8月9日(火)
朝起きて外を見たらものすごい濃霧だった。昨日もすごかった今日もすごいな。朝風呂入ってツーレポつけて、7時からの朝飯バイキングがかなり混雑するようなので、10分前に行ったら、もう始まってた。昨日の失敗を繰り返さないように、色どりと量を考えてチョイスした。団体客の来襲前にご飯お代わりしてしっかり食って戦線離脱である。
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部屋に戻る。これで何度目かわからんが、まだ部屋の場所が覚えられない。このホテルは真ん中が空洞になってるので、フロアは山手線みたいにぐるりと一周できるのだが、その見た感じが、どこも同じなんで、今どこにいるのか全然わからんくなるのさ。ウィザードリイかダンジョンマスターかと思えるくらいで、結局、最後までダメだった、憶えられなかったな。荷物を持って二往復してフロントにいったん置いてチェックアウトした。それからバイクを玄関ホールまで移動してそこで荷物を積んだ。
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濃霧の中を出発する。昨日、想定以上に走ってガソリンが空っぽなんで、まず、給油だ。昨日、目を付けておいた出光まで行ったら、まだ営業時間前だったぜ。がはは、完璧な計画だったが脆くも崩れ去った。仕方が無いので山を降りた国道36号線に出てないかと思ったら、すぐにコスモ石油が営業していた。ラッキー、これで満タン安心だ。
下界に降りてきたら霧が晴れるかと思ったのだが全然だった。完全版首都消失トーキョーブラックアウト状態小松左京。細かい水滴が徐々に染み込んでくるので困った。困った困った。どうしようと思いつつ走って行ったらアヨロ温泉があった。
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そうだ、温泉に入れば良いんだ!ということで、アヨロ温泉の方に曲がった。目前に荒れ狂う白い牙を剥く大海原、その向かい側にあるのがアヨロ温泉であった。もう営業してる。駐車場にバイクを止めて手ぬぐい持って中に入ると、年配の男性係員が掃除をしてた。あれ、まだ入れん?と思って聞くと入れると言うので、ブーツを脱いで上がった。発券機で入浴券を買ってフロントに渡す。お風呂場は奥だ。脱衣所は狭かった。デカデカと何月何日と何月何日と何月何日に盗難がありましたと張り紙、それもデカイのが貼ってあったので流石に心配になってロッカーを使った。風呂に移動した。質実剛健な公衆浴場らしい作りだ。普通の湯と熱い湯に分かれてるので普通の湯に入った。めちゃくちゃ気持ちいいお湯じゃん。ヤバイこれでチンボツしそうなくらい。外は濃霧で前途多難なのにチンボツしそう。恐るべしアヨロ温泉!熱い湯にも入ってみた。女王様お許しください状態だった。いけない世界に突入する前に風呂場から脱出した。クールダウンして服を着てバイクに戻る。
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相変わらず濃霧なのであった。全然回復する気配が無いのであった。一体どうなっておるのだ。登別温泉で会った人がこの時期はいつもこうなんだよと言ってたけど、これでは困るだろ。何とかしなさい。
36号線を苫小牧に戻って行く。初日に走った光景が再び現れる。温泉のほくように、ガソリンを入れた出光、そしてホテル、どんどん戻って、上陸してから走って来た分岐点まで来た。最終日にまたここを走るので、曲がるところを確認できてよかった。
国道234号線を岩見沢方面に進む。魔法のように霧が晴れてきた。おっしゃーこうじゃなくちゃな!ガンガン行くぜー。いい気になってガンガン進んだので、次の目的地、鶴の湯を通過していた。セイコーマート安来店に止まって地図確認、完璧に通過してた。しかし、看板見なかったよなあ。まあしゃあない戻るぞ。戻って行くが、やはり看板は出ていない。げ、これじゃわからんぞ。正確には場所を調べてないもんな。まいった、どうしよう、まあいいか、ということでアヨロ温泉が良かったので、もう温泉はなしと言うことで、次行ってみよう。
次の目的地とは、今回の北海道行きで、かなり重要な秘密作戦である。これは、某まめバイクさんをはじめ、かくかくしかじかな方々の情報源で入手したものなのだが、北海道の六花亭に、現地のみのスイーツがあるらしい。その名はサクサクパイ、めちゃウマらしいやんけ、北海道に行ったら必ず食う、それを生きがいに俺は生きるんだと思ったのだ。ということで、温泉もゲリラ豪雨も乗り越えて、目指すは帯広市六花亭本店だ。
コイーーーーンとすっ飛ばして行くと反対車線からパッシングが!これわ!その通り、ネズミ捕りであった。助かったぜ。でも、バイクが何台か捕まっていたよ。ショックだろうね。
それから国道274号線にスイッチする。道路沿いはいかにも北海道なだだっ広い草原畑や、ひまわりの絨毯で、ここに来ていよいよ北海道なのであった。バイクを止めいそいそと写真を撮る。天気も良くなってサイコー。
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しかし、そうも言ってられなくなってきた。帯広までまだ百キロ以上あるのだ。
おかしいな、もっと近いはずじゃん、予定では14時に六花亭到着のはずだが。どうもトラックが多くてペースが上がらないようだ。ようやく譲り車線で、遅いトラックを抜くのだが、それがトレーラー軍団で、しかも、トレーラーは後輪が12輪もある超ロングタイプ、それが三台も走ってる、そりゃ遅くなるよ。坂道登らないもん。譲り車線で三代をぬかいてペースを上げる。ーしかし、次に現れたのが工事中であった。片側交互五分待ちの大渋滞。
こうして、日高峠を越え、日勝峠までやって来た。素晴らしい眺めだった。このルートは始めてだ。いつもはもう1本向こうの狩勝峠を越えてたもんね。大変な道だが、実に走り応えのある道だった。昨日の228号線といい、今日の274号線といい、今回の北海道ツーリングはダイナミックロードだな。
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こうしてようやく帯広までやって来た。帯広駅まで来て、六花亭本店を探すがわからん。おかしいなーすぐわかるでしょ、有名なんだからさ。何で無いの。ウロウロしても全然わかんないよ。時間だけが無情に過ぎて行く。ダメだ、仕方が無い、こんなこともあろうかとバックアップを用意して来た。それは、本店以外にサクサクパイを出す店、西三条店だ。ここは国道沿いだからすぐわかるはずだった。果たしてすぐわかった。
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バイクを駐車場に止める。ちゃんとバイク専用の立て札とカマボコ板も用意してある。素晴らしい。お店に入るとすげー混んでる。マジハンパなく混んでる。さすがに大人気店のオンシーズンである。一直線にサクサクパイの列に並んだ。だいぶ待たされた。なんせ客は多いが店員は少ない。店員の女の子はみんな目を血走らせて接客している。だからあまり無理は言いたくないが、しかし、それでも、まだかなー、うー、まだかな、まだかなー、落ち着かん、何か気を紛らわせるものがないか、他のケースを見たらモンブランがあった。なんだと?オレはモンブラン好きだ。これは食わん訳にいかんでしょう。ようやく順番が廻ってきたので臆する事なく両方注文だ。そして、イートインでコーヒーと共についに食ったぞ。あまりのウマさにもう一本といきたがかった。しかし、売り場は混沌として統制がきかなくなっていた。あぶない、このままでは崩壊も時間の問題だ。モンブランを食って脱出した。
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ミッションコンプリートである。これで心置きなく今日の宿へ行けるな。今日の宿は糠平温泉観光ホテルである。有名なタウシュベツ橋梁のあるところだ。ここから飛ばせば約3時間で着く予定。241号バイパスを走って士幌町へ向かう。広く快適な道で順調に飛ばす。途中で高速道路のインターがあり、無料実験終了の電光掲示板も光り輝くなか、バイクが何台か降りてきた。北海道でも高速道路の選択があるのか。まあ、確かに一般道路で時間がかかる事もあるからな。
士幌町から上士幌町へ北上すると、いよいよ前方には大雪山が見えてくるはずなのであるが、雲に覆われて見えない。これは糠平は雨かと心配になってきたところで、いきなり路面が洪水状態になっており、遠くにバイクを停めてカッパを着るライダーの姿が見えた。空を見れば、どす黒い雲が渦を巻き、大粒の雨がポツポツと降り始めている。これはカッパ着用でしょう。バイク緊急停車、慌てて完全雨装備にする。カッパを着たら一安心、どんだけでも降ってこいである。が、走り始めても今ひとつ降ってこない。それどころか西の空は晴れてきて東の空はどす黒い雲が覆う意味不明な状況、そしてその境目に出現したのは完璧な虹のアーチであった。おおー、これこそが大自然の生み出すアートではないか!素晴らしい素晴らしいったらありゃしない。感動に涙しながら走って、結局雨はろくに降らなかった。晴れてきたので糠平の手前のトンネル前でカッパを脱いだ。ここまで来たら路面も全然濡れていない。ゲリラ豪雨がさっきの場所だけで局地的に降ったのは明白である。要するに、六花亭でサクサクしてるうちにゲリラ豪雨だったわけだ。もし、時間が心配で六花亭をスキップしてたらこのゲリラ豪雨に直撃食らっただろう。オレはついてるのだ。
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糠平温泉郷に着いた。糠平館観光ホテルを見つけたのでホテル前にバイクで入って行くと係の人が玄関横の軒下に止めるよう誘導、そこにはヤマハが先客で止めてある。その後ろに止めた。荷物を下ろしてチェックインする。外見はかなりくたびれているホテルだが、内装はなんとかまだいけそう。
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晩飯5時半に頼んで、部屋へ案内される。2階の一番端の部屋だ。そして、なんと冷房がない。扇風機だと。やられた。安い料金に騙された。くっそーやってられんな。涼しいならいいが、このところの北海道は想定外に暑いのであった。このクソホテル、面白くねー、やってられん。こんなサイテーホテルに泊まるんじゃなかった。ブツブツいいながら荷物を整理し、晩飯にする。食堂に移動中、女子高生の大群が、宴会場広間から出てきた。うそ、マジ、女子高生が泊まってるじゃん、うそ、年頃の娘たちと同じ屋根の下なのかよ、ここデラ良いホテルじゃん。サイコーなホテルじゃん。泊まってよかった。うほほーいと有頂天で食堂に入った。
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晩飯はホタテ鍋付き豪華料理だった。食ったら温泉に入るぞ。まずは混浴露天風呂だ。7時以後は女性専用時間なのでそれまでに入らなければいけないのだ。急いで木造の階段をおり、山の森のなかにある温泉までたどり着いた。すげー温泉だった。混浴とはいえ、これは、女の子は入れんでしょう。丸見え。脱衣所で脱いで荷物をカゴに入れて、風呂にドボンと入る。湯温も丁度良い。虫が気になるがこれほど野生的な温泉なのだから仕方あるまい。混浴だから一応期待してるけど、女の子が来る事はありえない。でも、さっきの女子高生の好奇心旺盛な子が何人かやってくるかもしれん。やってきたらどうしよう。「おじさーん、いっしょにはいっていいですかあー」なんて言われたらどうしよう。ムハムハ、鼻息荒く妄想全壊。
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来なかったので普通の内湯に移動した。そして部屋に戻ってツーレポつけて早めに寝た。