周回遅れの世界遺産は富士山 その３
５月２日（月）
5時ごろ起きて、今日の作戦を考える。とにかく、お土産が全然買ってないのでヤバいのである。どこで買うか、全くリサーチなしで出てきちゃったので、今から考えるしかないのである。で、まず港の方に行くことにして、田子の浦漁業協同組合の直売所に行く。そこで海産物狙いである。そこがダメなら、沼津に行こうと思ったが、地図を見たら結構遠いのでやめて、そのまま国道１号線を名古屋方面に向かって。由比港の漁業協同組合を狙う。そこがダメなら清水港まで、と段階的に攻めたらなんとかなると思う。タブン。いろいろ考えた末の頭を悩ませた末の結論は、行ってみんとわからんので、とにかく行くことにした。荷物を整理し、すぐに出撃できる体制にしていたら朝食の時間になったので、レストランに行った。
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レストラン前でちょっと待たされたが、おまたせしましたと係りの人に言われてレストラン内に入ったら、おお、さすが1100円の朝食バイキングのレストランだけあって、ゴージャスな店内なのであるが、しかし、しかし、その眼下に広がるバイキングの料理は、一見してちょっと違う&コレジャナイ感満載であった。もっとゴージャスな料理がたくさん並んでることを期待しておったのだが、いたってフツーなのであった。うーん、選択を誤ったか。ブツブツ言いながら料理を選んで、席に着いた食った。椅子とテーブルは立派だった。料理は、そのなんだ、マズくはないよ。美味しいと思う。でも、なんかちょっと違う。これはきっと、1100円の思い込みがあるからいかんのだろうな。朝食付宿泊料金6600円と認識してたら、これで別になんとも思わないんだろうけど、素泊まり5500円に朝食1100円、と思うので、1100円の朝食を期待するのである。で、ちょっと違う&コレジャナイ感に襲われたのであった。その点、昨日のスーパーホテルは、素泊まりで、朝食は無料サービスです、というスタンスなんで、そこそこの朝食でもこりゃ美味いとなるのである。などと分析しながら食っても、やっぱりちょっと失敗したクソ、1100円分元取ったるとビンボー根性丸出して、大盛りご飯お代わりしちゃって、またしても革パンパンパンなのであった。
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食ったらレストランを出て、部屋に戻って荷物を持ち、チェックアウトした。CBR600RRに荷物を積み込み、エンジン始動、一路、田子の浦港へ向かうのであった。新幹線の橋を越えたら港であった。ちょっと走ったら、大きく田子の浦漁協協同組合、漁港食堂オープン、と看板が出てたので、あそこだ、と駐車場に入った。バイクを止めて、港の方に歩いて行くと、まさに、まんま漁港であった。よくテレビのニュースで、なんたらの水揚げがどうのこうのっていうあのニュースの画面、あれのまんま。そして、そこにしらす直売所があった。プレハブ小屋みたいな建物で、すでに何人もお客が来て、パックのしらすを買っていた。どうみても業者か地元住民の感じで観光客なぞいないので、そういうものではないのかなと思って、販売してる威勢のいい女の人に聞いてみた。「あのーお土産に買いたいんですけどー配送ってできます？」「送るのッ！？」威勢がいいのであった。「送るのはッ！できることはできるけどッ！釜茹でッ！にッ！なるからッ！」「はあ」「生しらすはねッ！送りはできないのッ！」「はあ」「だからッ！ウチじゃなくてねッ！ぐるっと回ったねッ！反対側にあるからッ！日の出丸ッ！そこ行っといでッ！」「はあ」「歩いてはッ！行けないからッ！クルマでねッ」「はあ、日の出丸さんですね」「そうッ！ひのでぇぇぇぇまぁぁぁぁるぅぅぅぅッ」ジョジョかよ。そんな会話ののち、バイクに戻ったら、隣に止めてあったフォルツァのライダーさんに声をかけられ、しらすを持ち帰るか送るかの話になってCBR600RRは積載量が少ないから送りにしてます、フォルツァはたくさん載せられるから持ち帰るよ、とバイクの性格の違いが如実に表れるのだった。しかし、フォルツァのライダーさんは、他に、あのNSR250RRも所有しているとのこと。バリバリに走れるけど、足腰肩背中首に筋肉痛になるよと嘆いてた。CBR600RRはそこまで筋肉痛にならんですよ、と話したらビックリしてた。
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漁業協同組合を出て、ぐるりと回ったところに日の出丸さんがあったのでバイクを止めた。が、お店には「本日は閉店しました」の札がかかってて、ガビーーーン、やってねーじゃん、ヤラレタ、と立ちすくんでいたら、横から奥さんが出てきた。「あ、シラスですか」「ハイ」「ちょっとお待ちください」と店を開けてくれた。そしたらネコが現れてニャーニャー言ってるので「可愛いネコですね」「ウチの子じゃないのよーお隣の子なのよー」「ニャーニャー」「これ伝票に住所書いてね」「ハイ」「ニャーニャー」「ハイ書きました」「ニャーニャー」お金を払って店を出たら、ネコが締め出されてニャーニャー言ってた「おーい、こっちおいでー」「ニャーニャー」「なまえはー？」「ニャーニャー」「写真撮ってあげるから、こっち向いて～」「ニャーニャー」「はいこっち向いて～」「ニャーニャー」「こっち向かんカイワレ」「フーッ」行ってしまった。ああ、嫌われちゃったなあ、と思ってたら、奥さんが現れて、え、まだいたのなにしてたの、という表情が一瞬浮かんだのを見逃さなかったぞ、すぐに笑顔になったけどさ、いや、ネコと戯れてましたと言おうかと思ったけど、それも怪しいので何も言わないでこっちも笑ってごまかすのであった。馬と戯れたりネコと戯れたり、どんな人間だ。
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よし、しらすは買った。しかし、それだけでは何か物足りないので、もっとなんかないかなあと思って、そうだ、コロッケを食った朝霧高原の道の駅に行けばなんかあるに違いない。よし、今再び朝霧高原に行くぞ。国道139線を走って朝霧高原を目指したんだけど、ちょっと遠いかなあ、あまり遅くなると、まだ帰り道があるしなあ、ゴールデンウイークだし、途中で高速道路に渋滞に遭遇しないとも限らんしなあ、などと思いつつ走っていたら、途中に農協のファーマーズマーケットがあった。
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ああ、ここなら何かあるかもしれんと思って寄った。そしたら、いいじゃんここで十分じゃんというくらいに地元のものがあったので、いろいろ選んで買って送ってもらった。おーし、これでお土産は完璧だ。あとはもう一度、富士山の姿を拝んでから帰ろうか。国道を走って、富士山がよく見えるところまで走っていった。その途中にまかいの牧場があるんだけど、初日は駐車場に入るクルマの大渋滞だったが、今日はそうでもないようなので、チーズケーキが気になってたもんで、寄ってみた。で、チーズケーキだが、よほど人気があってよく売れるのか、行列ができた時の為のお客さんの整理の仕切りが用意されてるくらいだった。今日は一応平日なので、誰も並んでなかった。で、どうなんだ、と値段を見たら1300円だった。ほお、1300円とな。おそらく日本で最もうまいチーズケーキの代表的なブランド、モロゾフのチーズケーキがホールで買うと1000円なんだが、それ以上の価格設定しているということは、よほど自信があるのか。そうか、それなら、見せてもらおうか、まかい牧場のチーズケーキの実力とやらを、とひとつ買った。コーヒーショップがあったので、ここで富士山を眺めながらコーヒーを飲むなんて、ツーリングの締めにふさわしいじゃないかと思い、コーヒーを注文しようと思ったら、300円もしやがった、すげーな、観光地価格観光地物価ですね。セブンイレブンなら100円だぞ。しかし、ウッドデッキでゆっくりくつろいで富士山を見ながらコーヒーを飲める付加価値で300円と考えればいいか、と思って買った。で、富士山を見ながらコーヒーを飲んだ。
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まかい牧場を出たら、国道139号で富士インターに向かう。途中、最終の給油をして、ガソリン満タンの万全の体制で高速道路に突入した。ああー帰りたくねーなー、富士山もう1周してー、まじ帰りたくねーと思いつつ、高速道路をカッ飛ばしていく。しかし、帰りたくねーなんてツーリングの最終日に思うのも久しぶりだよなぁ。最近のツーリングは雨に祟られて、もう帰りたいもう早く帰りたい、なんて悲惨なツーリングばっかりだったからなぁ。実際、山陰ツーリングなんか、途中で切り上げて帰って来ちゃったもんなぁ。暗黒時代だったなぁ。そいういう意味では、昨年の金沢ツーリングといい、今回の富士ツーリングといい、雨男返上と言っていいのではないだろうか。どうやらオレ様の時代が来たようだぜ。くーッ、誰にもオレを止められないぜぇー。でも家に着いたら止まるんだけどさ。
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途中、20000キロ達成！
いくつかサービスエリアで休憩しながら、渋滞に遭遇することなく帰って来た。
ああ、帰って来ちゃったよ。
本日の出費………計算中……………計算中…………計算中………4…4…4…97…反応がありません
本日のCBR600RRの走行距離 299.5km
累計のCBR600RRの走行距離 20,168km