2章 奇跡の再会

8月13日(水)

久しぶりにぐっすり寝た。というか、あんだけ走れば疲れて寝るわな。朝起きたら早速朝風呂温泉と思ったんだが、この旅館、温泉宿のくせに、入浴は朝7時からよる11時までなのである。従って入れん。仕方がないから早朝の長門湯本温泉をさつえいしようと、カメラを持って出かけた。でも、曇ってたもんであんまり撮れんかった。なんせ被写体に依存するカメラマンもどきなんで。猫がおって可愛かった。ノラ猫がいたのでモデルさんになってもらった。

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宿に戻って、荷物の整理をしてたら、なんと、新しいツーリングバックは浸水してたぜ。びっくりだぜ。雨の走行後は必ず荷物を全部出して虫干しするのに、昨日は寝ちまったもんでやってなかったんだけど、まさか新型が浸水するとは思わんかった。圧縮パックに入ってた着替えは良かったけど、防寒用の長袖は、所々濡れてる。今から乾かして乾くかなあ。干していたりしてたら、なんか下の階がさわがしくなってきた。ドスンドスンと足音が響く。この旅館古いから防音は弱いんだよ。で、声が聞こえた「布団片付けにきましたけどいいですかあー」デカイ声だ。7時になってたので、温泉に入ろうかと思ったが、昨日の夜に、布団片付けたら朝飯と言ってたから、となると温泉入ってる時間はないな。食ってから入るか。どうしようかと思ってたら、ドスンドスンと布団を片付けに女の人がやってきて、片付けたら「お食事にしていいですか」というのでお願いしますと言ったら持ってきた。食ったら電話してください、ドスンドスンと去って行った。スゴイな。テーブルも食事のトレイも横向いちゃってるけどヘーキで去って行った。まあいいや、腹も減ったしさっさと食おう。で、食ったら、時間も時間だし、温泉はやめて出発しよう。俵山温泉に入るんだから、そっちを優先しよう。

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荷物をまとめてチェックアウトした。税込10950円だったが、まあ、有名な温泉の旅館だからこんなもんだわな。ちょっと割高な感じもしないでもないけど。バイクに荷物を積む。しかし、一度で全部運べるのは感動である。本当に感動である。今まで10年、絶対に2往復しないかんかったからな。負担が半分になったということで、実に素晴らしいのであった。ということで、楽々と出発した。

宿はともかく、この湯元温泉は素晴らしかったので記念撮影もしておく。それから国道に出て、まずは角島に向かった。俵山温泉は10時からなんで、角島へ行ってからくらいがちょうどいいだろうとの作戦だ。国道316号線を長門市内に向かって走る。途中、セブンイレブン発見。止まってお茶を買った。水筒に詰める作戦である。1リットル買って、水筒2本に入れた。余ったお茶は飲んだ。ゲップ、結構な量があったな。セブンカフェも一緒に買おうと思ってたんだが、買わんくて正解だった。もう飲めん。

セブンイレブンを出たら、しばらく走って長門市街地で国道191号線に乗り換える。下関方面に向けて走って行く。途中、昭和シェル石油のガソリンスタンドがあったので、セルフと看板も出てたので、ここで入れようとバイクをいれたら、女の人が出てきた。あれ、セルフと違うのかと思ったてよく見たら、セルフスタンドは隣のエネオスでした。なんだよ紛らわしいな。仕方がないのでレギュラー満タンカードでと注文したら、丁寧に給油してくれた。ガソリン満タンで角島に向かう。しかし、天気は曇ったままだ。こりゃ行ってもあんまりかな、と思いつつも走る。ずいぶん走って、まだ先か、ひょっとして行きすぎたか、と思った時に、看板が現れた。あと3キロだそうです。頑張って3キロ走って、ついにやってきました。角島大橋。何がすごいって、観光客の数がすごい。他県ナンバーのクルマが渋滞してるよ、橋の上で。橋のたもとにはショップができており、展望台の駐車場も満員御礼、入り切らないので路駐バンザイ。みなさん、スマホで撮影会。いやちょっと、これって単なる橋ですよね。そりゃ、なんかかっこいい橋ですけど、こんな曇ってたら気分乗らないけど、かっこいい橋とはいえ、橋なんですけど、こんなに観光客がくるんだ。びっくりであった。一応、穴場らしい土手の上を見上げたら、デジイチ構えた観光客が横一列に線然とならんでおりまして、みなさん撮影大会ですよ。いやすげー。ダメだわ。こういうのダメだわ。一気に気持ちが萎えちゃって、ろくに見ないでそそくさと引き上げるのであった。ガックリである。

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仕方がないので、その近くの下関の名産を扱う道の駅まで行ってみた。毎回毎回、お土産に悩ませられるので、今回はさっさと買っておくことにしたのである。日程も短いから、迷っているうちに最終日なんてことになったらめもあてられんもんな。その道の駅、北浦街道豊北だが、満員御礼であった。こういうところは人気のあるところの方がいいこともある。バイク駐車場に止めたら、店の中に入った。しかし、海産物に期待して行ったんだけど、あんまり揃ってないもんで、どうしようか、悩んだけど、結局、ここで買うのは諦めた。で、そこを出て、事前情報で目をつけておいた、海鮮村北長門に行くことにした。俵山温泉温泉をどうするか考えたけど、思った以上に、角島に時間がかかってしまったので、どうもあきらめるほかなさそうだ。午後からのshoさんとのランデブーに時間をとった方がいいからな。とうことで、海鮮村へ向かった。

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で、結局お昼近くなって、ようやく海鮮村に到着した。その海鮮村もイマイチな品揃えだったが、この先どうなるかわからんので、ここで買っておくことにした。10000円で送料無料だというので、頑張って10000円にしたら、送料は無料だがクール料金は有料などというわけのわからんことを言い出すので締めたろかと思った。しかし、なにはともあれ、悩みの種が減ったので良かった。さて、では、いよいよ、黒いハヤブサにコンタクトを取るか。黒いハヤブサライダー、応答せよ、こちら孤高のライダー、孤高のライダー決して友達がいないライダーではないよ、どうぞ。返信はすぐきた。こちら黒いハヤブサライダー、ヘンタイライダー、今後の予定を報告せよ。今後の予定は、えーっとよくわかんなーい、あははははー。了解しました、あははははひー。このようなやり取りののち、とりあえず益田で合流することに決まった。そうと決まれば一気に走っていくぜ。

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国道191号線をカッ飛ぶぜ。ガンガン走って、萩を過ぎて、天気が良くなってきた。いいねー、青空と太陽がライダーに与える力は大きいのであった。テンションアゲアゲなのであった。途中、何度か休憩して黒いハヤブサライダーとの密な連絡を取りつつ、いよいよ益田に突入した。黒いハヤブサライダー応答せよ、益田に入った。ヘンタイライダーへ、遅いからもう一回だけ走り込んでくるからさーテキトーに益田駅まで来いや。そんなわけで駅が合流ポイントになったんだけど、駅がよくわからん上に、191号線が大渋滞でニッチもサッチもいかんくなってきた。それでも、とにかく約束の地を目指すのであった。これは男と男の約束なのである。生命に代えてもやりとげねばならんのだ。やがて、益田駅の案内板発見、そっちに進むとようやく、駅にたどり着いた。やれやれ。もう、みんな行っちゃったろうから、何処かで待ってないといかんなあ、などと思いつつ、駅前になんかないかと思ったら、駅前にサロンがあった。そしたら、そのサロンの前でアブなそうな人たちが手を振っているではないか。それも両手を大きく振りながらぴょんぴょん跳ねている。うわー、なんかヘンな人がいるよと思ったら、shoさんとkenさんだった。そして、その近くにGTOさんもいた。

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サロンの前にバイクを止めて、再会を祝するのであった。そして驚くべき事実が判明した。何と、このサロン、実は黒いハヤブサライダーの秘密結社のアジトのひとつだったのだ。世界各地に何箇所もあるアジトのひとつだったのだ。サロンから只者でない気配の爺さんが現れて、うなづいた。コイツ、プロだ! これまで幾多のヤバイ橋を渡って生き抜いてきた男だ。年を取るということは、生き延びてきたということなのだ。そうか、この人が黒いハヤブサライダー秘密結社の長老だったのだ。爺さんは言った「ワシが決めた名前じゃ」「いい名前じゃろ」「トイレ使え」ということでトイレした。で、お店の名前、シルバー駅前サロン、これはサイコー。ユーザビリティを最も検証した名前といえる。わけのわからん横文字より断然いい。ネクスコとかアクアイグニスとかハルカスとか、もーええちゅうじゃ。

全員揃ったところで出撃である。先頭黒いハヤブサライダー、次峰がアドベンチャー、続いてヘンタイライダー、しんがりは白いハヤブサ、この体制で浜田まで一気に走るぜ。ふっふっふ、今日はオレ様の研ぎ澄まされたコーナーリングを見せてやるぜと思いながら走り出したら、国道191号線をよくわかんないけど走って、あっという間に山の中だった。そして、山に入った瞬間、黒いハヤブサライダーが加速した。猛然と加速して走るのを、アドベンチャーが難なくついて行くのであった。そうか、ついに本気を出したようだ。それならオレ様も本気を出させてもらうぜ。聞けHONDA最新型の咆哮を! アクセルをひねると一気に加速、メーターを振り切ってえくぞーすとが叫ぶ。しかし、この速度を持ってしても、黒いハヤブサライダーに追いつけないのであった。くっそー、一体何キロで走ってるんだ!? こっちはすでにメーターをふふふふりきってるんだぜ。さすがハヤブサ、アウトバーンでポルシェをかもるマシーンだぜ。しかし、世界のHONDAがこのまま引き下がれねえぜ。目にものみせてやるぜ。そしてさらに加速して極限状態でのバトルを繰り広げた結果、ついに追いついた。ふっふっふ、見たか、これが世界のHONDAだぜ。道の駅についたから止まってんで追いついたんだけどさ。

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着いたのは道の駅なんだっけ? わすれた。でも山の中の地味な道の駅だった。そこで我々は、昨今の日本を襲う異常気象がもたらす経済的損失と、それに伴う個人と公人との社会的責任遂行能力の乖離について議論を交わしたのであった。その結果、やはりアドベンチャーはデカイ、ハヤブサはスズキらしからぬ性格、バイク2台持ちは許せん、などと結論が出た。また、HONDAの最高傑作であり原点であるマシーン、カブのライダーも議論に参加し、道がわからんからいろいろレクチャーしたのであった。追い越さなかったら道が違ってるということなのだ。

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議論は終わりだ。1時間で浜田まで行くぜ。黒いハヤブサライダーの宣言で、ふたたび熱いバトルを繰り広げ、浜田駅に本当に1時間で着いた。時間に正確で有言実行だ。まさしくゴルゴ13だった。今日のホテル松尾まで送ってもらって、そこで別れた。いやー実に楽しかったです。こういうことはめったにないのでサイコーでした。

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さて、ホテル松尾にチェックインする。バイクは建物の横の軒下に止めてくださいと言われてそこへ移動する。島根ナンバーのバイクが1台止まっていて、その横に止めた。このホテル、フロントが3階なのである。変わった設計だな。部屋は5階だ。一回で荷物が運べるのはやはり素晴らしい。部屋はそこそこの広さのシングルルームだった。着替えて早速晩飯にする。7階の展望レストランで晩飯なのである。高い料金ふんだくってるんだからよっぽどいいものを食わせてくれるんだろうな。7階へいくと、こじんまりした食堂があって、そこの奥のテーブルに案内された。なんか駅前の蕎麦屋みたいな雰囲気だが、食いもんが問題だ。飲まないから、というと料理を運んできてくれた。順番に出てくる懐石料理みたいな感じで、確かにどれもうまかった。特に、骨まで食えるカレイの唐揚げはうまかった。刺身と焼き魚もうまかった。デザートはかんてんぱぱの店で試食で食ってるようなのだった。最後のコーヒーはセルフサービスだった。うーん、これで12000円ですか。まあ、確かにうまいけど、割高な気もする。でも、料理を運んでくれた女のコが石原さとみみたいなかわいいコだったので勘弁しといたる。

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食ったら部屋に戻ってバスを使う。ビジネスホテルのバスは狭いのが難点である。だからビジネスホテルはイヤなんだよ。風呂に入ってサッパリしたら、あとはツーレポを書いてさっさと寝た。しかし、今日は熱いバトルで コーフンしてたせいか全然寝れんかった。

 

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