8月14日(月)晴れのち曇りところによりにわか雨

5時ごろ起きて荷物を片付けた。何とか乾いたようなので一安心。それから今日のコースを検討する。昨日何も考えないで寝ちまったもんな。川内薩摩まで行くのだが、コースが問題だ。面倒ないのは3号線を走るのだが、渋滞しそうだし、市街地は避けたいので325号435号で宮原まで行き、219号で人吉、そこから大口経由で川内に行くことにした。決まったのでバイクを見に行って異常なしなのでロックをはずしておいた。空は昨日の夕立がウソのように晴れ渡っている。今日も暑くなりそうだな。

7時に朝ご飯なので食堂に行く。迷路のような館内をうろついて食堂の札を発見、そこに入ったら田舎のドライブインのような食堂だった。一番奥の座敷が場所だ。メニューは味噌汁、ハムサラダ、焼き魚小、生卵、のりほか。ご飯おかわりして食った。梅干がめちゃくちゃにうまかった。食ったら部屋に戻って顔を洗い、うんこして荷物をまとめる。チェックアウトして荷物をバイクに括り付ける。その作業だけで汗だくになってしまった。8時ちょっと前に出発だ。

お茶が飲みたいので最初のコンビニによるつもりが、荷物の積み込みで暑かったので走って冷やすことにした。天気は雲ひとつない快晴で、今日は大丈夫だろう。昨日のようなことにならないといいが。あ、でも昨日も走り始めは雲ひとつない快晴だったな。不吉な。まいいや。

325号線を走る。すばらしく開放的な田園地帯を突っ走る快適な道で、とても300番台の国道に思えないな。遠くの山々も旅愁をかもし出すぜ。セブンイレブンでお茶と切手を買った。絵葉書に切手を貼る。ここにポストがないので途中であったら投函しよう。出発してすぐに道の駅があったのでそこのポストに入れた。駐車場の少し狭い区画に「茎」といくつも書いてあったので、何だろうと思ったら、これって「軽」のつもりなのだろうか。狭くて「車」へんが入れられなかったようだ。おもしろいな。

さて快調に飛ばす。田んぼは青く育つ稲が豊かに風に波打って、いやー、映画って本当に良いですね状態だな。途中に警察犬訓練施設があった。さらに走って443号に移り、渋滞もなく走る。日差しが強く、走っているといいが、止まるとやばい。この状態では温泉には暑くなる前に入らないといかんなー。人吉温泉がねらいだったが、その前に別の温泉はないだろうか。すると、佐俣の湯が看板を出していたので、おお、これには入ろうと言うことになった。しかし、時間が9時ちょっと過ぎなのでまだ早い。地図には霊台橋が単一アーチ橋で日本一とあるので、そこを見て時間をつぶそう。予定外だったが、まあいいか。

218号線に入ってアーチ橋に行く。どうやらこのあたりの川には石橋がいくつもかかっているようだ。その中の特に大きいのが霊台橋なのだ。うーむ、どんな橋なのか、やがて前方に普通の鉄橋が現れた。そしてその隣り橋が霊台橋だ。結構でかいじゃん。

こんなでかい石橋はじめてみたぞ。でかいと言うか、高いところにある。この緑川は渓谷が深く、下を見ると目がくらくらなのだ。バイクを止めて橋のほうに行くと、時代の変遷によるものか、橋の上には階段を降りていくのだ。へんだな。眺めをビビリながら楽しんで、バイクに戻った。そろそろ時間だな。温泉に戻った。佐俣の湯は昨日の黒川温泉と違って、公営の施設の中に出来た温泉だった。広い駐車場があって、バイクは木陰に止めた。建物のほうに歩いていくと、1階は農産物直売センターだ。いやちがった、ここは2階だ。中央の円筒形のエレベーターで1階に降りてそこが温泉だった。

 

10時まえだが入場はさせてもらえた。下駄箱ロッカー10円とは泣かせる。有料なのがまた泣かせる。時間までホールで待って、10時と同時にお風呂に流れ込んだ。地元のじいさんがうじゃうじゃいたので。皆さん暇で毎日来てるのかな。脱衣場もロッカーなど少ししかなく、籠ばかりだ。汗臭い皮ジャン皮パンを脱いで早速入った。真っ先に露天に行ったら、環境も良いし、お湯の温度もいい、日陰なのがいい。でも日が照ってくる午後はそうもいかないだろうが。内湯は熱かった。たんのんして出た。大体同じ位の時間でじいさん軍団も出てきた。脱衣所は冷房が効いているので助かった。服を着やすかったから。ホールに出てアクエリアス飲む。一休みしてさて行くか。バイクに戻って地図を確認する。温泉にも案内があった日本一の階段がどうにも気になって、行ってみることにした。絶対登らないけど、見るだけ。怖いもの見たさってやつですがな。コスモ石油があったのでガソリンを満タンにした。10リットルしか入らなかった。

さて日本一の階段は温泉から443号を南下したところにあって、なんと3333段あるそうで。国道沿いにでかでかと案内があるのですぐわかる。曲がってしばらく走るとある。日本一の階段有料駐車場は300円だったが、登る気はないので階段の前にバイクを止めて写真だけ撮った。この暑さで皮上下装備で3333段登るのは自殺行為だ。残念ながらあきらめよう。でも短パンTシャツでもきっと登らないんだろうけど。

良いものを見せていただきました。自分がいかに根性なしか、それを痛感する観光名所でした。とほほ。

宮原まで出たら3号線で南下する。やっぱりこの幹線道路は交通量が多く、今までのように順調には流せなかった。219号線に入れば良いだろう。八代でそうすると、ななななんと、まさかの通行止め。ツーリングマップにも「よく通行止めになるから注意」と書いてあったよ。この前の大雨で、神瀬から一勝地まで全面通行止めだ。がーん、せっかく球磨村の鍾乳洞を見ようと思ったのに、行けないじゃないか。それどころか、人吉にも行けないじゃんか。なんと言う不幸。天は我々を見放した。こうなったら曽木の滝に行くしかないぜ。毎回毎回、九州に来るたびに見よう見ようと言ってるのに行ってない曽木の滝。今回、その不毛な争いに終止符を打ってくれるぜ。12時なのでセブンイレブンでお茶とパンを腹に入れ地図を確認してコースを決めるとすぐに出発した。

3号線はその後は結構快調だった。海が見えて気持ちが良いぞ。水俣まで3号線を走り、そこから268号線で大口方面に向かう。鹿児島ナンバーの遅い軽がたまに進行を妨げるが、いたって順調に走っていく。そして1時過ぎにようやく曽木の滝の公園に着いた。別名「東洋のナイアガラ」と呼ばれる瀑布がどんなもんか、見せてもらおうじゃん。しょうもない廃れた観光地だったらどうしよう。地元では有名なつもりって観光地ってあるじゃん。またしてもバイクは木陰に止めて、歩いていくと、結構な賑わいの土産屋さんが店をつらねる。「観覧場所はこちら」の標識にしたがって歩いていくと、どどどどどどどどーっとそれらしく音が響くのであった。おお、あれが、あれが「東洋のナイアガラ」・・・うーん、なんか違う。確かにすごいんだけど、落差がないからナイアガラとは言えないんじゃないのか。それでも、すごい迫力の滝、というか、激しい流れというか、これはあの豪雨のときこの世のものとも思えない状態だったんだろうなあ。

と思ったら、やっぱり展望台から先は流されて行けませんと掲示板が出ていた。それでも流れのかなり近くまで行くことが出来、いってみると、もうもうとしぶきが上がるのがまじかで見ることが出来て迫力万点だった。戻って土産屋をのぞいた。面白いものもなく自販機のペットお茶飲んでバイクに戻る。次ぎは曽木の滝のセットの発電所跡だ。出発して川内川をまたぐ橋を渡って、そこから滝を見ると、おいおい、うそだろ、展望台から遠くてあまり見えなかった奥のほうの滝の落差がすごいじゃん、まさしくナイアガラじゃん、うわー、これバイク止めて写真とりてー、でも細い橋の交通量もそこそこあるのにそんなことようやらない小市民な私はあきらめめたのだった。

その先の細い県道を走っていくと発電所跡があった。立派な駐車場まで出来ていたが、そもそも、このダム貯水量の少ない時期に、むかし建てられた発電所の廃墟が水面下から現れるという、偶発的な産物を観光名所にするというのはどうだか。遊歩道まで出来ていた。歩いて数分数十分、展望台から見えました。発電所跡です。あれ、写真で見たのとかなり違うけど。鉄骨の補強が入ってるよ。

こりゃまたなんとも言えない、がっかりというか、苦肉の策と言うか、まあ当然、川の中にあるのだから、いつまでもこの外観を維持できるわけないし、でもなくなったら、お金をかけて駐車場や遊歩道を作った意味がなくなるし、いやー、市の観光課の人たちの苦悩が感じられます。とっても複雑。

天気が悪くなってきた。おいおい、昨日の二の舞はご免だぜ。時間が早いが、宿に向かうことにする。今日の宿市比野温泉奥旅館の場所を確認して、出発だ。一目散に267号から328号で薩摩川内の市比野温泉に向かった。途中、少し降られたが、カッパを着るまでもなく走りきって4時ごろ宿に着いた。フロントの若いにーちゃんが出てきたが、この前辞めた会社のくそ生意気な上司にそっくしだった。バイクは軒下の場所を用意してくれた。荷物を下ろしてフロントまで行くと、にーちゃんあたふたと何かやってる。どうやら予約が入っていないようだ。でもお部屋はすぐ用意できますからと少し待たされたが案内された。荷物も運んでくれて、案内されたのはこれまた立派な部屋で、今回の宿はあたりばかりだな。じゃらん恐るべし。エアコンが入っていないので急いで入れてくれた。荷物を整理して一休みしていると昨日と同じように土砂降りの雨になった。間一髪だったな。晩飯の前にひと風呂浴びるか。1階の温泉に行くと、ここは立ち寄り湯もやっているので結構人が入っていた。お風呂の設備は大変充実していて、内湯には檜湯やらジェットバスやらいろいろあったので全部やってみた。雨が上がっていたので露天風呂にも入った。気持ちいいのう。蝉の声やヒグラシの声が心地良い。

部屋に戻ると晩飯の時間だった。ここは部屋食だった。仲居さんが時間に遅れたとこを謝りつつ食事を並べてくれた。天ぷら、お刺身、焼き魚、肉、酢の物、茶そばほか。食って満腹だ。それからもう一度温泉に入った。上がって、明日の計画など考えつつ、ひまだったのでまた温泉に入った。工事の作業員さんたちが仕事帰りによっていた。井上建築のみんさんお疲れさまです。温泉出たら寝た。

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