速く走ってくれないかなー、何度も言うけど、今日はコイーンとカッ飛びたい気分なんだよなー。でも無理でした。

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しばらく走ったら道の駅七宗まで来た。ここでトイレ休憩にしよう。バイクを止めてトイレに行くと、清掃中だった。なんか、ここのトイレいっつも清掃中だな。作業中の方に「入っていいっすか？」と聞いたら「大の方は工事中だで入れんよ」と言われた。「大じゃないです、小です」と申請して使わせてもらう。バイクに戻って、改めて見ると、濃霧と濡れた路面でオーマイガー！　オレ様の美しいCBRに泥水があああああ！　思わずトイレ後に使ったハンカチで掃除してしまった。もういやんなっちゃったよ。この前、きれいに洗車してワックスもバリバリにかけたのに。最悪だ。もう帰りたい。なにが「先の事までちぇんと読めるオレは天才」だバカヤロー、オメーの存在自体が天災だ。

気を取り直して出発する。ここからようやく青空が広がって実に気持ちいい気候になってきたので、濃霧と濡れた路面の跳ね水でバイクが汚れた事もまあいいかとなり、調子よく走っていく。

順調に走って行くと、中山七里付近までやってきた。この辺りは紅葉情報によると、若干紅葉しているらしいのだが、走ってると全然わからんな。そもそも、今年の紅葉事情はどんなんよ？　毎年毎年紅葉が汚くなってきてるような気がするんです。汚い紅葉では観光客が来ないので、赤いライトでライトアップしていかにも美しい紅葉のように見せかけて集客しようという頭脳プレーがまかり通るのも仕方ないと思える今日このごろ。しかしこんな昼間ではいかんともしがたいなどと思いつつ走っていたら、道路脇に何人も三脚をたてて撮影に挑むカメラマンたちがいた。おお、カメラマンがいるという事は、それなりに紅葉してるんだな。結構結構。

下呂までやってきた。昨日の夜テレビで放映されていた、下呂の温泉寺が見たいなと思ってたんだが、肝心の下呂温泉白鷺の湯の営業時間までまだ少し時間がるので、待ってもいいくらいの時間なんだけど、うーん、でもどうしようか、なんかまだ走り足らんし、行っちゃえ、ということで、温泉寺は帰りにする事にした。

こうして、どんどん走っていくと、道路沿いに時々紅葉やイチョウの木の黄色く染まったのが見えて、秋の気配を感じるのであった。でも気温的にはぽかぽか陽気で全然秋じゃないんだけどさ。これ絶対どっかで桜が狂い咲きサンダーロードしてると思うよ。

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飛騨小坂に到着した。ひめしゃがの湯に向かう。おなじ飛騨小坂の湯屋温泉への道は、先日の大雨の被害があったのか、工事で通行止めになっていた。あちら方面へツーリングを予定している方がありましたら、事前に状況を調査の上出発した方がいいと思います。ひめしゃがの湯は問題なく行く事ができたので、いつもの道で駐車場に入った。バイクを止めて、少しだけ紅葉があったので撮影した。

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では温泉へ。建物に入って階段を上り、玄関でブーツを脱いで下駄箱に突っ込み、発券機で割引入浴券を買って受付のねーちゃんに渡した。ここ、ひめしゃがの湯は通常入浴料６００円が、インターネットの公式サイトから割引券を印刷して持っていくと１００円引きの５００円になるのだ！　さあ、みんなも公式サイトに今すぐアクセス！　

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脱衣所に入ると、じいさんばっかりだった。ロッカーに荷物を突っ込んで、風呂場に移動する、洗い場で体を洗ってまずは内湯に入った。ぬる湯で気持ちいい。久しぶりの温泉だぜ。もうマジでバイクと温泉が枯渇寸前だったからたまらんな。ゆっくり入ろう。頭を風呂の縁にかけてうつらうつらしてたら、太陽の位置が変わってきて、丁度ぴかーと顔の正面に来たのでうつらうつらしてられなくなって出た。そして露天風呂に行った。露天風呂の方が湯温が高かった。天気がいいので実に気持ちがいいな。露天風呂の付近は丁度きれいに紅葉していたので湯に浸かって紅葉を楽しむという実に贅沢なひとときが過ごせるのであった。のであったが、またしても太陽が燦々と輝いてまぶしくてジリジリ暑くて、なんか全然ゆっくりできんかった。おかしいよ、この時期の太陽の日照りとは思えんぞ、このジリジリ感、ほとんど真夏の灼熱の太陽。やはり地球はおかしくなってるぞ。やばいぞ。新杵堂のロールケーキ食ってる場合じゃないぞ。でも食うけど。

温泉から出ようとしたら、館内放送がかかった。「軽トラックのお客様ライトがつけっぱなしです車に戻ってください」よくあり話だなと思いつつ、脱衣所に戻ろうとしたら、そこで「軽トラックのじいさん、耳が遠いらしいから館内放送がわからんみたい、呼んでくれんか」と言われたのでもう一度風呂場に戻って、じーさんを探して声をかけようと思ったら、風呂にいるのはほとんどみんなじーさんだった。だから仕方ないので手当り次第に声をかけようと思って、最初にじーさんに「軽トラックですか」と聞いたら「はあ？」と聞き返すのででかい声で「けいとらっくですかあ！」「はあ？」「けいとらっく！」「はあ、軽トラック軽トラック、ワシ軽トラックだ」「ライトついてますよ」「はあ？」「ライトついてますよ！」これを繰り返してようやくわかっていただけたので一件落着となった。よかったよかった、手遅れになったらじーさん大変だったよ。なんかいい事をした後は気持ちいいな。オレっていいヤツだよな。

風呂を出て、受付の近くのベンチでクールダウン休憩する。牛乳を飲もうと思って、受付のねーちゃんがいないので戻ってくるのを座ったまま待ってたら、じーさんばーさんの客が来て右往左往してた。ねーちゃんが早速対応「入浴券を買ってくださいね、そこに機械がありますから」「あ、割引券をお持ちですか、割引入浴券を買ってくださいね」じーさんばーさんが無事にお風呂へ行くと、じーさんばーさんの客がまたやってきた。右往左往してるのでねーちゃんが早速対応「入浴券を買ってくださいね、そこに機械がありますから」「あ、割引券をお持ちですか、割引入浴券を買ってくださいね」じーさんばーさんが無事にお風呂へ行くと、じーさんばーさんの客がまたやってきた。右往左往してるので‥（以下略）温泉の受付のねーちゃんも大変な仕事だな。

温泉を出てバイクに戻った。腹が減ったのでなんか食いたい。何をどこで食うか、それが問題だ。この先、高山方面に向かって走ったら、高山市街まで何もない。来た道を戻れば、とりあえずサークルKがある。天気がいいから高山辺りまで走ろうかとも思ったのだが、高山までなんにも食わずに走る気がしなかったので、来た道を戻る事にした。４１号線に戻って下呂方面に走っていく。すぐにサークルKを発見、駐車場に入った。お茶とパンを買って食った。食ったらとりあえず落ち着いた。で、これからどうしようかと考える。十分な議論と、慎重派への配慮で発表を一日遅らせた結果、高山に行くより、温泉寺に行くほうがよりベターであるとの結論を導きだした。で、下呂に向かって出発した。ちなみに、隣に駐車してた軽自動車のおねーちゃんは、その間ずーっとケータイでおしゃべりしてた。女の子はおしゃべり大好きなのであった。

サークルKを後にして、４１号線を南下する。間もなく下呂に到着した。トンネル前のY字路を右に入って進むと、下呂温泉街である。行楽日和なんで観光客が多いな。おっ、あのおねーちゃんのグループ美人ばっかじゃん。特に後ろの右側のおねーちゃん美人。スカート短いし。でへでへ、あ、いかん、温泉寺だ、うろ覚えで温泉寺を探すと、意外にあっさり発見した。テレビで放映されただけあって賑やかしいな。で、発見したのはいいけど、バイクはどこへ止めるんだ？　観光地にバイクの駐車場はないのであった。もう一周して、止められそうなところを探すと、クアハウス温泉のバイク駐車場が丁度いいのだが、やっぱり利用客でもないのに止めるとまずいよなーなんせ小心者なんでそういうの無理。で、結局、温泉寺は諦めた。また今度、下呂温泉に入ったときに行こう。場所はわかったからもう大丈夫だよ。

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ということで、下呂を諦めてさらに南下する。飛騨金山まで戻ってきたら、遠くにきれいに黄色く染まったイチョウの木が見えた。あれはなかなかいい感じじゃん。そっちに曲がってみると、そこはお寺だった。玉龍寺という看板があった。感じのいい石畳の階段には黄色いイチョウの葉が散乱していた。上を見ると、でかいイチョウの木がそびえ立っている。立派だ。素晴らしい。これまで行き度となく往復してきた４１号線だが、こんな銘所があったなんて、やっぱり前ばっかり見ててはいかんなあ。付近の観光地図もあったので見たら、このお寺は紅葉で有名で、もみじ寺とも言われているらしい。でもまだ紅葉してなかったのが残念だな。温泉寺が見れんかったが、ここでいいものを見せてもらったのでとっても満足なのであった。

白川でいつも通り、道の駅ピアチェーレに寄る。そこで鶏ちゃんを買った。二輪専用駐車場のベンチに座ってちょっと休憩したいると、ひっきりなしにバイクが入ってきたり出て行ったりする。見事なまでに全員おっさん。だってさー、おっさんじゃないと買えないようなっ高級車ばっかりだよ。ハーレーとかBMWとかトライアンフとかドカティとか、１台は年期の入ったSUZUKIジェベルだったけど、他はとにかく２００万クラスの高級車ばっかり。車もバイクも若者に売れないって言うけど、高すぎるだけじゃねーの。もっと安くすれば売れるって。豊田社長、伊東社長、わかってますか？

鶏ちゃんも買ったし、後はひたすら走って帰ってきた。

本日の出費

温泉　５００円

お茶パンなど　３１５円

鶏ちゃん　３６０円×２個

本日のCBR600RRの走行距離　２５０キロくらい

累計のCBR600RRの走行距離　７２６０キロくらいかな

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