年の瀬に雪を避けて湯の山

12月30日(月)

本年も残すところ後わずかとなってまいりましたがみなさんいかがお過ごしでしょうか。新しい年を迎える準備と、この1年の締めくくりとで忙しい日々を送っていると思いますが、なにしろこの12月は師走ともうしまして、師も走るくらいに忙しく忙しい月なのでありまして、あれ、せわしいって漢字といそがしいって漢字と同じだったのか知らんかった、まあいいや、とにかくそんな忙しい12月、いつも毅然と悠然と構えて冷静沈着な師、いわばストレイカー司令官さえあたふたしてしまう12月、マジ忙しくてさ、だって、この前ツーリングに行ったのが7日だろ、あんときは、年内に後2回くらいツーリングに行けるかなあと思ってたんだよ。にもかかわらず、気がついたら年末目前だよ。オメーみたいな暇人がなにしてたんだ、とツッコミを入れたくなると思うんだけど、いろいろあってさ、お墓参りに行ったり、年賀状のデザインを考えて印刷したり、年末の買い出しに行ったり、大掃除やったり、石油買いに行ったり、いろいろしてたんだよ。決して寒いから乗るの止めたとか言ってたわけじゃないよ。寒いからツーリング止めてどっかクルマで行こう、そうだ、モーターショーに行こう、なんて言ってモーターショーでレクサスの上品なきれいなおねーちゃんにIS250Hのドアを開閉してもらって鼻の穴膨らましてたわけじゃないよホントだよ。しかし、モーターショーはサイコーだったな。今年一番のイベントだったよ。また行こう。それで、年末のいろいろなやらないかんことをやって、思った以上にうまくいったもんで、年末の3日間はよゆーができたんだよ。それで、まっちゃんが、29日30日くらいに走り納めしておいでと言うので、これは行かねばならん、どこへ行こうかあそこへ行こうかなどと考えていたら、年末は天気が荒れ模様になるでしょうなんて、やはり日頃の行いも心がけも悪い管理人なんで、こうなっても仕方がないんだけど、28日から雪が降って29日は雪が積もって、絶対にバイクに乗れないじゃん。もし止んでても雪が残ってたら、バイク汚れるから乗れないじゃん。今年終了、お疲れさまでした。などと自嘲気味になってたら、29日は晴れてくれた。ということは、残雪も溶解してダイジョーブなんじゃね? 一か八か勝負に出るぜ。行くぜ、本年最後のツーリングに出撃だ。

ということで、当日、朝5時に起きて気象庁のサイトを確認すると、晴れなのであった。寒いけど晴れなのであった。しかし、ここ最近は異常に寒いよな。家の中でも寒いもん。暖房ガスファンヒーター使ってるけど、燃料費がかさむからなるべく温度設定を低くして使ってるんだけど、ヒーターをちょっとでも止めたらもうシベリア超特急状態だもんな。朝も布団に入ってても寒くてさ。布団冷え冷えでさ。寝てても寒くて、起きても寒くて、まるで傾きかけた大企業のリストラされても地獄、会社に残っても地獄みたいな状況で、まさにサラリーマンの哀しい人生をかいま見る思いなのであった。しかし、ウダウダ言ってても何も変わらんのである。自らが動かねば時代は変わらないのである。決意を込めて起き上がるったのであった。そして、まっちゃんがオムレツを作ってくれたのでそれを食って準備して、寒いから完全防寒装備で準備して、実家ガレージから、本日の出撃機、ジョンカーターを引っ張りだしたらあまりの寒さに縮こまっちゃって、とりあえず、温かいコーヒーでも飲もうか、実家コーヒータイムになったのであった。よし、飲んだら体も暖まったので、いざ、出撃である。そしたら空気圧の事を思い出した。そうそう、チェックしよと思ってたんだよ。エアゲージを持ってきて調べた。そしたら、目盛りが全然動かなかった。いや、目盛りが動いてどうする、針が全然動かなかった。ヤバい。空気入ってないじゃん。いかな事にもこれはまずい。緊急空気補充である。デンソーのミニコンプレッサーで空気を入れるのであった。こうしてしっかり空気を入れたらエンジン始動である。一発始動なのである。当たり前である。HONDAである。万人向けである。メンテフリーである。そしたらあまりの寒さに、マフラーから放出される排気ガスが真っ白で、まるで007ゴールドフィンガーに出てきたボンドカーが追跡車輛を排除すべく、煙幕放射するシーンがあるけど、あんな感じになっちゃったよ。いやーマジで寒いんだわ。どうしよう、ホントに行けるんだろうか。寒くて途中で帰ってきちゃうかも知れん。はじめてのおつかいみたいだな。まあいいや、そうなったそうなった時考えよう。では出発。

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そして給油である。いつもの19号線沿いのコスモ石油に行くのであった。そして、いつものように、何社からも届く割引メールのどれがここのだったか推理しながら、操作画面にパスワードを入力したら、ビンゴだったので割引価格でハイオクを給油した。270キロ走って11リットル入った。価格はリッター161円。前回の行き先が御岳だったんで、19号を長距離走ってなかなか燃費が良かったな。今日は街乗りになるからそうわいかん。満タンになったのでコスモ石油を出た。

さて、ここで問題になるのが行き先である。散々いろいろ考え捏ねくり回したんだけど、温泉博士が冬に充実するのはご存知の通り、今月号も充実しておりまして行きたいところがいっぱいあるんだけど、いかんせん、この雪では行けないところばかりなのである。であるからして、岐阜や長野方面は無理で、行けるのは愛知三重静岡の平野部のみ。今月号でそれい該当する温泉は、早い話が湯の山温泉くらいなんである。で、そこに行くことにしてたけど、昨日晴れたから岐阜でも近いところならダイジョーブじゃね? などと考えてしまうのであった。たとえば、今月号に載ってるのは子宝の湯である。それくらいなら行けるんじゃね? 行けるかもよ。行けそうじゃン。行こうか。行っちゃおうか。すんでの所で急遽目的地変更になるところだったが、何年か前の関のシャーベットロード事件を思い出して、やはり、その作戦は却下されたのであった。こうして当初の予定通り、湯の山温泉グリーンホテルに向かう事になった。グリーンホテルは行った事ないから、本年最後を締めくくるのにふさわしい。新しいモノへの挑戦である。その意思表示として、この選択は非常に有意義な結果を得られると私は信じている。

目的地が揺るぎない確信へと変わった以上、もはや迷いはなく19号線を名古屋方面に向かって行くのであった。マジ寒いのであった。ちょ、めちゃ寒いんですけど。いきなり凍り付きそうなんですけど。冷凍庫から出したばかりのスーパープレミアムアイスクリームみたいになっちゃうんですけど。寒いもんでスピードが出せないもんで、後ろから来るクルマにガンガン抜かされて、哀しいSSなのであった。SSってスーパースカタンじゃないよ。くっそー、どいつもこいつもいい気になりやがって、寒いからゆっくり走ってやってるだけなんだぞ、おまえら一山いくらのエコカーなんぞ、HONDA DNAがその気になったらすぐ追いついたるわ。しかし、どうせ街中なんで、急いで走っても信号で引っかかるだけなのであった。ブンブン抜かして行ったクルマは信号で全部追いついたった。フフン。どうだこれがHONDA DNAの底力だぜ。思い知ったか。

そんな激しいデッドヒートを繰り返しつつ、19号線から302号線に乗り換えて名古屋市北区から西区へ、そして映画清須会議が話題の清洲城を横目に甚目寺あま市辺りまでやってきた。そこらへんで最初の臨界点に到達した。要するにあまりに寒いんで、どっかに止まって太陽光線を浴びて体温の低下を抑制する必要がある。このままではマジで凍っちゃうよ。幹線道路に並走する脇道に入って、バイクを止めたらキカイダーゼロワンみたいに太陽光線を浴びて太陽電池を充填して変身するのであった。拡がる田園風景の彼方遠くに名古屋駅JRタワーが陽炎のように見える。なんかいい感じだな。しばらく日向ぼっこしたら体温が回復したのでふたたび出発した。

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その先、新居屋東の交差点で県道126号線に乗り換える。そのルートで津島方面国道155号線へ向かう。途中、わりと大きな神社があって、門松が用意してあった。そして、新年初詣の幟がいくつも立ってた。中庭には木材が積み上げられていて、たぶんアレを燃やしてなんかお祭りみたいな事をするみたいだな。なんか、そういう行事って年末年始っぽくていいよね。

六輪で国道155号線に合流する。ここにあるマクドナルドで休憩する予定だったんだが、何をトチ狂ったか、あまりの寒さに脳みその血流が低下して判断活動が遅れたか、通過しちゃったのであった。155号に入って津島に向けて南下してから気がついた。もう遅いのであった。我が辞書に引き返すなどという文字はないのである。現状維持は逮捕なのである。ただ前進あるのみなのである。だから、かまわずドンドン走っていたんだけど、トイレしたいし寒いし困ったと思ったところに、すき家が出現した。おお、渡りに船とはこの事だ。反対車線にも関わらず、駐車場に入るのであった。

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店の前にバイクを止めて、ヘルメットを脱いで中に入るのであった。そして、カッコ良くカウンター席に着いたら、店員に「いつものくれ」と注文したってわからないので「たまごかけごはんください」と注文した。そしてトイレに行った。トイレから戻ったらたまごかけご飯がやってきたので、今日は付近に他の客がいなかったので写真撮影しました。そして食って、おいしかったねー、食ったらごはんのでんぷんが糖分に転換して激しい燃焼代謝を繰り返す事によって低下していた体力が復活するのであった。全開バリバリなのであった。お店の暖房もよく効いてたので、コンディションは完璧に復活、一気に目的地まで行けそうである。よしこのチャンスを逃すべきではない、間髪を置かずにカウンターを立つと、200円をレジに置いて、店員がやってくる前に「ごっちゃん、金はここに置いとくぜ、釣りはいらねえぜ」と言い残して店を出た。バイクに戻って出発だ。

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そして155号線を南下続行、やがて木曽三川公園への立田大橋への交差点にたどり着き、いつもここがわからなくて手前で曲がっちゃって道に迷ったりするんだけど、今回はバッチリだった。事前にGoogleMAPを脳内ナビにインプットしておいたからな。カンペキなのであった。そして、立田大橋を渡っていく。さっきからいくつも橋を渡ってるんだけど、どの橋にも白い粉=凍結防止剤=塩カルがたっぷり撒いてあるんで、バイクに飛びまくってるんだろうなあ。考えるとユーツなのであった。橋を越えて川を越えたら国道258号線に入った。国道沿いには多度大社の初詣客用の案内看板が貼り出してあり、元旦の満員御礼大渋滞を伺わせるのであった。その多度大社への交差点を曲がり、坂を上って多度町の役所の前を走って、湯の山方面への裏ルートを進む。このルートは、ちょっとした山越えになるので残雪の心配があったが、昨日一日晴れてたからダイジョーブだと判断したのだった。その判断は正しいはずだった。雪は確かに残っているが、道路脇にちょっと残ってるくらいだった。OK、読み通りだ。オレってあったまいいーなどと思いつつ、フンフンルンルンと走っていったら、カーブの先にいきなり凍結路が出現して死にそうになった。日陰にはまだ雪が残っていたのであった。幸い、空気圧をしっかり調整したミシュランタイヤのフレキシビリティなグリップとHONDA最新テクノロジーが、そんな緊急事態も難なくクリアしたのであるが、もう帰り道はここは走れんな。

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員弁で国道421号線国道に乗り換え、石博で湯の山への国道306号線に乗り換える。そこはもう一面雪景色であった。いやー、ここら辺ってホントよく雪が残ってるね。遠くに見える山脈には雪がすっぽり冠ってる。それを横目に走っていくと、またまた寒くてたまらんくなってきた。ピットインが必要だが、この道にはコンビニも何もなかったよなー困ったなーと思ってたらセブンイレブンがあった。おお! 最近増殖してるセブンイレブン、ここにも出来たんだ。早速ピットインしてトイレ。そしてホットレモンが100円だったのでそれを買って飲んだ。飲んだら落ち着いたので、いよいよ本丸に向けて突入である。湯の山街道国道477号線までやってきたら、目的地のグリーンホテルはもうすぐそこだ。途中、アクアインダストリーだったか、アクアインモラルだったかエキサイティングな温泉施設がまだあった。まだ混んでた。まだ満員御礼だった。そこを通過したら湯の山温泉街である。グリーンホテルの案内看板に従って走っていくと、急な坂道を上ったところに、地元大企業の保養施設がいくつもある。その並びにグリーンホテルが建っていた。

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グリーンホテルは、周りを木々が覆っているのでよくわからんかったが、あたりの駐車場の多さにも惑わされた。これらの駐車場がすべてグリーンホテル用なのはわかったが、じゃあ本体はどこよ、ホテル本体はどこよ、と頭を巡らしてあちこち見て、ようやくアレがそうかなと進んだら、そこがそうだった。で、バイクを止めて、ヘルメットを脱ぎ、ワイヤーロックで固定したら、温泉セットを持ってホテル玄関に歩いて行く。すると、他にクルマ数台から降りた人々が温泉セットらしきものを持って歩いて行く。むう、みんな温泉博士の使い手に違いない。負けてなるものか、急いで早歩きで進んだが、元々運動神経が鈍いので脚は遅いから全然相手にならんかった。ダメだ。やっぱり少年チャンピオンに掲載されてた通信販売のブルーワーカーで体を鍛えた方がいいかな。

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ライバルに遅れて数十秒、玄関からホテルフロントに入ると、先客は既に入浴手続きを済ませていた。こっちも負けじと温泉博士を見せて入浴手続きをすると、フロントの、映画「真夏の方程式」に出てきたホステスみたいな係員のおねーちゃんが、温泉はあちらですと教えてくれた方に進んだ。長い回廊であった。どんどん歩いて、階段を下りて、そして曲がって曲がってさらに長い回廊を進んで、旅路の果てにようやく温泉の入口にたどり着いた。やれやれ。

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暖簾をくぐって中に入ると、でかでかと温泉分析表がかかってた。ここは源泉を二つ持ってるんだよ。すげーな。湯の山温泉ってそんなにいくつも源泉があったんだな。ブーツを脱いで桁箱に入れると脱衣所に行く。広く充実した設備のきれいな脱衣所である。ロッカーに荷物を突っ込んで、手ぬぐいをもったら風呂場に移動した。風呂は意外に広く大きいのであった。グリーンホテルなんて名前だから質素なビジネスホテルだと思ってたけど全然違うな。質素なビジネスホテルが客寄せのために、温泉をローリーで運んでやってる風呂だと思ってたんだけど、全然違うな。マジ、イケテルじゃんここ。体を洗ったらまずは内湯に入った。温度は高めだ。冷えたからだが暖まる。気持ちええ。そして、小さい内湯の方に行くと、そちらは源泉かけ流しの湯船だった。いやっほーこっちの方がいいな、よし入ろう。入ったら熱かった。かなり熱かったが、何とか入れるので入った。気持ちええなあ。湯の感触もすこぶるいいぞ。思った以上にいい温泉じゃんここ。いやー湯の山温泉は希望荘が一番と思ってたけど、撤回します。ここもいいところです。温泉好きな方はぜひどうぞ。

ここは他にもでかい露天風呂などあるんだけど、あまりにもかけ流しの湯が気持ちよかったもんでそこに入りっぱなしだったらのぼせてしまった。熱い湯だからね。で、露天風呂の方はちょっと入っただけでもう十分、タンノンしたので出た。脱衣所でクールダウンしたら装備装着、ホテルを後にした。

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帰りは国道1号線で帰ってきた。

こうして今年最後のツーリングは終わったのだった。

本日の出費
すき家 200円
ホットレモン 100円
セブンイレブンコーヒー 100円

本日のCBR600RRの走行距離 160キロくらいかな
累計のCBR600RRの走行距離 14050キロくらいかな 

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