西乃名湯物語 城崎温泉で一番札はもらったぜ篇 PART2
宿の玄関に入ると、業者さんかな、お客が来ており、女将さんらしき人が会話してたが、それが済んだらこっちに対応してくれた。予約した名前を言ったら、もうチェックインできるの事で、ラッキーじゃん。バイクは少し離れたところの屋根つき駐車場に止めてくださいと教えてもらい、そこに止めた。屋根つきだぜ、ラッキーだぜ。これで夕立もどんとこいだぜ。荷物を持って再び宿へ行く。宿帳書いて、仲居さんに部屋へ案内される。途中、のれんがかかっており、ここがお風呂ですと言われた。部屋に着いたら仲居さんにお茶を出してもらい、外湯巡りの一式セットの説明を受ける。かごを持ってきて、ここに全部入ってるからこれを持って行ってください。中には、バスタオル、手ぬぐい、外湯巡りのバーコードパスが入ってた。バーコードパスだぜ。なんかIT企業の社員証みたいでカッコいいじゃないか。浴衣や帯、浴衣の上に着るのも用意してくれた。もうこの時間から浴衣で外湯巡りしても全然大丈夫だから、早速行ってきなさいと言われた。行くさ、行きますよほほーい。革ジャンを脱いで浴衣に着替えて、かごに小銭とコンデジを入れた。初めはかごを持ってくのメンドーだなと思ったが、いろいろ入れて持ってくには便利なんで持って行く事にした。
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よし準備万端、行くぜ。玄関まで行ったら、別の仲居さんに声をかけられた。「早速お出かけですか、 今日は柳湯がお休みなのと、 まんだらの湯が3時から営業だから、それ以外なら全部入れますよ。まんだらの湯は一番札が貰えるかもね」一番札だと? なんだその温泉マニア心をくすぐるガジェットは。話を聞くと、なんでも開店一番に来ていた客が貰えるお札があるらしい。一番湯に入る一番の客にのみ許された栄光のお札だと言う。欲しい。実に欲しい。どうしても欲しい。絶対に手に入れてやるぜ。鼻息荒く出かけて、もう今から並んだろうかと思ったが、1時間以上あるのでそれはちょっとやり過ぎだな。やっぱり、平安京平城京のような御所の湯に入ってそれから早めに行けばいいだろう。下駄の音をからんころんさせて、ドピーカンに晴れた温泉街を歩いて行く。誰だよ雨が降るとか言ってたヤツは。全然大丈夫じゃん、今日は晴れじゃん、雨なんか降る気配まるでないじゃん。
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湯の里通りに出て、御所の湯はすぐだ。ご大層な城門をくぐって中に入った。係の女の人が対応してくれた。本来ならバーコードパスをバーコードリーダーにかざすのだが、機械が動くのが14時からなので、今受付できないから、先に入ってください、帰りにバーコードパスを読み込みしてくださいと言われた。下駄はそのまま脱ぎっぱなしでいいです、どうぞごゆっくり。帰りに忘れへんか心配だなと思いつつ、向かって左の男湯暖簾をくぐった。脱衣所はそこそこ広かった。ロッカーに荷物を入れて手ぬぐい持って風呂場へ移動する。
巨大なサンルームのような風呂場だった。そりゃもう壮大なスケールで描く感動巨編だった。天気がいいもんだから太陽光がサンサンと降り注ぐのであった。平日昼間で客は2、3人だった。体を洗って湯に浸かる。湯は極めて透明度が高いきれいな湯だった。ほとんど無色無臭の湯だ。湯温は高めだったので、ゆっくりと入る。入ったらもう気持ちええーああー手と手のシワを合わせて幸せーなのであった。いやまて、手と手のシワを合わせたら、シワ合わせだぞ。まあいか。内湯の奥の方が「深けえー湯」と表示してあった。行ってみたら深い。どぼんと沈み込んだ。そこの湯の吹き出しがものすごく強力で、おあわわわー流されるーというくらいすごいので必死に踏ん張った。おもしろいので踏ん張っていたら、外の露天風呂がすげー良さそうなのに気がついた。よし、次は露天風呂だ。内湯を出て露天風呂に移動する。岩風呂で目の前には滝が流れてた。気持ちええぞ。ゆっくり浸かった。もう言うことなしだな。
十分タンノンしたら出た。脱衣所でしばしクールダウンして、浴衣を着たら脱衣所を出た。さっきの係の女の人がいて、読み込みしてくださいねーと言われたので読み込みした。電子音とともに読み込み完了なのであった。うーむ、素晴らしい、古き良き温泉街に最新のITが活用されているのであった。なんにしろ、読み込みを忘れんかったから良かった。心配で夜も寝れんかったもんな
御所の湯を出た。次はまんだらの湯で一番札狙いだぜ。湯の里通りには温泉街らしい商店街が店を連ねる。しかもそれがかなり活気がある。城崎ジェラードとか、はちみつジュースとか、いろいろ食ったり飲んだりしたいものが目白押しであったが、今はそんな事をしていられん。ミッションインポッシブルなのである。一番札をゲッツしないかんのである。誘惑を断ち切り、まんだらの湯の方に歩いて行く。カランコロンと歩いて行く。でも地図を忘れたので、まんだらの湯がどこかわからん。クソ、ヤバいぜ、すでにミッションインポッシブルに赤信号だ。緊急事態だ。ひとりで盛り上がっていたら、案内板があって、そこを曲がったらすぐだった。ものの3分くらいで着いた。時刻は14時30分。30分待ちだ。誰もいなかったから一番間違いなしだな。カーテンのされた玄関戸に、一番札の説明書きが掲示してあった。それによると、開店の時に一番にいる人に差し上げます、そこにいないとダメです、とあった。要するに荷物で場所取りしても無効ということだ。実に利にかなっているではないか。ようし、ここで30分待つぞ。仁王立ちして待つ。すると、目の前に甘味茶屋があるではないか。抹茶パフェとかメニューが見えた。くっそおパフェ食いてえなあ。甘いもん食いてえ。そうだ、30分もあるんだから食いに行っても良いのではないか。10分くらいで戻れば良いんだ。よし、湯上がりのパフェ食おう。いかーん、いかんぞ。これはミッションインポッシブルなのだ。これは任務遂行の妨害に違いない、ようし、茶屋を見るからいかんのだ。他のところを見ればいいんだ。他を見たら、向こうから女子旅の女の子3人が歩いてきた。3人とも可愛いかったが特に最後尾の子がかわいかった。なんか楽しそうに会話してる「あ、見て見て、あの人もう並んでるわ」「きっと一番札狙いよ」「こんなに早くから並んでバッカみたい」「きっとヘンタイよ」「やだ、こっち見てるわ」「早く行きましょ、ヘンタイがうつるわ」やかましいわ。
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ぼーっとして待つ。しかし、あっというまに10分前になった。そしたら玄関が開いた。早いなと思ったら、中から機材を持ったスタッフが出てきた。一目でテレビ局の取材クルーと分かった。男性2人に女性1人、その女性が、口調が「これっスか、これをやっとくんスか」という砕けた男っぽい感じの口調で、美人なのに台無しと言うか、残念な美人ってホントにいるんだと思った。でかい3脚にテレビカメラを装着して、温泉の正面の撮影をするようだった。ジャマかなと思ったが、こっちもミッションインポッシブルなんで、どくワケにはいかんぞ。そこでハッと気がついた。まさか、一番札の取材か。となると、ここで待ってるオレが取材対象? 「すいません、一番札を貰ってやったーという画像が欲しいんでテレビに出てくれます?」なんて言われたらどうしよう。人気男優の仲間入りじゃん。クリントイーストウッドからオファーがくるじゃん。ドキドキして待ってたら、開店時間になった。どうぞと言われて中に入った。パスポートを読み込み、そして栄光の一番札をゲットしたのであった。やった、やったぜ! オレはやったんだ! ミッションコンプリーツだぜ! さあ取材オッケーだよ、この栄光の瞬間をとらえてくれ。と思ったら、もうテレビ局の人はいなかった。カラスが鳴いてた。
男湯の暖簾を潜って脱衣所に入る。荷物をロッカーに突っ込んで、いそいそと風呂場へ。さっき体を洗ったんで、かけ湯でいいな。かけ湯したら露天風呂がガラス越しに見えた。こじんまりしたタライ風呂だ。いい感じじゃん。他に客はいないし、貸し切り状態でタライ風呂に入る。木々の新緑に満ちた環境に、サンサンと輝く太陽の木漏れ日が、実にいいのであった。ここサイコーじゃん。他に客いないし。貸し切りだし。要するに、一番札を貰うのに、並ぶ必要はなかったってことなんだけどさ。そうなんだけどさ、でもそれは結果論であって、事前にそうなるかどうかなんて誰にもわからないぞ。であるならば、万全の体制で手段を選ばず徹底的にやるのがオレのやり方だぜ。尊敬する星新一先生は「中途半端は最悪の道」とおっしゃってるからな。
露天風呂にタンノンしたので内湯にも入って、それから出た。次の客がきたのはその後くらいだった。まんだらの湯を後にして、次はどこへ行こうか、地図がないからわからへん。温泉寺と城崎ロープウェイの看板があったので、とりあえずそっちに歩いて行った。ロープウェイは歩いてすぐだった。有料駐車場があり、バイクは2時間500円だった。温泉寺がその先にあった。歴史がありそうな寺だなと思ったら、それはまだ入口だった。お寺は階段を登っていかなかんみたいだ。階段か。やめた。ロープウェイで登ったら7分だぞ。歩く必要ないな。後でロープウェイで登ろう。あ、でも浴衣に下駄で登っていいのかなあ。ヤバいか。ヤバいよな。うーん、まあいいや、次の温泉に行こう。
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外湯では一番はじっこにある温泉、鴻の湯まで来た。一番端にある温泉なんでちょっと寂しい。ぶろろろーとクラッシックに装飾が施されたバスが来て、客を降ろした。見たら、激安ホテルチェーン大江戸物語の外湯巡りバスだった。このホテル、宿泊料金が安いけど、食事がバイキングなんだよな。だからやめたんだよ。バイキングて何食ったかわからへんからやだ。そういえば、温泉街からちょっと離れたところにあったよな、このホテル。だからバスを運行してるのか。しかし、でかいホテルに無料送迎バス運行と、安い料金でよく切り盛りできるなあ。自転車操業かもな。
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鴻の湯に入った。一番普通で質素な感じだった。脱衣所に入ってロッカーに荷物を入れて風呂場へ行く。掛け湯をして内湯に入った。それから露天風呂に行ったが、ここの露天風呂はかなり開放的で良いぞ。湯もぬるめでちょうどいい。快晴の青空と心地よい湯でもうこのままチンボツなのであった。ああ、まさしく天界じゃん。城崎温泉、来てよかったよ。今日の朝の段階では、もうやめようかとかなんとか思ってたんだけど、キャンセル料がかかるから渋々出て来たんだけど、あー曇りでテンション上がんなねーなーなんて思いながら走ってきたけど、やっぱり来てよかったよ。
ぬるいので長湯したらのぼせた。出たらちょっと休憩。連続で入りすぎたかな。うーむ、ここは一旦宿に引き返して体制を立て直した方が良いぞ。これは長期戦になるからな。腹も減ったし、晩飯が18時からと言ってたよな。それから夜の部として再開しよう。そう決めて鴻の湯を後にした。カランコロンと歩いて行くと、途中に消防署があった。建物にはしご車を掛けて訓練してた。その隣にモーニング喫茶スコーピオンってのがあった。なんかすごい名前だな。元プロレスラーがやってんのか。でもモーニングがボリュウム満点のようなので、行ってみたい気もする。でも宿で朝飯があるからダメだ。素泊まりの人が食うのか、地元の人が食うんだろうな。どんなもんか気になる。
温泉街の中心部に戻ってきた。3湯入ってタンノンしてようやく落ち着いてきたので、宿に戻る前に温泉商店街をチェックしておこう。とにかく活気ある商店街であった。箸の店、鞄の店、お土産の店、名菓の店、蜂蜜の店、洋風の喫茶店、カントリー風の喫茶店、大正モダンの洋食屋、昭和モダンのレストラン、鮮魚店、麦わら細工の店、おもちゃの店、パチンコ店、スマートボウルの店‥‥こんな充実した温泉商店街は初めてだ。全部チェックしてたら日が暮れるぞ。平日だから休みの店もあるが、それでもかなりの店の数だ。とりあえず、夜の部では、城崎ジェラードと箸の店、鞄の店をチェックしようと目星をつけて宿に戻った。
部屋に戻ってちょっと休憩、今日の記録をノートに書いておいた。今回は1泊2日なんでiPadもカシオペアも持ってこんかったけど、やっぱり持ってきとけば良かったな。こういう時間にツーレポ書けたもんな。
18時ちょっと前に、仲居さんが晩ご飯用意しますねーとやってきた。そしてテーブルにそれとなく置いといた一番札に気がついて、一番札もらえたんですね! と言うので得意げに「ええ」と答えた。雰囲気的には「江戸川コナン、探偵さ」という感じで答えたと言えばわかりやすいか。そう、オレは一番札の男だぜ。一番札の男は晩飯食うぜ。というころとで、ほどなく準備できた晩飯を食うのであった。ご飯足りんかったら言ってくださいと言われた。後から天ぷら持って来ますから。かに食ってたら天ぷらが来た。揚げたてを食おうと思って天ぷらを先に食ったらデラうまかった。それから刺身を食って鉄板焼きの肉を食ってそば食ってどれもうまかった。しかし何よりもコメがうまかった。これは何杯もおかわりできるぜ、と思ってハタと気がついた、そうだ、ここで食い過ぎるからいつも失敗するんだ。過去、これで何度失敗したか。今回はその失敗を繰り返さない為にも。おかわりを封印する。腹八分目で食い止めである。そしてそれが正解であった。食い終わって、さあ、夜の温泉街に行くぜ、と思ったところに仲居さんがやってきた。「おかわりよかった?」もうお腹いっぱいですから十分です。これから夜の温泉街に繰り出します。そしたら格好を見て「あら、浴衣小さいんじゃないの!」「ちょっとそれサイズ中?」「大を持ってくるから待ってて」「持って来たからこれを着なさい」着替えたら「ちょっと着方が変ね」ヘンタイライダーだからです。直してもらったらさまになった。で、いってらっしゃいと言われてふたたび温泉街に繰り出したのであった。
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夜の作戦は、食事当番の仲居さんにアドバイスされたんだけど、駅の近くの里の湯と地蔵の湯に入り、明日の朝、一の湯に入る事にした。駅前までカランコロンと歩いて行くのだが、大変な事になっていた。なんと、ほとんどのお店がもう終わってた。営業時間は18時までと言う店が大半のようで、ちょっと、夜遅くまで湯巡り出来るのに、早々と店じまいかよ。さすが田舎の温泉街だ。営業時間が延長されるばっかりの都会では考えられん。箸の店も鞄の店もチェックできんくなった。外からお店の中を灯で見るしかなかった。くそー、仕方ない、明日の朝、もう一度挑戦だ。
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カランコロンと中心を流れる川に沿って歩いて行く。この風情が良いねえ。いい感じだねえ。そんなこんなでもっと遠いかと思ったら、意外にあっさりと駅前の里の湯に着いた。ここは結構大きな温泉だった。中に入ると、他の温泉は下駄はそのままで良いですよと言われたのに、ここはちゃんと下駄箱に入れてキーをしてくださいと言われ、受付で読み込みして、下駄箱のキーとロッカーのキーを交換で渡された。そして風呂はな2階なのであった。階段を登って男湯に行く。脱衣所も広い。客も多い。ロッカーに荷物を入れて風呂場へ移動する。かなりモダンな作りの風呂場だ。テルマロマエ風だ。掛け湯して内湯に入った。温度高めだ。浸かっていたら、他の客の会話が聞こえてきた。ここは3階があって、露天風呂があると言う。そこが良いらしい。よしそこへ行くぞ。階段があったのでそこを登って3階に行った。そこは暮れゆく温泉街の温泉駅が眼下に広がる空中露天風呂(イメージです)であった。温泉風呂と、池があって、間違えて池に入るところだった。池に入らないでくださいと看板があってわかったけど、なかったら絶対にここも温泉だと思って入っちゃうよ。そいでもって水だからぎゃーってビックリ。
何はともあれ、暮れ行く温泉街の光に包まれて露天風呂なのであった。もうサイコーですよ。駅から列車の出発やら到着の汽笛が聞こえてムード満点。ああ、ホントここは天界、来てよかった。ホントよかった。もう再びチンボツしそうにタンノンしたら2階に下りて、ちょっと冷えたんで熱い内湯に入って暖め直ししてから出た。
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辺りはもう真っ暗だった。夜の帳が街におり、静かだ。時々自転車や、カブが走って行くのであった。カランコロンと下駄の音を響かせて、地蔵湯までやって来た。温泉街の中心を流れる川は、柳の木と電灯ですこぶるいい感じになってた。地蔵湯に入った。ここは内湯だけだった。これまで入った外湯巡りの温泉の中では、一番質実剛健な温泉だった。こういう所まあるとやっぱり落ち着くよな。
こうして、夜のミッションは無事終了した。暗い温泉街に浮かび上がる電灯、川の水面に反射して実に素晴らしい光景なのであった。そんな中を歩いて宿に帰ってきた。今日はよく歩いたな。朝も早くからバイクでもよく走ったし。心地よく疲れたので、部屋に戻ったらさっさと寝てしまった。
6月1日(金)
もちろん、早く寝たもんで4時くらいに起きちまった。もう寝とれん。寝とれるわけないよ。今日は朝一で一の湯に入るのだが、当然、一番札狙いなのである。朝の一番札は競争率が高いらしいから万全の体制で挑むのである。ということで、ちょっと偵察に行くぞ。部屋を出て玄関はまだ施錠してあったから開けて外に出た。まだちょっと薄暗いがすぐに明るくなるだろう。一の湯まで行ったが、まだ誰も並んでいなかった。当たり前だ。よし、ということは競争率が高いと言っても、Appleのハッピーバックほどではないということだ。また30分まででいいな。朝の温泉街を散策しつつ、宿に戻って6時過ぎに再び温泉セットを持って一の湯に行った。
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40分前に到着した。一番乗りだった。早過ぎたかもしれん。まあいいや。玄関前で仁王立ちで待つ。ところで、この一の湯の向かいには温泉の飲泉場がある。ヒマだったので飲んでみる事にした。そっちに行って、湯呑みがいくつかあったが、どれも使用済みみたいだったので、手で受けて飲むことにした。わりと熱かった。温泉だもん当然だわな。で、飲んだ。飲んだとたんにげーっだった。なんじゃこりゃ、なんちゅう味だ。何とも形容しがたいへんてこな味。うえー飲まんときゃ良かった。あーヘンな味だった。うー。でももう一回飲んでみようか。飲んでみた。 飲んだとたんにげーっだった。なんじゃこりゃ、なんちゅう味だ。何とも形容しがたいへんてこな味。うえー飲まんときゃ良かった。あーヘンな味だった。うー。 でももう一回飲んでみようか。 飲んだとたんにげーっだった。なんじゃこりゃ、なんちゅう味だ。何とも形容しがたいへんてこな味。うえー飲まんときゃ良かった。あーヘンな味だった。うー。でももう一回飲んでみようか。飲んで‥(以下同文のため略させていただきます)どうにもクセになる味なのであった。
何度か繰り返して飽きたので玄関に戻った。まんだらの湯の時みたいに、また誰も来ないのかなあと思ってたら、きれいな女の人がやってきた。浴衣姿の温泉セット持ちの人だ。間違いなく宿泊客の外湯巡りの人だ。しかし、浴衣姿の女の人ってどうしてこうも色っぽいのだろうか。浴衣を女の人に着させる事を考えたヤツは天才だな。こんな時間に来ると言うことは一番札狙いだな。声をかけられたらどうしよう。「あの、一番札ですか」「ええ、そうです絶対に手に入れようとこうして1時間以上待ってるんです」「まあすごいわ、温泉はよく入るんですか」「温泉大好きです」「じゃあいろいろ入ってるんでしょ」「ええ、あちこち入ってますよ」「すごいわ、おすすめの温泉教えてくださらない」「いいですとも、では城崎ジェラードでも食しつつゆっくりと」「うれしいわ」なんて会話があるわけねーだろ、ええ加減悟れ。こんな会話どころか、反対側の飲泉場で警戒心丸出しの距離を取って待ってるじゃん。まさしく、ヘンタイがいるから近寄らないようにしなきゃ。ヘンタイがうつったらタイヘンってシャレてる場合じゃないだろ。やかましいわ。
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しかし、一の湯の一番札が競争率が高いと言うのは本当だった。15分前から続々と入浴客が集まってきたのだ。昨日の夜、さとの湯にいた若者グループや、年配夫婦、ひねた風貌のおっさん、地元客みたいなじいさんなと、7、8人集まってきた。そんな中、遂に開店した。係の人が「一番の方」というので「はい」と返事した。30分も前から待ってるんだ。満場一致でオレ様が一番だぜ、文句わ言わせんぜ。一番札を貰ってやったぜ。一番札男らしく男湯に一番乗り、脱衣所にロッカーに荷物を入れてお風呂に入った。でも一番湯は掛け湯してる間に他の人に入られちゃった。
一の湯も良いお湯だった、タンノンして温泉を出た。宿への帰り道、箸の店と鞄の店をまたしてもショーウインドーのみのチェックして、宿に戻った。戻ったらそのまま食堂で朝飯になった。NHKのニュースを見ながら朝飯を食う。朝はたっぷり食うぞ。湯豆腐もうまかったが、特に卵焼きがうまかった。半分残して最後に食った。おひつのご飯全部平らげた。エネルギー充填120%だ。部屋に戻って、すぐチェックアウト出来るようにしてから、最後にもう一度、御所の湯に入る事にした。温泉セットを持ってふたたび宿を出て、御所の湯に行く。これで最後と思うの名残惜しいのう。昨日と入れ替わって、男湯が右側だった。でも中は左右対称に出来てるので同じだった。ちょっと朝は曇ってるのでサンルームのサンサン気分は味わえなかったが、それでも気持ちよかった。やっぱり最初に入ったこの御所の湯が一番いいな。最後なんで、思い残す事の内容にタンノンするまで入った。
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もう満足、げっぷが出るほどタンノンしたのでホント満足で御所の湯を後にした。商店街はまだ開店してなかった。夜が早いなら開店も早いかと思ったが、開店は遅いみたいだ。これが田舎時間。ゆったりが基本だよ。都会みたいにがしゃがしゃしてないのさ。宿に戻ってチェックアウトする。忘れ物ないな。フロントに行って、料金を払い、玄関で見送られて宿を出た。バイクまで行って、タンクバックを装着、シート下に巾着袋を入れた。お店の開店まで、ロープウェイに乗る事にしていたので、湯里通りまでバイクを引っ張って出したらエンジン始動、ロープウェイの駐車場まですぐの距離を走った。
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駐車場にバイクを入れて料金500円払って、ロープウェイの山麓駅まで階段を上がる。この階段が結構長くて疲れる。山麓駅に着いたら料金所で往復券を買った、ここはJAF割引がきくので通常880円が790円になった。出発まで10分ほど待ち、ゴンドラがきたので乗り込んだ。小さいゴンドラだった。案内係はにーちゃんだった。客はほかにじいさんばあさん孫と娘の4人グループ。時間になったの発車である。
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ういーんと結構な速度で上昇する。あっという間に眼下にこれまでいた温泉街が広がった。上から見ると、いかに山間の集落かよくわかるな。遠くに海みたいに広いのが円山川だ。天気が薄曇りなのが残念だが、素晴らしい眺めだった。頂上まで登って、展望台から見晴らしを楽しんだ。城崎温泉を山の上からどうしても見たかったので、登ってよかった。本当なら、これで下山するんじゃなくて、全国でも珍しいロープウェイの途中駅で降りて、温泉寺やら色んな物を見ながら歩いて降りると良いんだろうけど、歩くのは嫌なのでこのまま、とんぼ返りでロープウェイで降りて行く。下山したら、10時過ぎてるんで、商店街はいくら何でも開店してるだろう。商店街の方に歩いて行くと、お店はほとんど開店してた。休みもあったが。で、狙いめの店も開店したのでやっと中を見れたぜ。箸の店と鞄の店、いろいろ吟味してお土産を買った。そして狙っていた城崎ジェラードだが、ライダーの格好なんで恥ずかしくて食えんかった。浴衣だったら食えたのになあ。
バイクに戻る。温泉もタンノンして、上から街並も見たし、お土産も買ったし、もう思い残す事はないな。思い残す事はないが名残おしい。マジで名残おしい。近いうちにまた来るよ。絶対に来るよ。そう決意して、この西日本で2番目にいいといわれる城崎温泉を後にするのだった。
正直言って、こんなに良い温泉とは思わんかった。どうせ、熱海や伊香保や堂ヶ島温泉みたいに、昭和初期ににぎわって、いまや寂れて閑古鳥、温泉商店街は跡継ぎもなくじいさんばあさんが細々やってて賞味期限は大丈夫かよと心配になるようなもんばっか売ってそうな土産屋とか、閉店してシャッター街と化してるんじゃないか、外湯巡りって言ったって、銭湯に毛が生えたような風呂がちょろっとあるくらいだろ、と予想してた。だから有馬温泉とセットで1泊2日でよゆーですよよゆーなんて思ってた。全然違ってたぜ。もうホントいい温泉郷だった。温泉でこんなに感動したのは久々だ。まさしく全米が泣いたハリウッド感動巨編であった。
ということで、2日目の予定は全部変更。有馬温泉中止。もう帰る。だってもうお昼になっちゃったもん。いまさら有馬温泉に行く時間ないし、もう温泉はタンノンしたから満足だし。後は帰るだけだ。 ということで、来た道をそのまま戻って帰って来た。
そして、河梨峠前で60000キロになった。
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こうして「西乃名湯物語」は大成功に終わったのだった。
2日間の出費
計算中...........................(応答なし)
2日間のCB1300の走行距離 600キロ
累計のCB1300の走行距離 60300キロくらいだと思う。