8月13日(水) 晴れ

気がついたら4時半だった。あ、やべー、昨日、テレビのドラマ「シバトラ」の日だったじゃん。見ようと思っていたのに、寝ちまったよ。げろげろ、あー、寿々花ちゃーんに会いたかったよう。朝からショックで落ち込みそう。仕方がないからツーレポつけて、6時くらいに外に出て辺りを散歩した。ホテルに戻って朝食。食ったら出発だ。バイクに荷物を積んでチェックアウトする。フロントの人に魚毛ヶ崎のことを聞くと、はじめ10分は上りがきついが後はなだらかですとのこと。でもやっぱり1時間はかかるらしい。よし、覚悟を決めたぞ。

ホテルの駐車場から出発、まずはローソンでお茶補給、絵葉書送ってガソリン入れに近くにあった出光まで行く。が、反対車線なので入り損ねた、そのまま真っ直ぐ走って道の駅みやこがあったのでそっちへ行った。そこでお土産を買うと言う作戦だ。バイクを止めて売店の中に入ると、結構にぎわってる。野菜や果物の産直市が大々的に行われていて、商売繁盛な感じです。レジには行列ができてて、チェッカーさんは戦争だ。とても戦場に踏み込む勇気もなかったので、早々に退却した。

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道の駅を出て、出光に入ってガソリン満タン、店の人がバイクスタンプラリーをやってるから参加してくださいと、台紙をくれた。東北の出光で入れたらスタンプを押してもらって、応募するとなんか当たるらしい。うーん、この企画、北海道ならともかく東北ではきついでしょう。

ガソリンも入ったので、いよいよ魚毛ヶ崎に向かう。45号線を南下していくと、左手に日本の秘境(ツーリングマップル東北より引用)重茂半島が見える。そのうっそうとした樹海のような山は、まさしく暗黒大陸アフリカを彷彿させる。かのリビングストンが命を懸けた地へ、いざ我も行かん!

県道41号線に曲がって、予想通りのうねうねぐねぐねの山道を進む。海沿いの道とは思えない、まるで奥只見か三国峠かと言いたくなるような道。ひたすらに走って走って、ようやく姉吉の漁港まで来た。とどが崎の看板がある。おお、ついにここまで来たぞ。先客のバイクが5台、ライダーってやっぱり先端好きなのね。同じようにバイクを止め、帽子をかぶって、お茶持参で出発だ。

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最初の10分がきついのだ。その通りで、急な坂道をぐいぐい登らないかん。10分どころか3分でもう死にそうです。ハーハーヒーヒー言いながら登るのだ。10分後、ようやく急な登りが終わり、なだらかに下る。舗装が終わって砂利道になる。とにかくひたすらに歩くのみ。辺りの風景も、なにもかわらない、あるのは山道のみ。ひたすら歩くのであった。

必死に歩いた結果、45分後に到着した。そこにあるのは灯台だけだった。そして広がる青い海。たかがこんな光景を見るためだけに1時間近く歩いたのだ。それがライダーと言うものなのだ。最東端の碑、そこにたどり着くためだけに、足を棒にして来たのだ。勝った。勝ったんだ。最東端を制覇したのだ。

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最東端の動画はこちら

さて帰るか。正直、帰りの方が遥かにきつかったよ。

バイクに戻ったら出発。45号まで出るのにまた一苦労、暗黒大陸重茂半島を走り抜ける山道の、高低差の激しいヘアピンカーブの連続に、いい加減うんざりですわ。もうこんなとこ2度と来るかくそ。

ようやく45号線に合流、釜石に向かう。そこから遠野には国道283号線ではなく、県道35号線を使うことにした。これまでの経験から、東北では国道より県道の方が空いているようだ。35号に入ると、思った通り、がらがらで飛ばせる。がんがん走って、途中、橋野高炉跡があったので行ってみた。今はやりの廃虚があるのかと思い、石碑のあるところまでいって、そこから悪路なので歩いていったんだが、本当に「跡」だけだった。がっかり。結構歩いたのに。でも、ここは桜がいっぱいあるので花見の時期は賑わうんだろうなあ。その先の笛吹童子ならぬ笛吹峠はこれもまたタイトコーナーできつい道だ。なんか、国道を走ってた方が良かったんじゃないかと思えてきた。

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こうしてようやく遠野に着いた。コンビニで作戦を練る。とりあえずお茶補給、そして駅まで行って情報収集に決定。遠野駅へ行くと、あまりわかりやすくない観光案内看板があったので、それをみたら、道の駅が近くにあるのが判明した。よし、そこへ行って、お土産を買うぞ。さっそく移動する。道の駅に着いたら交通整理の人がいるくらい繁盛していた。バイクを止めて、売店に行く。そこそこの品物がそろっていたのでここで買っておこう。お菓子などを選んで買い込み、発送を依頼、これでひとまず悩みの種は消えた。安心して遠野見物が出来るな。まずは五重塔を見に行った。そこには高さ17メートルの一刀彫りの観音像もあってすごかった。それから市営博物館に行った。昔話の上映を見たら面白かった。川の娘と言う話で、なぜ川の中に娘が住んでいるのか全然分からなかった。

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他も見るつもりだったが、4時を過ぎたのでさすがに時間がないと思い、今日の宿、鉛温泉藤三旅館に向かう。

283号線をひたすら西へ向かう。宮沢賢治記念館とか紙幣の人の記念館とかがあって、面白そうだがまた今度な。花巻市で県道12号に入り、花巻温泉郷のひとつ、鉛温泉藤三旅館に到着した。ここは自炊部と旅館部があって、旅館部を予約したつもりだったのでそっちに行ったら、予約は自炊部の方ですと言われ、降ろした荷物も積み直して移動する。で、自炊部に行くと、げろげろー、なんじゃこりゃー、なんちゅうボロいところだ。これはまさしく、松本零士の男おいどん大純情くんの世界のボロアパート、まじっすか、今夜はここで泊まるんスか? なんか怪しいと思ったんだよなー有名な旅館なのに、えらい料金安いんだもん。完全にだまされたな。中に入ると、係の人がいろいろ細々と説明してくれた。どうやら、自炊部の宿泊に2食が着いた宿泊パックだったらしい。だからそれ以外はない。部屋にエアコンなんかないし、扇風機もない。(有料で貸してくれる)手ぬぐいはあるが、浴衣も歯磨き歯ブラシもなし。飯は部屋にすでに用意してあるので、冷えてたら電子レンジでチンしてね。朝飯も7時ごろから順次いっせいに配ります。とのこと。そして部屋に案内されたら、うわー、すげー、これはすげー、もろに苦学生の下宿、狭い汚いボロい感動してしまうくらい。ああ、やられたなあ、本当にやられた。よく確認するんだった。大失敗だ。こんなボロイ宿は、沖縄の3000円ホテルか磐台友愛山荘以来だな。ここは多分語り種になるでしょう。

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文句を言っても始まらんので、飯を食って、温泉に入ることにした。ここは温泉が3種類、その一番近くにある温泉で体を洗って、湯に浸かり、疲れを癒すのであった。今日はよく歩いた。本当に疲れた。最後の最後でどえらい疲れた。温泉から出ると暑い。部屋に戻って窓を開けて涼んだが、暗くなってくると虫が入るので窓は閉めないかんな。夜は寝苦しくなりそう。残り2つの温泉にも入ろうと、まず露天風呂に行ったら、本館?旅館部の方にある露天風呂なので、段違いにきれい、まるで新築。こうも格差をつけられると腹が立ってくるな。まるで貧乏人用の自炊部、金持ち用の旅館部と言わんばかりだ。で、露天風呂に入ったら、結構混んでた。しかも、露天風呂、この時期のアブ攻撃がすさまじい。とても入っていられず、内湯に避難、内湯は狭いので早々に引き上げた。それから一番メインの白猿の湯に向かう。ここは混浴なのだが、7時から8時半は女性の入浴時間になっているので入れない。ちょうど8時半だったが、まだ女湯の暖簾がかかったままだ。入れんのかと思い見てたら、別の客が時間を見て、暖簾なんか全然気にしないで入っていった。それを見て、何人か待機していた人たちが連れ立って入ったので、これは大丈夫のようだな。一緒に入ると、中はとてつもなく広いし天井が見上げると高くて見下ろすと底も深い。両脇に階段があり、1階にいるはずだから、降りた位置的には地下になるのだな、脱衣所というか単に籠が並んだ棚があって、そこに着物を脱いで風呂へ。かけ湯をして入った。深いぞ。首くらいまで湯が来る。ほとんど諏訪の片倉館のようだ。しかも熱めなので長湯は出来ない。ちょっと入って出て、を繰り返す。なるほど、たしかにテレビがきたり話題になったりするはずだ。しかし、正直言って、お湯はフツーだし、混浴で作りが物珍しいだけの温泉じゃん。出て部屋に戻る。暑いぞくそ。もう一度、白猿の湯のある旅館部に戻って、そこだと冷房が効いてるので、そこで涼んでから部屋に戻った。そして布団を敷いて寝た。狭いなあ。

 

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