10月4日(火曜日) 上陸1日目 曇り時々晴れ
11時に上陸した。苫小牧港は初めてなので緊張するが、単純に降りてぐるりと回ってターミナル前に出たので、そこでいったん停車して写真を撮った。同乗してきたでかいハーレーが追い抜いていった。荷物のチェックをして出発する。
行くぜ北海道!
と、勢いは良いのだが、実は道が全然わからない。襟裳岬に向かうのだが、多分方向から言うと港を出たら右に行けばいいのだと思うのだが・・・。右に曲がって異様にでかい4車線か5車線の道路を走る。全然わからんからこれはやばい、どこかで地図を見ないと。おお、幸いにもローソンがあった。早速停車、すると隣の車の人が「これあげるよ」と北海道の地元の出版社が出している地図をくれた。御礼を言って遠慮なくもらうことにする。安売りのキリン生茶を買って、早速地図をチェックすると、まずは235号線に入って静内浦河に行けば良いのだ。よろしい、出発だ。
高速道路に沿って走る235号線を、巡航速度で駆ける。いきなり北海道的風景のだだっ広い草原の中だ。最近の北海道は地元の人もおとなしく走るようになったのか、制限速度+αの安全運転CB1300を抜かしていく車はなかった。あれ、気がつくと後ろに車が数珠つなぎだった。あはは、まあいいか。今回の北海道のテーマはゆっくり走ろうなので、気にしない気にしない。
でもちょっと悪いので、途中で地図見る振りをして道を譲った。なんせ小市民なんで。
さて、計画の段階でさんざん問題になった体感温度ですが、今のところ問題なし。皮ジャン皮パンで正解といったところか。逆にこれくらいの体感温度のほうが、温泉に入りやすいしな。
とか何とか言ってると、温泉発見! 鵡川温泉だ。聞いたことないなー。いいじゃん、そういう余り知られていない温泉に入りたいなあ。
あれー、わけわかんないうちに通過しちゃったみたい。まあいいか。次いこう。
門別温泉という看板があった。よっしゃ、これいこ。しかし、これもわからないうちに通過してしまった。ちょっと、どうなってんのさ。しっかりわかるようにしといてくれないと困るよ。って、自分がしっかり見ていないだけなんですけど。だって、牧場がいっぱいあって、さすがサラブレッド街道、牛や馬がのほほーんと草を食ってるもんで、そんなの見ていると見逃すんだよなー。どこかに止めて牛や馬の写真取りたいが、止める道幅がないのでどんどん行ってしまうのであった。まあ、いつものことだ。
しかし、次の温泉はレコード温泉、巨大な看板が出ていたので、いかなことにも見逃すわけがない。看板の言うとおりに曲がって道をのぼって行くと、牧場にはポニーがいた。その先の建物がレコード温泉だ。丁度体も冷えてきたし、暖まろうか。バイクを止めて、手ぬぐい持っていく。入泉料500円なんてリーズナブルなんや! おお、下駄箱にはさすが北海道、ロングブーツオッケイの背の高いバージョンも完全装備だ。うれしいねえ。早速入る。ロッカーもしっかりしているので良い。温泉はぬるぬる湯の肌によさそうな湯だ。内湯は4つ露天風呂1つで、露天はちょっと寒いが、見晴らしは最高に良い。体をあっためたところで、出る。戻る途中で、レコードの古いのが壁に飾ってあるのに気がついた。だからレコード温泉なのでしょうか。美空ひばりやなんとかという昔の人たちで、レッドツェッペリンはなかった。当たり前か。
温泉を出て、宿の予約をする。トロン温泉の田中旅館を選んだ。一発オッケイなので一安心。ただ、料金は8400円と初日から予算オーバーでまっちゃんに怒られちまうな。まあいいや。これで心置きなく走ることが出来る。
次は、因縁の地、襟裳岬だ。
思えば10年前。このサラブレッド街道の時間を読み違えて、池田に宿を取ってしまい、夕方に襟裳岬について、池田の宿をキャンセルして襟裳岬に泊まろうとしたら、池田の宿のばばあがキレちゃって、「予約したからには絶対に来てもらわないと困る!」という内容のことをここには書けないような筆舌に耐えない言葉で言われまして、小心者だった僕は縮み上がって雷雨の中、3時間かけて池田の宿まで走った覚えがあります。10年たっても忘れてねえぞ、「北のコタン」のくそばばあ。2ちゃんねる風に言うなら「XXXXXXXX!」だな(自主規制)
だから、せっかく来た襟裳岬をまったく見ることが出来なかったのだ。北海道で唯一、心残りだったところだ。今回は十分に堪能させていただきます。どうも。
いったん田中旅館前を通過して、襟裳岬への道に入る。相変わらず風の強いところで、ちょっと寒くなってきた。しかし、10分も走ると、見晴らしの良い岬の先端にたどり着く。あたりは緑の草原が丘をつくって、日が傾き始めて、それはそれはすばらしい眺めだ。駐車場につくと、和泉ナンバーのスカイウェイブさんから声をかけられた。風が強いですねーと、少し話して、岬に向かう。
うれしくて小走りしてしまった。
あっちこっちの風景をしっかりと目に焼きつけつつ、写真を撮る。風が強いが、10年ぶりの快挙にそんなことどうでも良いくらい。岬を一回りして、土産屋で襟裳岬のキーホルダーと絵葉書を買った。そろそろ寒くなってきたし、宿に向かう。帰り道も夕日が差して本当に美しい風景の中を走って、まさしくシャングリラーな境地です。
5時ちょと前に宿についた。宿の人がバイクを玄関の横に止めるように言うので、そこに止める。歩道のアスファルトにはバイクのサイドスタンドの跡が残っていた。荷物を下ろしてチェックインする。部屋と食堂、お風呂の説明を聞いて、部屋に移動する。2階の突き当りくらいの部屋。まあまあの部屋で、じゅうたんにベット、やっとふかふかの布団で寝ることが出来るよ。フェリーの2等ザコ寝は硬かったもんなー。お風呂はもう入れるので荷物を整理して入った。1階に降りて奥に進んで食堂の反対側の階段をさらに降りるとそこがお風呂。トロン温泉だ。中に入ると西の窓が大きくガラス張りになっているので、海に沈んでいく夕日がばっちり見ることが出来た。良い温泉です。ゆっくり入って出る。
夕食の時間までツーレポをつけて、6時に連絡があったので食堂に行く。今日は泊まりが自分を含めて4組いた。こんなシーズンオフに何しに来てるんだろうか。って、自分だってはたから見たら結構異様かも。さて夕食は海辺の宿らしく海産物尽くしで、刺身、貝料理、鍋は味噌風味の魚介類満載、火をつけてくれた宿の人が、ムール貝はどうだサザエはどうだと説明してくれたが、まあとにかく火が通れば良いんだろう。パクパク食って、ところが意外に分量がある。
ごめんなさい、食べきれませんでした。
ご飯をもっと少なくしておけば良かったが、いやしいもんでがつがつ食ってしまったら、胃袋の容量オーバーです。いやー、これまで出されたものはほとんど全部食ってきたのだが、年かのう。
食ったら部屋に戻って、ツーレポ付けて、明日の予定を考える。天気が良かったら阿寒湖方面、良くなかったら海岸線を走って根室方面ということで、宿の案内に北海道の安くて良い宿のパンフがあったのでもらった。参考にしよう。さて寝るか。