8月11日(日)
すっげー寝心地の悪いベッドで全然寝れんかった。
こんな寝心地の悪いベット知らんわ。
2時間おきくらいに目が覚めた。
で、4時くらいに一旦起きて、ツーレポをつけたりして時間を潰した。明るくなってきたので外を見たら、鉛色の空だった。ああ、今日もダメだ。憂鬱だ。いやいかん、こういう風だからデフレスパイラルに陥るのだ。大丈夫だきっと晴れてくる。今は早朝だからそう見えるだけで、本当は青空なんだよ。などと悪徳商法みたいなことを言って朝飯の時間まで荷物整理。6時になったので食堂に行った。まだ準備してるみたいだったので、食堂のおばんと目があったけど何も言われんかったから勝手にそう思っただけなんだけどさ、ロビーで待っとったら、常連宿泊客風のおっさんが食堂に入っていくじゃん。何だよ食えるのか、じゃあなんか言えよババア、どうぞとか準備できてますよとかさ。どいつもこいつも愛想ないなーこれでサービス業かよ。
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食堂に入って、夕食の時と同じようにトレイを持ったら、トレイはいらない、席に用意してあるからごはんとみそしるを持ってけボケとまでは言われんかったが、ちょっと被害妄想入ってたのでそう聞こえた。確かに席に人数分、かなり大勢の分、用意してあった。どこに座るのかわからんかったので聞いたら、好きなところに座ればいいんじゃボケと言われたわけではないがそう聞こえた。で、ご飯と味噌汁をよそって、一人分だけおいてある席があったのでそこで食った。料理の味は、まあ、それなりでした。なんせ安い料金のホテルですから、食わしてもらうだけでありがたいとおもわなきゃいかんようです。食ったら、もうこんなホテルに居れるかクソ、速攻でチェックアウト。最後のキーを返す時も、何の返事もなし。ここまで極めるとかえって感心するわ。あ、でもくれぐれもホテルの名誉のために言いますが、このお値段で一泊二食ならコスパはいいと思いますよ。だからこんなにお客もいるんだろうし。
でも二度と泊まらんけどな。
チェックアウトしてバイクに荷物を積んだら出発する。まず向かいのセブンイレブンで切手を買って絵ハガキを送り、そしてセブンスポットでネットに接続してツーレポをクラウドにバックアップした。 なんて書くといかにもIT使いこなしてるみたいで、カッコいいと自分は思ってるだけなんだけどさ。セブンを出たら、まずは国道241号線を足寄方面に向かう。ホクレンがあったのでガソリンを入れた。そしてもちろん、フラッグを買った。こんな先も読めない状況では、早めにゲットしておくに限るぜ。
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ホクレンを出て、まっすぐ進めばいいはずなんだが、なんかよくわからんいきなり道に迷った。アホか。帯広は道が格子状になってるから迷うわけないのに迷うというアホさ加減。すずらん大橋を渡って、こんな橋聞いたことないぞとビビって、セイコーマートへ緊急避難した。そして地図を見たら、一本道を勘違いしていた。何だよ、ホッとして、セイコーマートオリジナルの缶コーヒーを買って飲んだ。さっきのセブンの100円コーヒーを飲まずにこっちを選んだのは、やっぱり北海道はセイコーマートなのだ。セイコーマート万歳なのである。
で、こっちを選んだんだけどさ、
ちょっと、
ホンのちょっとだけ後悔した。
こうして道がわかったから走り出した。天気は晴れるはずだったが、晴れるわけがないのがものの道理であった。曇ってる、どんより曇ってる、ガスかかってる。霧のロンドンエアポートなのであった。しかし、そんな中を走って行くと、これまでにない幻想の世界なのであった。いわゆる久野夢作の世界であった。
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何枚か写真を撮ったけど、多分、全然違ってると思う。それくらい不思議な感覚であった。であったが、それが延々と永劫を思わせる時間に続くとうんざりしてきた。やっぱり晴れんか晴れてくれよ、国道241号をひたすら走りながら思うのだった。
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しかし、事態は一向に好転しないまま足寄までやってきた。松山千春が歌ってた。行き交うライダーたちがちょうどここで休憩するので、バイクも多かった。地元のバイクも多かったよ。RG250、NC700X、FZR1200、CBR1100、BMWなど、オフロードバイクも何台か止まってた。休憩したら出発する。今度は阿寒湖方面に向かう。こんな天気でなかったら、しょっちゅう止まって北海道の景色の撮影をして時間かかったろうが、ひたすら走って気がついたらオンネトーだった。
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え、もうオンネトー、温泉にはいる予定だったけど、時間がかなり早いんんで、まだやってないんじゃないのか。計画ノートを見たら朝早くからやってるみたいなんで、これは幸い、イケイケなのであった。その温泉とは、野中温泉だ。去年、久しぶりにオンネトーを訪れて感動してたら時間がすぎちゃって入れんかった温泉。今回は入るよ。オンネトーへの枝道に入ってかっ飛ばしていくと、突然、目の前の空が青く輝き始めた。おお、奇跡が起こったのだ。晴れてきたのであった。いやっほー。やっぱり晴れてきたじゃん、言ったとおりじゃん。ウキウキで雌阿寒湖温泉に到着したら駐車場は砂利だった。げ。ここってそうだったっけ? ヤバイじゃん。転ばないように慎重に進み、建物の前のコンクリート敷きに止めた。手ぬぐい持って温泉の建物に歩いていくと、とってもモダンな普通の民家みたいだった。もっと古ぼけた侘び寂びが欲しいよなあと思いつつ中に入ったらばあさんが受付にいた。200円払って強く貴重品は預かりますというので、いやー大丈夫だと思いますのでと答えたけど、いえ貴重品は預かりますと強く言われたので預かってもらった。
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温泉は奥ですと言われて真新しいモダンな館内を奥に進むと、いきなり別世界になった。非常に年季を感じさせる建物に豹変した。一言でいえばボロい。それがいわゆる温泉の成分の影響とすぐわかるボロさ。これは期待できる。男湯の脱衣所に入ると、温泉臭がたまらんのであった。そして脱衣所には扇風機もない、脱衣カゴがあるのみ。棚もないよ、直おき。スゴイ所に来てしまった。そして脱いで湯の方にいくと、階段をおりて湯船は一つのみ、シャワーなんぞ無いよ。木造の湯船は痛んできて屋根が解放されているタイプなのは本物の温泉の証拠だ。掛け湯して入ったら熱かった。そしてこの湯のソリッド感が凄まじいのであった。ここで湯治したらアトピー性皮膚炎も落ち着きそうだな。痒くてかきむしったところがちょっとしみるヒリヒリするけど気持ちいいい。程よいヒリヒリ。これが川湯温泉だと女王様お許しくださいなんだけどさ。でら気持ちいいのでもうここで今日は終わりにしてもいいよ。でも長湯できんので、こまめに出たり入ったりした。で、解放された窓から湯本の煙が見えるので、それを見ながら涼んで、再び入って繰り返した。天気が完全に回復して日差しが暑いくらいの感じだぜ。タンノンしたら出た。脱衣所でちょっとクールダウン、装備を装着して温泉の建物を出た。
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今回初の日帰り温泉だったが素晴らしかった。さて次はアイヌコタンだ。バイクを走らせすぐだった。駐車場に入りバイクを止めたら、迷わずいつもの店に行くと、色々良さげのがあったので買った。お店のご主人が、去年も一昨年も買ったと言ったらちょっとオマケしてくれた。バイクに戻って、すぐ近くのセイコーマートまで移動する。阿寒バスセンターのセイコーマート。ここでお茶と恒例のホイップあんぱんを買って食った。次は養老牛温泉に行こう。この天気ならついでにまた開陽台にも行こうかな、などと思いつつ、国道241号線を走っていくと、峠を超えたら天気は一変した。
なんということだ、暗黒時代の再来であった。
青かった空はいつの間にか鉛色に変わり、
どんよりと厚い雲が覆い尽くすのであった。
マジかよ。
またかよ、昨日と同じじゃん、ちょっとだけよのサービスかよ、この先、また雨が降るのか、一気にテンションダウン。もうやんなっちゃった。ダメだよ、やっぱり今回はダメなんだよ。もうこのまま最後まで鉛色の空なんだよ。ちょっとだけ晴れにして持ち上げといて、また雨にして地獄に叩き落す、これが北海道の空か、まったく性悪女だぜ。などとクールに決めてる場合じゃないのであった。場合じゃないが他にどうしようもないじゃん、天候だけはどうにもならん、運が悪かったと思って諦めろ。こうなったら腹いせに養老牛温泉に入ったる。一気に加速してワープ速度で養老牛に向かったんだが、なかなか遠いんで大変だった。
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こんなに遠かったっけ、牛が寝てるしさ。
時々止まって地図を見たけど、行きすぎてはいなかった。そして、ようやく養老牛温泉の看板を発見したので、そっちに曲がった。やがて御宿だいいちが見えてきた。そう、この温泉こそ、雨に祟られた北海道ツーリングで、映画ロケで入れんかった温泉だ。雨とカンケーないな。入ったるぜ。時間もちょうどいい。
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バイクを止めて手ぬぐい持って中に入ったら、日帰り入浴客が大勢待ってた。人気施設なんだな。入浴料金を600円払ったらタオルを貸してくれた。サービスいいね。長い長い廊下を歩いていくと、これまで訪問した有名人のサインが掲示してあった。突き当たりが温泉だ。男湯の暖簾をくぐって脱衣所に入った。大人気なんで大混雑だ。脱衣カゴのみなんで、基本は宿泊客向けなんだな。風呂場に移動すると、実に凝った作りだった。木造の和風なカントリーないい感じなのであった。しかし、体を洗って湯船に入った。あんなに大勢の客はどこへ行ったのか、と思ってよく見たら、外には見事な岩風呂の露天風呂があった。なるほど、みんなそっちに行ったんだな。行ってみよう。そしたら、露天風呂は一箇所ではなかった。川沿いにも別のところにもあるのだった。こりゃすげーな。平湯の森みたいじゃん。がんばって全部入ったけど、川沿いのが一番なんでそこで長湯した。
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タンノンして出た。しかしこれで600円はバーゲンプライスだな。その上タオルを貸しててくれるとは至れり尽くせりだ。もちろん、お湯もいいし人気のはずだ。もう満足です。温泉は今日はこれで良しとしよう。予定ではこの次は浜の湯に行くつもりだったけど、どうしようか、走りながら考えようか。養老牛温泉を後にして、中標津方面にバイクを走らせる。この天気では開陽台は意味なしだ。去年見たからいいや。通過した。後ろからきてたバイクは開陽台に向かった。コンジョーあるなあ。中標津方面に進んで行くうちに、だんだん寒くなってきた。たまらん寒さ、仕方がないので防寒にカッパ着用した。どうせ雨が降ってきそうだしな。着たらあったかくなった。よし、あとは順調に進むはずだったが、道に迷った。
おかしいな。
なんで道に迷うんだ。
道なりに行くだけじゃなかったのか。
止まって地図を見たら、中標津市街に行くところを逆に曲がってしまったようで、ここでかなり時間ロスした。そしてついに雨がパラパラしてきた。パラパラってあれだ、踊りのあれ。昔、ギャルサーって神ドラマあったじゃん。視聴率取れんかったみたいだけど好きでした。あのドラマがパラパラのグループの話でさ、って何にもカンケーないよっ、
もう、
アタマが、
おかしくなってきてます、
ぎゃははーもう笑うしかないじゃん。
だってさ、マジで雨だってさ。
もう勘弁してくれよ。仕方が無い、浜の湯は諦めてホテルに向かうのだった。今夜の宿は中標川温泉ホテル川畑である。今回の緊縮予算にしてはちょっとお高いホテルなんだけど、あまり期待しない方がいいな。雨が本降りになる前に着きたいと思って、通過しちゃうことないように慎重に走って行ったら、国道沿いなんであっさり見つかった。速攻でチェックインである。フロントでバイクの置き場所を聞くと、ガレージを用意してくれた。屋根付きである。感激である。この2日間、雨ざらしで気の毒なことをしたもんなあ。よくよく見れば発狂しそうに汚れてる。これだから北海道の雨は嫌だね。荷物をフロントに下ろしてバイクはガレージに入れた。
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それから手続きをして部屋に案内してもらった。広い和室でいい部屋だった。良かった良かった。また独房みたいな部屋だったらどうしようかと思った。ここは温泉旅館なんで、荷物を整理したら温泉にはいるのだ。こじんまりした温泉だったが、掛け流しで湯もいいぞ。海の近くの温泉は肌にいいのだ。アトピー性皮膚炎治るかな。温泉を出た。それから、ツーレポをつけて、夕食の時間になった。
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ここは料亭旅館なのか、料理は豪華であった。こんな豪華なのは今回始めてだ。何よりも中居さんが美人だった。これは重要なポイントである。料理の説明をしてくれた。ご飯はお代わりできますから言って下さいねとウインクしながら言うのであった。
ウソです。
アタマおかしいです。
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食ったらうまかった。刺身が、もう涙が出るくらい美味かった。金目鯛の唐揚げが、もう涙が出るくらい美味かった。これまでの苦しい道のりが走馬灯のように駆け巡るのであった。っていうかさ、北海道までツーリングに来れたんだ、雨だのなんだの文句言ってんじゃねーよ。世の中には北海道に行きたくたって行けないライダーもたくさんいるんだ。そういう人たちのことを考えたことあるのか。そうだ、これではいけない。雨にも負けず風にも負けず、残りのツーリングを楽しもう。やはり衣食住足りて礼節を知るというのであった。うまいものを食って満ち足りた気持ちになると、殺伐とした気持ちが薄れるということです。
でも、部屋に戻って天気予報を見たら、
この先一週間曇り時々雨です
と言ってたので死んだ。
もう完全に死んだ。
ということでツーレポ終わりです。