残雪なんてないさは甘かった飛騨小坂

3月16日(土)

SFの元祖と言えば、名実共にイギリスの作家H.G.ウエルズで間違いない。確かに、ヴェルヌも偉大であった。しかし、2人の天才と大きな違いは、その科学的手法の方向であろう。ヴェルヌはあくまでリアルに科学的可能性を追求し、それは潜水艦や飛行機として現実となった。しかし、ウエルズはあくまで科学を娯楽の方向に進展させ、まさしく空想科学として表現したのである。そして後のすべてのSFの基礎となった。代表作ともいえる古典SFの名作「宇宙戦争」は後の侵略テーマSFのすべてが描かれている。そしてその意外な結末は、後のどの侵略テーマSFも凌駕する事ができないまま現代に至っている。有名な話なのでネタバレしてもかまわないだろう。侵略者は地球に生息る細菌によって全滅する。地球人には抗体があるが、科学が進歩した侵略者は、すでに細菌が存在しない世界に生きていたため、抗体がなかった。ゆえに、侵略者は細菌に冒されて死滅した。こんな発想が出来るウエルズはやはり天才。抗体バンザイだ。これさえあれば、地球は安泰、侵略者は全滅するからダイジョーブ、などと子供の頃思ってたんだけど、まさか、21世紀になって、その抗体が反乱を起こすとは、天才ウエルズにも想像できなかったろうなあ。これこそ、事実は小説より稲荷、あれ? 事実は小説より奇なり、なのである。賢明なるサイト訪問者諸君には、何の話かすぐ想像できるだろう。花粉症の話だよ。今年はキツいぞ、今年はキツいぞ、とマスコミは毎年毎年煽ってくるんだが、ボジョレーが毎年毎年、今年のボジョレーは美味しいぞ、と宣伝するのと同じでさ、毎年毎年キツいと言われてるもんでほとんどオオカミ少年状態だよ。うるせえなあ毎年毎年、どうせ大した事ねえよ、うんこして寝てろ、などと悪態もつきたくなるというものであろう。しかし、今年はマジでキツかった。くしゃみ鼻水鼻詰まりに涙眼とフルコース、これまでそこそこ効いてた某鼻炎薬も全く効果無しなのである。万策尽きてもはやこれまで総員上甲板わしは残るでは私もばかもの若いものは飛び込んで泳げじゃんじゃんじゃーんじゃじゃじゃじゃーん(テーマ曲)2199は何でこんな良いシーンを削除したんだ、制作サイドは全員死んでくれ。かくして週末の天気のいい日々も、花粉が舞う悪しき新世紀の幕開けに過ぎなかったのであった。こんな状態でバイクに乗れるわけがないじゃんか。くっそー、断腸の思いでツーリングを諦めてスシローで大トロ食ったり、しあわせなマカロン食ったり、土岐プレミアムアウトレットのNikonでレンズ見たりしてた。レンズ激安だったよ。50mmF1.4が20000円だよ。絶対買いだよね。買いだと思う。すっげー欲しかったけどでも我慢した。ぼくよいこ。そんな花粉に蹂躙される世界に、昨今、ライダーはどうしてるかと思いきや、鼻炎薬に鼻炎用目薬、ヘルメットの下にはマスクにサングラスの、どう見ても怪しい格好してでも走ってる筋金入りのライダーがいた。まさしくこれぞライダーであった。花粉などものともせずに走る。素晴らしいッ感動したッ! よし、今週は花粉に負けずに走ろうと思う。

ということでツーリングに行く事にした。前日に、まっちゃんが鼻炎薬を買ってくれた。山田優がテレビで宣伝してる医療用成分エビナスチン塩酸塩使用第1類医薬品の最新最強鼻炎薬、アレジオン10である! ジークジオン! いやマジでこのネーミングなんとかならんか。どう考えてもSFロボアニメだろ。いや、実にカッコいいので気に入ってるんだけどさ、これが夜飲んで次の日1日効果がある素晴らしい、エスエス製薬バンザイなのである。前日それを飲んで寝て、朝5時に起きて気象庁のサイトを確認すると天気は快晴で暖かくなるから絶好のツーリング日和だぜ。でも風は強くなるみたいだけど。まっちゃん特製のモーニングサンドイッチを食ったら準備して実家ガレージに行く。成り行きでコーヒーを飲む事になって、粉を挽いてドリップしてる間にガレージからCBR600RR/ABSを引っ張りだした。ドリップ完了でコーヒーを飲もうとしたら、親父様がサンドイッチがあるで食え寿司があるで食えと言うのでせっかく用意していただいたもの食わんわけにいかんので食った。食ったら食い過ぎになった。軽量さが売りのCBR600RRのパワーウエイトレシオに影響してしまうぞ。こうなったら一刻も早く出撃せねば。食って飲んだら速攻で出撃した。

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まずはガソリンである。無限に広がる大宇宙ならぬ無限に高騰するガソリン価格、いよいよハイオク160円突破なのである。にもかかわらずハイオク仕様のバイクでツーリングに行くとは、なんという傍若無人、厚顔無恥、我田引水な事をするのであろうか。日本人の恥の文化はどこへ行った。しかし、男には行かねばならぬときがあるのだ。いつものコスモ石油に滑り込み、給油機の前にバイクを止めると、操作画面が会員選択表示になっている。ということは割引パスワードがケータイに着信しているはずだ。素早くケータイを取り出してメールをチェック、あった! パスワードを入力すると割引価格だ! よし、この調子で一気に給油するぜ。黄色いノズルで給油したるぜ。8リットル入った。前回、あのなんだっけ、よくわかんないカタカナの名前の温泉に行って150キロ走ってるけど、チンタラ走ってたんでやっぱり燃費は伸びなかったな。ちなみに価格はリッター156円だよ。安い方だよね。よしでは出発だ。バイクに股がって19号線に飛び出す。

くーいい感じだぜ。半月ぶりのバイクはサイコー。天気もいいし、そんなない寒くないし、言うことなしだな。さて、今日の装備だが、ここんとこ暖かくなってきたとはいえ、走ってるライダーにはカンケーないのでいつもの冬装備である。出発前までは、暖かくなったのでヒートテック1枚減らそうか、ヒートテックももひきもなしで行くかなどと思ったが、朝の外の雰囲気でやっぱり寒そうなんで、通常の冬装備に変更してしっかり防寒してきたのだ。そのおかげでそんなに寒くないぞ。昼頃には暑くなるかもしれんけど、その時は脱げばいいや。そして、問題の目的地である。これはいろいろ迷ったんだが、温泉博士の4月号は良い温泉がたくさん載ってるんだけど、全部山の方なんだよなー。平湯温泉方面やら諏訪湖方面、そして遠山方面とこの時期はちょっとヤバい感じのところ。何がヤバいって残雪があったらヤバいでしょ。比較的近くだと笹戸温泉なんだけど、今回はカッコーンと走りたいんで、やっぱり山の方に行きたい。でも残雪が心配、そこでライブカメラをチェックしたら、高山まで雪がほとんど見えないのでダイジョーブなんじゃね? 行っちゃう? 行っちゃおか? でもさすがに平湯までは無理だろうと思うので、その手前、ひめしゃがの湯に行くことにした。温泉博士が活用できないときの恒例の温泉。お金払って入るのに納得できる温泉。若干マンネリ気味ですが、かくのごとく諸事情もありましてご了承くださいますよう、重ねてお願い申しあげる次第でございます。

こうして飛騨小坂目指して、まずは19号線を多治見に向かって走っていく。電光掲示板の温度は4度5度くらい。順調に走って内津峠も越えて多治見に入って、いつもの今泉裏道抜け道コースを走って可児経由で旧道248号線を走っていく。このルート唯一のマクドナルドが可児店、実家でコーヒーも飲んだしサンドイッチ食い過ぎで何も食えんので、またしても通過なのである。おそらくこの先マクドナルドに寄る事はないな。店がないもん。しかしなんでこのルートマクドナルドないんだろうなあ。19号にはいっぱいあるのにな。マクドナルドの出店政策は何を基準にやっているのか。業績は昨年比-10.4%と劣悪な状態で、今後の営業方針が注目される中、新たに41号線周辺に出店攻勢をかける方向を強く進言したい。金山、下呂、小坂ととりあえず3店舗よろしく。

で、何の問題もなく、渋滞もなく、快走して喫茶モンパリのある41号線との合流地点までやってきた。41号線に入ってからも順調に走って行く。前回の国道1号線のチンタラペーストは雲泥の差月とスッポン紙飛行機とスペースシャトルくらいの違いの速度で走っていく。しかしこういう時ほどジョーに気をつけろ。常に四方八方に注意を向けて走るのであった。そんなこんなで、最初の休憩ポイント道の駅七宗までやってきた。が、なんという事だ、施設のほぼ全体がトラ柵に覆われて、全面改装中なのであった。そういえば、この前ここに来たときも簡易トイレで済ませたな。うーん、こんな状態の道の駅に寄る事に何の意義も価値も見いだせぬ。よって通過するのであった。七宗を過ぎて、いよいよ山岳地帯に入って行くと、だんだん寒さが厳しくなってきた。ここへきてやはりほぼ冬装備は正解であったと改めて自分の選択を自画自賛するのであった。フッフッフ、これがベテランライダーの違いだよ、ゲール君。

ところで、七宗辺りで桜みたいな樹に花が咲いていたのをちらほら見かけたんだが、やっぱり桜なのか、それとも梅なのか、なにぶん半人前なんでよくわからんけど、桜だったらもう咲き始めたって事かよ早いなあ。

だんだん寒くなってきて指先が冷えてきて、そろそろ休憩したくなってきた。第2休憩ポイントの金山のデイリーヤマザキまでやってきたのでそこで休憩する事にした。駐車場にバイクを止めて。日が当たるところで冷えた体を解凍するのであった。うー、暖かいのう、生き返るのう、春じゃのう、などと爺臭い事を考えながら、お店の方を見たら、脳みそが1秒間に34回転するくらいびっくりこいた。なぜなら、キャピキャピの若い娘たちがいっぱいいたのであった。栄のど真ん中でよく見かけるキャピキャピ娘、こんな地方の田舎にうじゃうじゃいるのだ。こんな事に遭遇するのは初めて事態、うーむ、おそらく、どこかに遊びに行く途中でコンビニ休憩してるようだが、思わぬ展開に脳みそ沸騰、みなさんお店に入って行くので、後についてお店に入った。トイレしてからホットドリンク飲もう、コーヒーは飲んだからハチミツレモンにしようと思ったが、午後の紅茶が100円だったのでそれにした。店の外でそれを飲んで、とにかく若い娘がいっぱいなんで落ちつかないからもうさっさと行こうと思い、バイクに戻った。CBR600RR/ABSに戻って、ヘルメットを冠ったてたら、娘たちの方から声が聞こえてきた。「あ、バイクだよー」「ほんとだーバイクだー」「かっこいいねー」(編集部注;たぶんおそらくそんな事は絶対言ってないと思います)う、いかんいかんぞ、注目されている。ここはビシッと決めてスタートせねば。娘たち「ライダーさんが乗るよー」「カッコいいねー」「すてきー」(編集部注;たぶんおそらくそんな事は絶対言ってないと思います)く、くそ、焦るぜ、なんで手袋に手が入いらないんだ、と思ってよく見たら右の手袋に左手を入れてた。入るわけないじゃん、くそ、こんな事が知れたら末代まで恥だ、娘たち気がついてないだろうな。娘たち「あ、手袋間違えてるー」「かっこわるーい」「だっさーい」(編集部注;たぶんおそらくそんな事は絶対言ってないと思います)く、くそ、バレてた、もうだめだ、末代までの恥さらしになってしまう(編集部注;末代っていうか、今現在もうすでに存在自体が恥なんだから別に気にしなくてもいいと思います)やかましいわ。

えらいめこいたが、なんとか脱出した。恐ろしい、全く女は恐ろしい。くわばらくわばら。いらんことで時間を食ってしまったから先を急ごう。金山市街地に入った。そういえば全面取り壊しされた金山病院はどうなったんだろうと疑問に思ったが、相変わらず更地のままだった。このまま病院自体廃業なのか、新しく建て替えるのか、いずれにしても、病院があったところの交差点の名前が、金山病院前になってるから、無くなっちゃったら困るんじゃないのか。そんないらんお世話を考えつつ走ると、警察署では警察官募集中のおおきな垂れ幕みたいなのが眼に入った。相変わらず岐阜県警は人材不足らしい。そういえば、失業期間中によく行った転職フェアーに必ず岐阜県警も出店してたなあ。やっぱり警察官の仕事はキツいから集まらないのかなあ。そんないらんお世話を考えつつ走るとドライブイン飛山がこれまた半分くらい全面取り壊しが進行中だった。なんと、ここもついに力尽きたか。ドライブイン受難の時代だもんなあ。某ブログでもどこかのドライブインが閉鎖されたと記事があったけど、これからは道の駅とコンビニに取って代わられるんだろうな。これも時代の流れか。

金山を抜けて下呂を通過、さらに進んで飛騨萩原に入ると、このルート唯一のすき家が見えて来た。うーむ、どうする、朝食定食を食うなら今が最初で最後のチャンスだ。しかし、朝の実家で食ったサンドイッチと寿司がまだお腹の中に渋滞しているのであった。今は食えんなあ、断腸の思いで通過するのであった。こうなると作戦が大幅に狂うのであった。すき家で朝食たまごかけご飯を食って温泉に入る作戦だったのに。本来は、行きつけの喫茶店サンマルティンでコーヒー&モーニングしてから温泉の作戦だったけど、家で実家でサンドイッチ食い過ぎたんでパンはもういらん。ご飯食いたい、で、すき家にしようと思ってたんだけどさ、その作戦も失敗に終わった今、一体どうすればいいのだ。その時である、突然、キョーレツな尿意が襲いかかってきた。ヤバい漏れる。事態は一刻を争うのであった。しかし、コンビニにトイレだけは小市民なんでようやらん。となると最寄りの道の駅に入るしかないぞ。最寄りの道の駅はどこだ。ここらへんだと、道の駅渚か、遠い、遠過ぎる。そうだ、ひめしゃがの湯の前にあったはずだ。そこへ急ごう。ペースアップして飛騨小坂マでやってきたら41号線を降りて県道437号に入る。必死こいて道の駅はなももまでやってきた。速攻でバイクを止めてトイレに入って一安心のなのであった。やれやれ、大事に至らずに済んでよかった。

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さてどうするか。もうひめしゃがの湯は目と鼻の先である。がしかし、天気もいいし、先ほどまでの寒さはウソのように無くなって暖かくなってきた。雪も全然残っていない。これはひょっとして平湯まで行けるんじゃね? 行ってみる? 行っちゃう? こんなに暖かくていい天気、もっと走りたいよね、行こう行っちゃおうよ。ようし行くぜ、誰にもオレを止められないぜ。しかしそこで気がついた。ああーっと、ダメだ。航続距離がたらん。ご存知のように、CBR600RRの燃料タンクは18リットル、リッター20キロで計算上は360キロ走れるのだが、現実にはそうはいかん。約270キロで警告表示になる。ということはここからさらに平湯まで走っての往復370キロ、ガソリンが足らない。これから給油してもいいけど、この辺りはガソリンが高い。さっきのガソリンスタンドの表示がハイオクが172円だったよな。ジョーダンだろ。やだね。わずかな金額だが、ちりも積もればなんとやらだ。断腸の思いで平湯行きを諦めた。はじめから平湯まで行くのなら、下呂のコスモ石油で空中給油してきたんだが、それをやっていない以上、この作戦の遂行は危険だ。中止すべきだ。断腸の思いで中止したのであった。

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で、しかたないのでひめしゃがの湯に向かった。まあいいじゃん、ひめしゃがの湯の方がいい温泉だもんね。それに、平湯まで行って残雪に遭遇してギャーーーーーーッなんて事になったら泣くに泣けんよ。バイクが汚れるのは絶対に避けないかんのだ。その点こっちなら大丈夫、ここまで来ても路面に雪は全くないもんね。ふんふんるんるんと走っていって、ひめしゃがの湯目前のところまで来たとき、それは出現したのだった。融雪路だあ! ギャーーーーーーッ! サイアクな結果であった。ここまで来て戻る事も出来ず、融雪路に突っ込むしかなかった。ドロ跳ねが最小限で済むように、ゆっくり進んで行く。何とか突破したが、その先はもっと悲惨だった。シャーベット状の雪が残る路面であった。これもまたゆっくりと進んで何とか突破した。そしてようやくひめしゃがの湯に着いた。ちなみに、巌立峡は通行止めみたいだよ。雪が溶けてないんだろうな。

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バイクを駐車場に止めて、おそるおそる足回りを見たら、卒倒しそうになった。あれだけの事で泥まみれじゃん。ガックリ。誰だよ、こっちなら残雪の心配はないなんて抜かしたアホは。しかし、ブーブー言っても始まらんので温泉セットを持って建物の方に行った。時間が10時丁度くらいだから、一番風呂に入れるから、まあ機嫌直せよな、などと自分に言い聞かせていたんだが、下駄箱にブーツを入れて、そういえば発券機が壊れてたけどどうなったかなあ修理できたかなあと思って見たら、手書きの大きな紙で、料金は受付で払ってくださいと貼り出してあった。直ってないみたいだね。修理費用が捻出できないのか。いまどきこの規模の温泉施設で入浴料600円でやってるから、やっぱりキツいのかもな。割引券と500円を受付の人に渡して男湯の暖簾をくぐった。一番風呂だぜーと思って脱衣所に入った。そしたらもうじいさん軍団に占拠されていた。恐るべし昭和初期。やはり戦後の動乱時代を生き抜き、焼け野原になった日本をジャパンアズナンバーワンまで再建させた男たちはじいさんになってもエネルギッシュなのであった。朝っぱらからガンガン風呂に入ってるじゃん。ぜんぜん一番風呂じゃないじゃん。

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しかし、ここまで完敗だと何も言えんな。荷物をロッカーに突っ込んで、お風呂に移動、洗い場で体を洗って内湯に入った。うー、気持ちええー、久しぶりの温泉、やっぱり温泉はサイコーだね。天界天界。内湯に浸かって体を暖めたら、いよいよ露天風呂である。露天風呂で暖まったら、次はいよいよ源泉風呂だ。ここに来てここに入らず帰るわけにはいかんでしょう。十分暖まったら移動する。名湯ひめしゃがの源泉風呂、温度は24度である。この温度は真夏でも冷たいので、この冬装備で走ってる時期に入れるか、それは自分への挑戦であった。入るぜ。脚を入れたら死にそうに冷たいので速攻で撤退した。沸かし湯の方の露天風呂に入って再び体を暖める。じいさん2人が来てじゃばじゃばとヘーキで源泉風呂に入った。うーむ、やはり恐るべし昭和初期。くそう、負けるものか。再び挑戦するぜ。そして脚を入れたら死にそうに冷たいので速攻で撤退した。ダメだ。やっぱりこんな冬の時期に入れん。やめた。風邪引くといかんでやめ。内湯に戻ってぬくぬくしよう。内湯に戻ってぬくぬくした。ぬくぬくしたら出よう。

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しかし、その時、オレは思ったんだ。これでいいのか、本当にいいのか。源泉風呂を目前にして、入らずに帰る。まさしくチキン野郎じゃないか。いつからそんな腰抜けになったんだ。オレはもうチキン野郎を返上したんだ。そう、あの北海道の池の湯温泉での壮絶な戦い、精神世界の壮絶な戦いを繰り広げてチキンハートを撃退したじゃないか。それなのに、またしてもチキン野郎に成り下がるのか! ふぉっふぉっふぉっふぉ! 出たなチキンハート! ふぉっふぉっふぉっふぉ、いかにもオレ様がチキンハート様よ! またしてもチキンハートなくせになんてデカい態度なんだ。今回はひそかにコイツの心に忍び込んだが、バレたようだな。もはやコイツはチキン野郎に成り下がっておるのだ。いや、そうじゃない、コイツはまだまだやれる。お前と戦うぞ! ふぉっふぉっふぉ、戯言を抜かせ! その時、心の中で何かが覚醒した。ごごごごごごー。強いフォースを感じる。フォースを使うのだ。ちゅどーん。ぐわあああ、このチキンハート様がこれしきの事で、ぐわわわーん。こうして脅威は去った(編集部注;この段落は飛ばして読んでも差し支えありません)

源泉風呂にもう一度挑戦したら、何とか入れたので良かった。これで心置きなく帰れる。脱衣所でクールダウン、装備装着してホールに出た。喉が渇いたのでなんか飲もうかと思って牛乳の並んでいる棚を見たら、幻の果実を使った花粉症に効くジュースが売ってた。スゲーインチキ臭い。しかしスゲー飲みたい。飲みたいが値段が200円もしやがった。高い高過ぎる。200円あったらすき家の朝ご飯食えるじゃん。やめた。

で、バイクに戻った。温泉に入って気持ちもすっきりしたので、そうだ、サンマルティンのランチ食って帰ろう。 それは実に素晴らしい作戦だ。 そうだそうだそうしよう。 こんな事を考えつくオレってやっぱり天才。駐車場を出て走りだしたら再びシャーベット路面と融雪路面を食らった。当然だわな、帰りもおなじ道を走るんだからさ。で、通過してからバイクを止めて足回りを見たら発狂した。もう帰る。帰って洗車する。ランチもなんもいらん。もう帰る。

で、速攻で帰って来た。

で、バイク洗った。

本日の出費
紅茶 100円
温泉 500円
鶏ちゃん2個 720円

本日のCBR600RRの走行距離 250キロくらい
累計のCBR600RRの走行距離 11750キロくらい


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