8月13日(月) 雨

標津町 → 羅臼 → ウトロ → 網走 → サロマ

 

起きたらまた濃霧だった。で、よく見たら路面が濡れている。雨が降っている。ガーーーーーーーーーーン。ついに雨が、あわわ、雨が降ってきたのであった。終わりだ、何もかも終わりだ。クッソー、一番雨が降ってもらっては困る日に雨か。仕方が無い、知床観光船は諦めよう。

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ぐぬぬ、しかしこのまま引き下がるわけにはいかんのだ。一矢報いるために、何かいいアイディアは無いか。うーむ、考えるのであった。よし、温泉に入って考えよう。温泉に入ったが、気持ちいいだけで何のアイディアも浮かんでこなかった。腹減ったな。そうだ、なんか食ったらアイディアがひらめくはずだ。朝食の時間になったら速攻でレストランに行って一番乗り、朝食バイキングまたかよ、いろいろてんこ盛りで食った。食い過ぎた。血中酸素が胃袋の消化に集中して脳みそが働かん。あれ、何か覚えがあるシチュエーションだな。まあいいや、こうなってしまった以上、血中酸素をおぎなうしかない。何で補う、そうだ、セイコーマートのホイップアンパンだ。よし、作戦決定、ガソリンをいれて、セイコーマートへ行くのだ。

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そうと決まれば荷物を積んで、チェックアウトした。バイクの場所に戻ったらカワサキのライダーも出撃準備してた。彼はフル装備レインウェアだが、旅慣れしたオレ様は、今のところ雨は降っていないので通常装備で行く。挨拶を交わして先に行かせてもらう。まずガソリン、昨日のうちに目を付けておいた出光まで行くと、そこでレギュラー満タンにした。そして、戻って来てセイコーマートに入るのだ。ここも昨日目をつけてたのさ。で、店に入って、ホイップあんぱんを探したら‥無かったぜよ。へ。なかったから帰ろう、って、そんなことようやらん小心者です。缶コーヒー78円を買って出た。何ということだ。ホイップアンパンがない。北海道では一日一個食うことが法令で定められているのに、いかんいかんぞ。とりあえず缶コーヒーを飲んで出発した。そしたらすぐのところで別のセイコーマートを発見した。速攻で入った。そして、ホイップアンパンを探すと、あったあったぞ。発見しました。よし買おう。飲み物は缶コーヒーはさっき飲んだんで、北海道限定のとうもろこし茶にした。店を出て、食った。血中酸素が増加する。あれ、血中糖度じゃね? いかん、間違えたかもしれん。ヤバイぞ。バレる前に脱出だ。食ってとうもろこし茶を飲んだ。うーん、ビミョーな味だった。

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よし、ガソリン満タン血中糖度も増加してバリバリだぜ。行くぜ、雨雲なんて吹き飛ばしてやるぜ。でもしばらく走ったら、反対車線のライダーが全員フル装備レインウェアなんで、ちょっと心配になって駐車帯にバイクを止めてレインウェア着用荷物にカバーをかけた万全。このまま国道272号線を走って突き当たり国道244号線にぶつかった。ここでひらめいた。一矢報いるのだ。浜の湯だ。浜の湯に行こう。あそこの温泉をリベンジできればポイント高いっす。ようし自分行くっす 。野付半島方面に走って行く。雲は多いが今のところ雨は降っていない。が、霧はすごいことになって来た。海岸沿いだからかな、前が見えん。ゆっくり走っていくと、やがて浜の湯の看板発見、思い出した、ここだここだ、信号を曲がって、さらに曲がって浜の湯の前まで来た。営業は10時からだった。いまは9時だった。っていうか、本当に営業してるのか? いずれにしても1時間も待つことはできない。残念ながら諦めよう。うーん、営業時間さえ事前にわかっていたらこんな事にはならなかったが、営業再開後の時間はわからんかったもんで、もしかしたら9時からかもしれんと思って来たが、我々は賭けに敗れたのだ。そう、これで今日の運勢が決まってしまったのであった。やがて再び雨が降り始めたのであった。

この後、再び道を戻って、国道335号線と国道244号線の分岐点まで来たんだが、もはやこの濃霧と雨では、知床に行く意味がない。国道244号線で網走までショートカットした方が懸命であると判断した。にもかかわらず知床方面に暴走したのであった。こんなはずはない、こんな不条理な事許されるもんか、何とか晴れてくれ、祈るような思いで知床を目指したのであった。奇跡を、奇跡を信じたのであった。

しかし、人生は過酷なのであった。雨はますます強く激しく、霧はさらに濃く、すべて、一度狂った歯車はどんどん狂って行くのだった。昨日までの幸運は消え、再び闇と絶望が去来する暗黒時代の幕開けであった。苦労惨憺、道の駅羅臼まで来たが、これがまたものすごい混雑してんの。こんな雨なのに。雨だからか。で、臨時駐車場が隣の小学校、そこから歩けと、意味がわからんわ。当然、スルー、お土産見たかったのに残念だ。

で、知床横断道路に入った。当然、霧と雨、スローペースで走って、マジで何にも見えない。この前の知床横断より酷い。あの時はせめて熊の湯に入れたし、羅臼岳も見えて、知床峠にバイクを止めることができた。天気は悪かったがそれくらいはできた。今回はそれもできない。何も見えないし、峠は暴風雨、バイクを止めるなど言後同断横断歩道なのであった。

こうして、今回の北海道ツーリングのメインイベントであった知床世界遺産は終わった。あかんなー、なんかスッゲー道東と相性悪くなってきてる。もう離婚寸前みたいな、冷え切った関係になってるような気がする。

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峠を降りて、道の駅でトイレ休憩をとる。疲れた。雨は横殴りの激しいものに変わり、自然の力にチキンライダーヘンタイライダーは某然と立ち尽くすのであった。そして、それからはなす術もなく進むだけのツーリングに成り下がったのであった。

でも、ちょっと思い出した。なんか、国鉄の遺跡があるんだった。時間もあるし見に行ってみよう。で、国道244号線に曲がり、ひたすら走って行く。あんまりひたすら走っていたので、何でこっちにきたのか忘れて、忘れた頃にいきなり目の前にそいつが現れた。スゴかった。想像以上にでかくて、いかにも廃墟状態の遺跡な感じがスゴイのである。バイクを止めて近くまで行ってよく見た。道路で分断されてるのだが、片方はまだ山の向こうまで続いている。あの先がどうなっているのか、かくにんできないのが残念だ。しかし、それも、いやーいいものを見せていただきましたなのであった。

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それから網走市内に入っていつものお土産を買うオホーツクバザールに行った。前回、道に迷ったが、今回はその反省を踏まえて走ったので全く迷うことなく着いた。雨はまだ降っていたが、ここをスルーしたらこのあとお土産を買えるところが限られてくるので何としてもここで買わないかんのだ。荷受場所みたいなところが多少雨よけになるようで、そこにバイクが止まっていた。その後ろに止めて、レインウェアを脱いでジャマにならん様において、店に行った。そこでお土産をいろいろ買って家に送ってもらった。荷受の邪魔になるといかんのでちゃっちゃと選んで買った。これで一安心だな。よく見ると、卒倒しそうなくらい汚れたバイクに戻って出発。

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そこからは国道238号線をひたすら走るだけ。間違えてサロマ湖の案内表示の方に曲がったら、何だかよわからんがもとの道に戻ってしまった。442号線を走ってしまったようだ。

で、道に一抹の不安を感じつつ、ひたすら走ると、ようやくサロマ湖が国道沿いに現れて、しばらく走ったら今日の宿、ホテルグランディアサロマ湖に到着した。先客のライダーが3人、係員さんに案内されて、スロープから館内にぎゅおんと入っていくではないか。何ちゅうホテル、こんなホテル始めてだ。ホテルの1階は異様に広いスペースがあって、、だからそんなことができるのだな。こけないように注意して乗り込んだ。それからチェックインした。

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荷物を運び、雨で泥まみれのギア類を洗って、手入れを済ませてから風呂に入った。サロマ湖の夕日を期待してきたのだが、無情にも雨はザーザー降りが続いていた。風呂を出たら晩飯である。晩飯はレストランと言うより、イベント会場を借用してるみたいな感じの広間、料理もまあそれなりのもので、国民宿舎並みといえばわかっていただけるだろうか。食い終わって部屋に戻った。明日の予定を考えるのに天気予報を確認したら雨だった。北海道全域雨予報だった。何もかも終わった。もう寝よう。明日帰りたい。

 

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