8月16日(木) 晴のち曇で雨

また4時半ごろ起きてしまった。外を見ると雲が多い、やはり天気は下り坂のようで、でも雨が降ることはないだろう。朝の温泉に入り、露天風呂に行ったらやっぱりあぶに襲われて逃げた。7時に朝飯だ。豆乳の鍋豆腐がうまかった。8時にチェックアウトして、弘前に向かう。すぐに国道から正面に岩木山の勇姿が出現するが、雲が多いのではっきり見えない。残念だなあ、天気が良ければすごいパノラマなんだろうなあ。国道は順調に流れ、1時間かかる予定が30分くらいで弘前に入った。お土産を買う予定の弘前城の観光会館をの場所確認した。さて、ここで大変なことに気がついた。弘前市って「ひろさきし」なんだな。ずーっと「ひろまえし」と読んでたぜ。アホ丸出しだな。ついでに「ねぶた祭り」ではなく「ねぷた祭」が正解でした、長い人生間違っていることもあるさ。人生の教訓を学んだ所で、岩木山に向かう。途中で葬式火葬場移動の団体に混ざった。大顰蹙だな。が、岩木山に近づくとやはり頂上は雲で覆われている。10キロ手前の神社があるあたりでこれは行っても無駄と判断した。スカイラインを登っても、霧の中では昨日の八甲田山の二の舞だ。

弘前に戻り、観光会館に行く。バイクを止めるところが分からず、水冷ハーレー200万位するのが置いてあったのでそこに並んで止めた。そしたらそこには、ここにバイク自転車を止めるなと書いてあったのでヤバいなと思った。よくこんな所に200万もする水冷ハーレーをほっとけるもんだ。とりあえず、観光会館に行って、津軽塗の有名な田中屋にも行ってみた。田中屋はまだ開店前なので、いったんバイクに戻る。バイクは図書館の自転車置き場に置くように書いてあったのでそこへ移動し、田中屋に再び行くと開店していた。が、中に入ってちょっと違うなー、店のおねーさんはチラッと一目見て、何だこの貧乏人何しに来たという感じの一瞥をくれた。ハイ、確かに、この価格帯は一桁違いましたね。でもねえ、こっちは観光客なんだよ。めったに来れない所に来てんだから、良いものがあれば買うさ。目当ての手鏡は23000円もするのに、いまいちだし、他にこれと言って おおっ、こ、これは、すばらしい! ってのもないから、だめだな。たいしたことねーな、ここもよお、と精一杯去勢を張って店を出ました。すんません、本当は手鏡良かったっす。欲しかったっす。でも高くて貧乏人には買えないっす。万年筆も欲しかったっす。でも高くて買えないっす。やっぱり良いものは高いわ。観光会館に戻って、そっちで菓子折りなどの買い物をして送ってもらった。よし、これで青森県でのミッションはすべて完了だ。岩木山だけ残念だな。

弘前を後にして秋田に向かう。ここから先まるで予定は未定なのだ。ま、八幡平は以前行ったことあるし、乳頭温泉も有名どころの温泉が意外に期待外れだった事も多いので、そんなにこだわることもないし、後は気楽に走ろう。

しかし、どんどん雲が増えてくるし、色もどす黒い雨雲に成長しつつあるのだ。これはやばいのか? 弘前は結構晴れたり曇ったりだったんだが、秋田は駄目か? 7号線から282号線に入って、どんどん進むと標高があがってきて、まったく日が差さない状況ではちょっと寒いくらいになってきた。ときおりぱらつく雨、そして、ときおり顔を出す太陽の光と、中途半端な不安定な天気を繰り返すのであった。この時点で、もう八幡平はあきらめ気味だったが、はたして分岐点まで来たころには、空はどす黒い雲に覆われ、吹きかう風は荒れ狂った龍神の怒りのごとくで、樹木は泣き草木は叫び大地は始終七度に揺れ牛と馬が交尾をはじめ海は割れ山は火を吹いているのであった。もはや一刻の猶予もなく、この場所から脱出しないとえらいことになるぞ。まあ、その割に分岐点の駐車帯の東屋ではファミリーが弁当食ってるんだけどさ。緊張感ねーな。なにしろ、そう言うわけなので、一気に今日に宿を目指した。八幡平の山を降りて田沢湖辺りまで来ると、多少回復したように思えた。なんとか乳頭温泉には入りたかったので、急いで田沢湖高原に向かう。が、急いでいるときに間違えて田沢湖のほうに行ってしまった。あらら、戻って高原に行く。今日の宿を通りすぎ、辺りに霧が増えてきたころ、大釜温泉についた。

雨がぽつぽつしていたが、ここまで来て入らずにあきらめられるわけもないので、決断した。入るぞ。建物に向かうと、ここって宿なんだよな? 大釜温泉事務所ってなんだ? 登山小屋みたいな感じの中に入ると、受付にはおばちゃんがいて、500円払って入れさせてもらった。温泉は奥の左で、脱衣場はもちろんかごのみ、引き戸をガラガラと開くと辺りは硫黄の匂いが立ち込める温泉天国だ。こりゃいい。お湯に入ると最高。やっぱり温泉はこのシチュエーションでしょう。一緒に入ってる人が、露天のほうが気持ち良いよと言うので移動した。露天も飾りけなしのその飯の自然の中に露天風呂ですよ。すばらしい。入って天界気分なのだ。が、雨が、雨が降りが強くなってきているではないか! あかん、こりゃあかんわ。緊急脱出、ほとんどカラスの行水状況で温泉を出て急いで革ジャン革パン着てバイクに戻る。そしてエンジン始動、一気に今日の宿まで走った。

ホテルの前では係員の人がたまたまなのか立っていて、バイクを止めるところを指示してくれた。木陰の奥のほうにバイクを入れて雨を何とか逃れ、荷物を下ろしてチェックインする。フロントの女のこが案内してくれたが、ぷんぷんのさとう珠緒に似てた。天気の話をしたら、今日は朝からこんな感じだそうで。なんと残念、部屋は見晴らしの良いところだったが、見えるのは霧の雨の白一色なのであった。まあ、本降りになる前にチェックインできたからラッキーとしよう。まず温泉に入って、ここは大浴場の内湯と小浴場の内湯と露天風呂の二箇所になっているので、雨が降ってきたから露天は無理なので大浴場の内湯に入った。ごっつい岩が並んだ岩風呂だった。硫黄の匂いが充満してる。貸切状態で満喫し、出て部屋に戻る。久しぶりにテレビで天気予報を確認すると、どうやら前線が南下するようで、明日から山形新潟は雨だって、行くところが雨になってくるじゃん。あかん。明日は完全雨対策だな。6時になったので晩飯を食いに行く。毎回食いすぎるので今日は注意しようと思ったら、おひつはなかったので良かった。きりたんぽ鍋がやっぱり出たよ。魚の串焼きも出たよ。串焼きは部屋で焼いてるのを持ってきてくれるのだ。盛り上がりますなあ。うまい。御飯お代り1杯だけにして食い終わった。部屋に戻ってタオルもって再び温泉三昧だ。温泉を出たらテレビで天気予報をチェックしたが、やっぱりさっきと変わってなかった。ひょっとしたらさっきのが何かの間違いで明日は晴れですと言われるかもと期待したが駄目だった。あったりまえだわな。さっさと寝た。

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