8月14日(水)
あんまり寝れんかった。夜中にちょくちょく起きた。念のため窓の外を見ても雨は降ってないようだった。大丈夫かも知れんなどと希望を持ってしまった。
だから朝起きた時に雨が降っていたのはショックだった。
小雨だったけど、大ショックであった。
もはやこの世に神も仏もないのか、もうほっとけーなんて言ってる場合じゃないのであった。
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場合じゃないのであったが、どうにもならないのであった。そこで、色々と思案を重ねてひとつの結論に至った。よし、もうダメだ。諦めて朝ごはんを食べよう。しかし、まだ朝食の時間ではないのであった。何ということだ。こうなったら最後の手段だ。朝食の時間まで待つのだ。これをおいて他に作戦はない。決死の覚悟でぐーぐーいってるお腹を抱えて待つのであった。やがて時間になったので食堂に降りた。食堂に行ったら気がついたんだけど、ごめん、ここ一応レストランだったわ。ちゃんと、レストラン蘭って看板が出てたよ。この場を借りてお詫びと訂正をさせていただきます。
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中に入ったら、昨晩とはえらい違いで、お客がいっぱい、料理もテキパキ出てきて、ちゃんとしたレストランみたいだった。席について和食を頼んであったのでそれがきたら食った。いかにもビジネスホテルのビジネスモーニングであった。食ったら出発だ。外を見たら、雨は小休止しているようだ。今がチャンスだ。急いで荷物をまとめて運び、チェックアウトして、バイクに荷物を積み込む。このホテルには他にも大勢ライダーが宿泊していたが、考えることはみな同じ、今がチャンスと出発準備をしている。負けじと出発準備して、他の連中を尻目に一番で出撃したのだった。もちろん、完全装備の雨仕様である。どうせまたすぐ降ってくるからな。
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予定では恒例のサロベツ原野経由で豊富温泉だが、この天候のサロベツ原野を走ってもウツになるだけなんでやめた。国道49号線を使って行くことにした。しばらく走るとシェルターがあった。おお、オホーツク側にもあったがこっちにもあるのだ。オホーツク側に止まらなかったから、こっちは止まってみよう。ということでシェルターにインする。車が一台止まってた。某農協の営業車だった。こんなところで朝一番からサボってるんだな。いいなーこんで給料もらえるんだ。うまやらしい。シェルターでトイレして、荷物の確認をしたら出発した。
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順調に走って豊富温泉に到着した。カッパを脱いで後ろのバックのレインカバーの中にねじ込んでおく、これでもし雨が降っても大丈夫だ。しかしヘルメットはどうする。考えた結果、持って行くことにした。中に入って発券機で券を買い、ヘルメットは受付のおねーちゃんが優しいので預かってくれた。で、男湯に向かった。暖簾をくぐって中にはいると、油の匂いがする。たまらんこれが豊富温泉、荷物はかごに突っ込んでお風呂場に行く、体を洗って湯に浸かると、うーさいこー。きもちええわー。相変わらず重い湯なんで長湯できん、何度も入ったり出たりして、なんかこんなんばっかりだな。
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タンノンしたら出た。まだまだ物足りないが、これ以上入ってると湯あたりしそうだからな。脱衣所でクールダウンする。カッパを着ないかんので、普段より長めにクールダウンする。そして十分クールしたら装備装着して建物を出た。バイクに戻ってカッパを着たら出発する。
クールダウンしたけどすげー蒸し暑い。たまらん。走っているうちに冷えるだろう。国道40号に戻り、旭川へ向けて南下する。途中、中川を過ぎた辺りから、雨が本格的に降り始めた。ザーザー土砂降りの中を走って行く。なんかもううんざりげんなり。ひたすら40号線を南下して、美深町でようやくセイコーマートを発見、休憩にした。ザーザー振りが現在進行形なので、軒下でカッパを脱ぐとそこへ濡れないように置いとく。店に入っていつものホイップあんパンとセイコーマートの缶コーヒーを買って軒下で食って飲んだ。そしたら空が明るくなってちょっとだけ日がさしてきた。サービスカットだよ。騙されないで食ったら再びカッパ着用、出発した。
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しかし、どうやら雨は止んだようだった。それでも念のため、しばらくはカッパ着用で走る、何だかだんだん蒸れてきた。道北の大都会名寄を通過して、塩狩までやって来た。お約束の塩狩峠ユースホステルの廃墟巡礼である。ここでカッパを脱いで、雨天装備は解除した。おそらく降ってくることはないだろう。晴れることもないだろうが。カッパを脱いだら涼しくなった。廃墟を拝んで、そして近くに塩狩駅があるはずなんで、そっちにも行ってみた。いかにも北海道の無人駅だった。こういうのが存在しいるのがセンスオブワンダーだね。このレールが稚内駅まで続いていると思うと旅愁あふれるものになりますなあ。キハがこないかと思ったが、時刻表がわからなかったので諦めた。バイクに戻って出発する。
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そこからはひたすら走って走って走って走った。いつも旭岳が見下ろせるビューポイントも、今日は乳白色の壁になっていてまったく見えない。そこからさらに順調に走って、旭川市街手前で道道37号線に曲がった。市街地を迂回して富良野への国道237号線に出る作戦だ。美瑛富良野が近づくと気のせいかレンタカーが増えてきたような気がするな。観光客が多いのはさすが北海道の人気スポットだが、あんまり混むのは困ると勝手なことを考えたりする。
しかし、果たしてそれは的中する。美瑛付近から道が混んで渋滞になってきた。交通量の多さからの自然渋滞、信号待ち渋滞だ。トロトロ走っているとガソリンがなくなってきた。カードが使えるスタンドで給油したいが、なかなかあるのかどうかよく覚えとらんので、次にあったスタンドで入れることにした。そしたらホクレンだった。仕方ないここで入れるか。結構混んでたので順番待ちをして入れた。そして、ここで入れた以上、もらうもんはもらっとく。100円払ってフラッグを買った。2本も買ってどうするんだ。どうせしまっとくのに。ガソリンが入ったのでとりあえず安心だな。
そこからも流れが悪い通行が続く。何だかもう面倒臭いな。そもそも、青空の見えない美瑛富良野に何が楽しみがあるというのか。ええ歳こいたおっさんがラベンダー見てキャッキャするのは気持ち悪いじゃん。曇りでは写真もまともに撮れん。晴れていないと色がくすむのであとで見てガッカリするのは100パーセント確実。自分の写真撮影のウデくらいわかってるよ。そんなわけで、チンタラチンタラすすんで、ようやく富良野までやってきた。もう見るもんないし、今夜の宿、北海道最後の宿アルペン山荘フェニックスに行くのだ。
ああ、北海道の最後の宿になっちゃった。
ついに一矢も報いることができぬまま最後の宿に来てしまった。
無念だ。
この無念さを晴らす日は来るのであろうか。
悔し涙を流しながら、明日のために今日の屈辱に耐えるのだ沖田さんの言うとおりに、耐え難きを耐えながら、今夜の宿、フェニックスにやって来た。
2年前に泊まった宿。富良野には宿はいっぱいあるんだけど、超高級ホテルか、逆にユースホステルみたいなドミトリータイプの宿か、極端に2極化してて、丁度いい宿がなかなかないのであるが、ここがそこなのだよ。本当は層雲峡に泊まろうかと思ったんだけど、それじゃあ去年と全く同じになっちゃうからな。
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迷う事なく宿に着いたらチェックイン。一番乗りだ。部屋は2階の洋間です。荷物を運んでやれやれ。荷物整理してツーレポをつけてたら風呂の用意ができましたと呼ばれたので風呂に入る。久しぶりに普通の風呂。なんか気持ちいいな。風呂から出たらすっげー蒸し暑くてたまらん。部屋にはエアコンがないので、窓全開で扇風機を動かしたら、扇風機がやかましい。しばらくすると、涼しい風が入ってくるようになり、落ち着いたのでツーレポの続きをつける。
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やがて夕食の時間になった。食堂に降りていくと、泊まり客が何人か来てた。でも、食事は2組み分だけだったので素泊まりか朝のみなんだろうな。席に座って、ご飯お茶セルフサービスなんで自分でつけて食う。この宿は食いもんはうまいんだよ。刺身はでかいエビが出てビックリだった。鉄板焼きはなんかわからんがうまかった。食ったら部屋に戻って明日の計画を考える。予定では層雲峡に行くつもりだったが、
この天気、
明日晴れるのは
あり得ない
絶対にあり得ない
絶対に間違いなくあり得ない
絶対に間違いなく確実にあり得ない
1000パーセントあり得ないので中止。
富良野に泊まったのは、万が一初日にニセコが雨だった場合、最終日にニセコに再度挑むのも視野にいれていたんだが、まさか全行程雨になるとは、全くの想定外だったから、この作戦まるきり意味なしなのであった。ということで、ニセコに行くのも中止。じゃあどこへ行くんじゃ困ったな。折角の最終日なのに、ああ、まったく不完全燃焼で終わるのか、こういう終わり方は一番嫌だよね、終わり良ければすべて良しというじゃないか。あの悲惨なN4でさえ、最終日に晴れてくれたのに、今回は最後の最後まで逆転できなかった。遺憾の意を表します。遺憾の意って、難しい言い方だけど、結局簡単にいえば、ざけんなバーローってことだよな。ほんとそうだよ。何にも考えつかんので寝た。これはまさしくフテ寝であった。