8月13日(火)
よく寝た。
昨日と今日とよく寝れた。
やっぱりホテルがいいとよく眠れるな。
起きたら温泉に入る。朝温泉に入る、これが温泉旅館の楽しみよ。え、何だって? 空はどうなんだって? 何言ってんの、空なんていつも同じでしょ、今さらなんか書くことある? 空はいつも鉛色。それ以外の色なんて無いんだよ? 知らないの? 青空なにそれおいしいの? おいしいよなあ青空。ハートにはとってもおいしいよなあ。ということで、今日も曇りで雨が降りそうな天気です。文句言っても始まらんの温泉に入る。気持ちええのう。
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部屋に戻って荷物整理の続きをした。朝食の時間になったのでレストランに行く。バイキングだった。バイキングはあまり好きじゃないが朝食は仕方が無い。適当に見繕って持ってきた。和風な料理が少なかったので、色合いが悪いがまあいい。食った。ご飯をお代わりして温泉たまごのたまごかけ御飯で食った。食ったら部屋に戻って出発準備、バイクに荷物を運んで積み込み、フロントでキーを返し、料金を払ってチェックアウトした。
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ホテルを後にする。さらば川湯温泉、やっぱり川湯温泉はサイコー。温泉街の唯一のガソリンスタンドで満タンに給油する。今日は一気に稚内まで走るので、ここで満タンにしておかないと途中でガソリンがなくなるといかんからな。レギュラー満タンにしてスタンドを出た。国道391号線を弟子屈市街に走って、国道243号線に突き当たったら今度はそれを美幌峠方面に進む。この天気では全く展望はダメだな。寒くなってきたので、雨も降ってきそうだし、カッパを着た。カッパで風を遮ると暖かくなった。和琴半島を通過、もし天気が良かったら、コタン露天風呂に寄ろうかと思っていたのだが、この天候では入る気にならんかったのでパスして峠に向かう。
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どんどん高度を上げて、美幌峠に着いたが、霧で何も見えなかったので通過した。駐車場にはバイクが何台か止まっていたけど、何を見てるのだろう。一昨年の北海道は、ここで一気に天気が好転して集まってたライダーみんな歓声をあげてたなあ。243号線を下って、美幌市街に入る。ここで国道240号線を経て39号線に切り替えて進む。迷いそうだったが、大丈夫だった。やはり事前によく調べておくのは大事である。39号線を北見方面に向かい、途中で国道333号線に曲がった。そしたら、先頭がでかいトレーラーでものすっごくノロノロ運転なのであった。今日は走る距離が長いのでガンガン行きたいんだが、こういうことでは困るな。大名行列を作って333号線を進む。山の頂上付近でトンネルがあった。その付近で雨が一気に降ってきた。幸いカッパを着ていたから良かったが、荷物が濡れるといかんので、何処かにバイクを止めてカバーをかけようと思ったが、なかなか止めるところがないのでどんどん進んでしまう。しかし、山を降りたくらいで雨は止んだので、まあいいやこのまま行こうということになった。
国道333号線から道道685号線に代わってサロマ湖付近の国道238号線に至る。ここまで予定通り順調である。雨に降られたのも想定内だ。それどころかもっと降ると思ったのに、意外に降らんかったな。これから降るに違いない。もう騙されんぞ。国道238号線であとはひたすら走って宗谷岬を目指すのだが、時々道を間違えるから気をつけんとな。そんなことを言ってるうちに、ホクレンスタンドとセイコーマートのあるいかにも北海道ライダーが好みそうなツーショットな交差点に来た。おお、この交差点は覚えてるよ、去年の北海道、奇跡の好天回復に感極まって雄叫び咆哮してたところじゃん。ああ、去年は良かったよ。雨も降ったけど、ちゃんと晴れた日もあったからな。
今回は今日まで晴れた日なしです。
これはワースト記録更新かも知れない。
ちなみに国道238号線はこの交差点でカクッと右折しないかんのである。昨年はここら辺りで、奇蹟の晴天にうおーうおー吠えて舞い上がってまっすぐ走り道に迷いました。未熟なぼく。今年は冷静なんで、冷静というか覚めているというか、とにかくトリップに引っかからずに通過した。それからもひたすら走り続ける。対向車線には最北端を制したであろうライダーがガンガン走ってくる。ガンガンピースサイン出してくるのでお返しも忙しい。しかし、ホンダのNCがよく走ってるべ。半分くらいNCだべさ。ホンダさんウハウハでんな。紋別まで来て、セイコーマートで休憩する。いつものホイップあんパンと、セイコーマートオリジナル缶コーヒーを買うつもりが、ホイップあんパンはあったがセイコーマートオリジナル缶コーヒーが売ってなかったので仕方なく温蔵ケースに入ってたジョージアにしたら110円もしやがった。セイコーマートオリジナル缶コーヒーは78円だよ。お値打ちなのに。バイクに戻って食ったらさっさと出発した。
急ぐのだ。時間が切羽詰まっているのだ。っていうか、別に慌てる必要ないんだけどさ。今日は何にも予定が入ってないんだから。ひたすら最北端を目指す日なんだもんね。それでだ、宗谷岬まで300キロ以上あるので途中で早めに給油しないと、最北端のスタンドで給油できなくなっちゃうから、今のうちに入れようと思ってどうせならホクレンスタンドにしてフラッグ欲しい2本目欲しい、そう考えた。ここまでの走行距離約200キロ、給油して宗谷岬まで残り150キロ150キロ走って給油なら文句言われんだろ。それが300キロで給油してしまったら最北端で走行50キロで給油になるじゃん。さすがにそれはいかんでしょ。そんな発想で、ホクレンスタンド発見、入ろうとしたらなんと、「フラッグ完売しました、ありがとうございました」の看板が出ていた。ガーン、これではここで給油する意味がないではないか。パスして次のホクレンスタンドを目指す。それにしても、あのホクレンスタンド、この先ライダーは絶対給油にこないぞ。どうするんだ。
枝幸の道の駅でトイレ休憩した。ここまで来ちゃったら、もう宗谷岬まで無給油で行けるかもしれない。計画変更、無給油で行こう。どうせもうフラッグはゲットしてるから2本目を手にいれたら3本4本と次から次へ欲しくなるのが人間だ。ここははっきり1本だけとしておいた方が身のためだよ。枝幸をでて、どんどん走って行く。天気は相変わらず曇りで、時々、日がさすこともあるけど、ほとんど曇ったまま。今日もちょっとだけよのお日様サービスカットはほんのちょこっとなのでした。やがて猿払村あたりまでやってきた。いつもトイレで緊急避難するシェルターだが、今回はトイレ必要なしということで通過してやったぜ。へっへっへ、何度の何度もお世話にはならないぜ。
あ、エヌサカに行くのを忘れとったーまあいいか。
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いつもの恒例、風力発電機のところでは、一機がプロペラを外して点検していた。珍しい光景だな。それからこれまた恒例の看板フォト、曇りなんでイマイチ盛り上がらんが撮影だけしておいた。そして、そこから宗谷岬まで一気に走った。
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カーブを曲がると最北端が現れるのであった。それが今日はびっくりこくくらいの大混雑なのである。いや、たまたまこれまできたタイミングがそんなに混雑していない時だったのかな、これくらいの混雑当たりマエダのセサミハイチなのかもしれん。宗谷岬の最北端の碑の記念撮影順番待ちは大名行列となっていた。二輪専用駐車スペースはほぼビッチリつまってたが、ところどころ何とか1台は入れそうなところがあるので、そこを見つけてバイクを止めた。そして、速攻で最北端到達証明書100円を買いに行った。これを買ったら何か北海道を制覇した気分だね。それから最北端の碑の前に戻って、記念撮影する観光客の交代のタイミングを見計らって、超望遠でシュートした。ばっちり、最北端の碑を撮ったぜ。彼でミッション完了だ。
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それから最後に展望台に登った。いつもながらの風景、空が曇りなのが何とも残念だ。そして、バイクに戻って、ちょっと名残惜しいが出発する。最北端のガソリンスタンドに行くと、相変わらずこの時期はバイクの給油順番待ちなのだ。ハーレーが給油してその次になった。行ったん切り替えしてバックして手間暇かけて給油機の前にたどり着いて給油してもらった。そして最北端の給油証明と貝殻の記念品をもらった。やったね。満タンになったので出発、最北端の碑の前を再び通って稚内方面に走り出す。
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さらば宗谷岬、今度はいつ来れるかわからんけど、それまで達者でな。
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こうして、北海道へ行く最大の目的、宗谷岬への訪問は終わり、今回のツーリングの最大の山場は終わったのであった。そんなこんなで稚内に向かう途中、だんだん雲が消えて太陽が顔を出して青空が見えてきた。おや、今日のサービスカットは2回あるのか。バイクを止めて写真をとった。
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そして、この分なら宗谷丘陵へ行ってもいいかもと思い、行って見たら途中までは良かったけど、やはりオホーツク側は曇っていてダメだ。
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展望パーキングで引き返す。国道に戻って稚内市に向かう。そしたら今度は雲の切れ間に奇妙なものが見えてきた。三角形のいびつな形の、まるで海に浮かぶ島が空中に浮いてるみたいなんんだが、何じゃあれ。方向から想像するに、利尻富士か? マジかよ、あんな風に見えるんか、これはちょっとすげーぞ。しかし、驚いているうちに消えてしまったのであった。まさしく幻か。こうして、摩訶不思議体験をしたのちに、稚内市街地に突入した。
今夜の宿は、チコウホテルである。名前が何に由来してるのかよくわからんのだが、事前に調べた地図を元にホテルに行ってみると、なんか様子がおかしい。全面、改装修復あるいは解体用の足場が組まれ、その筋の方々が威勢良くお仕事をされているではないか。まさか、突如の倒産か。張り紙があったので読んだら、閉鎖しましたと書いてあった。がーん、予約した直後くらいに経営に行き詰まって倒産したのか、これは困った、今夜の宿をどうしよう。途方にくれてケータイを出し、意味もなく予約内容を確認したら、予約したのはチコウホテルではなくニューチコウホテルであった。場所もちょっと違ってた。なんだよ、おどかしっこなしだぜ、新しいチコウホテルになってってことだよ。
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そっちに行ってみた。国道に面しててすぐわかった。立派なでかいホテルだ。正面にバイクを止めたら、見ていたように中からホテルウーマンが出てきて、お泊まりのお客様ですか、と対応してきた。何という俊敏な仕事ぶりしかも美人でスカートが短い許せん。バイクはかくかくしかじかにお止めくださいと言われた。ようするに、変なところにバイクを止めるんじゃねーよ、と牽制しにきたわけですよ。それをスカートが短い美人が言うもんだから、男ライダーは鼻の下を長くしてハイワカリマシタと従うわけです。ホテル側の作戦勝ちですね。荷物を下ろしたら言われたところにバイクを移動させて、チェックインした。荷物を運んで部屋に入る。荷物整理したら、夕食の時間までツーレポをつけた。
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6時になったので1階の食堂に行くと、フロントはチェックインラッシュになってた。ライダー風も大勢いた。その群衆をかきわけて食堂に入ったら、リニューアルしたばっかりのピカピカな感じだった。でも、何も用意されてなかった。誰もいなかった。厨房に声をかけたら年配の女性が出てきて、用意しますからお好きな席でどうぞ、と適当なことをいうので、適当に座った。テレビを見ながら待つ。サービスで飲み物が付いてるからどうするというのでコーラを頼んだ。それを飲みながら待つ。いや、何で待つんだ。フロントで6時に晩飯って言っただろが。待つこと20分、ようやく料理が運ばれてきた。いわゆる、普通にちょっと豪華な定食だった。何だかなあ。大抵のビジネスホテルは1階に飲み屋さんが入ってて、そこで晩飯や朝飯を食うんだけど、ここは飲み屋さんらしき店はあるけど、そこではなく、食堂で晩飯だった。待たせられたんで、揚げ物は揚げたてで美味しかった。食ったら夜の稚内に豪遊しに行くぞ。
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ホテルを出て、恒例の稚内港の湯に行くのだ。しかし、ここは南稚内で、ちょっと歩くと距離があるので、宗谷本線の乗るのさ。基本は乗り鉄ではなく見鉄なんだけど、ちょっと憧れるじゃん、北の終着駅に列車に乗って行くなんてさ。ということで、南稚内駅まで歩いて行った。すぐそこだった。が、そこで気がついた。よく考えたら宗谷本線である。うちの近所の通勤電車満員御礼の中央線とは違うんだから10分や15分おきにダイヤがなってるとは思えん。時刻は大丈夫なのか。駅に入って時刻表を見たら、ちょうど5分後くらいに来るのだった。ラッキー、ちょうどいい時間じゃん。切符を買おう。しかし、窓口は終了してる。発券機があったのでこれで買うのかと思いお金を入れようとしたら入らない。よく見たら発売中止になってる。困ったな途方にくれてると、駅員さんが列車来まーすとホームへの改札を開けた。とりあえずホームに行く。もう一人、乗る人がいたので、ここでいいんですかと聞いたら、多分いいと思いますよ、でも、ぼくもはじめて乗るので、となんとなくこの方も乗り鉄みたいでした。
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列車がきた。一両編成のキハである。おお、キハじゃん。大好きなキハ、色がシルバーってのがちょっと気に入らんが、ライブで乗れるんだから文句無いぜ。ワンマンカーなんだよ、これで延々、どこから走ってきたんだろうか。こういう乗り物で北海道を旅するのもいいなあ。乗り遅れたら大変だけど。そういえば、宗谷岬でバスに乗り遅れた旅の青年をみかけた。乗り遅れて真っ青になってたけど、その後どうしたんだろうなあ。
乗り込んだ。運転席付近に座った。発車したら、もうワクワクして立ち上がって運転席を見ながら乗ってた。何度も見た稚内の街並みをこうやって見るとまた面白いね。あっという間に、つぎわーしゅうてーんわっかなーいと車内放送が入った。着いちゃった。着いたホームは昔と変わらず年季が入ってた。綺麗に改装されたのは表の建物だけみたいだね。料金をどこで払えばいいのかわからず、運転手さんに聞いたら、駅で払ってくださいと言われた。運賃後払いしかも駅で払うんか。一応、料金支払い箱が設置してあるんだけど使ってないようだ。ホームにおりて、改札に歩く。振り返ったら、鉄オタが2、3人でかいレンズ付きデジ一眼撮影会やってた。乗ってた客の半分は鉄オタだったというオチだった。
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改札で整理券と料金を払った。駅を出て、北の市場ものぞいてみたが、この時間では完全に終了してた。売り切りも終了してた。残念。安くするから買っといて、というのを期待してきたんだがなあ。仕方がないので港の湯に向かった。何度も来てるがまだよくわからん。確かこっちだったなあとうろ覚えの記憶を頼りに行ったらあったので良かった。
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そして、恒例の最北の湯に浸かった。正確には最北の湯は童夢なんだけど、個人的にこっちの方が好みなんで。北の湯をタンノンしたらホテルに戻って寝た。今日はよく走ったので疲れた。