県道300号線開通してた白骨温泉

9月28日(土)

サイト管理人にとってのライダーの聖典である望月三起也先生の代表作ワイルド7の最終章のひとつ前の話に「ガラスの城」篇があるんだけど、話の概要は芸能界を裏で牛耳ってる黒幕を暗殺するために実際にアイドル歌手の付き人になって潜入捜査するんだけど、そんでいわゆる芸能界は汚い!話がゴロゴロ出てくるんだけど、そういう汚い仕事をするプロダクションってのがあるんだけど、悪いヤツらのプロダクションが、やっぱりマンガだもんでわかりやすくしてあって、なんて名前のプロダクションかって言うと、白骨プロっていうんだけど、いかにも悪そうなネーミングで笑っちまうけど、読み方は「ハッコツ」ではなくて「ハゴツ」と読むのだそうで、まあ、その当時はみなさんご存知の通り、サイト管理人はネクラSFプログレ少年だったもんで、当然、学業はおろそかにしてましたので漢字の読み書きもまともに出来んかったから、ふーん、そんな読み方をするんだ、ふーん、と感心しつつ脳みそに白骨=ハゴツとインプットされちゃいまして、ちょっとまともに考えたらそんな読み方するわけねーだろ、マンガだから面白おかしくそうやって演出してるだけだよ、って今更ながら過去の自分のアホさ加減に穴があったら入りたい気分なんだけど、そういった事情がありまして、時は流れて幾年や、ネクラSF少年はネクラ温泉ライダーになりまして、その頃の温泉情報の入手方法は、やっぱり雑誌、しかもお金がないから本屋で立ち読みして情報収集するんだけど、そんな事をしてたら、長野県に白骨温泉という、まさしく陸の孤島のような所にある秘湯が紹介されておりまして、すっごくいい感じの温泉だったもんで、これは絶対に行くべきであると思い、当時の数少ない友達に話したんである。なんと言ったかは、賢明なるサイト訪問者諸君には、容易に想像がつくであろう、その通り「今度、ハゴツ温泉に行くんだ!」と宣言したんである。数少ない友人、ちなみに彼も温泉ライダーであったんであるが、「へえーハゴツ温泉なんて初めて聞いたよ、どこにあるんだい」「あのさ、長野県の乗鞍の辺りにあるんだよ、凄く山奥にあるんだよ」「‥‥それ、シラホネ温泉の事じゃないの」「違うよー、バカだなーハッコツと書いてハゴツって読むんだよ!」自信満々で、いまでいうところのドヤ顔で言い放ったのであった。この際だからハッキリ言っておこう、バカはお前だ。ああ、思い出したら穴に入りたくなってきた。でも穴は無いので、仕方がない、こうなったら最後の手段だ。そうだ、ツーリングに行こう! ということで、ツーリングに行く事にした。

ところでなんでこんな白骨温泉の話をしたかというと、今月号の温泉博士に、久々に白骨温泉が掲載されたからである。実は過去にも何度か掲載されて入るのだが、バイクで行くことの出来る時期に掲載される事はまれなのである。過去のデータを検索してみよう。ガタガタガタがタガッタ(コンピュータの音)ちーん、出ました、それは2008年10月4日「冬の前に乗鞍白骨夢の混浴」です。なんとまあ、この時以来、白骨温泉にはご無沙汰である。今回、バイクで行ける時期に掲載されたからには、行かないわけにはいかないでしょう。前回はFTR223リトルパール号が出撃したけど、道路事情はそんなにひどくなかったんで、今回は旗艦CB1300SFスーパーブラックパール号で行こうと思う。で、ルートを調べたら、使おうと思ってた乗鞍高原スーパー林道が、どうやら通行止めの所があるようだ。そうだよなあ、このところ、ゲリラ雷雨であちこち被害が出てるから、乗鞍の山の中も当然被害があっておかしくない。いろいろネットで調べたら、林道はA線B線C線の三つに区分されており、そのうちC線は完全に通行止めで走れない。B線も通行止めみたいな感じ。A線はとりあえず大型車輛はダメだけど、バイクと普通車は走れるみたい。で、問題はこのA線B線C線がどこからどこまでなのか、あんまりよくわからんということである。困ったな。困ったので白骨温泉の公式サイトを訪問してみたら、「2012年12月県道開通!」と、でかでかと載ってた。県道ってどこの事じゃと調べてみると、県道300号線の事であった。け、け、け、け、けん、けんどうさんびゃくごう‥‥恐ろしい悪夢が蘇ってくるのであった。ハゴツ温泉じゃなかったシラホネ温泉の初ツーリングはCBR750だったんだが、その時に県道300号を使ったんだよ。なんでかというと、当時の乗鞍スーパー林道は有料でしかもかなり高額であったので金無いから使えんかったもんで、唯一、無料で白骨温泉に到達できる県道300号を選択するしか他無かったのである。で、その県道300号のひどさは筆舌に尽くしがたいものであった。まさしく険道廃道、特に最後に現れる急坂の鋭角ヘアピンカーブが連続であらわれる箇所では、立ちごけ寸前までいったくらい、もう2度と走りたくない道なのであった。だから前回はFTRで、しかも県道を避けて無料になった乗鞍高原スーパー林道を走ったんだよ。その恐るべし県道300号線が改修されて開通したから、みなさんもう大丈夫、ウッフン来てね、と白骨温泉側はもうしておるのである。そうか、改修されたのか。改修されたのなら良いかも知れん。じゃあ、そのルートで行ってみようか。

さて、当日、朝4時に起きて、まっちゃん特製サンドイッチを食って、いそいそと準備して実家ガレージへ行くと、北海道ツーリングから約一ヶ月ぶりの旗艦CB1300を引っ張りだす。久々だけどエンジンは一発始動なのだ。さすがHONDA製なのである。暖気を済ませたら出発だ。目的地、白骨温泉までは約170キロ、推定所要時間5時間で走りきるぜ。今日の装備であるが、メッシュレザーにするのかフルレザーにするのか、前日まで迷っていたんだが、朝起きたらメッチャ寒かったんで、迷う事無くフルレザーにしました。過去のツーレポでこの時期の装備を参考にしたら、メッシュで行って朝極寒だったけど昼は猛暑でやっぱりメッシュで正解、なんてのもあったりしたんで、昼間の気温が不安だったけど、行き先が乗鞍の山奥なんで、いくらなんでも猛暑は無いだろうと予想して、フルレザーをチョイスした。でも暑くなるといかんので、下はTシャツ1枚だけにした。

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さて、まずはガソリンである。いつものコスモ石油に行って満タン給油である。朝早いのでガラガラで誰もいないのだった。やっぱりツーリングの出発は早朝に限る。メール会員価格リッター149円で11リットル入った。ガソリンを入れたら空が明るくなってきた。晴れである。晴天である。いいねー、やっぱりバイクは晴天を走るのが一番だよな。19号線を岐阜方面に走っていく。だんだん寒くなってきたんで、ペースが若干落ちてきたら、後ろから大型トラックにぎゅいんぎゅいんを煽られて道を譲った。ぎゅわーーんとトラックカッ飛ばして行くのであったが、信号に捕まって止まっているのであった。まあよくある事ですな。そこからも順調に走って行く。朝早いと道がすいてるからスムーズに進めていいね。クルマも少ないし、でも一部のクルマは血走った目でカッ飛ばして行くの気をつけないといかんな。カッ飛ばしてるヤツ、お前らみんな、小学生の列に突っこんだりしないように気をつけろよ。

だんだんどんどん寒くなってきて、いよいよヤバい感じになて来た。道路脇の電光掲示板の温度表示は15度から14度13度と徐々に下がっていくのであった。ちょっとどこかであったかい物でも飲まないとダメだ。やはり休憩ポイントはマクドナルドでしょう。19号線では恵那と中津川にいつも休憩ポイントにしているマクドナルドがあるので、今回は中津川にピットインした。バイクを止めてお店に入ると、やはり早い時間なんで空いていた。時間帯によってはカウンターが大行列になってる時もあるからな。財布を取り出して、まっちゃんにもらったコーヒー無料券を探す。そしたら昨日もらったのではなく、もっと前にもらった古いのが若干ぐちゃぐちゃになって出てきた。日付を見たら9月30日までとなってたのでギリギリ有効期間内じゃん。ラッキーじゃん。これでお願いしますとお店の女の子に渡して、それから、チキンのマフィンのを下さいと注文したら120円だった。この価格って、店によってまちまちなんだね。100円にしてくれる所もあるし、ここみたいに120円になる所もあるし、どうなってんだろ。そんな事を思っているうちにメニューが揃ったんで、トレイに乗せて持って席に着いた。食って飲んだ。お腹が落ち着いたんで、多少、体感体温が上がったような気がする。

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マクドナルドを出たら、19号線はいよいよ岐阜から長野に入っていく。観光地で有名な妻籠馬籠を越えて南木曽を経由してこれより木曽路の看板を横目に快調に進んでいく。よっしゃー、一気に時間短縮を図るぜ。アクセルひとひねりで豪快に加速し見たかこれがHONDAパワーだぜおののいたかがはははと思ってたら、対向車線のクルマがパッシングしてきた。一気にアクセル戻ってスピードダウン、なんだと、パッシングだと、こんな早朝から、もうサイン会開催なのか、マジかよ、何か間違えてないか、しかし、しばらく走ると、果たしてそこにはサイン会会場が豪華絢爛開催されていたのだった。マジでやってた。恐るべし長野県警、こんな早朝からお疲れさんです。何組かサインをしてる方々がいらっしゃいましたが、何とお気の毒に。まさかこんな早朝からやってるとは思わんわなあ。パッシングしていただいたクルマ様、感謝感謝です。

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寝覚の床の手前で、いつもの空中給油ポイントの出光にピットインする。白骨温泉までの往復が350キロから360キロなんで、無給油ではちょっと心配な距離ということで、ここでガソリン補給、途中で補給してなるべく補給燃料の給油量を少なめにしてケツで合わせるやり方である。地元のコスモで149円なのに、ここ長野の出光は165円、その差16円である。これが厳しい現実であった。5リットル弱を給油、これでこの後は無補給で走りきれる。山奥に行ってガス欠は勘弁してもらいたいしな。

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ガソリンスタンドを出て、さらに北上を続ける。御岳付近まで来たら、道の駅木曽福島でトイレ休憩した。電光掲示板には「バイク事故多発スピード注意」だってさ。注意しようね。さらに北上、どんどん北上、権兵衛トンネル付近では、防災訓練をやるので、トンネル通行止めがあります、と看板が出てたよ。そして藪原まで来たら19号線を離れて県道26号線にスイッチした。遠くに奈川ダムが見えるぞ。木祖村の中を抜けて山道に入り、そろそろ日も昇ってきたからだんだん暖かくなるかと思いきや、だんだん寒くなってきてるんじゃないかと思える気候に、フルレザーで来てよかったけど、どうせならもう1枚中に着てくればよかったなあと若干後悔してた。境峠を越えたところに、お土産屋そば屋さんがあったのでその駐車場に止まった。日が当たるとこら辺に止めて、ちょっと日向ぼっこして体温を回復させる。冷血動物かい。日に当たってれば暖かくなってくるので、ああ、生き返るわー解凍されてる気分やわーとおもってのほほーんとしてたら、バリバリのオフロードバイク軍団がやってきた。荷物も満載で、林道を攻めてキャンプに来たんだな。いいなーキャンプしたいなー。

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ほどほどに暖まったので出発した。ウネウネ道を走ったら、乗鞍スーパー林道への分岐点までやってきた。一度曲がって、ガソリンスタンドの横に工事案内の看板が出てたので確認したが、工事のため片側通行で大型車は通行不可だった。とりあえず、バイクと普通車は通行できるようだ。

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が、今回は県道300号ルートなんで、再び県道26号線に戻ってさらに進むと、梓湖を造る奈川渡ダムが現れた。バイクを止めてちょっと休憩、そこには喫茶店もあるんだけど、ここは昔、お土産屋ドライブインだった所だな、そばを食った覚えがあるぞ。今は喫茶店になってた。営業してるぞ。ランチは11時30分からだ。まだ時間が早いのでランチはダメだ。腹減ったな。何か食いたいな。白骨温泉でそばでも食うか。

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国道158号線に入った。トンネルをいくつも潜って、乗鞍高原への分岐点も通過して沢渡まできた。道路脇の大きな白骨温泉の碑が目印だ。ここから問題の県道300号線に入るのだが、いったん道路脇に止めて、工事の案内看板を確認した。そこでわかったのは、乗鞍スーパー林道B線は、基本的に通行止め、しかし、土日祭日は通行可能なんで、今日は走れるのだよ。通行止めも10月末日までである。ということで、道路事情がハッキリしたな。これで心置きなく白骨温泉まで県道300号を走る事が出来るぜ。

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出発して県道300号を激走する。ウン十年ぶりに走るけど、改修されただけあってあのころの廃道もどきな道とはえらい違いで、ちゃんと道になってた。これは安心して走れるな。順調に進んで、そしていよいよ問題の、急坂鋭角連続ヘアピンカーブまでやってきた。かつては大型バスは切り返しをして登ったらしいが、それを回避するべく、大規模な改修をされた道路はループ橋並の構造物になっていた。いやースゲーよ。写真撮りたかったけど、こんな鋭角急坂でバイクを止めるなんて度胸も度量もないので無理でした。見たい人は自分で見に行ってください。マジでスゲーです。これは日本の土木技術がいかに高水準かかいま見る事例ですね。

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こうして、出発から4時間、白骨温泉に到着した。予定より1時間くらい早いな。今回、温泉博士で入浴する温泉は11時からなんで、まだ1時間以上時間がある。とりあえず、辺りを偵察して、何か食おうと思う。そばが食いたい。長野に来たんだからそば食いたい。バイクを止めて、まずは御案内処へ歩いた。そこには白骨温泉のいろいろな施設の案内が掲示されてた。そば屋もあるのでそこへ行こうかと思ったら営業は10時30分からだった。まだやってないじゃん。やってるのは球道という店だ。そこへ行こう。電光掲示板の温度表示が12度だった。寒いはずだな。

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寒いから、公共野天風呂に入る事も考えたんだが。昔は無料だった温泉に500円も払う気にならんかったんでやめた。500円払ってもいいと思える温泉なら良いんだけどさ、公共野天風呂ってさーなんか沼みたいなきったねー風呂だった印象があるんで、今は違うと思うけど、やっぱり入る気にならんかった。ついでに今日の温泉の場所も確認したらちょっと遠い所だったんで、食ったらバイクで移動しよう。

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ということで、腹減った腹減ったと思いつつ、球道に向かった。バイクを止めた所のすぐ横だった。なんだかとっても高い所にあるんだけど、大丈夫かなー。こういう観光地の食いもんって高いからなー。高い所にあるから高いのかなー。しかし、他に食いもんを食える所も無い、なんせ陸の孤島の山奥の温泉郷なんで、コンビニなんかないんである。砂利道の坂を上って階段を上ってお店に入った。そしたら誰もいなかった。そしたら奥の方から強面のおっさんが出てきた。ヤバい、これはぼったくられるに違いない。しかしもう逃げ道は無い。強面のおっさんは、どちらに座りますか、と聞くので、ではベランダで、と言ってベランダに座った。ベランダだったらすぐ逃げられそうだし。そしてメニューを持ってきた。どうしよう、ざるそば2000円とかイワナ定食5000円とかだったらどうしよう。こんな高いの食べられないので帰りますなんて言ったら、あんだとコラなめてんのかワレいてこましたろか、そしてこの高台のベランダから突き落とされて事故ということで処理されるのだ恐ろしい。おわー許してください助けてください、メニューを見たらざるそば840円だった。なんだよ、いたって常識的価格じゃん、っていうか安いじゃん。そしたらいつの間にかおっさんはいなくて、かわいらしい女の子店員さんがニコニコしながら注文を待ってた。なんだよ、いい店じゃん。ざるそばください。注文した。そして、ベランダから白骨温泉の温泉街並と山の緑と青い空を眺めたのであった。いやー実にいい気分になる場所であった。ここいいよー。ざるそばがやってきた。ごゆっくりしてくださいね、とかわいい上にやさしいのであった。素晴らしいのであった。そばを食った。これも美味いのであった。わさびがすげー利くのであった。さすが長野なのであった。でも寒かったんで、ざるじゃなくてかけにすりゃよかったな。美味かったのでよしとしよう。食ったらそろそろ温泉に行こう。お金を用意してたら、女の子店員さんが席まで来てくれた。おつりを持ってきてくれた。至れり尽くせりだよな。ボッタクリとか言ってごめんなさい。

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バイクに戻って、今日の温泉博士の無料対象温泉へ向かう。有名な泡の湯を通り過ぎてさらに進むと、看板があったのでそっちの細い枝道に入っていく。やがて温泉宿の建物が出現、その前の砂利の駐車場に注意しながらバイクを止める。そして温泉博士と手ぬぐいを持って、建物の方に歩いて行く。なんか、由緒正しい古式豊かな温泉旅館なんだけど、ちょっと庭木の手入れがイマイチ行き届いてないような、あちこち雑草も茂ってるもんで、うーん、どうなんだろう。玄関から中に入ったら、中はピカピカに手入れが行き届いている様子だったのでよかった。誰もいなかったんで、呼んだら、奥から年配の女性が出てきた。和服がピッタリ決まったきれいな銀髪の上品そうな女将なのか仲居さんなのかよくわからんけど、その人に温泉博士で温泉に入れるか聞くと、ちょっと間があって、今日はメンテナンスをしてるので入れませんと答えが返ってきた。え? 入れないの? っていうかさ、その今の間は何なの? 1:今日はメンテナンスで日帰り入浴が出来ないから困ったわ、お客さんが来はったらどうないしましょう、と思ってた所にお客が来たので言葉が詰まった。2:温泉博士? あのビンボー人用の雑誌の客? そないなお客はんは来てもらわんでもええどす、それもこないな汚こいおっさん、ウチの敷居はまたがらさせられまへんわ、とテキトーな断る理由を考えるのに数秒時間がかかった。3:それ以外。さあ、答えなさい。っていうかさ、こういう温泉宿は日帰り温泉の営業が不定休なんで、事前に確認するのはジョーシキなんだよ。だから途中で電話するつもりだったんだけどさ、目的地が白骨温泉ということで、何かもう勝手に盛り上がっちゃってて忘れとったというか、電話が後回しになってたんだよ。しゃあない、こういう事もあるかと思ってプランBも用意したるのさ。だから早朝に出発したのさ。温泉博士の今月号は新穂高温泉もあるのだ。そっちに行こう。

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バイクに戻って、来た道を帰っていく。が、その先にあったのが泡の湯であった。泡の湯、白骨温泉屈指の名湯。この名湯を目の前にしてスルーするってのはどうよ? 白骨温泉まで来て、白骨温泉に入らずに行っちゃうのってどうよ? プランBはどうせ安房峠越えに有料道路を使うんだから、その料金を泡の湯の入浴料にまわせばいいんとちゃう? 脳内ヒプノシスが分泌されてあらゆる条件を考慮した上の最終判断が下された。泡の湯に入ろう。作戦変更、そのまま泡の湯日帰り温泉に向かった。ここも駐車場が砂利なんで注意してバイクを止めると、手ぬぐいを持って日帰り入浴の入口に歩いて行く。中に入ってブーツを脱ぎ、スリッパを履いて受付の女の人に所へ行くと入浴料800円を払った。貴重品はロッカーに仕舞って男湯に向かった。久しぶりなんでちょっと道に迷ったけど、ここは女湯入口男湯入口女湯入口の並びになってるんだよな。女湯は2カ所入口があるんだけど、なんでこうなってんだろ。真ん中の男湯の暖簾をくぐって中に入る。脱衣カゴに荷物を突っ込んで風呂場へ行く、体を洗って内湯に浸かった。内湯はほぼ満席。やはり人気の湯だな。そして相変わらずぬるい湯であった。ぬるい湯は好きだけど、ここはちょっとぬるすぎるぞ。でも湯は良いもんで、泡がシュワーッとでていかにも温泉なんだよ。しばらく内湯に浸かって、それから大露天風呂に移動した。いわゆる混浴の露天風呂、でへへ、などと思いつつ、移動したら、今日はほぼ満員御礼、ほぼ男ばっかり、隅の方にカップルらしき男女がいたけど、よくわからんかった。それに、あれーこんなに狭かったかなー、混んでるからかな。そして、やはりここもぬるい。すっげーぬるい。風邪引きそう。程々で内湯に戻って、湧かしてる風呂に入った。ああー生き返るよ。暖かいよ。やっぱり風呂はこうでなくちゃいかんよ。でもやっぱり、ぬるい内湯が気になってそっちに入り直した。シュワーッの湯がやっぱりいいのである。クセになるのである。ぬるくて入っとれんぞクソ、などと思いながらも、この泡がクセになるのでやめられんのである。こうして、泡の湯は白骨温泉最強と呼ばれるのであった。などと思っていたら、じいさん3人がやってきて、ぬるくて入っとれん、ぬるいけど芯から暖まるとか言うけどぜんぜん暖まらん、とぶつくさ文句を言いあってた。まあ、確かにそうだわな。異議無し。でも。ここはそういう湯だから仕方がないよ。じいさんらの言う通り、いつまで入ってても全然暖まらんので頃合いを見計らって出た。でたらさっさと装備装着、クールダウンが必要ないのが良いのか悪いのか。受付まで戻って貴重品をロッカーから回収したら、ブーツを履いて建物を後にした。バイクに戻って出発する。

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帰りは乗鞍スーパー林道を走って帰ってきた。

本日の出費

マクドナルド 120円
ざるそば 840円
温泉 800円
ハチミツレモン 130円

本日のCB1300SFの走行距離 360キロ
累計のCB1300SFの走行距離 68580キロ


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