伊豆半島温泉三昧S.A.C.
5月3日(金)
起きたら5時だった。外の様子を見に、Nikonを持って出て行ったら、朝日が昇ってくる所だったので、海岸の方に行ってみた。写真を撮ってたら寒くなってきた。でもがんばって撮影を続けた。
でも寒くて我慢できないので宿に戻った。冷えたので温泉に入った、体が暖まるわい。部屋に戻ったらドピーカン晴れになってた。永年望んでいたドピーカンが最終日、家に帰る日にようやく実現したのであった。まあ、現実はこんなもんだ。雨男のツーリングにしては、これほど雨の危機が今そこにある危機だったのにカッパの世話にならんかっただけでも上出来と思うべきだろう。こんなにドピーカンだと居ても立っても居られないのがライダーだが、朝飯を食わんといかんのだ。朝飯の時間まで、また温泉に入った。後は部屋で悶々と朝飯の時間を待つのであった。しかし、もう待っとれんので出撃準備をして、食ったらすぐ出撃できるようにして、もう臨戦態勢で着替えて、食堂の前で待つ事にした。
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そしたら時間より早いけど、もう準備できてますからどうぞと昨日の個室に入らせてくれた。朝飯を食う。アジが出ておいしかったよ。温泉たまごももちろんあったのでご飯にかけて食った。鍋は湯豆腐でうまい豆腐だった。やはり国民宿舎とは料理が違うな。食ったら速攻で部屋に戻って顔を洗って荷物を持ってフロントでチェックアウトの手続きだ。係の人は昨日と違うネ年配の男性だった。料金を払ったら「今日はどちらまで行かれるんですか」「もう帰ります」「せっかくこんなに晴れたのにねえ」おっしゃる通りです。この2日間というもの、曇ったり晴れたり散々やきもきさせられたけど、やっとドピーカンになったら帰る日です。こういう星の下に生まれたライダーなんですよ。チェックアウトしたら見送られて出発した。
さて、今日の予定であるが、実は全く考えていなかった。最終日はスケジュール空白でフリーにしておくのがベテランツーリングライダーなのである。こうすることで、いろいろな事態の変更などに対処できるのだ。今回もそうだ。今日はもう帰るだけのつもりだったが、こんなに天気がいいのなら、西伊豆スカイラインが走れなかったリベンジに、本当の伊豆スカイラインを走ってやろうじゃないかと思ったのである。最終日をフリーにしておく事で出来る計画変更である。風光明媚なスカイラインを晴天の下カッ飛ばせば、これまでたまったうっぷんも晴らせるというものだ。しかも、今日はゴールデンウイーク後半の初日、あちこちで道路が混雑するだろうから、特に修善寺や三島沼津市街では大渋滞だろう。それを避ける意味でも、このルートを選択する意義はあると考えたのである。オレってあったまいいよなー。ということで、冷川から伊豆スカイラインに入る事にしたのであった。でもその前にセブンイレブンでコーヒー飲もう。マクドナルドで無料券だけでコーヒーを飲むのはやっぱり無理でした。セブンでコーヒーを飲んだら県道59号線を山登りしていく。ウネウネ山道を走って、なんか本当にこっちで大丈夫だったかなあ、道間違ってないかなと心配になってきた所で、スカイライン料金所があった。よかった間違ってなかった。ホッとしながら料金所に入ったら、なんですと、いきなり料金支払いだった。チケットもらうだけだと思ってたのに、料金を払えとな。焦りまくり、ウエストバックから財布を出して料金を払うのに必死、この作業に難航して後ろの車バイクにご迷惑をおかけしました。この場を借りて謝罪します。今後は有識者による第三者委員会を設置してこのような事が似ように是正して行く次第です。
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なんとか料金所を通過した。料金所の係員さんが「バイクの事故が多いから気をつけてね」と言われた。言われたその横で既に事故ってるみたいな人だかりがあったけど、アレは違ったのかな。走り出したら気持ちいい道なんで、すっとばすどころがのんびり走っていく。後ろから来てたBMWが追い越して行った。しばらく走ったら展望所があったので止まった。巣雲山展望所だ。ここから、なんと富士山が見えたのであった。おお、日本の象徴の山、富士山。やっとこさ世界遺産に登録された富士山。今回、その姿を見る事なく帰る事になるやも知れぬと覚悟を決めていたのに、これは奇蹟か。このために持ってきた、わざわざ使うかどうかわからんのに持ってきた、一応、自称なんちゃってカメラマンなんで、持ってきた85mm/F1.7をNikonD80に装着して写真を撮った。まよってまよって結局荷物になるのに持ってきた85mmだが、持って来たかいはあったな。まあ、写真の出来不出来は別としてだ。
その展望所を出て、さらに進むと亀石峠のドライブインがあった。ああ、これがライダーに有名なスポットだな、遠目に見ても駐車場にはバイクが大量に並んでいてまるでバイク雑誌イベントの開催地かと思うほどだった。入口は奥の方からなのでそちらに回って入った。大量に並ぶバイク軍団に近づくと、そのほとんどがカリカリチューンドマシーンであった。もうね、全然原型わからないくらい、どこのメーカのなんていうバイクかわからんくらい改造しまくってあるのばっかりだよ。そしてライダーも全員当然皮ツナギ、しかも年季の入った使い込んだ皮の具合がキャリアを物語るツナギである。だっておそらくみなさん、リアルタイムバリバリ伝説世代、リアルタイムあいつとララバイ世代でしょ。どう見てもそれ相応の歳に見えるもんね。そんな気合いの入った方々の横に止めるのは実におこがましいのですが、ええ、ドノーマルのドビギナー向きのHONDA製SSが止まりますよ。近くのギンギラライダーの方がチェックが入るのがわかって、ヤバい、「ドノーマルが来んじゃねーよボケ」とか「タイヤの縁が使えないようなヤツは消えな」とか「ヘンタイライダーうぜえ」とか言われたらどうしようとビビったが、どうやら相手にする気にならなかったみたいでそのままスルーされたのでホッとした。でもいつなんどきいちゃもんをつけられるかわからんので、トイレを済ませて早々に逃げ出す事にした。逃げ出すにしても、ギンギラライダーの視線が集まるような気がして、極度の緊張を強いられる中の出発であった。喉がからからに渇いて地に足がついてない心拍数は急激に上昇し血圧も上昇し、もう死にそう。で、出発のエンストだけはカンベンしてくださいと思いながら、ギアをローに入れたらエンジン止まった。サイドスタンドしまい忘れた。顔から火を噴くほど恥ずかしくてもう穴があったら入りたかったが、穴がないので顔面から火を噴きながらニュートラルに戻してサイドスタンドを跳ねてエンジンかけて、そしてそろりと半クラでゆっくりスタートした。きっと、これを見ていたギンギラライダーは、最近免許をとたばかりのおっさんライダーだと思ったに違いない。すんません、これでもライダー歴は30年くらいあります。
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ようやく脱出できた亀石峠のドライブインだが、すぐに追っ手がやってきた。ぎゅおおおーんくうぉおおおおおおおおおーーーーーーんぎゅぎゅぎゅかかっつとものすごい、もろバリ伝音響効果で、なんかよくわからんとんがったバイクがすっ飛んできたので、問答無用で左に寄って道を譲ったら、その3台が連携をくんで実に美しいフォーメーションで、あっというまに抜かし去って行った。3台とも手を挙げて先に行くお礼を忘れていなかった。意外に礼儀正しいのであった。もうね、見えなくしてやるとか言ってる場合じゃないよ。言うなれば、こっちは旧地球防衛軍通常エンジン、相手は惑星間航行速度を遥かに凌ぐ外宇宙航海用波動エンジンだな。こんな様子で、熱海峠まで行くのに何度も抜かされた。こっちは展望台があるたびにバイクを止めて、必死に持ってきた85mmが無用の長物ではなかった事を証明する作業に勤しむのであった。
展望台からは素晴らしい眺めが満喫できた。沼津市の全貌が見下ろす事の出来る展望台もあり、ここは夜来たら絶好の夜景スポットなんだろうなあ。カップルが愛を語る場所になるんだろうなあと思った。パラグライダーをやっている丘もあった。気持ち良さそうだね。途中、奇妙な格好の建物があったんで何かと思ったら、廃業したレストランかドライブインだった。こういう奇をてらったデザインの建築物は、時代を感じさせるね。
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とにかく素晴らしく天気がよくて、空の青さが目にしみるのである。こんな天気にバイクに乗って走るのはサイコーなのである。やっぱりライダーはみんなそう思うみたいで、そしてここはライダーのメッカ伊豆スカイラインである。まもなく事故が多くて二輪通行止めになるやも知れない伊豆スカイラインである。バイクがめちゃくちゃに多いのである。軍団で走ってるのである。そりゃもう恐怖を感じるほど軍団のバイクがすんげースピードでカッ飛ばして行くのである。驚いたなー、こんな光景は80年代のバイクバブルが終わってから見る事がない光景だと思ったんだけど、まだ見る事が出来たんだなあ。何にしてもみんな事故だけは気をつけろよ、などと、ジジ臭い事を考えていたら、カーブを曲がった所で、道路脇側溝にバイクを駐輪しているライダーがいた。あれは何かの秘技なんだろうか。コーナーリングの極意だろうか。そのまわりに似たようなとんがったバイクが何台か止まってた。みんなで秘技の研修をしているようだった。
あっというまに唐突に料金所が現れて終点だった。半券を料金所に渡すのだが、全然油断していたのでその用意も、何にもしていなかったので、あわてて財布を出して半券を出すのにモタモタして後続のクルマやバイクに多大なる迷惑をおかけした事をこの場を借りて謝罪させていただきます。申し訳ありませんでした。今後は第三者‥‥以下略。
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伊豆スカイラインを終了後のルートは県道11号線で沼津三島国道136号へ行くか、県道20号線で国道1号線に出て、来た時の道で沼津インターに直接アクススするか、どちらにするか考えていたんだが、料金所を出て県道11号の方に行ったら、この先、道が狭いので注意と看板があってすっかりビビってしまい、県道20号に変更した。そしたら十国峠のドライブインがあったので寄ってみた。すごい混んでいた。ものすごい混んでいた。いや、全然大した事無いんだろうがそれでもものすごい混んでたように見えるので、実際に繁忙期はこんなもんじゃないんだろうなあ。ここでCASIOのエクシリムEXZR20の電池が残量警告表示になった。うーむ、3日間持たなかったな。まあ、後は帰りなんでよしとしよう。荷物になるから充電ケーブルを持ってこなかったが、やはり持ってきた方が賢明だったな。こういうところがデジタルの弱みだよな。むかしの銀塩カメラだったら電池切れなんかほとんど考える必要なかったよな。プロのカメラマンでもなきゃ、電池切れなんてありえへんかった。フィルムは無くなるけど、そんなもん観光地にいくらでも売ってたからよかった。もし電池が切れたら、こういうのは専用の充電ケーブルが必要だから、どこでも充電出来ないぞ。そうすると、もはやホントタダの箱になるよな。今後は、こういうツーリングには、やはりバッテリーの持ちがいいCASIOのEXH10を使う事にする。
県道20号線は交通量が多かったが、流れは至ってスムーズだった。途中のターンパークや湯河原パークウェイから、怒濤の如くバイクがやってきて、伊豆スカイラインの方に走っていくのであった。今日はイベントでもあるのか。ないよな。休日は、常にあんなバイクの数なのか。すごいところだな。その以外は何の問題なく国道1号線まで到達した。国道1号線は大渋滞を覚悟の上でやってきたのだが、全く全然渋滞どころか高速ハイスピードで走る事が出来た。それでも後ろから来たライムグリーンのGPZ900Rにかるーく追い越された。やはりKawasaki乗りはマジなヤツが多いぜ。今日3日は、ゴールデンウイーク後半初日で移動日になるから、絶対にどこかで渋滞に遭遇すると思ってきたんだが、ここまで全く渋滞無し。っていうか、この3日間全然渋滞無しなのであった。これは今回の路線選択が優秀だって事だよな。やはりベテランツーリングライダーの違いを見せつけた感じだな。この調子なら、沼津市内三島市内もそんなに混んでないんじゃないの? このまま沼津のでっかい天丼食わせてくれるお店に行こうか。なんて名前だったっけ、大丸だっけ? などとよゆーをかましていたら、来た時の道、東駿河湾環状道路と国道1号線と合流地点で流れが止まった。なんか遠くの方に、国道が巨大な縦列駐車場になっているのがうかがえた。ヤバい。こりゃ大渋滞だぞ。この国道1号線を沼津に抜けるなんて無謀だ。即決でこのまま東駿河道路、来た道を戻って沼津インターに向かった方が賢明だと判断、信号を曲がって、インター方向に進んだ。インターからの道、要するに反対車線は既に大渋滞になっていて、クルマの長蛇の列はびくともしていなかった。どうやらパーティーは終わりのようだ。これからの時間帯、いよいよゴールデンウイークの渋滞という怪物が牙をむいてくるようだな。こうなったら急いで逃げるに限る。とにかく、まずは高速道路に乗って、一刻も早く名古屋方面に進む事だ。こうして、駿河道路から沼津インターに突入した。本当は高速道路に乗る前に給油しておくつもりだったが、それは止め。給油のために大渋滞の市内に入る気にはならないからな。高速道路で給油する。こうして、2泊3日の伊豆半島温泉三昧S.A.C.は終わりを告げたのであった。まあ、大成功と言っていいんじゃないの。結局、なんだかんだで雨も降らんかったし、温泉はたっぷり入ったし、宿の料理はうまかったし、伊豆スカイライン走ったし、楽しかったよかったよかった。
高速道路に入ったら、まず渋滞情報だ。予想通り、三ヶ日岡崎豊川辺りが大渋滞で、いまのところ30キロの渋滞だった。そこまで何時間で行けるかが勝負だな。ペースを上げて走るが、行きに寄れなかったSAPAにも寄って行こうと思ったんで、なんだかんだでゆっくりペースになった。最初のSAは富士川だ。ここで給油しよう。SAの売店を見てなんかいろいろあるんだね最近のSAはそこらへんのイオン並みだな。一通り見てバイクに戻り、ガソリンスタンドへ向かった。給油機の前に止まったら、スッゲーかわいい女の子がやってきて「いらっしゃいませー」とちょっと舌足らずな話し方で言うもんだからもうたまらんかったです。高速道路で給油する選択をしたオレ天才。今回は最後までツいてるな。
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その後も、ちょくちょくSAPAに寄り道して、お土産のお菓子を買ったり渋滞情報のデジタル掲示板を見たりサービスのお茶を飲んだりして、いよいよ渋滞の三ヶ日付近までやってきた。でも渋滞と言っても、時速40キロ50キロくらいで進んでるんで、高速道路としては難だが、一般道路と思えば全然問題ない感じだった。渋滞の表示が、いつの間にか30キロ35キロだったのが7キロくらいに激減してた。どういう事かよくわかりません。まあいいか、空いてきたんだから。
こうして順調に走ってきたので、予定していた時間より1時間くらい早く帰って来れた。帰って来たら、いつもみやこちゃん(雌猫)が迎えにくるのに、今日は迎えにこなかったよ。
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今回の出費 計算中‥‥‥(応答無し)
今回のCBR600RRの走行距離 786キロ(計算が間違ってなかったら)
累計のCBR600RRの走行距離 12899キロ